洞窟からの脱出
リサ(ダイアンナ)「前回、あたしはシャリーラとのゲーム対決に勝利して、ついに自分の肉体を取り戻した」
リバT『ええ。原作ゲームブックと違って、精神世界での派手なバトルと、仲間殺し、そして静かな会話のやり取りという顛末でしたが、シャリーラはリサさんの勝ちを認めて、洞窟からの解放を約束してくれました』
スタッブ(アスト)「わしとエルフはどうなった? 夢の世界でリサ殿と戦ったりしてしまったのだが」
リサ「みなが意識を失っているかのような広間で、最初に目を開いたのはあたしだ。体内に融合した異物の水晶球を、意志の力で排除し、ムッと念を込めると砕け散る」
リバT『って、そんなことができるのですか?』
リサ「シャリーラの力の残滓って奴さ。勝者の特権ってことだね。そして、倒れている赤ツバメとスタッブ君の首に手を触れると、【服従の首輪】が塵となって消失する。これで2人は魔女の奴隷から解放された」
スタッブ「ならば、その後で目を覚ますとしよう。ん? 何やら長い悪夢を見ていたような気がするが? おお、首輪がない。これはどういうことか? もしかして、夢?」
リサ「夢じゃないよ。魔女とは、あたしが決着をつけた。君は自由だよ、スタッブ君。そう言って、うっすらと笑みを浮かべる。無邪気なニッコリした笑みではなくて、どこか寂しさを感じさせるような目を、エルフに向ける」
リバT『では、レッドスウィフトも遅れて目を覚ましましょう。そして、リサさんに訝しげな目を向けます。「君は……どっちだ?」』
リサ「あたしの名前はリサ・パンツァ。魔女に憑依されてはいたけど、もう大丈夫。すべてが元どおりってわけではないけれど……瞳を伏し目がちにしながら、エルフの顔を見るのに若干の勇気を出して、改めて正面から見つめ直す……少なくとも今は魔女から解放されて自由の身だ。ここから脱出しよう」
リバT『エルフはしばらくリサさんの顔を見つめ、思念でやり取りできないかと集中してみますが、首輪の魔力がないので、思う言葉を伝えることができないと理解します。ただ一言、「後で2人きりで話ができないか?」と小声でつぶやきます』
リサ「彼が何を言いたいかは察しがつくので、『分かった。だけど、今は急いだ方がいい。もう間もなく、ここは崩れてくるから』と予言めかして言う」
スタッブ「そんなバカな。この洞窟は頑丈で、崩れる予兆など……」
リバT『と、スタッブさんが言い終わる前に、足元の地面が揺れ始め、氷の壁に大きな亀裂が入ります』
リサ「今だ。その亀裂が広がったら、すかさず飛び込め、外に抜け出せるから!」
リバT『リサさんの宣言どおりに、脱出を敢行することになりますが、運だめしが必要ですね』
リサ「9で成功(残り運点10)。崩れてくる天井の下敷きにはならず、あたしたちは無事に洞窟から飛び出すことができた。失敗したら、4点ダメージを受けるところだったけどね」
リバT『久々に出て来た外の世界では、清々しい青空が広がっています。雪が降る様子もなく、何もかもが平和に見えます』
スタッブ「それは、解放された喜びにヒャッハーと雄叫びを上げるぞ。まるでモヒカン蛮族のように」
リサ「プッ、クスクスと夢で見たスタッブの姿を思い出して、抑えられずに吹き出してから、堰(せき)を切ったかのように大笑いします」
リバT『リサさんが笑ったのを見て、エルフさんの憂い顔にも微かな笑みが浮かびます』
いろいろギクシャクしたりもしたけれど、こうして、あたしたちは3人そろって、笑顔で〈雪の魔女の洞窟〉を脱出することに成功した。
種明かし
スタッブ「一通り、笑い終えてから、尋ねるぞ。それで、リサ殿、どうして洞窟が崩れることが予見できたんだ? 未来視がどうこう言ってたが、そういう不思議な力はいまいち信用できん。どこまで本気に受け止めたらいいのか、計りかねてのう」
リサ「う〜ん、未来視とは少し違うよ。包み隠さずに言うと、あたしの体にシャリーラの霊が宿っていたんだ。その時のあたしはあたしじゃなくて、シャリーラだった」
スタッブ「シャリーラというのは……〈雪の魔女〉の名前か? 水晶球に操られていたのではなく、リサ殿自体が〈雪の魔女〉になっていたということか?」
リサ「そうなる。自分の体を何とか取り戻すことはできたんだけど、あたしがあたしでない間に、2人に酷いことをしていたら……ごめんね。取り返しのつかないことをしていなければいいんだけど……赤ツバメさんの方をチラッと見る」
スタッブ「そういうことだったら気にするな。結果として、わしらは無事に解放されたんだし、悪いのは魔女であって、リサ殿ではないのだろう? わしとしては、リサ殿が元に戻って何よりと思う。なあ、赤ツバ」
リバT『そう先に言われると、レッドスウィフトさんは渋い表情で「君は単純でいいなあ」と返します』
スタッブ「エルフの悩みを知らないので、『昔からエルフというのは、物事を複雑に考え過ぎる。もっと、大らかに考えなければいかん。嬉しいなら嬉しい、今はそれでいいだろう』とズケズケと言い放つ」
リサ「さすがに、その言い方は赤ツバメさんが気の毒だと思うので、スタッブの軽口を止めようとするよ。『みんな、それぞれいろんなことがあったから、気持ちを整理する時間が必要なんだよ。あたしだって、魔女だったんだから、頭の中がゴチャゴチャだし。それで、魔女が最後にこう言ったんだ。「わたしが負けたら、そなたたちを解放してやろう」って。魔女の思念からは、魔力で支えられた洞窟が崩れ、壁の亀裂から外が見える様子が伝わって来た。だから、そうなるのを待ったわけ。はい、種明かし終わり』と説明する」
スタッブ「う〜む。思念が伝わるとか想像もできぬし、魔法のことはさっぱりだ。赤ツバは分かるか?」
赤燕『言葉の上ではね。わたしが気になるのは、リサさんがどれだけシャリーラという魔女の影響を受けてしまったか、ということだ。死や闇の魔術を使えたりはできるのか?』
リサ「……何となくの知識はある。だけど、魔法は使えない。使いたくもないさ。そんな闇とか死とかに傾倒すると、それこそ魔女みたいに性格が捻じ曲がったりしそうでさ。もしも、あたしが魔法を使えるなら、美味しい食べ物を作る魔法とか、開運のおまじないとか、もっとキラキラできるのがいいなあ」
リバT『リサさんが、闇や死の呪文を使えるわけでないことを確認すると、エルフさんは安堵したような、それでいて微かに失望したような反応を示します』
リサ「あっ、プレイヤー発言で言っておくと、リサは『死の呪い』の件をはっきり覚えています。自分が彼に取り返しのつかない過ちをしでかしたことも知っているし、彼の運命もおおよそ予感している。だから、彼に何とか償いをしていかないとって気持ちです』
リバT『自分のことは? リサさん自身、『死の呪い』の件の当事者のはずですが?』
リサ「ゲームブックだと、その事実を知るのは、スタッブ君と別れてから、赤ツバメさんが告白して、まもなく亡くなってしまうんだよね。だけど、それだと物語として余韻もなく、呆気ない気がするから、ここではあたしも彼の運命に対して、自覚的に向き合おうかな、と思う。唐突な死から、覚悟しての死って形で、彼の最期を看取りたいんだ。
「あたし自身のことは、終盤の問題解決の眼目だけど、それに対してリサは楽観的なんだろうな。半分、魔女シャリーラに乗っ取られたようだし、死んだら死んだで、その時だってぐらい達観しているんだけど、エルフの死は物語として覆せないし、リサが一番、責任を痛感するところだと考える。ここをどう悲しめるかが、ロールプレイ的に一番の課題とさえ思っている次第」
リバT『なるほど。敢えてゲームブックとは違う主人公の心情を演じるってことですね』
下山してファングへ
リバT『では、パラグラフ3番から104番で、3人は雪山からスタッブさんの故郷であるストーンブリッジを目指して、長い旅を始めるわけですが、途中でファングの街には寄らないんですね』
スタッブ(アスト)「一応、アランシアの地図を貼り付けてみよう。こちらが『タイタン』に収録された古いバージョンで↓」
スタッブ(アスト)「こちらが、FFC3の『雪の魔女の洞窟』に掲載された新しい方のバージョン↓」
リサ「古い方の地図は、アランシアの大陸全体が載っていて、どくろ砂漠から南の南部地域や、フラットランドより東の東部地域もバッチリあるけど(写真では省略)、新しい方はアランシアの北西部の解像度を上げて、新しい街(アンヴィルやカアド、ラルゴなど)も追加されている」
リバT『本作では、氷指山脈→ファング(寄らずにスルー)→コク川を渡って異教平原→ストーンブリッジ(1パラグラフ立ち寄っただけで、すぐに通過)→月岩山地→火吹山という経路を辿る形になります』
リサ「ブラックサンド方面には行かないんだね」
リバT『本作の直接のリンクは、「死の罠の地下迷宮」「運命の森」「火吹山の魔法使い」で、FFの巻数としては9→6→3→1と地名が連なっていく形です。一方で、5巻の「盗賊都市」は続く6巻「死の罠」と7巻「トカゲ王の島」と劇中の登場人物や背景で緩やかにリンクしていて、同じ世界の別地域を舞台にしていることを示していましたが、本作に至って、じっさいに懐かしいあの場所に再び訪れてみよう的な物語を見せてくれました』
スタッブ「ただし、結局は近くを通り過ぎるだけで、中をじっくり探索はしない形だがな」
リサ「お店で言えば、遠くで看板だけを見て、へえ、これが有名なブランド品が売ってる場所かあ、と確認して、店の中には入らないみたいな感じだね」
リバT『入って、商品の値段を見たら、とても買えない高額に驚くと分かっているから、遠くで見るだけで満足とか』
スタッブ「お店なら買い物目的で入ることもできるけど、有名なゲーム制作会社や出版社なんかは関連業界人でない限りは、看板だけ見て満足するだろう? ファンと言えども、ビジネスでない限り、中に入ったりはしないはず」
リサ「そこにビルの清掃員やエレベーターのメンテナンス職人を装って侵入するとか、いろいろ手はあるはずだ」
リバT『何の手ですか? そういうのはスパイアクション物か、現代および近未来のサイバーアクション物だけで考えてください』
スタッブ「とにかく、憧れのあの場所なんかは、中に入らなくても、外から遠巻きに見ているだけでも、ワクワクドキドキできたりするわけだ」
リサ「ブラックサンドなんかは入るのも出るのも大変だったりするからね」
スタッブ(アスト)「経験者は語るって奴だ。まあ、スタッブは盗賊都市に入ったことがないので、あくまでプレイヤーの話だけど」
リサ「ところで、今、リサとして気付いたことがある」
リバT『何ですか?』
リサ「雪の魔女の〈水晶の洞窟〉なんだけど、崩れちゃったから2度と入れないんだよね。お宝の回収していない金貨350枚分、後で回収しようと思っても無理なことに今、気付いた」
スタッブ「ああ、そいつはもったいない」
リサ「それに、お宝をゲットした後で、エルフとドワーフが仲間に加入するものだから、こいつらにも金貨を運んでもらおうという選択肢が選べないわけだ。君たちはどうして、もっと早く、あたしのところに現れなかったんだ? あたし一人で250枚が運べるなら、3人いれば、全部持って帰れるはずだったんだよ」
リバT『さっきまでシリアスだったのに、急に気持ちがガメつい盗賊モードに逆戻りしましたね』
リサ「ああ、地図見て気持ちが切り替わった。どこかにお宝の地図がないかなあ」
スタッブ「チャリスの街で、残飯漁りをしていれば、掘り出し物の地図がゲットできるかもしれんのう」
リバT『そして、月岩山地に行けば、お宝探しの冒険ができるかもしれませんね』
リサ「それって、親父のリーサン・パンザの物語じゃないか」
スタッブ「物語の世界がつながるとはこういうことかもしれんのう。ところで、先ほど、わしらがお宝回収の人手に有用という話をしてたが、実はのう。(大量の金貨を見せる)」
リサ「ヘッ、それはどこで?」
スタッブ「ふふん。わしらも冒険者の端くれでな。リサ殿のキャラクターシートに記載されている金貨とは別に、わしらはわしらで独自に、〈雪の魔女〉の財宝をチョロまかしていたのじゃよ。これからの旅の資金の助けになろうて。わしらも長旅の買い物はせねばならんが、いちいちリサ殿の所持金から減らさなくとも、自分の装備や食料なんかは自分で賄えるという形じゃ。英雄殿の足手まといにばかりなってはいられんからな。自分のことは自分でする。これからはそういう気持ちで生きたいと思う。リサ殿も、自分の武器の手入れぐらい自分でせんとな」
リサ「何それ? 急に上から目線?」
リバT『人間、金を持って、多少は裕福になると、考え方が自立志向になるものです。いつまでも奴隷根性ではいけません』
リサ「ダンジョンサバイバルと、世界の旅では、物語の解像度がいろいろ変わってくるって話だね。外の世界に行くと、そして2日後、とか急に時間が経つのが早くなるもん。え? その間の食料とかどうなったの? とか、いろいろ気になることもあるし」
スタッブ「本文中に書いていない部分は、わしらがリサ殿に、お礼じゃと言って、奢ってやったと解釈しよう。世の中、持ちつ持たれつじゃよ」
リサ「ああ。本文中では、スタッブってあまり役に立たないなあ、と思って読んでいたけど、文章外ではマメに恩返ししていたってことだね」
スタッブ「うむ。ドワーフは地道で、奥ゆかしい種族ゆえ、いちいち英雄伝での自らの功績を誇らしく吹聴したりはせん。しかし、英雄の介添役として縁の下の力持ちという立場で頑張っている……ことにしておこう。最近、そういう地道さが評価されて来たのじゃろう」
リバT『では、改めて、リサさんたちの旅をじっくり見て行きましょう。まず、山から降りるわけですが、登るのは吹雪とかにも見舞われて大変だったのに、帰りは1パラグラフで下山に成功します。ビッグ・ジムさんの話題も出ますが、「もう死んだと思われているだろう。今から追いかけてイエティ退治の報酬を受け取る必要もない」と本文では雑に処理されてしまいます』
リサ「でも、そうでないことをあたしは知っている。何せ、あたしの精神世界で加勢に来てくれたわけだしね」
スタッブ「ゲームブックが割愛した要素を、自分好みに補完したわけだな」
リサ「とりあえず、下山途中で例の山小屋に寄ってみる。アリマさんが短い置き手紙を残しているんだ。『リサ・パンツァ様へ。手紙とイエティの首は確かに回収しました。お約束どおり、ビッグ・ジムさんのところに持参します。願わくばストーンブリッジで再会できるよう。アリマ・セン』」
スタッブ「この丁寧な筆致は確かにアリマの字。今から追いつくことはできんかのう」
リサ「前に夢で見たときは、ファングに向かうと言っていた。だけど、あたしはファングに入ることができないんだ」
スタッブ「どうして?」
リサ「ちょっとした有名人だからね。入ったら最後、たちまち住人たちの注目を浴びてしまい、その後、領主のところに捕まって、しばらく旅が続けられなくなることが確定しそうなんだ」
スタッブ「さすがは英雄どのと言ったところか。どこに行っても引っぱりだこなんだな」
リサ「いや、ヤバいのはファングとブラックサンドだけだと思う」
スタッブ「しかし、ストーンブリッジまで多少は長旅ゆえ、糧食や装備の調達は必要であろう。幸い、わしらも手持ちの資金はあるゆえ、わしと赤ツバで街に入って買い物を済ませるとしよう。リサ殿は街の外にて待機したあと、時間を決めて再び合流するという手はずでどうか?」
リサ「そうしてもらえると助かるよ。いやあ、スタッブ君がここまで役立つとは思わなかったなあ」
スタッブ「赤ツバの奴が精彩を欠いているようだからな。洞窟から出て、ずいぶんと無口になっているようだし、何か心当たりでもないか。風邪でも引いたのだろうか?」
リサ「そう言うスタッブ君は風邪がもう治ったの? くしゃみばかりしていたけど」
スタッブ「洞窟から脱出した後、すっかり元気じゃわい。リサ殿も風邪には気をつけろよ。変にこじらせると命に関わるからの。よし、万が一に備え、風邪によく効く薬草でも探すとするか。おい、行くぞ、赤ツバ。体調が優れぬのなら、街で医者にでも診てもらえばいい」
リバT『そういうわけで、外の世界の旅は、しばらくスタッブさんが実質的なリーダーとして振る舞うことになりました。おそらく、故郷のストーンブリッジに帰れるということで、一番張り切っているのでしょう』
リサ「スタッブ君が赤ツバメさんを連れて行ったので、2人きりで話す機会がうまく作れなかったな。死の呪いが普通の医者に治せるとは思えないけど、ファングの街に解呪屋さんってあったかな。まあ、並みの呪術師では死の神の呪いがそう簡単に解けるはずもないだろうけどね。フフフ、そのうち、死の神の呪いが発動して、衰弱していきながら、やがて吸血鬼か。どんな感じだろう、楽しみだなあ」
リバT『ちょっと、クイーン。そのロールプレイで大丈夫なんですか?』
リサ「ああ。つい、シャリーラの残留思念に流されちゃったよ。一人だと、どうも自分を維持しにくいのかな。ええと、アス・ラル、そろそろ起きないかなあ」
スタッブ→アス・ラル「返事はまだない。ただの名剣のようだ」
リサ「とりあえず、することがないので、スタッブを見習って研いでみよう。上手くできたらいいなあ」
エルフの想い
リバT『しばらく待って、買い物を済ませたスタッブさんたちが帰って来ます』
スタッブ「聞いてくれ、リサ殿。赤ツバの奴、医者に診てもらえという、わしの忠告を無視して、どこへ行ったと思う? 【エルフのブーツ】を駆使して、こっそり尾行していると、呪術屋に行って、不気味な呪いの本を買い求めていたんだ。魔女の影響で、闇とか死とかに興味が出たのかもしれんが、わしにはエルフが何を考えているか分からん。どう思う?」
リサ「ええと、赤ツバメさんって、そんなにはっきり分かるほど衰弱してるの?」
リバT『いいえ、顔色とかはまだ普通ですよ。ただ思い悩むことが増えて、寡黙になったような感じです。知り合って間もないリサさんでも、はっきりよそよそしくなったな、と感じます。奴隷時代の付き合いがそこそこ長いスタッブさんからすれば、態度の異変が明らかなので、それだけ心配なんでしょう』
リサ「う〜ん、まさか、こういう形でゲームブックのストーリーが改変されるとは思わなかったな。元気のない赤ツバメを心配するスタッブって構図は、ロールプレイだと当然だけど、エルフはドワーフに心配かけないように、ストーンブリッジを通り過ぎるまで呪いの話を打ち明けないんだよね。辻褄合わせをするべきか、独自にストーリー改変すべきか悩む」
リバT『イベントを前倒しして、リサさんとレッドスウィフトの相談シーンを独自に設けましょうか?』
リサ「じゃあ、スタッブ君には、『魔術のことは君には分からないだろうから、あたしが聞いてみるよ。でも、いくら心配でも友だちの秘密をコソコソ嗅ぎ回るのはどうかと思うな』と釘を刺しておく」
スタッブ「うむ、確かに。わしも少し調子に乗り過ぎた。他人の秘密を嗅ぎ回るのは、わしのキャラじゃない。この【エルフのブーツ】が悪いんじゃ。お詫びに赤ツバにブーツをプレゼントしようと思う」
リサ「人が履いたブーツをプレゼントされて喜ぶかなあ。まあ、君たちの関係性を、どうしてあたしが心配しないといけないのかツッコミ入れたいけど」
スタッブ「そうするのがリーダーの仕事ではないか?」
リサ「リーダーか。じゃあ、夜の見張りのタイミングで、スタッブ君が寝ている間に、赤ツバメさんに話しかける」
リバT『その夜、野営地にて、レッドスウィフトさんは、不気味な呪術書を読み耽っています』
リサ「横から呪術書をチラッと見て、『ああ、その本は嘘ばかりで役に立たないから』と助言します。シャリーラ知識で、それぐらい分かったということで」
赤燕『君は……覚えているのか? その、死の呪いのことを』
リサ「あたしたちは近いうちに死ぬ。そして、死んだ後に吸血鬼となって蘇るってことだろう?」
赤燕『やはり、知っていたか。魔女の仕向けたあれが、君の記憶にあるのか、それとも魔女の記憶は君とは関係ないのか、判断できなかった。だけど、今や、ぼくたちは秘密の共有者だ。もう一つ、魔女が言っていた話なので、デタラメかもしれないが、念のため、確認しておく。君は、そのう、ぼくのことを……』
リサ「愛してる、と言ったことか? それは……たぶん、あなたを誘い込むための嘘だと思う」
赤燕『畜生め。あの魔女、今度会ったら……って会えないか。君が倒したんだったな』
リサ「どうだろうね。精神の対決だから、確実に倒したって断言できないんだよ。魔女の目論見は、あたしの肉体を奪って、愛を得ることだったみたいだけど、お互い変なことに巻き込まれたんだと思う」
赤燕『君も被害者ってことか。てっきり共犯かもしれないと……』
リサ「そう思われてしまうのも仕方ない話だけど、あなたのことは仲間として、友だちとして良い人だと思う。愛しているという言葉は疑問だけど、好きなのは事実よ。それに……あなたが死んでしまったりしたら、その時はきっと泣いちゃうだろうね」
赤燕『……君の気持ちは分かった。仲間として好き。そうだな、それで十分だ。自分が死ぬことについては、どう思っている? 人間はエルフより寿命が短いが、その死生観には興味がある』
リサ「死にたいとは思わない。だけど、不死ってのも何かが違うと思う。エルフの長寿ってものに憧れはするけど、あたしは冒険者に憧れて来たから、冒険の途上で自分が死ぬかもしれないってことには、そんなに怯えていないんだ。だから、死の呪いって言われてもピンと来ないんだね。冒険の途中で力及ばず死ぬのと、呪いで死ぬのと、どっちが早いか知れたものじゃないって。でも、本当に死ぬギリギリまでは頑張って抵抗して、生きることに執着したいとは思う」
赤燕『……覚悟が決まっているんだな。エルフとしては、人のそういう覚悟が足りていないというか、自然とともに生き、自然とともに流れるように死んで、生死もあるがままって感じなんだ。だから、死ぬことも別に恐れてはいないんだけど、その死の原因が闇とか呪いという自然ならざるものだと、イヤだな。自然に返ることができなくなりそうで、永劫輪廻から切り離されそうなのは。分かるかな、永劫輪廻って』
リサ「死んでも別の形で生まれ変わるって奴? でも、それって吸血鬼と違うの?」
赤燕『それは、はっきり違う。自然から切り離された状態で、永遠の不死者たらんとするのは、おぞましい。死の呪いの恐ろしいのは、ただ死ぬことではなくて、呪われた不死の生に堕とされることだ。ぼくはそんなものになりたくはない』
リサ「……なってしまえば、気持ちが変わるかもよ」
赤燕『そうなったら、それはぼくと違う闇の魔物だ。速やかに心臓を貫いて、魂を自然に返して欲しい。仲間にそれを頼めるなら、安心できるな』
リサ「……それが赤ツバメさんの想いってことだね。ハハッ、シャリーラの愛は失恋確定ってことか。だったら、あたしのするべき仕事も決まったよ。命がある限り、必死にもがく。あなたが力尽きて、不死の呪いに囚われたら、魂を解放してあげる。約束するわ」
赤燕『そう言う君が死んだら、どうするんだ?』
リサ「あたし? 今も気持ちが揺れている。不死の生でも、楽しく冒険できるなら、それはそれで悪くないと思えるけど、その気持ちもシャリーラの影響かも知れないし。あたし個人の気持ちとしては……サイコロでも振って決める? ロガーン様の導きであれば、それでも楽しめるならいいかって」
赤燕『……聞くんじゃなかった。ぼくには君の楽観主義が理解できない。人間というのは、みんな、そういう考え方をするのか?』
リサ「みんながみんな、そうじゃないと思うけど、あたしは……そう、〈死の罠〉を乗り越えた女だから、死というものを普通よりも見慣れちゃったんだと思う。その辺の感覚が麻痺しているのかもしれない。でも、安心して。あなたが死んだら、必ず心臓を貫いて、呪いから解放してあげるから」
赤燕『……君はやはり魔女かもしれない』
リバT『……という会話を経ましたが、レッドスウィフトさんはようやく吹っ切れたのか、スタッブさんを心配させた憂鬱さから表面上は解放されたように見えました』
スタッブ「うむ。わしは赤ツバがまともになったのを見て、さすがはリサ殿、と呑気に戻るとしよう」
リサ「こんなオチでいいのかな?」
リバT『少なくとも、ゲームブックの軌道には戻せましたよ』
ストーンブリッジへの旅
リバT『では、ファングの街での買い物を終えて、再合流の後で、あなたたちはストーンブリッジへ向かうために南のコク川をどう渡るか考えます。とりあえず、渡し船を発見しましたが?』
リサ「コク川の渡し守と言えば、暗殺者だって話を聞いたことがあるわ」
リバT『それは話が違います。12番めの刺客ジードルさんですね』
リサ「魔女の知識は……洞窟の外での土地勘絡みではあまり役立ちそうにないので、こういう時はロガーン様の啓示に頼ります。サイコロを振って4が出たので、船に乗らずに歩き続ける方を選ぶ」
リバT『選択肢をランダムに決めるのですか?』
リサ「正解は知っているけど、それを選ぶ理由が必要でしょ? だから適当に振ってみて、理由は後からこじつけるの。今回は『渡し守に金貨10枚を払って乗せてもらう』『歩き続ける』の2択だったから、4〜6が出たら、後半だと言い張れるし、2だったら奇数・偶数で決めたと言っていい」
スタッブ「1か3だったら?」
リサ「少し不自然だけど、偶数・奇数で選んだと言えば、深く考えない人なら、それだけで騙せる。ランダムに決めたように見せかけて、作為的に決めているGMごまかしテクニックよ」
スタッブ「どこで、そんなのを学んだんじゃ?」
リバT『おそらく、この本でしょうね。134ページ辺り』
リサ「なお、渡し守ルートを選ぶと、必須イベントが発生せずにゲームオーバー確定なの。だから、この2択は超重要ってことで」
スタッブ「では、金貨10枚を惜しんで歩こう」
リバT『すると、今度は無人の木の小舟が立木につながれているのを発見します。舟を盗むか、持ち主が帰って来るのを待つかの2択ですが』
リサ「盗むのは犯罪よ。持ち主を待ちましょう」
スタッブ「さすがは英雄どの。そうじゃな。人の物を黙って拝借するのは、勇者にあるまじき振る舞い」
リサ「まあ、本当はそんな殊勝な理由じゃないんだけどね。スタッブ君は気づいていないけど、読者の皆さんはあたしが盗賊だって知っているから、『どの面下げて』とツッコミ入れるかもしれない」
リバT『読者さんの気持ちまで、勝手に推測しないで下さい。まあ、創作家としては、自分の想定客層の一般的な反応を予想して然るべきですが、それを口に出すのはどうかと思います』
リサ「助言は心に留めておくよ。とにかく、正解パラグラフは289番。小舟の持ち主の帰りを待ちながら、のんびり休息タイムで、あたしは体力2点を回復したわ(残り体力18点)。スタッブ君は食料調達に出かけて、赤ツバメさんは火起こし担当。そして、あたしは疲れてグースカピーと油断しまくりタイム」
スタッブ「さすがは英雄どの。肝が据わっている」
リバT『何でも褒めるんですね』
スタッブ「ヨイショ芸は、社会人として身につけていいテクニックだと思うぞ。少なくとも、貶し芸よりは世渡りにおいて有用じゃ。まあ、ヨイショする相手を見極める必要はあるが」
リサ「あたしが眠っている間に、赤ツバメさんがダークエルフとタイマンバトルで戦っていたの。ここで、彼が森エルフだって判明したのね。月岩山地出身なのに、山エルフじゃなくて、森エルフというのはどういう事情があるのかしら?」
リバT『まあ、辻褄合わせで、父親が山エルフで、母親が森エルフで両方の血を引いているって、ここだけの独自設定が生まれたんですけどね。元々、彼の母親の一族はダークウッドの森の出身だったけど、ダークエルフとの対立で故郷を追われて、月岩山地に安住の地を求めたという設定。で、赤ツバメさんは自分の半分だけの血に種族としての疎外感を抱いて、自分探しの旅に出たとか』
リサ「それがどうして、はるばる氷指山脈なんかに?」
リバT『その辺は想像にお任せします』
スタッブ「まあ、想像にお任せしますと言ったら、それを理由に妄想設定を原稿用紙10枚ぐらい軽く書き始める者も、身近にいるからな。単にはぐらかしの常套句なのに、本当に文字どおり受けとって、妄想まみれの話を捏造して、相手を怒らせてしまった経験のある人間は気をつけた方がいい」
リバT『とにかく、小舟の持ち主はダークエルフだったんですね。小舟を勝手に盗んで行ったら、タイミング悪く帰ってきたダークエルフが怒って、弓矢で2連射して、運だめし2回を要求してきます。何とか逃げて、ダークエルフに「あばよ」と格好つけて去るわけですが、それでゲームオーバー確定なので、「何を格好つけてるんじゃ!?」とツッコミ入るわけですね』
リサ「この辺、1手のミスでバッドエンド確定の仕掛けが多いよね」
リバT『正解は、赤ツバメVSダークエルフの格好いい一騎討ちが見られる場面で、その後、見事に倒されたダークエルフの所持品である【健康のポーション】を飲むのが最適解となるわけですよ』
リサ「技術点1点、体力点4点、運点1点も回復するという破格の回復効果だね。半分、赤ツバメさんに飲ませれば、彼も無事に生き永らえたかもしれないのに(涙目)」
リバT『ダークエルフの薬なんて、死んでも飲まないと言い張るでしょうね。それぐらい嫌っていますので』
リサ「これで、運点(残り11)を除けば、フル回復。さらに、食料調達に向かったスタッブ君がいろいろ豪勢な食材を持ち帰り、ハッピーなキャンプが開かれることに」
スタッブ「ほれほれ、木の実に草の根、緑の葉と太ったウサギ。これらを鍋に放り込み、リサ殿の好きなシチューを作ろうと思うんじゃ」
リバT『最近、塞ぎ気味だった赤ツバメさんも自分が宿敵のダークエルフを倒した武勇譚を語って聞かせ、洞窟脱出以降、暗くなりがちだったパーティの雰囲気が最高潮に盛り上がります。体力点も美味しい食事で4点回復してください』
リサ「もう、お腹いっぱいよ。こんなことだったら、食料1食分ぐらい食べずに節約しておくべきだったわ」
スタッブ「この一連のイベントで、体力点が10点も回復するからのう。洞窟を出る際に、10点ぐらい傷ついていても良かった、と結果論的に考えられる」
リサ「あたしは、体力点が5点減ったら食事を1食とるという方法で来たが、体力点が10を切ったら食事をとるというスタイルの方が、本作では有効なのだと今、改めて気づいた」
リバT『この辺、ゲームでも回復呪文をどのタイミングで使うかで個人差があるみたいですからね。割とフル回復に近い状態を維持したい人と、半分以上を維持できていたらいいと考える人と』
スタッブ「まあ、1回のバトルで敵が与えてくるダメージ量にもよるが、本作の場合、技術点12だと最大4点ぐらいしか被っていないというわけで、それならば回復は体力10を切ってからでも問題なかろう」
リサ「時おり、ダメージを受けた結果が体力10より下だと、即バッドエンドというパラグラフを見かけたから、そこまでギリギリの状態は避けたいのだけどね」
スタッブ「何にせよ、この食料でいつぞやの借りは返したということでいいな」
リサ「だから、お腹いっぱいの時に、食事を振る舞われても、あまり嬉しくないのだけど。相手が困っているタイミングで、借りは返すべきという法則を感じるわ」
リバT『必要がない時に、恩着せがましく振る舞われても、感謝は得られないってことですね。同じ額のお金を返すにしても、給料日後よりも、給料日の10日ほど前の方が感謝されやすいということで』
スタッブ「生々しい話はそれぐらいにして、ダークエルフの小舟で川を渡ると、パラグラフ278番で異教平原に入る。東方の彼方に、あの〈火吹山〉が見える地域じゃ。今でも、例の魔法使いが君臨しているのだろうか?」
リバT『本作は、火吹山の2年後の作品ですからね。まだまだザゴールは健在という扱いだったのでしょう。10年後の50作品めで、さすがにザゴールは死んだことになって、復活編が描かれましたが』
リサ「40周年記念作の『巨人の影』では、もう廃墟と化して、しかもストーンブリッジが壊滅!? という状況のまま、果たして……というのが現状だよね」
スタッブ「そっちはそっちで気になるが、今はジリブラン王のハンマーを探さないと」
リバT『いや、それは次回の話です。少し落ち着いて下さい』
スタッブ「そう言えば、このリサ殿から預かったハンマーは返すことにする」
リサ「え? どうして?」
スタッブ「わしはファングの街で、自分に合った斧を購入していたのじゃ。わしのフルネームはスタッブ・アックスクリーバー(斧断ち)。その名のとおり、一番の得意武器はハンマーではなく斧で、後ほどトロール戦で斧を振り回す描写がされておる。スタッブはいつ、斧を入手していたのか? という謎が、本作の描写されていない秘密じゃが、まあ、道中の街や村のどこかで手に入れたのだろう」
リバT『その意味で、赤ツバメさんもスリングをお返しします。彼もまた弓を手に入れていますし、先ほどのダークエルフ戦でも剣を普通に使っておりました』
リサ「パーティー仲間から抜ける前に、渡した装備を返してくれるのは、良いゲームだよね。せっかく購入した武器を借りパクするゲームも多い中で」
スタッブ「借りは必ず返す。ドワーフは義理堅くあらねばな」
ちょっとしたIFルート
リバT『それで、仲間とのお別れが近づいて来た頃合いですが、ここで外れルートの渡し守ルートもチェックしておきます』
リサ「わざわざ金貨10枚を払って、外れルートなんだから、腹立たしいよね」
リバT『なお、AFF2版のルールブックによると、金貨1枚はおおよそ1000円という相場が訳注にありました』
リサ「すると、金貨1枚が1野口英世か」
リバT『いいえ。今週から1北里柴三郎になってます。一応、野口さんは北里先生の研究所に在籍していたこともあって、形式上は野口さんの師匠に当たるわけですね』
リサ「形式上ってどういうことさ」
リバT『在籍期間が1年ほどで渡米していますから、直接の師事はしていないと考えられます。ともあれ、この渡し金は日本円に直すと1万円、つまり1福沢さん改め1渋沢栄一になりますので、さすがに払い過ぎだと思われます。金貨10枚もらえると聞いたら、やる気のない渡し守さんがすごくやる気に燃える様子が、可笑しいです』
リサ「すると、金貨250枚は25万円か。確かに、それぐらいだと1ヶ月から2ヶ月は遊んで暮らせるかもね」
リバT『その後、異教平原で、ケンタウロスと遭遇したり、遭遇を回避したり、戦ったりするイベントを経て、先ほどのパラグラフ278番に合流です』
スタッブ「ケンタウロスの能力は、技術点10、体力点10か。そこそこの強敵だな」
リバT『倒すと、技術点+1の盾と、技術点+1の角付き兜、それからレッドスウィフトさんが槍をゲットするのですが、実質的にあまり美味しくないうえ、こちらのルートではバッドエンド確定ですので、よほどの馬好きでないとお勧めできません』
スタッブ「それは馬好きがここにいると知っての皮肉か」
リバT『他意はございませんよ。信じるか信じないかは、あなた次第ですが』
スタッブ「そういう言い回しは、それだけで皮肉を感じるよなあ。リアルで使うと、人間関係にとって悪影響だ」
リサ「冗談の通じる間柄とか、使った後に、『……ということを言ったら、角が立ちますよね。すみません』と即座に訂正するぐらいでないと、何かのフィクションで読んだ言い回しを実際の人間関係で気の利いたユーモアだと思い、うかつに使って怒られる間抜けなケースもあるみたいだ」
スタッブ「関係性を維持したい人間相手なら、マンガで覚えたような格好いいっぽい言い回しは、あくまでキャラ立ての道具であって、シチュエーションや相手との距離感もつかめないままに使わない方がいいってことだな」
リサ「『信じるか信じないかは、あなた次第』というのは、自分は胡散臭いことを自覚的に言ってますよって芝居がかった口調だし、信じて騙されても責任とらないからね、という意味。信じて欲しい内容とか、信用を勝ち取りたいときには絶対に使うべきではない、と」
リバT『どちらかと言えば、詐欺師キャラの常用句ですからね。マンガの格好いいセリフって、しばしばイケ好かないキャラが気取って使いますので、イケ好かない属性を自分に貼り付けてもいいなら、どうぞ、と』
リサ「イケ好かない属性の付くセリフを、何か別のフォローする言葉とセットで中和させることで、ああ、軽いユーモアだということが分かる、と」
スタッブ「ともあれ、次回は火吹山をチラ見しながら、ストーンブリッジ周辺に突入、と」
リバT『そして、さらば〈赤速〉というFF史上、最も劇的で涙たっぷりなイベントを予定』
リサ・パンツァ
・技術点12
・体力点20/20
・運点11/12
・食料残り2食
・金貨:250枚
・所持品:アストラル・ソード、時間歪曲の指輪、幸運ポーション、背負い袋、戦槌(ウォーハンマー)、【勇気のお守り】(技術点+2)、スリングと鉄の玉1つ、金の指輪(冷気抵抗)、ドラゴンの卵、酸除けの盾(技術点+1)(青字は今回入手したアイテム)
(当記事 完)