ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

ウルトロピカルなお正月2023(地の章)

天空宮殿の初正月

 

ダイアンナ「あたしたちが、このウルトロピカルに移って、最初の正月だな」

 

リバT(?)『ええ、明けましておめでとう。我が遠き娘の分身よ』

 

ダイアンナ「何のことだ、リバT? あたしはあんたの娘の分身なんかじゃないよ」

 

リバT(?)『今の私はリバTではありません。その体を借りて、交信しているのです』

 

ダイアンナ「そんなことができるなんて……もしかして、もしかすると……」

 

リバT(?)『ええ。気づいてくれたようですね』

 

ダイアンナ「ダディーNOVAか」

 

リバT(?)『違います! この神霊の私を、あんな時空魔術師ごときと一緒にしないでくれませんか』

 

ダイアンナ「神霊……ってことは……日野木アリナか。何のようだ?」

 

リバT(?)『スザクとも違う! スザクだったら「わらわは〜〜なのじゃ」と言うはず。口調で分かりなさい』

 

ダイアンナ「う〜ん、日野木アリナ以外に神霊の知り合いは……」

 

リバT(?)『ヒントは、頭文字がGです』

 

ダイアンナ「Gと言えば……も、も、もしかして怪獣王?」

 

リバT(?)『セイリュウとも違う! 第2ヒント、あなたたちが今、行なっているグランプリは誰の名義です?』

 

ダイアンナ「誰の名義って……デザイアさん? もしかして新キャラ?」

リバT(?)『頭文字はGであって、Dではない! そこまで察しの悪い女子(おなご)とは思いませんでした。こうなったら、そなたたちに託したQ&Aリングを返してもらった方が……』

 

ダイアンナ「Q&Aって、ま、まさか……大地母神ガイアさま?」

 

リバT→ガイア『そのまさかです』

 

ダイアンナ「これは失礼しました。まさか、我が宮殿に突然、来訪されるとは思いもよらず(orz)」

 

ガイア『天空宮殿に引きこもってないと、正月あいさつぐらい来なさい』

 

ダイアンナ「あっ、こっちから出向くべきでしたか。宇宙暮らしが長いし、元はと言えば、日陰の身。あまり華々しい祝い事とは縁薄い生活を過ごして来たので、呼ばれてもいないのに、あいさつ回りをするのは気が引けてというか……その辺の交流事一切はダディーNOVAや次元ドルイドのハイラス殿が務めているものとばかり」

 

ガイア『そなたも女王を名乗る身であれば、神事や公式行事に無関心でいてはいけませんよ。たまには地上にも降りて来なさい』

 

ダイアンナ「そうですね。夏場は日差しが強いので厳しいですが、冬のうちぐらいなら何とかなるでしょう」

 

ガイア『む? 確か、そなたは吸血鬼の眷属という話ですが、やはり今も光に弱いのですか?』

 

ダイアンナ「昼よりは夜の方が好きですね」

 

ガイア『私は太陽神ではありませんし、森の中の暗闇や地の底の冥府にも関わりがあり、モンスターたちの母でもあります。私が忌み嫌うのは、天から飛来する破壊の力であり、地上を脅かす異星からの侵略者。したがって、生死の境にたゆたう魔性の存在や闇もまた世界の一部であり、破壊ではなく調和を目指していけるのであれば、受け入れるのもやぶさかではありませんよ』

 

ダイアンナ「寛大に接していただけるのであれば、何よりです。神さまはもっと融通の利かないものかと思っていましたから」

 

ガイア『狭量な神も多いですし、私よりも苛烈な神もいるでしょう。もちろん、私も地上を脅かす存在には、可能な限りの大地の怒りを示すつもりですが、下手に力を暴走させると、地上の大陸を裂いたり、火山を噴火させたりし兼ねないので、最低限の介入だけで済ませる考えです』

 

ダイアンナ「そうですか。強すぎる力というのも、扱いにくいってことですね」

 

ガイア『ええ。そして、昨年から行われているガイア・グランプリについての話があります。そなたが優勝した暁に得られる恩恵について……』

 

ガイア・グランプリの行方

 

ダイアンナ「しかし、まだカニコングの番が残っているから、時期尚早なのでは?」

 

ガイア『あの者には、セイリュウが話すでしょう。私は、そなたと先に話しておきたかった。そなたの願いは確か……』

 

ダイアンナ「花粉症ガール初代の粉杉翔花さまと、2号のアッキー様、V3の日野木アリナ、そして一応、4人めのあたしが一緒に冒険する物語を経験したい。ただ、それだけです」

 

ガイア『物語を作るのは、創作家の仕事。しかし、物語の題材をインスパイアするのは、時として詩神ムーサ、あるいはミューズとも呼ばれる神霊の仕業と言われています』

 

ダイアンナ「そのムーサとはお知り合いですか?」

 

ガイア『知り合いも何も、ムーサたちは私の孫娘ですよ』

 

ダイアンナ「孫娘! つまり、花粉症ガールみたいなものと?」

 

ガイア『こう見えても、私は万物の母、祖母とも呼ばれ、子や孫、さらに子々孫々は多数いるのですよ。夫の天空神ウラヌスさえ、私が産んだ子どもですし』

 

ダイアンナ「え? すると、近親相姦では?」

 

ガイア『神々の物語には、人の法慣習など意味を為しません。いえ、神話によっては人の文化や社会の影響を受けて改変されたりもするのですが、とにかく私はウラヌスを産み、愛の神エロスの作用で結ばれ、多くの子を成しました。その中に記憶の女神ムネモシュネがいて、我が孫ゼウスとの間に9人のムーサたちを誕生させたのです』

 

・1.弁舌の女神カリオペ

・2.英雄詩と歴史の女神クレイオ

・3.抒情詩の女神エウテルペ

・4.悲劇と挽歌の女神メルポメネ

・5.独唱叙事詩の女神エラト

・6.合唱と舞踏の女神テルプシコラ

・7.占星術と天文の女神ウラニ

・8.喜劇の女神タレイア

・9.讃歌と雄弁の女神ポリュムニア

 

ダイアンナ「あのう……その9人の名前を覚えないといけないのですか?」

 

ガイア『いいえ。ただのギリシャ神話蘊蓄ですよ。さて、ここで、そなたに選択肢を与えます。そなたが求める冒険物語は何番ですか?』

 

ダイアンナ「え? 番号で決めるの? 選択肢を間違えたら死ぬかもしれないのは、まるでゲームブックみたいじゃないですか。ええと、悲劇は4番ですよね。だったら、それは避けて……普通にヒロイックファンタジーを考えるなら2番かな? あ、どちらかと言うと、真面目でシリアスな話よりも、ラノベ風の楽しい話がいいから、8番ってのもありか。だったら、2番と8番を混ぜたりもできるのですか?」

 

ガイア『なるほど。クレイオとタレイアを混ぜたような物語ですね。2つの詩神パワーを融合させて、クレタレな物語を願う、と』

 

ダイアンナ「クレタレな物語って、ラノベギリシャ風に言うとそうなるのですか?」

 

ガイア『いいえ。ただの、ここだけの造語ですので、クレタレで検索しても出て来ません』

 

ダイアンナ「……って、大地母神さまが検索できるんですか!?」

 

ガイア『私はできませんが、リバTのボディには検索機能が搭載されているみたいですね。便利です。クレタレで検索すると、クルタレという言葉が引っ掛かりました。韓国の飴菓子で、「蜂蜜の綛(かせ)」とも、似たような中国菓子にちなんで「龍のヒゲ」とも呼ばれているとか。本当に、そんなお菓子でいいのですか?』

 

ダイアンナ「いえ。お菓子じゃなくて、物語の種別のはずですが。それでも、どんな味か気になったので商品検索してみると、こんなのが出て来ました」

ガイア『へえ。これがクレタレですか。何となく、クレタって言葉がギリシャっぽいですね。ミノタウロスの迷宮叙事詩などでも有名です』

 

ダイアンナ「クレタレでも、クルタレでも、どうでもいいですから、あたしの希望するのは軽くて楽しい女の子4人の冒険物語ってことで」

 

ガイア『では、ダイスを振ってください』

 

ダイアンナ「どうして、ダイスを?」

 

ガイア『そなたは2番と8番を希望したけど、ここでカオスの使徒である時空魔術師なら、こう言うはず。「予定調和じゃ芸がない。やはり、ここはランダムに身を任せるのも一興」と』

 

ダイアンナ「うわあ、ダディーNOVAなら言うかもしれない。否定できない。しかし、6面ダイスで、どうやって9通りの選択肢を決めるんですか?」

 

ガイア『リバTのボディには変形機能が付いているので、10面ダイスに変形することも可能です。便利ですね。さあ、女神のダイスを振って、あなたの運命を決めるのです。あっ、10が出たら振り直しってことで』

 

ダイアンナ「何だか、正月早々よく分からん話の流れになっているけど、要はダイスを振ればいいんですね。4だけは出ないように願いながら、(コロコロ)よし、来た、2だ。今年は幸先がいい」

 

ガイア『クレイオの英雄物語ですね。では、もう一度です。今度はタレイアのライトなコメディーになるかどうか』

 

ダイアンナ「(コロコロ)6。ってことは、合唱と舞踏の女神テルプシコラ? これって、どうなるの?」

 

ガイア『どうやら、歌って踊る英雄物語。いわゆるミュージカルですね。文章主体のブログで、どのように表現するか分かりませんが、これで時空魔術師がいかなる芸を披露するか、楽しみです』

 

ダイアンナ「花粉症ガール4人のミュージカルか。どんな話になるのか、想像がつかんが、ダディーNOVAなら何とかするだろう、きっと」

 

 どこかで、『できるか! どうやれってんだよ!?』って声が聞こえたような気がした。

 

(当記事 完。「天の章」につづく)