ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

D&D各ルールブック紹介4(その4)

★DMルールの概説

 

  前回で、黒箱マスタールールのプレイヤーズマニュアル紹介は終了したので、今回でDMルールの紹介もさらっと総括的に終わらせるつもりです。

 

 今の流れでは、マジックアイテムの話を展開したいのですが、その一番の理由は、DMルールに「アーティファクト」なるスーパーマジックアイテムの項目があるからですね。全64ページ中20ページに渡って。 ちなみに、残りの21ページがモンスターデータで、その他23ページが他の雑多なルール。 この雑多なルールがその箱のポイントになるのですが、赤箱ベーシックは「ダンジョンの例と探索の手引き」がメイン。まあ、プレイヤーズマニュアルと合わせて、初心者をダンジョン探検に誘導する入門書といった趣きですな。

 

 青箱エキスパートはルール密度的に一番充実していて「野外の冒険と、ダンジョン外の世界提示と、領主への道の示唆」。ここまでで冒険RPGとしての体裁はほぼ整っています。

 

 緑箱コンパニオンは「領地運営のあり方と、大規模戦闘ルール」がメイン(16ページ)で、そこに「多元宇宙の紹介」がちょこっと加わり(3ページ)、さらに雑多な記事が7ページほど加わる。 雑多の内容に触れると、「老化」「毒」「加速呪文」「コンストラクトと呼ばれる魔法生物(ゴーレムなど)」「マジックアイテムの破損」などに加えて、「マジックアイテムの売買」に関する示唆などがありますな。 つまり、マジックアイテムを売ったり買ったりするルールはコンパニオンまではなかったわけで。クラシックD&Dではマジックアイテムはレアな物で、なかなか流通しないものという認識があったのですな、1984年の常識として。この点の歴史的変遷はまた考察したいとして。

 

  そして黒箱の雑多な内容ですが、最重要ポイントは「イモータルへの道」で4ページ。他に面白いのは新職業「ミスティック」という武闘僧の紹介ですが、わずか1ページ強の内容で、ほんの示唆程度の内容。他は「魔法消去能力(アンチマジックやディスペル)」の扱いや、「高レベルキャラ作成の手引き」や、「モンスターや経験値の扱い方」の細かい示唆など。  

 

   話のネタとしては「モンスターの平均的な知性」なんかが面白いかな。人間の平均は10で、ゴブリンは9、トロールは6、オークは7、エルフは13、ハーフリングは11、ドワーフは10といった感じ。 ここでイルカが15になっていて、アメリカ人、どれだけイルカが好きなんだよ、と思わなくもないです(イルカは優れた生物で、海で最も頭がいいかも、と特別にコメントを付記していたりもして🐬)。イルカの知性は、ヒュージドラゴン並みというのがクラシックD&Dの世界観。なお、サメの知性は動物並みの2です。

   他には、アンデッドモンスターの君主が格下のアンデッドを従えるためのルールとか、アンデッドの軍隊を大規模戦闘ルールのウォーマシンで活用するルールとか、そういうのもDM的にはワクワクするかな。まあ、アンデッド関連は、直接モンスターデータと、その解説を読んでいる方がゾクゾクするんですけどね。

 ともあれ、モンスターについて考える上で面白い示唆を見つけたりするのが、DMルールの魅力の一つと思ったり。 一応、マスタールールの紹介はこれで終わりで、次からマジックアイテム話を展開します。(今話完)