サソリ沼の地図完成
リバT『御三方の冒険の結果、とうとうサソリ沼の地図が完成しました』
●サソリ沼の地図(完成)
ウィロウ
ベンド (19)ー(27) (11)
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l (15)ー十字路ーーーーーー(7)
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(10)ー(28) (32)ー(16)ー(30)
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(33)ー(20) (35)
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(14) 瘴気 (9) ー(13)ー(3)ー(21)
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(23)ー(29)ー(5)ー(24)ー(26)
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(6)ー(18) l (8)
l (17)
(34) l
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(4)ー(1)ー(12)ー(25)
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沼の入り口
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フェンマージ
●空き地番号とイベント名
(1)水たまり
(2)欠番
(3)特にイベントなし
(4)狼のあるじ
(5)戦闘跡
(6)鉤爪獣(ダイア・ビースト)
(7)巨人
(8)カエルのあるじ
(9)盗賊
(10)山賊5人組
(11)狼とアンセリカ
(12)クマのうろ
(13)サソリの群れ
(14)鳥の女あるじ
(15)ウィル・オ・ウィスプ
(16)大ワシの巣
(17)蜘蛛のあるじ
(18)剣の木
(19)沼の番人
(20)腐蛆病川の南の崖
(21)癒しの泉
(22)欠番
(23)恐怖の花
(24)蟹草
(25)沼怪獣(プール・ビースト)
(26)沼オーク3体
(27)庭園のあるじ
(28)スライム
(29)ユニコーン
(30)流砂
(31)欠番
(32)大サソリ
(33)腐蛆病川の南岸
(34)小川
(35)腐蛆病川を渡る橋
アスト「昔から、2番、22番、31番の欠落ちが気になって仕方なかったんだ。どこかに隠しパラグラフでもあるんじゃないかとか」
リバT『もしかすると、地図中で番号の付いていない十字路や瘴気の区画が欠番を入れる予定だったのかもしれませんね』
カニコング「とにかく、単に別ルートを通ったり、解き直しを楽しむのではなく、一冊で3つの目的とストーリーを楽しめる、遊び甲斐のあるゲームでごわすな」
ダイアンナ「死んでやり直すゲームブックや、必須アイテムを取り損ねてバッドエンドを迎えるゲームブックが数ある中で、3パターンの冒険を楽しめて、非常にバランスの良い作品だと思った。敵が強すぎることもなく、理不尽な死亡パラグラフも少なく、それでいて食料という体力回復手段がないから、そこそこのスリルを味わえる」
カニコング「感想会は、次記事の総括編に回すとして、最後のプレイを終わらせてくれんか?」
リバT『空き地18番で、剣の木とのバトルからでしたね』
剣の木との決戦
アン(ダイアンナ)「剣の木は、確か技術点9のザコでしたね」
ターコイズ(カニコング)「とは言え、吾輩は技術点10、体力点12なので、下手をすると負けてしまうのでごわす」
リバT『こちらは、技9、体12なので、ほぼ同格の相手です。では、おそらく最終バトルになるでしょうから、ラウンド進行をじっくり記すことにしましょう』
●1ラウンドめ
剣の木の攻撃ダイス11+9=20
ターコイズの攻撃ダイス8+10=18
ターコイズに2点ダメージ(残り体力10点)
アン「何を負けてるのですか!? それでも、わたしの忠良なる勇者ですか!」
ターコイズ「勇者じゃなくて、従者でごわす。次こそ必ずや」
●2ラウンドめ
剣の木の攻撃ダイス8+9=17
ターコイズの攻撃ダイス8+10=18
運だめしには無条件で成功(残り運点13)
剣の木に4点ダメージ(残り体力8点)
ターコイズ「フッ、運だけはご主人のダルタニア様やアートス殿に負けぬでごわす。例え、剣技では劣るとも、ラッキースターのターコイズには触手の神の加護が付いておられるゆえ、この戦いにも必ずや勝利を収めてみるでごわす!」
アスト「まあ、善良ルートは原運点が2点増やせる選択肢があるからな。邪悪ルートはうまく進めば、技術点を+1できる魔法の剣が入手できるし、中立ルートだけがそういう特典が何もない。難易度が最も高いのは、実は中立ルートじゃないか? という意見もある」
リバT『邪悪ルートは、グリムズレイドとの交渉が危険なことを除けば、探索範囲が最も少なくて済むという裏ワザがありますからね。中立ルートは、ウィロウベンドまで行って戻るのが目的ですので、移動距離的には最も長くなります』
ターコイズ「その分、吾輩は技術点が2点少ないというハンデを負わされているでごわす」
アスト「オレとアニーはダイスで6を出したが、お前は出せなかったからな。まあ、剣の木戦は有り余る運の力で乗り越えるといいさ」
ターコイズ「運も実力のうち、でごわす。できるなら、ダイス運も味方してくれることを願う」
●3ラウンドめ
剣の木の攻撃ダイス6+9=15
ターコイズの攻撃ダイス5+10=15
両者引き分け
●4ラウンドめ
剣の木の攻撃ダイス5+9=14
ターコイズの攻撃ダイス5+10=15
運だめしには無条件で成功(残り運点12)
剣の木に4点ダメージ(残り体力4点)
ターコイズ「ふう。あと一撃で勝利できるでごわす。リバTさまのダイス目が低いのが幸いでごわした」
リバT『こう見えても、手を抜いているのですよ。こんなところで死なれては、記事が台無しになりますからね』
ターコイズ「心遣いを感謝、でごわす」
●5ラウンドめ
剣の木の攻撃ダイス11+9=20
ターコイズの攻撃ダイス11+10=21
運だめしには無条件で成功(残り運点11)
剣の木に4点ダメージ(剣の木を倒した)
ターコイズ「リバTさまが11を出したときは、ダメージを覚悟したが、こちらも11で返り討ちにできたので、良かったでごわす。ともあれ、この戦いに勝った時点で、《体力増強》の魔法をかけた。これでぴったりフル回復でごわすよ」
リバT『おめでとうございます。戦利品として【ソード・ツリーの種】を差し上げましょう』
ターコイズ「今さら、もらっても仕方ないアイテムでごわすが、セレイター殿に渡せば、いざという時の護衛として活用してくれるかもしれん」
リバT『彼は〈庭園のあるじ〉に匹敵する植物の大家ですからね』
帰還の旅路
リバT『南に進むと、空き地34番です。川を渡らないといけません』
ターコイズ「使える魔法を持たないので、普通に渡るしかないでごわす」
その結果、ヒルに血を吸われて、2点のダメージを受けるターコイズであった。
ターコイズ「ふう。出目が6と2で一瞬、ヒヤッとしたでごわす。低い方の出目をダメージに採用される、とのことで助かった」
アン(ダイアンナ)「わたしは6と4が出たので、4点ダメージを受けたような記憶が……」
リバT『それはダルタニアさんの記憶ですね。では、さらに南に進むと空き地4番、〈狼のあるじ〉さんの小屋です。まさか、攻撃したりはしませんよね』
ターコイズ「吾輩はそこまで好戦的ではごわさんよ。それよりも《友情》の魔法をかけて、お茶でも召し上がろう。そして、アンセリカを入手する際、彼の配下の狼を殺害してしまった件を、深く詫びさせてもらう」
リバT『〈狼のあるじ〉さんは、それを聞いて「もしも先にここを訪れてくれていれば、狼に襲われないための言葉を教えてやったろうに」と残念な表情を浮かべます。それでも「弱肉強食は自然界の掟ゆえ、正々堂々と戦って勝ったのなら、咎めることはしない」と寛大に許してくれます』
ターコイズ「そういう反応で助かった。この男は、技術点11、体力点10の強敵でごわすからな。今の吾輩では、非常に苦戦する相手だったはず」
アン(ダイアンナ)「わたしと戦ったときは、本気が出せなかったみたいですね」
リバT『それも、ダルタニアさんの記憶ですね。ともあれ、友好的に武闘派あるじと別れたターコイズさんは、東へ進んで空き地1に到着しました』
ターコイズ「最後に、十分な体力点で沼地を飛び越え、無事にフェンマージへたどり着いたでごわす」
セレイターへの報告
アスト→セレイター「では、オレがセレイター役ってことで、一人称は『私』、二人称は『きみ』だったな」
リバT『その辺は厳密でなくても構いませんよ。旧訳では一人称が「わし」、二人称が『君』でしたし、私めの演技では「あなた」と呼んで、「ですます口調」で話すキャラになっておりますし』
セレイター「それでも、オレ口調は違和感があるから、『私』と『きみ』を基本にしよう。それでは、セレイターはフェンマージに帰還したターコイズをニコニコと出迎えてくれる。『お帰り。きみが見事に使命を果たしたことは、〈鳥の女あるじ〉さんの使いの鳥から聞いたよ。まずは、私の家でゆっくり食事でもとって、旅の疲れを癒してくれ。それとも、風呂にでも入った方がいいか?』と、声をかけよう」
ターコイズ「いや、先にこれを渡さないと。ご所望のアンセリカでごわす」
アン「こんにちは。それとも、こんばんは? わたしがアン・セリカです。セレイターさま、お会いしたかった」
セレイター「おお、麗しい紫の果実と、それに宿りし精霊の乙女よ。夢にまで見た姿が今ここに! そう言うや、果実にそっと手を差し伸べて、ターコイズから受け取ると、甘い口付けを送ろう」
リバT『どちらにですか? 果実? それとも精霊の方?』
セレイター「そりゃあ、果実に決まっている。精霊の姿は感じとれるものの、手に触れることはできない。そうだろう?」
アン「まあ、実体化しているわけじゃないからねえ。思念体で、ターコイズに憑依している状態だから、口付けするならターコイズ相手ってことになる」
セレイター「そういう趣味はないので、アン・セリカを宿すための彫像でも作るとするかな。それよりも今はアンセリカだ。受け取った果実を、家の庭に置いて呪文を唱えると、たちまち芽吹いて、アンセリカの薮木に成長する。その伸び方を観察して、『よし、これなら上手く栽培できそうだ。次は略式ではなく、じっくり時間を掛けて丁重に育てるとしよう』とぶつぶつ呟く。それからハッと我に返ったかのように、ターコイズにこう言う。『おっと、すまない。あまりにも嬉しくて、少しの間きみがそこにいたことすら忘れていたよ』」
アン「わたしのことは?」
セレイター「一時たりとも忘れたことはない、と答えておこう。精霊のアンは、ターコイズの体から離れて、アンセリカの白い花に移ったとしよう。その花を植木鉢に入れて、持ち運べるようにする。自分で動ける体を作ることができればいいのだが、そういうホムンクルスみたいな物を作る技術は、セレイターにはないだろうな」
リバT『時間をかけて、契約の儀式をすることで、安定した体を得ることもできるでしょうが、植物の精霊と交信する力はセレイターさんもまだ修行途中なので、これからの精進次第でしょうね』
セレイター「〈庭園のあるじ〉と交流しながら、学べることもあるだろう。で、ターコイズに支払うべき報酬なんだが……」
ターコイズ「そう言えば、善良ルートでは報酬の話が全く出ていないでごわすな」
リバT『ゲームブック本編でも、セレイターさんの話では無報酬のボランティアみたいになっているんですね。一応、貴重な薬草であるアンセリカを増産することができれば、プームチャッカーさんところに納めることで、結構な収入が得られると思いますが、セレイターさん自身はお金に無頓着で、自給自足の生活ができているようなんですね』
セレイター「払えるお金は今すぐ手元にないが、冒険で役立つ魔法の石の補充と、毒消しなどの薬草数点で支払ったということで、構わないだろうか」
ターコイズ「吾輩としては、元の世界に戻るのが第一義で、それにはグロナールを通じて、セレイターの依頼を聞くしかなかったでごわすから。まあ、グロナールから接触を受ける前に、セレイターの催す宴を満喫しながら、サソリ沼の冒険譚を語って聞かせよう」
アン「できれば、わたしとセレイターさまの二人だけにしてもらいたいんですけど? 用が済んだ運び屋さんは邪魔なだけだから、さっさと自分の世界に帰ったら?」
ターコイズ「それが、この冒険譚の主役に言うことでごわすか? アランツァではただの太刀持ちNPCであったかもしれん吾輩でごわすが、今回は仮にも主人公ヒーロー。最後は格好よく、締めくくらせて欲しいものでごわす」
セレイター「では、報告を聞きましょう。ふむふむ、このサソリ沼には恐ろしい魔獣が封印されていて、それを目覚めさせない、あるいは完全に倒すためにも、この私とアンセリカの力が必要だと」
リバT『何だか、セレイターさんとアン・セリカが主役になってしまいそうですね』
アン「ほらほら。用が済んだんだから、運び屋さんはさっさと帰りなさい。ここからは、わたしとセレ様が主役になるターンなんだから」
ターコイズ「おかしい。善良ルートの最後は、こういう展開でごわしたか?」
リバT『まあ、セレイターさんが仲間の善良な魔法使いさんと協力して、アンセリカをもう一度、蘇らせて世に流通させよう、と計画を語りますね。それを聞いた主人公さんは宴の後で満ち足りた気分で、サソリ沼を出発し、新たな冒険の旅を開始するエンドです』
セレイター「ということで、魔獣をどうするかは〈あるじ〉さん達と相談して決めることになるだろうし、私としては、このままアン・セリカとともに穏やかな日々を過ごしたいところだが、魔獣という潜在的な危機が眠っている以上は、いずれ対策を立てておかねばならないのだろう。その際に、きみのような勇気ある冒険者が協力してくれると心強いが、おそらく、その試練はきみ以外の冒険者の手で為されるものだと思う」
ターコイズ「……分かったでごわす。では、セレイター殿、それに麗しのアン・セリカ姫。お二方の未来に幸多からんことを。吾輩は、吾輩を必要とする仲間、そして世界へ向けて、また旅立ち申す。一時の交わりも楽しくはあったが、出会いあれば別れも必定。これにて、さらば、御免」
こうして、後には善き魔法使い〈緑のセレイター〉と、彼に付き添いし精霊娘アン・セリカが残されたのでした。
愛する二人のその後の物語は、まだ語る時ではありません。
しかし、従者ターコイズの物語は、まだ少し続きます。
グロナール
ターコイズ「セレイター殿の家から出て来た吾輩の前に、今回の物語の黒幕が現れるのでごわすな」
リバT『ええ。ロガーン神の化身、グロナールさんがあなたの行く手に姿を見せます』
ターコイズ「……これで吾輩のヒーロー冒険譚は終わりでごわすか?」
グロナール『まあ、精霊少女とか、魔獣とか、当初の予定にないイレギュラーが発生したりもしましたが、概ね良き「サソリ沼冒険譚」が紡がれました。時空の歪みに干渉して、あなた方をこの世界に呼び込んだのは、間違いではなかったようです。ご苦労さまでした』
ターコイズ「それで、指輪はどうする? 返さねばならぬのか?」
グロナール『ああ。その指輪は3回めの冒険を終えた後、魔力を失って、ただの飾り物になりました。わたしどもにはもう必要ありませんので、記念品として持って行ってかまいませんよ。〈サソリ印の装飾指輪〉として差し上げます。違う世界では違う理(ことわり)が働くゆえに、マジックアイテムとしては機能しませんが、道具に宿る冒険の思い出や記憶の残滓が何らかの奇跡を生み出す可能性はゼロではありませんからね』
ターコイズ「呪いの指輪でなければ、持っていて損はあるまい。それで、ダルタニア様と、アートス殿とはどうすれば合流できるでごわすか?」
グロナール『時が来れば、またいずれ。今はただ、次元の狭間で眠るといい。目覚めたときには、新たな世界での冒険が始まる……はず。ただ、その世界はわたしが関知できる場所ではありませんので、これにてお別れですが。まあ、魂の分身とはまたお会いできるかもしれませんが。では、さらば、異世界の従士よ』
こうして、運命神ロガーンの、サソリ沼を舞台とした冒険ゲームは一通り終わった。
この地を舞台とした物語の続きがあるかは、神さえも知らない。
しかし、創造者に願えば、時来たりて、新たな冒険物語が紡ぎ出される可能性もゼロではない。
この世界は冒険に満ちあふれているのだから。
(サソリ沼の邪悪・中立・善良の3つの冒険譚、これにて完結)