ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

86年から87年へ

 ドラクエとロードスの話をしたので、そろそろ次の年に移ろうかと思いつつ、あと一つだけ86年話を。

 87年はストレートにD&Dに飛びついた後なので、割と方向性がはっきりしているのですが、86年はいろいろと迷走していたというか、関心事をあれこれ試しているうちに、そこに行き着いた過程が個人的にもいろいろあって、なかなか密度の濃かった年だったもので。

 

 まず、自分、D&Dが初プレイのRPGではありません。

 その前に、創元推理文庫から出たゲームブック派生作の『ファイティングファンタジーRPG』に触れているので、ゲームマスターと複数プレイヤーの会話によるゲーム概念、プレイヤー各自が一人のキャラクターを受け持つこと、そして能力値をサイコロなどで設定して、迷宮の中でモンスターやNPC(プレイヤー以外のキャラクター)と遭遇して戦闘や交渉でイベントを解決していくゲーム展開などは、そこで学んだといえます。

 ただ、それが初のRPGプレイでもなく、単にルールを理解したというだけのこと。

 

 では、何が初プレイのRPGだったのか。

 ええと、タイトルはなくて、自作のRPGということになります。

 

★自作ゲームの背景

 中学時代にNOVAがツクダのボードシミュレーションゲームにハマっていた話はすでにしました。
 そして、NOVAは学校でもゲームをしたい、という欲望に駆られたんですね。もちろん、ボックスのゲームを持って行って堂々とプレイするわけにはいきません。ボードゲームクラブでもあれば別ですが、そんなものは中学時代にも高校時代にもなかった。なければ作ればいい、というのは、それなりに人生経験を経てアクティブさを増した後での発想。

 ええと、中高生時代の自分は、今とは比較にならないぐらい内気で引っ込み思案な奴で、それがテーブルトークという会話主体のゲームをしようとする中で、積極性を構築していったというか、今、塾の講師をしているのも、サイトを作って掲示板管理なんてのをしているのも、テーブルトークゲームマスター経験の延長線上にあるといっても過言ではない。
 複数プレイゲームをしたいから、人付き合いについても勉強するという流れ。ボードゲームテーブルトークRPGこそが、自分にとってのコミュニケーションツールというか武器と考えていた青春時代だったわけですね。うーん、こう文章に書いてしまうと、いろいろ歪だなあ。

 そんなわけで、若い時の自分は、「自分とゲームに付き合ってくれる相手は友達」「そうでない相手とは付き合う理由がない」という価値観で生きてきたこともあって、まあ、もちろん今はそんなこともないというか、趣味話題も広がったし、仕事の付き合いもしていかないといけないし、社交術も鍛えられてきたとは自負しますが、
 中高生の時の自分は、ゲームを介さないと友達作りができない、という典型的ナードだった、と。オタクと捉えることも可能ですが、自分の中のオタク像ってのは、もっと社交能力が高いイメージがあって、趣味を追求するためなら同好の士を求めて活動範囲を広げるのもやぶさかではない感じ。そもそも、仕事の都合とはいえ、コミケにも行ったことがなく、同人誌を積極的に買い求めもしない奴が、オタクを名乗るのはおこがましいわけで、だから自分はマニアであっても、オタクにはなりきれていない、というか、ええと何の話だろう、これ(苦笑)。

 オタクの定義とか、自分の現状がどうこうではなくて、学生時代にゲームを作るようになった背景の話ですよね。
 中学校で市販のゲームをプレイしてはいけないという真面目な考えから、ノートにシミュレーションゲーム用のヘックス(六角マス)を書いて、紙を切ってコマを作り、サイコロ代わりに鉛筆を転がして、手製のシミュレーションゲームを作って、興味を持ったクラスメートを誘っていました。
 中学時代の親友のY君にも、「お前、そこまでするか?」と称賛の声らしきものをいただきましたが、「いや、だって休み時間に遊びたいもん」とニッコリ微笑む無邪気な自分。

 で、高校時代にも、そういう処世術で友達作りを図ってみたわけですね。
 中学時代に題材にしたゴジラとかガンダムみたいなロボット物は、どうも受けない感じだったので、ドラクエゲームブックを融合させた感じの自作ゲームを披露すると、関心を持ってくれたクラスメートがそれなりにいて、彼らの一部とは今も年賀状をやり取りする関係が続いているから、ゲームによる友達作り作戦は成功したと言えるでしょう。
 この時期のNOVAがRPGに関する情報を積極的に求めたのも、自作ゲームに反映したいから、とか、そういう事情もあってのことでしょうが、何よりも自分がハマっているものに友人が関心を持ってくれ、その関心を維持するために、さらなる情報を求めて学んでいく醍醐味を経験したからでしょうね。
 もちろん、自分一人が学ぶのではなくて、友人の方もあれこれ調べて、教えてくれることも。たとえば、ボードゲームの経験者は周囲で自分だけでしたが、当時の自分にはなかなか知り得ないパソコンやファミコンのゲーム情報はあれこれ語ってくれる友人がいて、それぞれの得意分野から知識情報を持ち寄ってワイワイ語るのも楽しかったですな。こういう楽しみは、話題のジャンルこそ違いますが、今の掲示板でも割と堪能できていますので、良きかな、と。

 この時代に想いを馳せると、一人一人の友人の個性とかあれこれ書きたくなりますが、まあ、そこは控えめにして、一件だけ。

友人A「今やってるグラディウスってゲームが面白いんや」
NOVA「それって、ローマ時代が舞台なの?」
友人A「何でやねん、シューティングゲームに決まっているやろ」
NOVA「へえ、そうなん(シューティングゲームにあまり関心がなかった)。でも、グラディウスって、確かローマ時代の剣の名前だったと思うけど(RPG絡みで最近知ったにわか知識を披露)」
友人A「マジか。よう、そんなん知ってるな」
NOVA「いや、何かのRPGの本に書いてあったから」
友人A「RPGってすげえ。じゃあ、今度、お前のゲームにグラディウス登場させてや」
NOVA「ファンタジーに戦闘機は無理や。代わりに、自分のキャラの使う剣の名前をグラディウスにしたらいいんちゃう」
友人A「よっしゃ、それで行こう」

 でも、後年調べると、シューティングゲームグラディウスはつづりがGradiusで、ローマの剣闘士グラディエーターが使う剣のつづりはGladiusなので、似て非なるものだと発見。
 知ったかでにわか知識を披露してしまって、A君、すまん。今は付き合いが絶えて久しいけど、まあ同窓会などで会う機会があれば、謝っておこう。

 なお、彼がぼくの自作RPGで使っていたキャラ「ヴィック・ヴァイパー」とか、D&D用のキャラ「盗賊シャーク」その弟子の「ライザス」なんかは、今でもぼくの記憶の1ページにしっかり保存されています。