ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

山の日はドゴラの日

お盆休みに入って

 

NOVA「お盆休みなので、ゲームブック感想を一気に終わらせるつもりでいたんだが、留守番役のケイPマーク1が事故を起こしたそうだな」

 

リバT『事故というか自爆というか、誇り高きケイP一族には相応しからぬ醜態を……』

NOVA「何があったのか、前後の記録を読ませてもらったが、事情ははっきりした。要は、ケイPにインプットした『ロボット三原則』にちょっとしたバグが発生したらしい」

 

リバT『……と言いますと?』

 

NOVA「SF界で有名なアシモフロボット三原則は以下の通りだが」

 

1.ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

2.ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

3.ロボットは、第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己を守らなければならない。

 

NOVA「ここで言うところの『人間』の定義は、ケイPの場合、もっと狭義で『ご主人さま』すなわち『NOVAと花粉症ガールの粉杉翔花&晶華姉妹』ということになっている」

 

リバT『つまり、私めも含むケイP一族は、基本的にグランドマスターNOVAや、マザー翔花、ミストレス晶華に忠実ということですね』

 

NOVA「お前の場合は、晶華の分身であるダイアンナにも忠実であるようにカスタマイズしているがな」

 

リバT『ええ、クイーン・ダイアンナの命令には従いますが、あくまで優先順位はグランドマスターNOVAが1位となります』

 

NOVA「まあ、たまに悪霊に取り憑かれたりして、誤作動を起こしたこともあったわけだが、ケイP一族の優先順位は、俺および花粉症ガールのアシスタントモンスターとして、護衛および手伝いをすることと、続いて自己を守ることに基づいてプログラムされている。しかし、まさかケイP1号が日常生活の中で突然、自爆するとは想定外だった」

 

リバT『何が問題だったのでしょうか?』

 

NOVA「009はケイPマーク3のボディに、この俺の2009年時代の魂をデータ化したメモリで起動させているんだが、実質、平成NOVAの擬似人格で俺の分身とも言える存在になっている。元は、俺の代わりにTRPGゲームマスターをしたり、俺のゲームキャラクターをロールプレイさせるために設定したんだが」

 

リバT『グランドマスターNOVAの代役ンですね』

 

NOVA「よって、009は体がケイP1号の弟で、頭脳がNOVAの代理という複雑な立ち位置にある存在だ」

 

リバT『元ネタがハカイダーのサブローだそうですね。キカイダー・ジローの弟ロボットでありながら、その脳にはジローの父とも言うべき製作者の光明寺博士の脳が取り込まれているという』

 

NOVA「で、ケイP1号にとって009は表面上、弟扱いで、009も俺の思考回路を持ちながら、兄の1号を尊敬していた……が、そこは兄弟らしく、軽い冗談のつもりで『死ね』的な言辞を口にしたんだな」

 

リバT『正確には、「ダイス目の1〜3で死亡。4〜6で死なずに済む」というゲーム的な処理を突きつけられたようですが』

 

NOVA「普通の人間なら、冗談だと思って本気で受け取らず、ジョークで切り返すところだが、ケイPはその辺の機微を解していなかったようで、『死ねと言われたから、本当に死んでしまった』んだな」

 

リバT『普通は、そのような命令に従う義務はありませんが、相手がご主人さまなら話は別です。私めもグランドマスターNOVAが死ねと命じたなら、自爆して果てる所存です』

 

NOVA「ロボット三原則の第二条は、第三条に優先するんだな。つまり、俺の分身である009の軽口的な命令を、ケイP1号は俺からの命令と誤認してしまい、素直に命令を実行したと考えられる。009はまさか自分の言葉がそれぐらい重いものだと気付いていなかったので、軽い冗談で仕出かした発言が大事になったという話だ」

 

リバT『グランドマスターは、言葉の重さに関して自覚的だから、滅多なことで「死ね」とは言わないようにしている、と?』

 

NOVA「死ねという言霊がクリティカル成功したり、相手の精神抵抗がファンブルを犯したら、万が一にでも本当に相手が死んでしまう可能性があるからな。言霊魔術師としては、言葉の使い方に慎重であるべきだと考えている。身口意の三業といって、『悪意や、口に出した悪い言葉は、実際の行動と同じくらい自他の命を毀損する』という仏教の概念だ。修行者としては、『身を調え、言葉を調え、心を調えるのは同じ重さ』であり、『考えと言葉と実際の行動が大きくズレる人間は、調和とは程遠い』ということになる」

 

リバT『だから、不妄語戒なんてものもあるのですね』

 

NOVA「簡単に言えば、『嘘をつくな』ってことだが、この嘘を厳しく判断するなら『創作活動も、現実と違う嘘をばらまいている』ことになり、仏道修行を妨げることになる。事実、平安時代においては『有名な源氏物語が嘘偽りで人心を乱して、好色を説いた罪で作者と読者は地獄に落ちる』という思想が語られ、地獄行きを逃れるために『源氏供養』という行事があって、室町時代にはそれを題材にした能楽も演じられたそうだ」

 

リバT『だったら、再来年の大河ドラマも問題じゃないですか』

 

NOVA「まあ、『源氏物語があまりにも人気すぎて、フィクションに耽溺した人々が現実を見失い、仏道修行にも身が入らなくなることを戒めた話』ってことなんだろうが、それに対する読者側の反論とかの痕跡があったり、この辺の創作文化への思想変遷史を辿ると面白い。個人的には『更級日記』の夢に出てきた『源氏なんかを読んでる時間があるなら、法華経でも読んで勉強しなさいと説教する法師』というのがツボで、『マジメに勉強しようと思ってはいるんだけど、それでも源氏が読みたくて仕方ないオタク女史の心情』がストレートに描かれているわけだ」

 

リバT『せっかくのお盆休みなのに、アシモフキカイダー→仏教→源氏物語更級日記……と凄い話の展開をしますね』

 

NOVA「ああ、自分でもビックリな転がりようだ。軌道修正しないと(爆)」

 

言葉の勢いに気をつけよう

 

NOVA「結論として言えるのは、杓子定規に物事を考え過ぎると、愚かしくも自爆してしまうぞって話だな」

 

リバT『まあ、「嘘をつくと死ぬ」という桃井タロウのキャラクターがあって、「自覚的な嘘ではないけど、ケアレスミスで嘘になった場合に責任をとって自爆する」という前提で、イチローお兄さまは散ったわけですね』

 

NOVA「世の中、もっと柔軟に生きなきゃ、と思うことの多い昨今だが、それはともかく、今日は山の日だ。国民の祝日の中で、一番、国民が何を祝うのか意図不明な祭日と言えよう。海の日だから『わあい、暑いから海に行って泳ぐぞ』っていう気分にはなるかもしれない。夏休みの前の1日休みで、子どもたちも大喜びだし、夏期講習前の塾講師も忙しい時期の前に余裕ができて、まあ意味のあるのが海の日。一方で、山の日は何だ?」

 

リバT『何だと申されましても……』

 

NOVA「少なくとも、夏休みの中に祭日があっても、子どもたちは誰一人喜ばないぞ。大人だって、お盆休みとかぶってしまい、祭日の意味がない。山の日だからって、『わあい、暑いから山に行って涼むぞ』って登山に進んで行きたい山オタクがどれぐらいいるか怪しいものだ。まだ『8月9日は野球の日』ということで、高校野球を応援するぞって大人の方が多いんじゃないだろうか(関西のニチアサファンは除く)」

 

リバT『公式に野球の日なんですか?』

 

NOVA「スポーツ用品のミズノが制定したそうだ。また、語呂合わせだと『薬草の日』とか『鍼と灸の日』というのもある。あと、作者の誕生日なのでムーミンの日だったりするし、リバイスの脚本家の木下半太さんの誕生日だからリバイスの日にしてもいいかもな。誕生日ネタだと、他に黒柳徹子さんとか、池上彰さんとか、脚本家の會川昇さんとかの名前が見えるな。長崎の原爆の日なのは言うまでもないが」

 

リバT『2日前の話よりも、今日の祭日の話をしましょうよ』

 

NOVA「その話なら、4年前にもしているんだな」

リバT『ああ、さすがですね』

 

NOVA「そして、名前を見て涙がこみ上げて来る人が、小林亜星さん。本当に惜しい人を亡くしたな。4年前には気にしていなかったが、今見て、おって思ったのは、マンガ家の上北ふたごさん。プリキュアシリーズのコミカライズ担当なんだな。そして、ペンネームの通り、双子の漫画家コンビだというのは今、初めて知った。タツノコ笹川ひろしさんの事務所出身で、タイムボカンシリーズ怪盗きらめきマンのキャラクターデザインもしている」

リバT『まさか、プリキュアタイムボカンシリーズにそういう接点があるとは思いませんでした』

 

NOVA「俺もビックリだ。久々にセレンディピティを感じた情報だぜ。さらに上北ふたごさんのキャラデザだと、こういう作品も」

リバT『10年前にタツノコ50周年ってことは、今年で60周年ですか』

 

NOVA「そちらも意識していなかったな」

NOVA「前にタツノコを意識したのは、この時期だし」

 

そしてドゴラ

 

NOVA「そんなわけで言葉の勢いのままに書きつづっていたら、タツノコプロ60周年に到達して、おめでたくなっている記事なんだが、再来年の2024年がドゴラ60周年になるんだな」

 

リバT『普通はドゴラ60周年よりも、ゴジラ70周年を祝いそうですけどね』

 

NOVA「今から、ドゴラはゴジラ誕生10周年記念で作られた宇宙大怪獣だって捏造できないかな」

 

リバT『つまり、こういうことですか?』

 

・1954:ゴジラ

・1964:ドゴラ

・1974:ゴジラ対メカゴジラ

1984ゴジラ1984

・1994:ゴジラVSスペースゴジラ

・2004:ゴジラFINAL WARS

・2014:ゴジラ(ギャレス版)

・2024:?

 

NOVA「やはり、変だな。1964年は春に『モスラ対ゴジラ』で、年末に『三大怪獣 地球最大の決戦』で年に2度のゴジラ映画を上映したメモリアルイヤー。ドゴラはその間の夏に公開したに過ぎん」

 

リバT『前年の8月11日にはマタンゴ、その前はキングコング対ゴジラが公開されました』

 

NOVA「何と。つまり、60年前の今日はキンゴジの日だった、と?」

NOVA「そして、我々がドゴラの日だと祝っていた本日は、同時にマタンゴの日でもあったんだな。いろいろ盲点だった」

NOVA「つまり、来年の今日はマタンゴ60周年を祝わないといけないんだな」

 

リバT『ドゴラの前年の先輩はマタンゴさんだったんですね』

 

NOVA「今、俺の頭の中では、マタンゴ怪人がドゴラにバトンタッチする夏の東宝映画の継承の儀が浮かび上がった」

 

リバT『キングコングさん、もしくは大ダコさんから、マタンゴさんに託されたバトンを受け取ったのが、ドゴラだということですね』

 

NOVA「そのドゴラは誰にバトンを渡したんだ?」

 

リバT『1965年の夏の東宝映画は……残念ながら8月11日ではなくて、8月8日の『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』みたいですね』

 

NOVA「なるほど。つまりキングコングから、マタンゴ、ドゴラ、フランケンシュタイン、サンダとガイラにつながる系譜か。カニコングがドゴランアーマーにこだわった理由も、この辺に鍵がありそうだな」

 

リバT『奇しくも、この屋久島にはコングの系譜と、ドゴラの系譜が同居しているみたいですね』

 

NOVA「探せば、どこかにマタンゴが生えていても不思議じゃないな」

 

リバT『マタンゴはともかく、8月9日は屋久島の日に制定しても良さそうですね』

 

NOVA「確かにそうだな。なお、8月のこの時期は例年、『屋久島ご神山祭り』という祭事があって、今年は明日に行われるそうだ」

リバT『それは……「神前TRPGバトルの儀」とタイムリーにかぶりそうですね』

 

NOVA「別に狙っていたわけではないが、いい偶然だな。ということで、翔花たちのバトルは明日の予定だ。今日のこの記事のラストは、壊れたケイP1号の復活のための方法を考えることにした」

 

リバT『ドクター・ウルシェードに修理をお願いするんじゃなかったのですか?』

 

NOVA「いくらドクターが凄くても、死んでしまった命を蘇らせることは無理だろう。そういうことができるのは、神さまとかの奇跡が必要だ」

 

リバT『だったら、大地母神ガイア様にお願いする?』

 

NOVA「それは最終手段だが、なるべくなら神さまに気軽に借りは作りたくないんだよな。だから、こっちで何とかする」

 

リバT『何とかって具体的には?』

 

NOVA「この天空宮殿には幸い、凄い力を秘めたグリーンソウルが存在する。グリーンソウルの緑の生命エネルギーをケイPに注ぎ込むことができれば、元々、生命力の高いドゴラの眷属のケイPが復活しても不思議じゃないだろう」

 

リバT『グランドマスターがそう言うのなら、不思議ではないのでしょうね。世間一般ではどうか知りませんが』

 

NOVA「タイミングよく、屋久島の祭りパワーも俺たちに味方してくれそうだ。ドゴラの日なんだし、ドゴラ復活にはまたとない好機。星辰が揃うとは正にこのこと。おまけに明日は魔力の充実した満月の夜であって、復活の魔力を起動させるにもちょうどいい」

 

リバT『そこまで計算しての、今回の記事ですか?』

 

NOVA「ああ、ケイP1号の生命エネルギーをグリーンソウルで活性化させて、その後でドクターにメンテナンスをしてもらう。そして、しばらくこの地で療養してもらって、ケイP2号を関西のクリスタルタワーに派遣する。細かい手はずは頼めるか?」

 

リバT『そのためのアシスタントモンスターです。イチローお兄さまを復活させるために、粉骨砕身頑張りますわ』

 

NOVA「ドゴラには骨はないけどな。とりあえず、今は全身全霊と言っておけば、奇跡が実現できそうな気がする」

(当記事 完)