ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「天空要塞アーロック」攻略その6(要塞惑星の地下都市)

先にD&D話

 

リモートNOVA『花粉症ガールの誕生日パーティー(1日ズレた)と、D&D映画を見て感想いろいろ書いた後で、ようやくアーロックに戻って来たぞ』

 

アスト「D&D話なら、本来はここでやるべきだったんじゃないか?」

 

リモートNOVA『いや、どうしようか迷ったんだよ。まあ、D&Dネタと言えば、これも買ったんだが』

リモートNOVA『てっきり、フェイワイルド(妖精境)のワールドガイド兼用のシナリオ集だと思ったんだけど、ワールドガイドの要素は薄くて、ほぼ完全にシナリオだったな』

 

ダイアンナ「何か問題があるのか?」

 

リモートNOVA『ワールドガイドは読み物としてもネタにしやすいんだが、シナリオ集は若干ネタにしにくいと言うか。あと、映画の話題につなげにくい題材でもあるしな』

 

アスト「映画関連で一番お勧めのサプリメントは?」

 

リモートNOVA『やはり、これだろうな』

アスト「1万8000円だと? 高いだろう」

 

リモートNOVA『まだ5年前に出たばかりの本なのに、ホビージャパンの翻訳権切れで絶版状態なので、3倍程のプレミア価格がついているみたいだな。5版ユーザーにとっては必須に近いレルム資料だし、D&Dファンが手放すとは思えないから中古品も出回っていないお宝本と言えよう』

 

アスト「つまり、せっかく映画のヒットで、D&Dやフォーゴトン・レルムに興味を持ちそうなファンが増えているのに、ワールドガイドが手軽に手に入らないのが現状か」

 

リモートNOVA『今だったら、とりあえず、これを買えば、入門にはいいだろうさ』

リモートNOVA『ただし、スターターセットはキャラ作成ができない。最初から完成済みのキャラで、いきなり冒険に出られるのが特長だが、自分のキャラを作りたいなら、こちらの方がお勧めだな』

リモートNOVA『映画を見て、ソードコースト地方とかネヴァーウィンターの街に興味を持った人は、デラックス・プレイ・ボックスの方がその地方のマップがあって、映画の登場人物と同じ舞台で冒険できるというメリットがある。スターター・セットの方は島が舞台だから、初心者向きのショートキャンペーンだけど、ソードコーストを旅する話にはならないんだよな』

 

ダイアンナ「本当の初心者が、いきなりゲームしたい時はスターターセットで、映画を見たファンがじっくり自作のキャラを作るところから始めたい場合は、デラックス・プレイ・ボックスが推奨ってことか」

 

リモートNOVA『なお、ウィッチライトは手慣れたプレイヤーが一風変わった世界で冒険を楽しむ変化球的作品なので、全く初心者にはお勧めできない。これはホビージャパン時代からD&D5版を追いかけて来たマニア向き商品だ。まあ、その前に出たシナリオが地獄巡りだったからな。地獄の次は、妖精たちの住む異世界巡りというのも一興だろう』

リモートNOVA『要は、不思議なサーカス団を楽しく散策していたら、妖精たちの異世界に引き込まれて、その地で暗躍する魔女と対峙するって話で、大筋はやはりこれに通じるものがある』

リモートNOVA『もちろん、細部はいろいろと違うんだが、前置きD&D雑談はこれぐらいにして、本筋のアーロック攻略に移ることにする』

 

ここから本番のアーロック地下編

 

NOVA『さて、FFシリーズ一のクソゲーと呼ばれても不思議ではないアーロックを楽しむにはどうすればよいか、脳天フワフワ状態であれこれ考えた結果、そのクソっぷりをフォローすることなく、面白くおかしく語るのがいいと気がついた。実際、これだけボケを連発して、イラッとさえさせられるゲームなので、下手に擁護するよりもドツキ漫才並みのツッコミを入れた方がええやろってのが結論だ』

 

アスト「まあ、アーロック先住民の唯一の生き残りと名乗る人物が、マジかよと言うぐらい、あっさりポックリ逝っちゃうゲームだからな」

 

NOVA『普通は、アーロック解放運動の旗頭になってもいいはずの人物なんだよ、リオさん。いろいろと主人公のバックアップをしてくれるって期待したのに、主人公に会って興奮したから死ぬって何それ展開だよ。お前、何しに出て来たんだよって今さらながらツッコミ入れさせてもらう』

 

アスト「ストーリーの大筋としては王道なんだよな。宇宙船に乗って、敵要塞のある惑星に向かい、道中の事件を解決しながら危険を切り抜けて目的の星に至る。星に着いたら、荒野の旅もしくは敵軍の只中を突破して、いよいよ敵の拠点である地下都市に侵入した。波乱万丈のアドベンチャーであることは間違いない」

 

NOVA『まあ、大筋としてはな。問題は個々のイベント内容が面白いかどうか、そしてゲームバランスが納得度の高いものかどうかだが、サプライズだらけの支離滅裂展開と、感情移入を妨げる文章内容と、ひたすら消耗戦を強いる報酬を伴わないイベントの数々と、攻略難易度の高い宇宙船戦闘とで、うんざりなのはこれまでも語った通りだ。テンションが高いときは頑張って攻略記事を書こうって気にもなったが、ふと我に返ると、この攻略記事を書いていても面白いのか? と疑問点を感じて、もっと楽しいことはいっぱいあるだろう? と記事書き動機すら減退してしまうほどだ』

 

アスト「ここまで話を続けて、今さらそれはないだろう? 御託はいいから、さっさと続きを語れよ。記事の続きを期待している読者だっている」

 

NOVA『そうだな。この攻略記事を完成させると、「日本で一番充実したアーロック攻略ブログ」と名乗れて、アーロッキアンの称号を自称し、俺はアーロック王になるって夢が実現するもんな。まあ、別にアーロック好きとは言わんが』

 

アスト「とにかく、地下都市セントラルシティの入り口は323番だろう。そこから話を始めろよ」

 

NOVA『ああ、そこには看板があって、赤犬中央街、第13ビルディング、第1地下ドーム。この先、危険につき入るべからず」と書かれてある。これが「サイボーグを倒せ」なら、この数字に恐怖結社の秘密会議の情報が隠されていて、非常に大切なんだが、行き当たりばったりゲームなアーロックにおいては全く意味のない情報だから、大して気にする必要はない。ただ、この場に来て突然、「君は《驚異の大ドーム》のなかの第6地下ドームにあるという防衛センターへ行かなければならないことをおもいだす」と書かれていて、プレイヤーとしては「そんな話、聞いてねえよ」と言いたくなる』

 

ダイアンナ「第6地下ドームという情報を、ゲームマスターが突然にくれた形だね」

 

NOVA『情報の出し方が下手だよな。せめて長ったらしい最初の背景の話に書かれていれば、おお、見事な伏線だ、と話がつながって喜ぶところだが、地下ドームが6つ(以上も)ある話なんて、おそらくは誰も調べていないだろうから、プレイヤーキャラも今、初めて知った情報のはずなんだ』

 

アスト「難攻不落のアーロックだから、その構造は外部に知られているはずがないもんな」

 

NOVA『密偵が先に調査活動をしていて……って話ならともかく、その密偵が自分なんだから、ドームがいくつあるとか、防衛センターの所在地なんて情報も現地に来て、初めて知ったという形でいいと思うんだ。例えば、看板があるのなら、大雑把な地下都市の地図があって、そこにドームとか防衛センターのおおよその場所が記載されている……という程度でいいと思うんだな』

 

アスト「地図なんてあったら、この先のサプライズ感が薄れるだろう?」

 

NOVA『サプライズは、納得感とセットにして面白くなるんだよ。仮に地図を見つけて、サプライズとセットにしたければ、「地図は古くて読みにくくなっているが、かろうじて解読できたのは目的地の防衛センターが第6地下ドームにあるということだった。他の地下ドームのおおよその配置も頭に入れて、君は先に進むことにした」という記載をつければいい。そうすれば、後はドームごとの個別の情報を必要に応じて思い出すこともできる。

『ともあれ、第1地下ドームの無人の大通りを堂々と進むと、やがてハッチにたどり着く。このハッチの向こうが第2地下ドームだろうと推察するんだが、赤と青の2つのハンドルをどちらに回すかで4つの選択肢が示される』

 

アスト「開け方を間違えると、死ぬって奴だな」

 

NOVA『よく分かったな。赤を時計方向に、青を半時計方向に回して192番へ行くと、ハッチが爆発して死ぬ』

 

アスト「何で、自分ところの建物を破壊するほどの罠をセットしてるんだよ? 侵入者対策にしても、頭おかしいんじゃないか?」

 

NOVA『なお、正解は一つだ。赤と青をどっちも半時計方向に回す118番に進むと、熱線が放射されて2点のダメージをくらい、結局、ハッチを開けることを諦める決断をすることになる』

 

ダイアンナ「ええと、4つも選択肢があって諦めるのが正解って、どういうことだ? そのハッチは開けられないのか?」

 

NOVA『開けられないんだな、これが。他の選択肢は、93だと技術点9の重装備怪物兵士イクシャンとバトルになり(倒すと技術点+1のレーザーライフルをくれるので、少し嬉しい)、386だと腐臭ガスが噴き出すが少量なのでダメージはなくて、どっちにしても他の選択肢を試すことになる。結局は爆発して死ぬか、熱線をくらってハッチ突破を諦めるしかない。だから、別のルートがないかと横道を検討するんだが、そこにポンコツ機械に乗った大きな頭の老人が通りすがる。「関門の番人ズッド」と名乗る老人は、第2地下ドームへ向かうルートへ案内してくれると言うが、信じてついて行くか(16)、一人で探索を続けるか(7)の選択肢が出る』

 

アスト「情報が欲しいから、普通はとりあえず信じてついて行く方を選ぶと思うんだが?」

 

NOVA『ズッドを信じて地下道を進み、彼の隠れ家まで来ると、エイリアンのチェストバスターみたいな寄生生物グナーシャ入りの金属筒を胸に移植されてしまう』

 

アスト「はい? 危険人物だったのか、そいつは?」

 

NOVA『イッヒッヒって笑い声が特徴のマッドサイエンティストだな。激怒してズッドを殺し、寄生生物を体内に宿したまま7番へ向かうか。それとも寄生生物を除去するために、ズッドの頼みを聞いてやるか(270)の2ルートに大きく分かれるな』

 

ダイアンナ「ズッドを殺してもいいんだ」

 

NOVA『酸の入ったフラスコを投げると、あっさり倒せるぞ』

 

アスト「殺して大丈夫なのかよ? 寄生生物に殺されたりはしないのか?」

 

NOVA『運が良ければ大丈夫。まあ、イベントとしては遠回りになるが、ズッドの頼みを聞くルートを進むとしようか。この近くのゴロツキ酒場に行って、酒場の主人《紫のデイク》のコレクションの1つである骨董品、《アトランダ=レッドの球状双頭人》の巨大脳を手に入れて来い、とのこと』

 

アスト「ええと、それはマフィアのボスのコレクションを奪いとるような、厄介なミッションじゃないか?」

 

NOVA『ああ、そんな感じだな。かなり危険な仕事だぞ。なお、デイクという名前は聞いたことがある。プロローグの世界設定に、その昔、エンスリナを征服した軟体動物型の種族のことが書かれていたが、それがデイク族。《紫のデイク》はその子孫っぽくて、貝殻に身を包んだムラサキ貝のような異星人っぽいな。酒場の名前は「死霊酒場」と名付けられ、仇敵種族のトカゲ人とミュータントは立ち入り禁止らしい』

 

アスト「宇宙人の酒場だと、スター・ウォーズのモス・アイズリーの酒場を連想するな」

 

紫のデイクの酒場(83)

 

NOVA『宇宙人の悪党がたむろしている酒場では、上手く選択肢を選ばないと、酒場を追い出されてミッション達成が失敗してしまうか、殺されてしまうので、例によって最適解を記しておこう。まず必要なのは、ピット席で酒を飲んでいる老人に酒をおごって情報をもらうことだ。ここで初めて、2クレジットという所持金を支払うことになる。今まで10クレジットの手持ち金を使う機会がなかったんだな』

 

アスト「宇宙空間とか荒野とかばかりだったからな。ゴロツキ酒場とは言え、初めて文明的な街に触れたわけか」

 

NOVA『ポート・ブラックサンドなんかが懐かしいと思いながら、老人に酒をおごってやると、「42という数字」と「デイクに撃ち込むためのダートガン」をくれる。その後、デイクと上手く交渉すると、「三つの関門の競技に勝ち抜けば、球状双頭人の脳をやろう」と告げられる。もちろん、競技に勝ち抜けるはずがないと分かった上でな』

 

アスト「競技に勝たないと目的が達成できないなら、挑むしかないだろう?」

 

NOVA『負けると死ぬわけだが、選択肢を間違えると競技に挑むことすらできずに酒場を叩き出されるからな。ともあれ、第一の関門ではオレンジ色の球体に閉じ込められ、謎の老人に謎々を出される。3つの数字のどれかを当てれば正解だが、答えは先ほど聞いた「42番」だ。他の数字(65と384)を選ぶと、老人を怒らせてこの世から消滅させられる』

 

アスト「情報を聞いていなければ、理不尽な死だな」

 

NOVA『まあ、3択の1つが正解だと分かれば、まだマシなんだけどな。死ぬパラグラフと分かれば、その場でやり直せばいいわけだし。第二の関門では、4本の手を持った化け物とバトルだ』

 

アスト「主人公だって4本腕じゃないか」

 

NOVA『相手の腕は、個々に技術点と体力点を持っていて、最大で技術点10で、最小で6。まあ、技術点10、体力点6の手さえ倒せば、後は技術点8以下なので楽勝だ。なお、その化け物の名はジャジと言って、デイクの可愛いペットらしい。で、最後の関門では怒りに駆られたデイクと《透明球》という乗り物を操縦するバトルで決着なんだが、相手は操縦方法を熟知しているのに、こちらはテキトーに機械操作するしかなくて不利だ。まあ、次々と提示される選択肢を選ぶうちに体力点を失ったり、即死パラグラフの47番に突入したりして、試行錯誤を繰り返すことになるんだが、パラグラフ解析による最適解は以下の通りだ』

 

・201:バトル開始。

・26:スポンジのような突起物をひねると、煙幕を放射する。

・264:目をつぶってテキトーに操作すると、相手が真正面から突っ込んできて、体力点2点のダメージ。だけどダートガンを撃つチャンス。

・398:ダートガンを撃つと、3つめの関門の試練に勝利。ダートガンを持っていなければ、別の選択肢を選ぶことに。

・109:赤いボタンを押すと、チャンス到来。

・338:操縦パネルを叩くと、隠し腕が伸びて勝利できる。

 

NOVA『最適解だと、2点ダメージだけで勝利できるので、ヴァリオーグなどの宇宙船戦闘よりは楽だな。ヴァリオーグとか宇宙海賊との戦いでは20パラグラフほどを費やしているのに、こちらは13パラグラフで約半分だし、死亡パラグラフも1つしかない。それにしても、マシンの操縦方法がよく分からないので「テキトーに操作する」って選択肢が笑えるし、それが正解というのもギャグだな。選択肢の中には「紅紫色の水晶を壊す」とか「黄色い電球を割る」とか訳の分からん行動もあるし、パラグラフ314番は「マイクに向かって口笛を吹く」「青いチューインガムをかむ」「大声で叫ぶ」といった感じで、一体メカの操縦になってるのかよ、それ? と、作者のテキトーおふざけセンスに驚嘆と苦笑を禁じ得ない』

 

アスト「口笛やチューインガムで操作するメカは知らんが、必殺技を音声入力ってロボはありそうだぞ」

 

NOVA『そのパラグラフは47番で、足元で爆発が起こり、マシンが制御を失って湖の底に沈んでしまい、溺れ死んでしまうぞ。パイロットが叫ぶと自爆するメカというのは、日本のスーパーロボットアニメに対する冒涜だ』

 

ダイアンナ「ふざけた選択肢の数々にツッコミを入れながら、何とか勝利に漕ぎつけたんだな」

 

NOVA『競技に勝ったので約束どおり、賞品の脳を頂いて帰ることにした。すると機体が破壊されても軟体動物だから生き延びたデイクが、「この野郎、生かして返すな」と激怒して、用心棒の《鬼もどき》に命ずる。奴の能力は技術点6、体力点14だ』

 

ダイアンナ「それって体力バカだけど、弱いよね」

 

NOVA『ただの消化試合だな。こんなのが用心棒で大丈夫なのかよ、と思いながら、さらに何人かの用心棒が迫って来るので、慌てて逃げ出すことになる。慌てすぎて、せっかく入手した双頭人の脳を踏んづけてしまったんだが、気にしない』

 

アスト「何をやってるんだよ、せっかくの賞品を」

 

NOVA『そうして、ズッドの隠れ家に帰り着くと(129)、ズッドは約束どおり寄生生物グナーシャの金属筒を除去してくれる。その後、ズッドは「この脳さえあれば、わしの操縦するメカは無敵となれる。手始めに、お前を倒して強さを証明してやろう!」と理不尽にも襲いかかって来た。逃げるという選択肢(94)を選ぶと、ズッドの機械にハエ叩きのように潰されてしまうので逃げちゃダメだ。ここはレーザー剣を抜いて応戦するのが正解となる(151)』

 

ダイアンナ「相手の機械は無敵だろう?」

 

NOVA『そう言っているが、大丈夫。こんなこともあろうかと、双頭人の脳を踏んづけてダメージを与えておいた。そのためズッドの無敵マシンは動作不良を起こしてしまい、火花を散らして倒れてしまうんだな。こうなることは分かっていたんだ。全ては計算どおり』

 

アスト「嘘をつくな、嘘を。それにしても、本当に行き当たりばったりなストーリーだな」

 

NOVA『まじめに攻略するのがバカバカしくなるだろう? ズッドの隠れ家で実験用の「酸1瓶」をゲットして先に進むと、パラグラフ2番か7番の選択肢になる』

 

アスト「ええと、パラグラフ7番はさっきもあったな」

 

NOVA『ズッドの提案に同意せずに一人で探索を続けたり、デイクの酒場から叩き出されてミッションを失敗したりすると、7番に入る。そこから紆余曲折を経て、結局、2番に進む流れになるから、攻略手順としてはデイクの酒場ルートを通ったなら、そのまま2番へショートカットすべきだ。7番へ進むと、ますます遠回りになって消耗が激しくなるだけだからな』

 

アスト「逆に言えば、7番へ進んでから、さらに2番に進むと、物語を長く楽しめるってことだな」

 

NOVA『消耗した体力や運を回復できるゲームなら、それも一興かもしれんがな。ともあれ、2番に進むと、転送ゲートを通過して、いきなり「古代アーロックの中心地である第5地下ドーム」に到着することになる』

 

ダイアンナ「第2地下ドームから第4地下ドームの間をすっ飛ばして、いきなり第5とはね」

 

NOVA『こっちは一生懸命に、第2地下ドームに入る道を探していたのにな。予定調和だと、2、3、4と順に攻略して進むものだと思っていたら、何だか(中略)された気分だ』

 

アスト「だから攻略記事では、先に7番に進むんだろう?」

 

NOVA『ああ。今回の記事は、7番を通って、2番に合流するまでを進めることにする』

 

第5地下ドームまでの別ルート(7)

 

NOVA『さて、パラグラフ7番に来るのは、大筋で3つの状況が考えられる。パターン1は、ズッドの提案をスルーした場合。パターン2は、ズッドに寄生生物グナーシャを移植された後、彼を殺害するか、酒場ミッションを未解決で来た場合。パターン3は、酒場ミッションをクリアして寄生生物を除去した後だ』

 

ダイアンナ「パターン1と3は寄生生物が存在しなくて、パターン2だけが寄生されているわけだね」

 

NOVA『寄生生物は金属筒に閉じ込められているが、金属を餌にしているので、じきに筒から外に出て来るのは間違いない。外に出て来ると、心臓を食い破って宿主を死に至らしめるという仕掛けだ。パターン2はそういう切迫感を持った探索となるわけだ』

 

アスト「とにかく先を急ぐぞ」

 

NOVA『細い通路をテキトーに迷いながら進むと、三角形の扉がある。扉の先の通路は風防用のプラスチック製飾り板が埋め込まれていて、その上を歩いて行かなければならない』

 

アスト「飾り板は何だか危なっかしいので、扉を開けるといいのか?」

 

NOVA『扉を開けると、淡灰色の蛇のような長い糸が伸びて来て、突き刺されて3点ダメージを受ける。慌てて扉を閉めて、結局、飾り板通路に進むことになるわけだ』

 

アスト「ダメージをくらい損かよ。飾り板の上に乗ると、どうなるんだ? 前にパラグラフ38番で、飾り板を踏み抜いて地下深くに落下してゲームオーバーってバッドエンドを聞いた覚えがあるが」

 

NOVA『それはここではない。このパラグラフ161番では、飾り板に赤く燃える不思議な暗号文字が浮かび上がるんだ。「驚異のドウムはあちら」という音声が発され、暗号文字のそれぞれに対応している。これは文字のそれぞれをローマ字の「KYOUI  NO  DOUMU  HA  ATIRA」に文字変換する仕組みで、後に暗号を解く手掛かりになる。原文は英語だったのを、日本語のローマ字対応に訳文と暗号文字を再構成したので、訳者の苦労が伺える。酒井星之さんに今さらながら感謝だぜ』

 

ダイアンナ「どういう人なんだい?」

 

NOVA『FFシリーズでは、昔の「サイボーグを倒せ」の他、「仮面の破壊者」「スターストライダー」「最後の戦士」を翻訳された御仁だ。トリッキーな仕掛けの多い「サイボーグを倒せ」の訳は苦労されたと思うなあ』

 

アスト「言語対応の謎解きの訳なんかは苦労するみたいだな」

 

NOVA『年末予定のFFコレクションのジャクソン版でも、新巻の「サラモニスの秘密」で翻訳しにくい謎があって、どうしようかと安田社長がツイートしてた。あと、最近のツイートで「ソーサリー4巻」を既訳版とは別バージョンがあるので、そちらを邦訳してはどうか、とジャクソン氏から打診を受けたらしい』

 

アスト「旧版とは違ったバージョンだと?」

 

NOVA『後半がよりダイナミックな展開になるらしい。来年に記事書きする際には、新旧のバージョンがどう変わったかもネタにできそうだ。まあ、あくまでジャクソン氏から打診があっただけなので、どうするかまだ確定したわけではないんだが』

 

アスト「いろいろ考えている翻訳者にも敬意を示しつつ、暗号解読の手掛かりを得て、先に進むぞ」

 

NOVA『パラグラフ241番で、ようやく第2地下ドームに到着する。何だか巨大な洞窟のあちこちで、4面体プリズムがボーッと光っており、遠くでは時計塔を持った壮大な屋敷が見える。手近のプリズムを調べるか、屋敷へ行って休ませてもらうかの選択だが、この場で屋敷へ行くことは勧めない』

 

アスト「どうしてだ?」

 

NOVA『屋敷は宇宙海賊ウォデウィックの物で、玄関口でノックすると「ノッカーに指一本を噛みちぎられて、技術点マイナス1」にされた後、用心棒とバトル展開になり、勝っても結局、他の怪物たちに痛めつけられて捕まってしまうからだ。どうせ後で捕まってしまうにしても、いきなり屋敷に行くと受ける被害が大きすぎる。ここはプリズムを調べることを強く推奨するね』

 

アスト「だったらプリズムだ」

 

NOVA『さあ、ここでプリズムの下に飾り板があって、調べると38番のバッドエンドに直行だ。正解は、プリズムの一面に付いているガラス扉に、遠慮なく入ること。すると、プリズムがエレベーターのように下降して、長い通路の途中に運んでくれる。次に通路を上るか(140)下るか(89)の選択肢だが?』

 

アスト「正解はどっちだ?」

 

NOVA『そんなの、いきなり教えるわけには行かないだろう? お前はプレイヤーなんだから、自分で考えろよ』

 

アスト「ちょっと待て。オレがいつプレイヤーになったんだよ? プレイヤーはお前で、オレたちはそのプレイ報告を拝聴する立場だろうが。どさくさ紛れにクソゲーのプレイに引きずり込むんじゃねえ」

 

NOVA『仕方ないなあ。正解は140番だが、攻略手順としては先に89へ行ってから引き返して140番に向かうことになる。89番は寄り道になるが、寄生生物グナーシャを宿していない場合はこちらに向かう必要が出て来る』

 

アスト「宿している場合ではなくて、宿していない場合に寄り道が必要だってのか?」

 

NOVA『普通は逆だと思うが、このゲームは理不尽な定石破りサプライズがいくつも見られるからな。実のところ、寄生生物を宿している方がこの後の攻略がしやすい局面があるんだ。最悪なのが、酒場イベントをクリアしてから寄生生物を除去して、こちらのルートに突入した場合。もう、リソースを消耗するだけで何の得にもならない流れとなる。その場合は素直に、ショートカットして2番に進む方がいい』

 

アスト「よく分からんが、とりあえず通路を下りてみるぞ」

 

NOVA『何だか緑色の粘液に覆われた鍾乳洞に入る。いろいろと奇怪な生き物が粘液に覆われて捕らえられていて、その中の1体が助けを求めて来る。どうしようかと戸惑っていると、背後から白髪の老人が忍び寄って、手にした杖でグイッと押しつけて来るんだな。そこで運だめしを要求される。それだけでもリスクだ』

 

アスト「確かに運の回復しないゲームで、運だめしを要求されるのはイヤだな。それで、魔法か何かでも掛けられたのか?」

 

NOVA『いや、運だめしに失敗すると、柱の表面に貼り付けられた緑色粘液に押し付けられて、身動きがとれなくなるんだ。老人はゲラゲラ笑いながら、「緑の巨人にかけて、きさまはおしまいじゃ!」と言う。こちらはかろうじて動く4本めの腕で老人を捕まえて、「おれの運命に、あんたも付き合ってもらうぞ!」と引きずり込んで、共に柱の緑色粘液に貼りつけられる。その後、悲鳴を上げる老人と一蓮托生で粘液にドロドロ溶かされる末路なんだが、死なば諸共で相手を道連れにする主人公の最後の武勲に妙な格好良さを感じたりもした』

 

アスト「オレが死ぬなら、お前も死ねってか。ゲームオーバーでも、そこだけは何だか情緒があるな」

 

NOVA『主人公じゃなくて、仲間のサブキャラなら拍手して、惜しい漢を亡くしたと感じ入るところだ。しかし、まあ、主人公がそんな死に方をしても話が終わってしまう。だから、運だめしには成功するしかない。成功すると、危うく柱に貼り付けられるのを回避し、技術点8、体力点4の老人とバトルになって、倒した老人からチタニウム製サイコロ」をゲットする。その後、さっきの助けを求めてきた生き物をどうするかを考える。選択肢は、赤い液体で粘液を洗い流すか、青い液体で粘液を洗い流すか、それとも生き物が捕まっている柱をレーザー銃で吹き飛ばすか、の3択だ』

 

ダイアンナ「面倒なので、レーザーで吹き飛ばすか?」

 

NOVA『すると、生き物はショックで死んでしまうぞ。肩をすくめて、何もなかったかのように来た道を戻るしかない』

 

ダイアンナ「赤い液体だと?」

 

NOVA『それが正解だな。青だと、強い酸が手にかかって2点ダメージを受ける。どうでもいいが、このゲーム、やたらと酸で溶ける展開が出て来るな。その割に、シェイネイベントで入手した「酸に効く薬草」を使う機会が一度しかない』

 

アスト「とにかく、赤い液体で緑の粘液を溶かして、可哀想な生き物を助けたわけだな」

 

NOVA『すると、他の生き物まで流れ落ちた液体で解放されて、腹を空かせたそいつらが襲いかかって来る。技術点8と6の2体を無駄にサクッと倒してやると、最初に助けた生き物が親切に感謝して、「超能力カプセル」をくれるんだ。これをゲットすることが、ここに来た目的だったんだな。そして、来た道を引き返して140番に向かう、と』

 

アスト「140番が正解ルートだと聞いたが?」

 

NOVA『そうだ。ここに来ると、宇宙海賊ウォデウィックと手下の乗ったバブル・カー(球形の強化プラスチック製の車)と遭遇して、こっちを捕まえようとして来る。なお、ウォデウィックは白い背広を着た紫肌の人型異星人で、三つ目の黒猫を撫でているのが特徴だ。とにかく、ウォデウィックに怪しい奴だと見咎められたので、逃げるか戦うかの2択になる』

 

アスト「逃げられるのか?」

 

NOVA『逃げた先には洞窟があって、そこには緑色の球形頭をした巨人(技術点8、体力点10)と遭遇して、バトルになる。この巨人がさっきの白髪老人の主人なんだろうな、と思うが、とにかく無駄に巨人を倒しただけで、ウォデウィックの手下に追いつかれてしまう。結局、戦うことになり、勝っても負けても、ウォデウィックに捕まって237番に送られてしまう』

 

ダイアンナ「負けて捕まるのなら分かるけど、どうして勝っても捕まるのさ?」

 

NOVA『手下を倒すと、ウォデウィックが「だらしのない奴らめ! 今度はおれが相手だ!」と叫ぶや、円錐形の蜘蛛糸発射装置を使って、こちらを絡めとってしまうんだ。とにかく、大人しく捕まっておけ、というGMの強い意思を感じとったね。どうせ捕まるのだったら、無駄な戦いをさせるなよ、とプレイヤー心に思った次第』

 

宇宙海賊の囚われ人(237)

 

NOVA『パラグラフ7番からのルートでは、どう進んでも結局は宇宙海賊ウォデウィックに捕まってしまうんだな。そこから、いかに脱出するかの物語が展開されるわけだ』

 

アスト「直接、屋敷に乗り込むと、技術点1点を失うほどの大怪我をするので、一度プリズムから降りて、140番で捕まる方が被害が少ないってことだな」

 

NOVA『脱出するためには、「ズッドの金属筒」か「超能力カプセル」のどちらかがないといけない。さもなければ脱出不可能なままゲームオーバーだ』

 

ダイアンナ「寄生生物の宿主でいる方が有利っていうのは、こういうことか」

 

NOVA『グナーシャを胸に飼っていると、運だめしに成功するだけで、上手く脱出できる。そうでなければ、緑粘液の洞窟で超能力カプセルを入手する必要があるので、少し寄り道をしないといけないってことだ。ともあれ、脱出の前に情報収集の時間がある。ジャンと同じ拷問室にはもう一人の囚人が捕まっているんだ。彼の名前はDr.ストレンジシング。ウォデウィックの屋敷は、本来、ドクターの物だったらしい』

 

アスト「マーベルヒーローの魔術師おじさんとは違うんだな」

 

NOVA『今だと、そのキャラを連想するよな。アーロックが邦訳された91年当時は、ドクター・ストレンジなんて日本で知っている人間はほとんどいなかったろうが。とにかく、ドクターの話によると、「ウォデウィックの主人は三つ目猫のコーゴで、コーゴはテレパシーでウォデウィックに命じている。ただし、ウォデウィックの本名はロデリックで、コーゴのテレパシーではラ行をウァ行に発音してしまうから、そういう名前で呼ばれるようになった」らしい』

 

アスト「その情報に、攻略上の意味はあるのか?」

 

NOVA『さあな。作者にとっては、ウォデウィックの本名がロデリックだってネタは「!」を付けて強調するぐらい、重要かつ面白い話らしいが、俺には何がおかしいのかさっぱりだ。とにかく、ドクターが言うには、「転移のクリスタルを発明したが、コーゴたちに奪われた。ただし、制御装置はまだ屋敷のどこかに隠しているので、それを見つけようとして、連中はわしを拷問にかけている最中だが、絶対に話すものか」だそうだ。このドクターと一緒に脱出しないといけないんだが、両手両脚に金属製の鎖付き枷をはめられて動くこともままならん。そこで前述のアイテムの出番となる』

 

アスト「寄生生物グナーシャの出番か」

 

NOVA『とりあえず、尋問屋という拷問吏が部屋に入って来て、いよいよ拷問されそうになるので、行動を急がねばならない。ズッドの金属筒が胸に埋まっているままだと、親切な拷問吏さんが気がついて、「何だこれは? よく分からんが値打ちがありそうだな。よし、こいつはおれがもらった!」と言いながら、拷問道具を上手く使って強引に引き抜いてくれた(2点のダメージ)』

 

アスト「優秀な拷問吏は外科手術のエキスパートでもあるからな」

 

NOVA『尋問屋が金属筒を強引に引き抜くと、胸からスポンと抜けた金属筒は勢い余って、真上に放り出されて、そこから落下して彼の背中にズボッと埋まってしまうんだ。「ちくしょう、騙しやがったな!」と訳の分からない戯言を口にした尋問屋は怒りの表情をこちらに向けるが、すぐに寄生生物グナーシャが金属筒を食い破って出て来て、尋問屋の内臓を食いあさって絶命に追い込む。「さらば、尋問屋。バカなお前のおかげで命拾いしたよ」とつぶやきながら、さて、この状況を利用して脱出を図る流れだ』

 

アスト「すっぽ抜けた金属筒が相手の背中に刺さるなんて、ご都合主義もいいところだろう?」

 

NOVA『運だめしでラッキーだったら、そういうことが起こっても納得できるってもんだが、ここまでは運だめしとは関係なく、尋問屋が勝手に自滅してくれたんだな。運だめしが必要なのは次だ。尋問屋の体内から出て来たグナーシャが、「まだ食い足りないなあ。他に食べる物はないかなあ?」って辺りを物色するんだ』

 

ダイアンナ「そいつは喋るのか?」

 

NOVA『リアルなSFじゃなくて、カートゥーンのノリだな。エイリアンのチェストバスターが喋り出すとシリアス感が台無しだが、とりあえず話が通じる相手なら、と「こっちにおいで。この金属鎖は美味しいぞ」と声をかける。運だめしに成功したら、グナーシャが「本当だ、美味しそう!」と喜んで、手枷足枷に付けられた鎖を食べてくれる。これで動けるようになったので、さらに主人公を食べようとするグナーシャを蹴り飛ばして、壁に激突させて気絶させた。それで、拷問室に置いてあった武器を回収してから、ドクターを助けて脱出劇を敢行するわけだな』

 

アスト「運だめしに失敗したら?」

 

NOVA『金属鎖を上手く食べてくれないので、脱出できずにゲームオーバーだ。その際のグナーシャのセリフが、ツッコミどころだな。「いらないよ。ママが、知らない人から食べ物をもらっちゃいけないって言ってたもん! それに、もうお腹は空いていないからね!」 お前、さっきは食べたがっていたろうが。大体、ママって誰だよ? 寄生生物のママがそんなことを言ったりするのか?』

 

ダイアンナ「ズッドのことじゃないのか?」

 

NOVA『ズッドはパパだと思うが、そんなことはどうでもいい。運だめしに失敗すると、グナーシャが突然、変な幼児化をしてキャラの人格崩壊するほどの怪現象に驚嘆と苦笑を禁じ得ないまま、アーロックをクソゲーと罵りつつゲームオーバーだ。

『ええい、グナーシャなど当てにならん、まともなSF活劇を見たいんだと思うなら、「超能力カプセル」を使うことだな。前もって奥歯に仕込んでおいたカプセルを噛みつぶすと、ウォデウィックの幻影を尋問屋に見せて、「この囚人を釈放してやれ」と命じてやる。解放された後で幻影が時間切れで解除されるので、「ちくしょう、騙しやがったな!」と今度は訳の分かる罵り文句を口にした技術点7の尋問屋をサクッと始末すると、ドクターを助けて脱出敢行だ』

 

アスト「ドクターは付いて来てくれるのか? あっさり逝っちゃうってことはないな?」

 

NOVA『大丈夫だ。このゲームで有能な味方NPCを挙げるなら、最初のシェイネイベントで世話になったクリル・ラビット王と、Dr.ストレンジシングの二人になるな。ジャン・ミストラルが将来、ニュー・アーロック王になったら、クリル王と盟約を結び、ドクターを宮廷科学官として迎えたいと思う。ともあれ、尋問屋の遺体を調べると、何だか暗号の書かれた羊皮紙が見つかる。先ほど(パラグラフ161番)の文字変換を利用して解読すると、こうなった』

 

青 魔法 ⬜︎

赤 魔法 ◯

順序:赤ー緑ー青

 

アスト「意味が分からん」

 

NOVA『この後の攻略の手がかりっぽいが、とりあえず先へ進もう。ドクター曰く、拷問室から出た地下通路は罠だらけだそうだが、最初の罠は「チタニウムのサイコロを振れば通過できる」らしい。サイコロがなければ、炎に包まれて5点ダメージ。緑の粘液イベントで入手済みなら、出目次第で1〜5点のダメージを受けることになる。その次は、赤と緑と青の◯⬜︎タイルの敷きつめられた床を突破するミニゲーム風パズルだが、正解パラグラフを順に示すと、以下のとおり』

 

200→73→3→350→321→396→110

 

NOVA『ボード上をC1→D1→D2→E2→E3→D3→D4→D5と進めばいいらしいが、タイルの色が初期状態からコロコロ変わるので、正攻法ではどうも分かりにくいミニゲームだ。結局、単純なパラグラフ解析で正解を探り当てたに過ぎん。どうも、この作者はあれこれ考えて、凝ったミニゲームゲームブックに仕込んでいるんだが、凝り過ぎて意味の分からない代物になっている。誤ったタイルを選べばゲームオーバーとのことだが、何がどう誤っているのかの基準も示されていないから、ルール不明のゲームをトライ&エラーでテキトーに進めるしかない。だったら、フローチャート解析で正解ルートを見つける方が分かりやすい。ボードのマス目を進む抽象的ゲームは、ストーリー性を伴わないので、凝ったことをしている割にゲームブックとしては面白くない、と俺は思うな』

 

アスト「とりあえず、頑張って110に到着した。それで?」

 

NOVA『地下からの脱出に成功すると、「転移クリスタルの制御装置が屋敷の時計塔の文字盤に、時計の針に見せかけて隠してある」とドクターが打ち明けてくれる。そして、ドクターが制御装置を回収している間に、ウォデウィックの手下が襲撃して来るので、迎撃することになる。迎撃方法を選択するんだが、簡単なのはレーザー銃で1人を射殺し、もう1体を接近戦で仕留めることだ。まあ、技術点が5とか6のザコなので、サイコロを振ること自体が面倒じゃなければ、普通に戦っても余裕勝ちだろう。

『ただし、酸入りフラスコを相手に投げつける選択肢があって、これは自分にも酸が降りかかってダメージを1D受けるので、避けた方がいい。一応、シェイネイベントの際に入手した薬草はここで有効となるので、持っていれば戦闘がショートカットできるので、酸を使うというのもありだがな』

 

アスト「で、手下を倒すと、いよいよウォデウィックとの戦いか」

 

NOVA『で、また蜘蛛の糸で絡めとられて、負けてしまうんだな』

 

アスト「はい? 台無しじゃないか」

 

NOVA『そう。ウォデウィックと主人のコーゴは、ジャンの動きを封じると、ドクターを脅して、時計の短針に見せかけた制御装置を奪い、目的達成とばかりに転移クリスタルを発動させるんだ。そして、悲鳴とともに時空の狭間に消失する』

 

ダイアンナ「どういうことだ?」

 

NOVA『実は、ドクターが渡した制御装置は偽物で、本物は時計の長針だったんだ。こうして宇宙海賊コーゴとウォデウィックは主人公の活躍ではなく、ドクターの機転でこの世から消失することになった。ドクターは協力してくれたお礼に、屋敷でお茶でも飲みながら休息をとらせてくれる。ここで体力点を回復させてくれたり、食料その他の回復アイテムを1つか2つでもくれたら、この作者も良いGMと思ってもらえるんだろうが、そういう親切心はないようだ。

『言葉だけの休息の後で、ドクターは転移クリスタルの力で主人公を第5地下ドームへ送り出してくれる。こうして、パラグラフ2番に合流することとなって、当記事も無事に、完に漕ぎつけたわけだ』

 

アスト「結局、第3地下ドームと第4地下ドームはショートカットされたんだな」

(当記事 完。次回、アーロック最終回につづく)