ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「魂を盗むもの」攻略感想(2)

2代め登場

 

NOVA『さて、前回はカニの呪いを受けて、闇の司祭に殺されてしまった残念戦士のスティール。しかし、彼の大胆不敵で不屈な戦士魂は2人めのストールに受け継がれるのだった』

 

・技術点12、体力点22、運点10

 

アスト「先代より優秀な2人めだな」

 

NOVA『基本的に俺は初めてプレイするゲームブックでキャラが死んだ場合、2人めはこういうルールで作っている』

 

・新しく振り直した目が先代以下の場合、先代と同じ能力にする。

・先代よりも高い目を振った場合、その新しい能力を採用する。

 

NOVA『先代が死んで、それより弱いキャラで遊んでも楽しくないからな。能力不足で死んだ場合は、自分を倒した敵よりも強くなれるように調整したりもする。もちろん、どんなに優秀なキャラでも、出目の悪さやパラグラフ選択の失敗で死んだりもするし、最初から無双ばかりでも楽しめないから、あくまでダイス目でのキャラ作りの基本には則るということで』

 

アスト「ところで、最初の所持アイテムは聞いていなかったな」

 

NOVA『ああ。食料10食はちゃんとある。ポーションはないので、運の回復が難しい感じだな。ただ、運だめしは少なめだと思う。今、数えてみたら10回だけだった。これが「危難の港」だったら19回、ほぼ倍だな。リビングストンは運だめしを多用する傾向があり、キース・マーティンのデビュー作は運だめしが控えめということが判明した』

 

アスト「だったら、例によって死亡パラグラフはどうなっている?」

 

NOVA『チェックしてみよう』

 

死亡イベントの確認

 

・36:とある部屋での歌声に魅了されて、忍び寄ったレイス(死霊)に囲まれて命を吸い取られる。恐怖の悲鳴がモルドラネスの魔法の一部と化す。

・85:地下世界をさ迷い歩いているうちに、古代の岩生物ストーン・シェイプシフターの奇襲を受けて、石壁に引きずり込まれて餌食となる。

・109:ヘビに噛まれて、猛毒で命を落とす。

・173:ヘビに噛まれて、毒で死ぬ。

・271:酸の煙に包まれて死に、死体は白骨化する。

・308:モルドラネスの心が生み出した魔力の塊が、喉に巻きついて首を絞める。恐怖のあまり、狂気に陥り、モルドラネスの求める力の糧となる。

・341:幻影ドラゴンの吐く稲妻に撃たれ、苦痛の最中で死ぬ。死に際に感じた恐怖がモルドラネスの餌になる。

・396:閉ざされた空間で、迫りくる壁に押しつぶされて死亡。

 

NOVA『バッドエンド・パラグラフは8個だから2%。まあ、少なめだな。FFコレクション2の中では、「危難の港」「死の罠の地下迷宮」「地獄の館」が難易度高めで、この「魂を盗むもの」と「サイボーグを倒せ」が難易度低めだと思う。そして、ここまで記事書きした中では「火吹山の魔法使いふたたび」が最高難度だな』

 

アスト「『モンスター誕生』も難易度が高そうだな」

 

NOVA『難易度が高いと単純に言っても、いろいろな意味がある。ラスボスが強い、全体的に罠が多くて死にやすい、パズル構造が複雑で正解を見つけにくい、そしてゲームシステムが面倒くさい、アイテムなどのフラグ管理がややこしいなどなど。例えば、最初の「火吹山」を例に挙げると、こんな計算ができる。◎が2点、◯がふつうで1点、Xが0点ということで』

 

・ラスボスが強い(◯、簡単な倒し方が用意されている)

・全体的に罠が多くて死にやすい(X、致命的な罠は少ない)

・パズル構造が複雑(◎、正解の鍵の組み合わせと、終盤の迷路が攻略困難)

・ゲームシステムが難しい(X、基本のルールどおりで簡単)

・フラグ管理がややこしい(X、管理するデータは少なめ)

 

NOVA『これによって、10点満点中3点だな。火吹山ふたたび、だとこうなる』

 

・ラスボスが強い(◎、データ的に強い上、弱体化手段がない)

・全体的に罠が多くて死にやすい(◎、致命的な罠が多い)

・パズル構造が複雑(◎、道を間違えると死ぬ)

・ゲームシステムが難しい(X、これは基本どおりで簡単)

・フラグ管理がややこしい(◎、攻略必須アイテムが多い)

 

NOVA『合計して、10点満点中8ということだ。これで、いろいろなゲームブック作品の難易度を考えることもできるが、とりあえず「危難の港」と「魂を盗むもの」で試してみるか』

 

★危難の港(難易度6)

・ラスボスが強い(◯、ラスボスと直接戦わず、周囲のお供も対策手段が用意されている)

・全体的に罠が多くて死にやすい(◎、道中、致命的な罠が多い)

・パズル構造が複雑(◯、ハカサンの案内も含めてストーリー重視の一本道のストーリーで、迷うことは少ない)

・ゲームシステムが難しい(X、これは基本どおりで簡単)

・フラグ管理がややこしい(◎、攻略必須アイテムだけでなく、入手アイテムの総数も多くて管理が大変)

 

★魂を盗むもの(難易度3)

・ラスボスが強い(◯、弱くはないが、魔法などの対抗手段もある)

・全体的に罠が多くて死にやすい(X、罠は多いけど、致命的なものは少ない)

・パズル構造が複雑(◯、ダンジョンの道のつながりと幻影空間がやや複雑に思える)

・ゲームシステムが難しい(X、これは基本どおりで簡単。終盤に魔法を覚えるけど、7つから3つを選ぶだけなので、それほどでもない)

・フラグ管理がややこしい(◯、アイテムはそこそこ。ただし、攻略必須アイテムは少なく、あれば有利程度の扱い)

 

アスト「『魂を盗むもの』は難易度3か。火吹山程度とは思ったよりも簡単なんだな」

 

NOVA『ストーリー面で複雑なので、読みやすさなんかも考慮すると、読書習慣のない人間には「読むのが面倒くさい」という理由で、火吹山よりも難易度が上がるかもしれないがな。ここでの難易度はあくまで、ゲームとしての攻略難易度であって、ブックとしての読解難易度とかは考慮に入れていないし。それこそ、地名や登場人物の名前がいろいろ出てきて、こんがらがるタイプの読者は、単純な火吹山は読めても、「魂を盗むもの」には抵抗を覚えるかもしれん……が、うちの長文ブログ記事を読んでくれる読者さんなら、問題ないだろうな』

 

ダイアンナ「とにかく、『魂を盗むもの』は難しくないってことだね」

 

NOVA『人によっては、ダンジョンマップのパズル構造やアイテムのフラグ管理がもう1段階アップするかもしれないが、せいぜい3〜5の範囲に収まるレベルだろう』

 

アスト「それでも序盤で1人死んだんだな」

 

NOVA『呪われてダイス目が悪ければ、格下にだって負けるさ。どうして敵が10とか11ばかり出して、こっちが5とか6しか出ないんだ?』

 

アスト「カニと巨人の呪いは恐ろしいんだな」

 

ストールの冒険初め

 

NOVA『さて、スティールは過去の幻になって、より強化されたストールの冒険だ。ストームバードを退治して、船員たちの称賛とアイテムを受け取り、サクサク進めてから、いよいよドクロ蟹出現(249番)。先代よりも大らかな性格のストールは、カニの近くに食料を1つ放ってやった。カニがそれをがつがつ食べている間に、ボートを漕いで悠々と上陸。すると、巨人が現れて挨拶してきたので、こちらも挨拶すると、「うちのエドウィナ(カニ)が世話になったな。歓迎させてくれ」とか言って、北の洞窟に連れて行ってくれる』

 

アスト「ほう。巨人の歓迎か。当然、食事も豪勢なんだろうな」

 

NOVA『魚のシチューを召し上がった後、巨人は島に出現した邪悪への懸念を口にしつつ、巻物(350)と食料3食分の塩漬け魚をくれる。ただ、その後、雨に見舞われて食料2つが濡れてダメになるので、結局、カニにやった分も含めて、元の10食に戻ったんだけどな。まあ、前に巨人とやり合った時は体力残り3点にまで追いつめられていたから、ずいぶんとマシな展開なんだが』

 

ダイアンナ「カニは殺さず、巨人と仲良くなって、巻物を受け取る。その後は?」

 

NOVA『前は真っ直ぐ西に突き進んで、闇の神殿らしき場所に踏み込んだんだが、今回はその前に寄り道することにした。一度、北の238に進むと、夜が近づいて来たので夜営のための洞窟に入る。危険がないか調べると、かえってダメージを受けてしまうので、大胆不敵に何も調べずに寝る方が安全という理不尽にプレイヤーとして苦笑しながら、先に進むとエリマキトカゲ人と遭遇した』

 

アスト「エリマキトカゲ人! それはトカゲ人の新種だな」

 

NOVA『向こうが友好的に挨拶してきたので、こちらも挨拶を返すと、ストームバード殺しを依頼された。ストームバードに卵を盗まれて閉口しているそうだ。ストームバードなら大したことない、任せておけ、と請け負うと、巣のある岩壁を技術点判定で登らないといけない。まあ、技術点12だからな。余裕余裕と登攀し、鳥の巣で技術点7の母鳥を撃退すると、エリマキトカゲは感謝して、いろいろとアイテムをくれた』

 

・金貨3枚(鳥の巣で発見)

・淡紅色の真珠(金貨12枚の価値)

・【銀のメダリオン

・疲れずに速く走れるポーション

 

NOVA『【銀のメダリオン】はこの先の冒険でずいぶんと助けられたので、ここでゲットすべきだな。そして来た道を引き返して西へ向かうと、また夜営することになり、木々の間からツリー・スプライト(木の小妖精)が登場する。実は前回も登場していたんだが、特にイベントも起こらなかったので話を飛ばしてた』

 

ダイアンナ「今回は起こるのか?」

 

NOVA『エリマキトカゲからお宝をもらっていると、好奇心に駆られた妖精が盗もうとするんだな。夜中に盗まれそうになっているのに気づくかどうか運だめしして、成功したら盗みの現行犯で逮捕できる。妖精の首を叩き折るか許してやるかの選択肢が出て、さすがに叩き折るのは可哀想、と慈悲の心で許してやることにした。今回は悪魔の短剣持ちじゃないからな』

 

アスト「処刑はしない、と」

 

NOVA『カニの時みたいに呪われたりするのもイヤだからな。そして許してやると、【幸運の粉】3袋分をくれた。1袋で運点1点を回復してくれる薬だな。好きなときに運点を回復できるアイテムは大変ありがたい』

 

ダイアンナ「妖精には親切にするもんだね」

 

NOVA『まあ、無駄に敵を増やすのはバカのすることだからな。そして、次に十字路に出る。前回はここから西に進んだところが闇の神殿だったんだが、今回は寄り道しようと決めていたので、まず北へ向かう。虫に襲われたので、船員からもらった〈虫除けの軟膏〉を使うと、ダメージ3点を受けずに済む。その後、ホブゴブリン2体(技術点5と6)と出会ったのでサクッと倒して、彼らに捕まっていた老人を山小屋で見つけて、仕掛けられていた罠を解除した後、助けてやる。衰弱していた老人に食料と水を恵んでやると、西にある〈鉄の地下廟〉の場所の手がかりを教えてくれたり、南の部族のシャーマン・アルカンディの情報をくれたり、ホブゴブリンの持っていた金貨2枚をゲットしたりできる』

 

アスト「まっすぐ西に向かうと、いろいろなイベントをすっ飛ばしていたんだな」

 

NOVA『その後、部族のシャーマンに会いに南に向かう。巨人からもらった巻物(305)を解読できそうなのは彼らしいからな。南のジャングルに入ると、槍を手にした原住民の男2人と遭遇する。ここでバトルするという選択肢もあるが、いろいろと損をするので友好的に振る舞う。大胆不敵と喧嘩っ早いのは意味が違うからな。こちらが温厚に振る舞うと、向こうも武器を収めて部族の集落に案内してくれた。彼らはキアラブー族で、すぐに噂のアルカンディさんと対面できる。そして、まずは信頼の証の取り引きを……と申し出て買い物タイムが始まるわけだ』

 

・銀色の羽飾り

・【黒檀の鍵】

・猫の小さな象牙の像

・4m半の長さのロープ

・小さな白い宝石

・白油の小瓶

 

NOVA『これらのアイテムから何を買おうかと悩んだ末、【黒檀の鍵】、〈ロープ〉、〈ネコの像〉、〈白油の小瓶〉を買った』

 

ダイアンナ「どうして宝石を買わなかったんだ?」

 

NOVA『いや、カギは欲しいし、ロープも有用。ネコは可愛い。宝石よりは油の方が、役に立つと思ったんだが?』

 

ダイアンナ「あたしなら宝石を買う」

 

アスト「ところで馬の像はないのか?」

 

NOVA『ない。とにかく、これらのアイテムが冒険の何に役立つかは楽しみだな』

 

ダイアンナ「宝石を買わなくて後悔したりは?」

 

NOVA『それが必要なルートは通らなかったから問題なしだった。そして、例の巻き物については、「誘惑する歌声に注意しろ」というアドバイスをいただいたぐらいで、いよいよ先代を殺した闇の司祭にリベンジマッチを挑みに行くわけだ』

 

鉄の地下廟へ

 

NOVA『さて、西に進むと邪悪な神殿らしき建物が見つかる。実のところ、この建物を無視して、さらに進み続けた方が簡単に〈鉄の地下廟〉に行き着けるんだが、プレイ中はそんなことは分からないので、神殿に入るわけだ(379番)。

『何だか祭壇に縛りつけられているような可哀想な男がいて、助けようとしたり、様子を観察したりすると、その男は幻影で闇司祭の奇襲攻撃をくらうわけだ(6点ダメージ)。ここでの正解は、いきなり剣で斬りつけること。いかにも初見殺しな罠だが、一度見た罠は通用しないのがFF戦士の常識。先代の仇を見事に討ちとったわけだ。カニの呪いさえなければ、技術点3差の相手になど、遅れはとらんということで、金貨5枚をゲットした後、この呪われた場所で大胆にも眠ることにする。

『ここで運だめしに失敗すると、悪夢で体力を消耗したり、【銀のメダリオン】を持っていると、悪夢の幻影を追い払ってくれたりして、いろいろなドラマを確認しつつ、神殿の地下通路を見つけて、そこから地下をさまよい歩いて、運だめしを行うんだ。失敗すると、パラグラフ85番に突入して、バッドエンドを迎えることにゾッとしながら、とりあえずラッキーは続いているみたいなので、何とか〈鉄の地下廟〉の入り口を発見した(パラグラフ120番)』

 

アスト「神殿地下が目的地につながっていたわけか」

 

NOVA『ああ。だけど、わざわざ余計な苦労をしていたことが後で分かった。危険な神殿に入らずに、外で野宿してから翌朝、地上を進み続けていたら、全く苦労せずに〈鉄の地下廟〉の入り口に到着できたんだ(同じパラグラフ120番)。つまり、神殿→地下ルートはリスクばかりが高くて(闇司祭との戦い、運だめし2回、2回め失敗はバッドエンド直行)、得られるものは金貨5枚のみ。地上ルートだと、あっさり簡単に目的地に到着できる。次があるなら、この神殿には絶対に立ち入らないぞ、と固く心に誓うのだった』

 

ダイアンナ「次はあったのかい?」

 

NOVA『いや、このストール君で最後までクリアできたので、苦労しつつも何とかなったと言えよう。とにかく、パラグラフ120番で、門番をしているザコゴブリン2体をやっつける。連中の持っていた〈骨のサイコロ〉をゲットして、このパラグラフ300番から〈鉄の地下廟〉のダンジョン攻略が始まる。〈絶望の島〉の地上の旅はこれで終了して、巻頭に描かれた島の地図は一体何なのか、とツッコミが入ったりもするわけだ』

 

アスト「ダンジョンが中心のゲームブックで、島を歩くのはそれほど長くはないってことか」

 

NOVA『ここまでで約80パラグラフ。全体の20%ほどだ。せっかく〈絶望の島〉のマップが用意されているのに、どういうことかゲームブックで全く有効活用されていないので、島の地図を歩き回るミニアドベンチャーが雑誌(前回も触れたGMウォーロック誌6号)で掲載されて、ようやく物語上の意味を感じたりした次第。まあ、本作のメインが〈鉄の地下廟〉のダンジョンと、終盤の幻影世界の恐怖の試練にあると分かっていれば、島の探検は前置きフレーバーでしかないってことだな』

 

アスト「南の島の探検をもっと楽しみたかったら、別のゲームブック(トカゲ王の島とか)をプレイしたらいいな」

 

NOVA『一つの作品をプレイしたら、関連作品を芋づる式に次々とプレイしたくなるのがシリーズ物の醍醐味だと思う』

(当記事 完)