今回は、分岐ルートの合流回
リバT『前回までは、ローレス王子とサマルト公子で分岐していた本作の攻略記事でしたが、今回で合流する予定です』
ダイアンナ「そうなのか? 正主人公と副主人公がどうやって合流して、その後のストーリーはどうするつもりなんだ?」
リバT『一応、考えているストーリー案はあるのですが、その前に前回までの道程マップを確認しましょう』
●フィールドイベント(青色はローレス、緑色はサマルトの道程)
蛇人に捕まる……→運が良ければ、ホワイト・アイの馬車へ
(運が悪くて死亡) ↓
↑ ↓
カチヤとの遭遇 ↓
↑ ↓
オークの集落 ホワイト・アイの馬車
l ↑
カプラ→ー亡霊戦士との遭遇→恐竜イベント
↑ ↑
敵陣突破→平原 上陸→ジャングルへ
↑ ↘︎ ↑
ヴィモーナ→ヴィモーン川→川上り中の各種遭遇→トカゲ川との合流点
●ジャングル内のイベント(簡易フローチャート)
パラグラフ175から侵入
↓
食肉植物と遭遇したり、避けたりして194へ
↓
食料探しをしたり、しなかったりで169へ
↓ ↓
枝上で眠ると黒豹イベント 地上で眠ると蜘蛛の罠
↓ ↓
夜営が明けて356へ
↓ー豹神の神殿を探索してもいい
猿のクリルとの遭遇(307)
↓
ホワイト・アイの馬車からの合流パラグラフ(94)
リバT『ということで、序盤に陸路と川路に別れた分岐が、ホワイト・アイの馬車で合流する一方で、川路からジャングル探検に至る(ホワイト・アイとは出会わない)ルートもまたパラグラフ94で収束することになります』
アスト「これで前半のややこしい分岐も一つの物語に重なることになるのか」
リバT『現在の本筋は、ローレス王子とサマルト公子が戦場突破の途中で別れ別れになり、王子は北のカプラに到達。その間、サマルト君は川から上陸した後、ホワイト・アイの馬車に至るまでが1日めの道程。
『その夜、ローレス王子は北に向かったら死ぬ悪夢を見て、一方のサマルトはジャングル探検をしている夢を見たという形になります(IFルート)。そして2日め、ローレス王子はカプラの北ではなく、東に進路を切り替えて、亡霊戦士を呪縛から解放するという王子らしいイベントを果たしてから、1日遅れでホワイト・アイの馬車に到達。そこで、サマルトが朝のうちに東へ旅立ったという話を聞かされて、何とか合流を検討しているのが今、ということですね』
アスト「精霊使いのホワイト・アイが頼りだ。何とか2人が合流できるように取り計らってもらいたいぜ」
リバT『では、その辺の物語はゲームブック本編にないオリジナルイベントを付け加えるとしましょう』
精霊魔術・水鏡の儀式
リバT『月明かりが照らす近くの水辺に、ホワイト・アイと呼ばれる老人は、ローレス王子を伴って来ました。風と大地と水の精霊に祈りを捧げるとともに、ローレス王子に対しても、はとこの公子のことを強く頭に思い浮かべるように、と指示します』
ローレス(アスト)「ああ。魔術のことはよく分からないが、母親のペリエル女王が毎夜、テラク神に祈りを捧げている姿を見て来ているから、何らかの大いなる力が働く雰囲気は感じるぜ」
リバT『魔術において大切なのは、力の原動力や技術面もさることながら、術者の強いイメージ、思念想念の力を集中させることが何よりも重要。サマルト公子のことをよく知っているローレス王子の強い意思がなければ、彼の動向を探る精霊魔術の試みも方向性が定まらず、ぼやけた情報しか入手できません。しかし、ローレス王子が弟のように過ごしたはとこのことを強く念じると、自然界の精霊がその想いに呼応して、大地の記憶を呼び起こしてくれます』
ローレス「ええと、水面にサマルトの映像が浮かび上がるとか?」
リバT『ほう、これは? と老魔法使いは興味深そうに尋ねます。おぬし、魔術を学んだことは?』
ローレス「そんなのねえよ。オレは生粋の戦士だ。親父といっしょでな。母や祖父は、聖者と呼ばれるほど、神々と交信できるほどの霊力を備えていたが、親父やオレはからっきしだ」
リバT『しかし、テラク神はそなたに啓示を与えたのじゃろう? それを機に、そなたの秘められた才能が目覚め始めている……とは考えられんか? そう、老人は語ります』
ローレス「どうして、そんなことが分かるんだ?」
リバT『そなたのはとこを想う思念に、精霊が強く反応しておる。水鏡の儀式に必要な魔力の充填が常よりも早いのでな』
ローレス「そう言えば、こんなものも持っていたな、と父の遺産である明かりの玉を取り出す。何かの役に立たないかな?」

リバT『実は、その明かりの玉って父親の遺産の中で最も役に立たない外れアイテムなんですね。ジャングルの中の黒豹イベントで使う機会がありましたが、それを使うと黒豹と戦闘になってしまうので、結果的に損をしてしまうという。だけど、せっかくですので、ここで活用するとしましょう』
ローレス「当たりアイテムは、弓矢と薬瓶かあ。まあ、いいや。オリジナルイベントなら、ありものは何でも使わせてもらおう。水晶玉の光が魔力を収束させる役割を果たして、水面に注がれる。それをホワイト・アイの爺さんが上手く制御して、サマルトの映像を浮かび上がらせるんだ」
リバT『では、そういう形で、サマルト公子の2日めの旅を見ていくことにしましょう』
サマルトの試練
リバT『そういうわけで、サマルト公子のターンです。キャラクターシートは、こちらを使います』
●ホワイト・アイの馬車で一夜を休んだサマルト(2日めの旅は、パラグラフ9から)
技術点10
体力点19
運点8/9
食料:4食分
所持品:背負い袋、剣、ナイフ、黒スイレン
サマルト(ダイアンナ)「夢の中でジャングル探検をしたので、何だか自分が野外でのサバイバル技術を習得したような気持ちになって、自信が増した。この高揚した気分で、ホワイト・アイさんに宿泊のお礼を言ってから、東のジャングルに踏み込みます」
リバT『アウトドア素人とは思えないぐらいの巧みさで、鬱蒼と茂った下生えを剣で切り裂きながら、歩みを進めていきます。夢の中での経験が、本当に身についているようで、何らかの魔術でも味わったような気持ちですね』
サマルト「いわゆる睡眠学習ってことかな。ジャングル探検の専門家のトレジャーハンターになったように、常よりも大胆な態度で、どんどん歩みを進めていくよ」
リバT『それでも昼近くなると、気温も上昇して、汗だくになることは避けられません。疲れも溜まったので、木陰で休息しながら食事もとります。1食減らしてください』
サマルト「残り3食かあ。でも、このジャングルだと補充はしやすいんだよね」
リバT『ええ。実は、このパラグラフ9番では、食料が尽きていても、もう一度、4食に補充されまして、そこから1食減らす形になります』
サマルト「食料の確保ができるなら、戦いもそれほど苦にならないと思う」
リバT『そんな油断もしたり、道中で小さな豹と出くわしたり(向こうが驚いて、あっさり逃げて行った)しながらも、特に大きな事件もなく東へ東へ進んでいきます。やがて、日が暮れ始め、つつがなく2日めの旅が終わろうとしているなか、あなたは今夜の夜営をどうしようかと考えます。この辺りは川が近くて、地面がぬかるんでいるのですが、この付近で寝泊まりしますか? それとも、もう少し乾いた場所を探しますか?』
サマルト「濡れた地面で寝るのは避けたいので、乾いた場所を探します」
リバT『実は、どちらを選んでも、進むパラグラフは変わることなく、372番に突入します。川辺からミュータント・ワニという巨大な爬虫類が出現して、あなたに襲いかかって来ます。技術点10、体力点16の強敵で、逃げることはできません』
サマルト「それは……こっちと対等レベルの強敵じゃないか? 運が悪ければ、負けてしまう?」
リバT『おそらく、サマルト君の最大の試練になると思います』
このミュータント・ワニとの遭遇は、選択肢で避けることができない。技術点が9以下のキャラクターでは、よほど運が良くないと倒すことが困難であろう。
技術点10のサマルトでも、ギリギリ勝てるかどうか。
ともあれ、ここに死闘が始まった。
●1ラウンドめ:ワニ16VSサマルト18。ワニが負けて、残り体力14点。
●2ラウンドめ:ワニ15VSサマルト19。ワニが負けて、残り体力12点。
●3ラウンドめ:ワニ17VSサマルト15。サマルトが負けて、残り体力17点。
●4ラウンドめ:ワニ20VSサマルト16。サマルトが負けて、残り体力15点。
●5ラウンドめ:ワニ19VSサマルト17。サマルトが負けて、残り体力13点。
●6ラウンドめ:ワニ15VSサマルト17。ワニが負けて、残り体力10点。
●7ラウンドめ:ワニ15VSサマルト19。ワニが負けて、残り体力8点。
●8ラウンドめ:ワニ18VSサマルト20。ワニが負けて、残り体力6点。
●9ラウンドめ:ワニ17VSサマルト19。ワニが負けて、残り体力4点。
●10ラウンドめ:ワニ14VSサマルト17。ワニが負けて、残り体力2点。
●11ラウンドめ:ワニ19VSサマルト20。サマルトがワニを打ち負かした。
サマルト「よし。6点ダメージだけで、同格の相手の体力16点を削りきった。まるでベテラン冒険者になったような誇らしさを感じる」
リバT『ほう。想定よりも善戦したようですね。では、クイーンには悪いですけど、ワニがもう一頭、出現したということで』
サマルト「ちょっと、リバT。それはないだろう。強敵相手に勝ったんだ。ストーリーを先に進めてくれよ。2匹めのワニが登場するなんて、ゲームブックには書いてないだろう?」
リバT『私めのオリジナルイベントには書いてあるのですよ』
サマルト「そんなバカな。さすがに2匹めのワニを打ち負かせる自信は……ない」
王子と公子の合流
リバT『それでは、ローレス王子です。ホワイト・アイの水鏡の術で、サマルト公子の2日めの旅の一部始終を早送りで見やり、その危なげのないサバイバルぶりに感心している状況です』
ローレス「サマルトの奴、いつの間にか立派な戦士になってるじゃないか。オレの代わりに、あいつがテラク神の戦士に選ばれても通用したんじゃないか?」
リバT『そして、恐ろしいワニを一騎討ちで見事に撃退したサマルト君ですが、もう一体のワニが迫っているのを見て、ローレスさんは切迫した気持ちに駆られます。さすがに見過ごしにはできない、と』
ローレス「うおー、今すぐオレも駆けつけて、サマルトのピンチを助けたい。何とかならんか、ホワイト・アイの爺さん!」
リバT『すると、精霊使いの老人は、「魔力をだいぶ消耗するが、精霊の力で転移門を開くことができる。しかし、それには条件がある」と言います』
ローレス「何だ?」
リバT『「お前さんには精霊魔術の強い才能がある。テラクの試練を果たした暁には、わしの弟子になれ。その才能を見逃す手はない」と、老人は真剣な目で訴えかけます』
ローレス「あんたの魔術が、トカゲ帝国を撃退するのに役立つってんなら、喜んで弟子になってやるよ。ホワイト・アイ師匠、これでいいのか?」
リバT『「師匠に対する口の利き方から、教えねばならぬようじゃな」……と厳しい口調になりますが』
ローレス「だったら、オレも言い返すぜ。オレはこの国の王子なんだ。王子に対する口の利き方ってのもあるだろう? そう言って、ニヤリと笑う」
リバT『すると、老人もニヤリと笑み返します。「生意気な弟子じゃが、変に萎縮されるよりは扱いやすいかもしれぬ。では、念じよ。わしの魔力と同調させ、転移門を開くために」』
ローレス「魔力の同調なんて、やったこともないが、要はサマルトを助けるために、門よ開けって強く思えばいいんだな。サマルト、待っていろ。今、助けに行くからな!」
リバT『それでは、サマルト君が2体めのワニに襲われようとしている光景が映し出された水面に、ホワイト・アイ老師の呪文が呼応し、魔力が渦を巻きます。ローレス王子の持つ水晶からも魔力が放射され、王子は軽い酩酊状態になります。それでも強い意志で気力を支えていると、老師が叫びました。「今じゃ。水面の門に飛び込め!」』
ローレス「分かった、爺さん。またな。次に会ったときは、師匠と呼ぶぜ……そう言って、門に飛び込む」
リバT『では、覚悟を決めて、2体めのワニと対峙しようとしたサマルト公子の頭上に、魔力の門が開いたかと思うと、そこからローレス王子が降って来ました。うまく着地できたかを確かめるために、技術点判定をしてください』
ローレス「9を出して成功。格好よく着地を決めて、背中越しにサマルトに言います。待たせたな、サマルト。ここから先は、オレに任せておけ」
サマルト「まさか、ローレス兄さん。どうやって、ここに?」
ローレス「話は後だ。今は、この大きなトカゲを斬る!」
こうして、ローレス王子とミュータント・ワニの戦いが始まった。
技術点1点高い王子だが、果たしてサマルトよりも華麗にワニを倒せるだろうか?
●1ラウンドめ:ワニ20VSローレス14。ローレスの負けで、残り体力18点(ローレス「チッ、転移の影響で、体が少しフラついてやがる」)
●2ラウンドめ:ワニ15VSローレス17。ワニの負けで、残り体力14点。
●3ラウンドめ:ワニ19VSローレス14。ローレスの負けで、残り体力16点。
●4ラウンドめ:ワニ18VSローレス21。ワニの負けで、残り体力12点。
●5ラウンドめ:ワニ17VSローレス14。ローレスの負けで、残り体力14点。
●6ラウンドめ:ワニ17VSローレス18。ワニの負けで、残り体力10点。
●7ラウンドめ:ワニ18VSローレス18。引き分け。
●8ラウンドめ:ワニ13VSローレス18。ワニの負けで、残り体力8点。
●9ラウンドめ:ワニ19VSローレス18。ローレスの負けで、残り体力12点。
●10ラウンドめ:ワニ22VSローレス17。ローレスの負けで、残り体力10点。
●11ラウンドめ:ワニ20VSローレス22。ワニの負けで、残り体力6点。
●12ラウンドめ:ワニ16VSローレス17。ワニの負けで、残り体力4点。
●13ラウンドめ:ワニ17VSローレス19。ワニの負けで、残り体力2点。
●14ラウンドめ:ワニ17VSローレス18。ローレスがワニを打ち負かした。
ローレス「ふう。10点ダメージを受けて、14ラウンドも掛かってしまったぜ。サマルトに偉そうなことを言えないな。サマルトは本当によくやったよ」
サマルト「しかし、兄さんが空から降って来るとは思わなかった。空に飛ばされたのは、ボクだったのに」
念のため、ダイス目について分析してみると、サマルト戦でのワニのダイス目は期待値6.8に対し、サマルトは7.9。これだけでも、サマルトのダイス目がラッキーだということは分かる。
一方、ローレス戦でのワニは期待値7.7で、2体めのワニの方が凶暴なのが分かる。もしかすると、相方が殺されたことで憤っていたのだろうか。対するローレスの方は6.5。ダイス目でボロボロだったローレス王子という形。大体、14回振って出目3(18分の1の確率)が3回も出るってのが酷いなあ。
リバT『それでは、ローレス王子とサマルト公子の再会劇をロールプレイする前に、ゲーム的な処理を先に済ませてしまいましょう。ワニと戦う前に、2人とも食料を3つまで持っている状態なので、12点ダメージまでは回復してかまいません。次に、ワニを撃退した次のパラグラフ(348番)で、ジャングルを歩きながら食料集めもできるので、4食分フルチャージできるわけで、ワニを倒すことさえできたら、体力点と食料はしっかり回復補充できるようになってます。後半は、体力点よりも運点の枯渇に気をつけた方がいいでしょうね。前半ほどは運点の回復機会が少ないようですので』
ローレス「それで、2人の主人公が合流したわけだが、ここから先はどう進めるつもりなんだ?」
リバT『メイン主人公はローレス王子なので、サマルト公子はNPCとして同行しますけど、データはもう使わない形にします。ロールプレイは変わらずクイーン・ダイアンナが担当しますけど、会話のみのキャラクターで判定も行いません』
サマルト「2人用ゲームブックじゃないからね。複数キャラのデータ処理も手間がかかるから妥当なところか」
リバT『ただし、サマルト公子が仲間に加わった分、ローレス王子のキャラデータにそれぞれ+1のボーナスが加わった、ということにします。つまり、技術点12、体力点21、運点11に強化されました。今後のキャラはローレスwithサマルトという形で、サマルト君がローレス兄さんをいろいろサポートしているように考えたいと思います』
●サマルト公子と合流した最後の戦士ローレス(パラグラフ348)
技術点12
体力点21
運点9/11
食料:4食分
所持品:背負い袋、剣、ナイフ、明かりのガラス玉
ローレス「よし。オレ1人の探索行だと思ったが、サマルトが付き従ってくれるのなら百人力だぜ。これからもよろしくな」
サマルト「ところで、どうして空から降って来たのさ」
ローレス「ホワイト・アイの爺さんに助けてもらってな。道々、別れてからの冒険譚について語り合うとしよう」
リバT『その前に2日めの夜ですので、野営場所を見つけて、お休みください。寝て起きた後で、3日めの旅が開始されます』
2人の3日め
ローレス「このジャングルの中では、サマルトが手際よく道を切り開き、道中で食料になりそうな木の実やキノコ類、それに小動物を捕まえている様子を見て、感心している。どこで、そんな技を身につけたんだ?」
サマルト「夢で学んだんだ」
ローレス「夢かあ。夢の中だと、可愛い彼女ができたんだけどなあ。蛇人カアスに捕まって、いっしょに殺されてしまったんだ。可哀想なことをしたなあ」
サマルト「自分が死んだことよりも、夢の女の心配? もう少しマジメに試練に向き合おうよ」
ローレス「王族としては、子孫を残すのも大事な務めだと思うが、確かに今はそれどころじゃないな。トカゲの奴らを追い出さないことには、将来を語ることもできん。とにかく、お前が一緒でよかった。オレ1人だと、ジャングルの中で道に迷って、のたれ死んでいたかもしれん」
サマルト「ボクだって、自分が歩いている方向が本当に合っているかどうか、確信しているわけじゃない。とりあえず、川に沿って歩いていれば、東のライオン高地に行き着けるんじゃないか、と思っているだけでさあ」
ローレス「山がどっちにあるか見えたら、いいんだけどなあ。こうも木に覆われていると、外がどうなっているのかよく見えん。とりあえず、木に登って、山の方向を確かめてみるか」
サマルト「そうだね。それじゃあ、木登りは兄さんに任せた」
リバT『そんなわけで、ローレス王子は器用に手近な木に登ると、もう1日足らずの距離で、ジャングルが丘陵地帯に達するのを見てとることができました。もう少し観察すると、樹々の間に張り巡らされた樹上の通路に気付きますが、そちらを探索するには技術点判定が必要になります』
ローレス「一度、地上に降りて、サマルトに報告しよう。ジャングルのことは、オレよりサマルトの方が詳しいはず」
サマルト「それを聞いて、思案を巡らせるよ。夢で見た内容が真実を予見しているとするならば、このジャングルで樹上に生活しているのは、猿か類人猿の仲間、もしくは豹の神に仕える部族の者と思うんだ」
ローレス「豹かあ。レカルテがそんな神像を持っていたような気がするが、トカゲと戦うのに加勢してもらえないだろうか? 獣の神は、テラク様と同盟を結んでいるらしいから、話ができれば助けてもらえるかもしれない」
サマルト「こっちがテラク様に選ばれた戦士だって、向こうに伝わればいいんだけどね。それにはテラク様の剣を入手する方が先じゃない?」
ローレス「ああ。未開の部族の者と交渉するには、相応のしきたりってものがいるのか。ホワイト・アイの爺さんなら、その手のしきたりにも詳しいかもしれんが……」
リバT『と、いろいろ会話している間に、あなた達はふと殺気のようなものに気づきました。先程までさえずっていた鳥の鳴き声も、不意に静まって緊迫感が漂います。ローレス王子は技術点判定を行なってください。ただし、6ゾロは失敗と見なします』
ローレス「逆にピンゾロだ」
リバT『それでしたら、樹上から奇襲攻撃を仕掛けてきた豹の毛皮をまとった黒い肌の部族の者の攻撃に対して、即座に応戦することができます。技5、体6の連中は5人いて、同時に2人ずつ襲いかかって来ます』
ローレス「こいつらが例の黒豹部族の連中か。話はできないのか?」
リバT『そもそも使っている言語が違いまして、言葉が通じません。今は襲撃を切り抜けるしかありません』
ローレス「じゃあ、せめて殺さないように、鞘に入ったままの剣で殴り倒すだけにしよう。オレの敵はトカゲであって、獣の部族と無駄に対立するつもりはないからな」
7差で勝っている相手に対しては、略式戦闘を行うことにする。
相手の最高攻撃力が17なので、こちらが6以上を出せば敵のダイスを振らずにダメージを与えられるように決める。
●1ラウンドめ:ローレスの攻撃力は出目5で17。相手2人の攻撃力は17に届かず。豹戦士Aに2点ダメージ(残り3)。
●2ラウンドめ:ローレスの出目6。豹戦士Aはさらに2点受けて、残り1。
●3ラウンドめ:ローレスの出目5。相手2人の攻撃力はそれに届かず、Aは戦闘不能。代わりにCが入る。
以降、4〜6ラウンドめの戦闘でBが倒れ、7〜9ラウンドめの戦闘でCが倒れ、12ラウンドめにDが、15ラウンドめにEが倒れて、戦闘が終了した。
リバT『では、倒れた相手にとどめを刺さずに、去るわけですね』
ローレス「ゲームブックには、そういうオプションがないみたいだけど、物語としては殺すのに忍びない連中だからな」
なお、思わせぶりに登場した部族ですが、ゲームブックでは味方になることはありません。
もしも、運悪く2回続けて、相手の攻撃を受けてしまうか、体力点4以下に追いつめられたなら、豹の部族に囚われることになる。その際に、〈豹頭の神像〉を持っているか、以前にジャングルで黒豹と遭遇して、パラグラフ142番に進むことができるなら、解放してもらえますが、さもなければ処刑されてバッドエンドです。
ただ、技術点5の相手に、2回連続でダメージを受けるなど、よほど運が悪くないと起こり得ないので、実プレイでそういう状況になる方が稀だなあ、と思ってます。文章で読む分には、黒豹に変身できる部族の戦士と交流する物語には想像力を掻き立てられるものがあるんですけどね。
さらに、IFルートになりますが、樹上の通路を伝って、豹戦士と接触することも可能。この場合、技術点判定に失敗するだけで、あっさり捕まることができますが、結局のところ、豹の部族と深くコミュニケーションをかわすことは(本ゲームブックのイベントでは)できませんので、AFFのシナリオネタに転用するぐらいのエピソードかな、と。
リバT『それでは、思わせぶりなだけで、あまり深くは語られなかった豹部族のイベントを終えて、進み続けると、道がいよいよライオン高地のふもとに差し掛かります。時間帯としては、午後も半分を過ぎた辺りですが……運だめしをしてください』
ローレス「8で成功。残り運点は8だ。そろそろ回復イベントが欲しいんだけどな」
リバT『失敗すれば、上空を飛ぶ翼手竜とトカゲ兵に見つかって戦いになるところでしたが、運よく見つからずに済みました。そして、夜が近づくと、木々がまばらになって、丘陵地帯に到着。これがライオン高地だろうと、あなたたちは確信しました』

サマルト「目的地にだいぶ近づいて来たようだね」
ローレス「ああ。だけど、ここから先は難所っぽいんだよな。断崖絶壁を登らないといけないらしい」
リバT『それだけではありません。この山地帯には、勇気なき者を立ち入らせまいとする、巨大な虎の幻像が咆哮とともに襲いかかって来ます。その恐怖に打ち勝つには、技術点判定を成功させて下さい』
ローレス「6ゾロ以外で成功だな。(コロコロ)って、6ゾロかよ」
リバT『恐怖に手が滑って、危うく崖から滑落しそうになりますが、何とか踏みとどまって、擦り傷の1点ダメージだけで済みます。もう一度、判定していいですよ』
ローレス「判定失敗で即バッドエンドじゃなくて良かったぜ、今度は5を出して成功。サマルトと互いに励まし合って、切り立った崖を登りきる」
サマルト「ボクは選ばれた戦士じゃなかったはずなんだけどな。はとこの兄さんに付き合って、何だかとんでもないところまで来てしまった気がする」
ローレス「弱音を吐いているんじゃないよ。ヴィモーナの戦士は、これぐらいの試練にへこたれない」
サマルト「はとこの強気で楽観的な気心には、これまでも励まされて来た。1人じゃなくて良かったよ」
ローレス「こっちもだ。オレたちは2人で1つの〈最後の戦士たちW〉と名乗ろうぜ」
リバT『それではパラグラフ239番です。目的地の山岳らしい場所に登りつめたあなたたちに、暗がりから、らんらんと目を光らせたローブ姿の老人が近づいて来ます。「よく来たな。待っておったぞ。2人もいるとは思わなかったが」と皮肉っぽく言葉をかけます』
ローレス「騎士には従者が、英雄には介添人というものが付き物なのは昔からの習わしってものだ。テラク神だって、独りで来いとは言ってなかったからな。テラク様がオレを選び、オレは道連れにはとこを選んだ。こいつの勇気は本物だ。誰にも文句は言わせない」
リバT『「やれやれ。その傲岸なところは父親のアレクによく似ておるな。わしの目に狂いがなければ、ローレス王子で間違いあるまい。もう1人の名前は知らんが。紹介してくれぬか?」と老人は言います」
ローレス「先に自分から名乗るのが筋ってもんだろうが、ラスカルさんよ」
リバT『「聡明な王子殿下なら、名乗らなくても察することができると踏んでいましたぞ」とラスカルは応じました』
サマルト「ボクも、公爵家のサマルトです、と名乗ります。ローレス王子の護衛戦士として、ヴィモーナからお供して参りました。途中ではぐれたりもしましたが、何とか合流できて」
ローレス「こいつがいなければ、ジャングルを越えるのにもっと苦労したはずだ」
ラスカル『了解した。公爵家の息子で、年若くとも勇気ある戦士ということじゃな。テラク神も無下にはするまい。改めて歓迎しよう、公子どの。ともあれ、3日前の夜に我が主たる御方、いや、我らが主と言った方がいいか、がわしの前に現れて、王子の試練のことを告げて、力を貸すようにおっしゃった。喜んで協力しよう。しかし、今夜はもう遅い。わしの住まいたる洞窟へ招待しよう。暖かいシチューでも飲んで、旅の疲れを和らげるといい。明日は朝からまた忙しくなるのでな』
こうして、ローレス王子とサマルト公子の旅は、ひとまずの目的地に到達した。
しかし、ここから先は、テラク神の力ある聖剣を手に入れるための迷宮攻略が待っているのだ。
広野の旅を終えてのダンジョン探索、冒険物語の王道である。
果たして、〈最後の戦士たち〉の前に、いかなる困難が待ち受けているのだろうか。
●テラク神の聖地に到着したローレスwithサマルト(パラグラフ190へ)
技術点12
体力点20/21
運点8/11
食料:4食分
所持品:背負い袋、剣、ナイフ、明かりのガラス玉

(当記事 完)