ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

リビングストンの2024新作の話

FF72巻は『死の罠の地下迷宮』の続編

 

リモートNOVA『ちょっとしたニュースのために、「トカゲ王の島」の完結前の書き込みに来た』

 

アスト「FFコレクション5の収録作が分かったのか?」

 

NOVA『いや、そいつはまだだ。そろそろだとは思うんだがな。それよりもサー・リビングストンからの情報だ』

NOVA『2年前のFF40周年記念作、「サラモニスの秘密」および「巨人の影」以降、本国のスカラスティック社からはFFゲームブック・シリーズの新作情報が何もない状態が続いていたんだが、ようやくキタコレな情報が発表された』

 

ダイアンナ「それは一安心だね。40周年の花火を打ち上げて終わりってことはなかったんだ」

 

NOVA『俺もその可能性を危惧していたんだよ。日本の翻訳は、FFC3とかFFC4で1年か2年遅れで祭りを継続中なのに、本国で続きが止まってしまうのはなあ、と思っていたわけだし。そして、今年は「死の罠の地下迷宮」40周年ということで、発表された新作タイトルはその続編「The Dungeon on Blood Island(ブラッド島の地下迷宮)」というらしい』

 

アスト「ブラッド島ってことは、この作品だな」

NOVA『そう、「死の罠の地下迷宮」の続編にして、FFC5収録作品の候補に挙がっている作品だが、今度の新作は時間軸にして、「死の罠の地下迷宮」と「迷宮探検競技」の間の物語になるらしい』

 

ダイアンナ「すると、スロムのその後の物語が分かる、と?」

 

NOVA『いや、スロムは公式に死んだことになっていて、「実は生きていた」というのは、うちのオリジナルアレンジなんだが、どうもサー・イアンが続編でスロムについて言及してるんだな。もしかすると、公式でもスロムが実は生きていて……とやるのかもしれないし、そうでなくても遺産か何かで間接的に登場する可能性もある』

 

アスト「スロムは『危難の港』でも言及されたり、『アランシアの暗殺者』でまさかの登場したりするほどの人気キャラだからな。果たして、新作ではどんな扱いになるのやら」

 

NOVA『新作発売は今年の9月に開催予定のFFフェスト5に合わせてになる予定だ。すると、邦訳は早くても来年になるわけで、FFコレクション6の目玉作品になる可能性もあるな』

 

ダイアンナ「FFC5で『迷宮探検競技』を採用して、FFC6で新作を入れてくれれば、うまくつながるよね」

 

NOVA『ともあれ、新作は「迷宮探検競技」の敵役のカーナス卿(サカムビット公の兄弟)が再び登場して、兄に嫉妬して自分の所領のブラッド島で「死の罠の地下迷宮に負けない究極ダンジョンを作って、挑戦者を募る」って内容らしい。まあ、それで失敗したから、今度は自分の名代戦士を兄の改装迷宮に送り出して、兄をギャフンと言わせる目論見に切り替えたんだろうが』

 

アスト「兄に嫉妬して、『お兄ちゃんに負けない迷宮を作って、ぼくの方がすごいと証明してやるもん』とか言ってるカーナス卿を想像すると笑えるんだが」

 

NOVA『そんな可愛いキャラじゃないはずだが。あと、カーナス卿は社会思想社版の訳では、サカムビット公の兄となっていたが、その後のワールドガイド「タイタン」では弟に改められたので、「迷宮探検競技」の新訳が出たら弟設定が定着するんだろうなあ』

 

ダイアンナ「とにかく、『死の罠の地下迷宮』40周年で公式が盛り上げようとしているのは分かった。そんな時期に少し先駆けて、攻略記事で関われた身の福運を感じるよ」

 

カニコング「『トカゲ王の島』も同じ40周年でごわすから、そちらも是非とも盛り上がって欲しいでごわす」

 

NOVA『ブラッド島は、火山島の少し南にあるんだな。カーナス卿は、自分がチアンマイの統治者になりたいからと言って、兄のサカムビット公の暗殺を企てたために、南の辺境のブラッド島に追放されたそうだから、チアンマイ首都のファングからずいぶん遠く離れた田舎だな、と。

『で、ファングの街はまだコク川沿いにあって、交通の便はそこそこ良さそうだから、年に一度の迷宮フェスで街が盛り上がるのは分かる。しかし、ブラッド島なんて、どくろ砂漠を越えた田舎の島に、迷宮作って人を集めて、島起こしをしようとしても、その前に交通インフラを何とかしろよ、と言いたくなるわけだ』

 

アスト「その辺は、海路をうまく開拓しないといけないけど、その辺で海路を使うには、盗賊都市ポート・ブラックサンドとの関わりが避けられないわけで、アズール卿とカーナス卿の関わりなんかも解像度が上がると楽しいよな」

 

NOVA『カーナス卿が過去に兄を暗殺しようとした計画には、きっとアズール卿も関わっていると思うんだ。サカムビット公とアズール卿の関係は、領主として上手く同盟を結んで外交関係を良くしようって流れが「アランシアの暗殺者」で見えていたが、その後、決裂したんじゃないか、と思う。で、アズール卿がカーナス卿に再び接触して、兄弟間対立を煽るように動いているような……そんな背景物語を想像するな』

 

ダイアンナ「この兄弟対立の背景に、アズール卿がいるってことかい?」

 

NOVA『少なくとも、ブラッド島に迷宮を築いたりする際の資金援助はしているかもしれない。あと、アズール卿は才覚ある陰謀家だから、カーナス卿を煽っているんだろうなあ。「サカムビット公は領主として、ファングの街を盛り立てている。しかし、弟の貴卿はどうだね? 仮に兄を排除したとしても、領主として上手く領地を治めることはできるのかな。兄と比べて、貴卿の才覚を示してもらわねば、これ以上の援助はできかねるのだが……」とか言ったりすると、カーナス卿も自分が上だと証明したいために迷宮を作るという策に出たとか』

 

アスト「すごい迷宮を作るのが、領主の才覚ってことじゃないだろう?」

 

NOVA『まあ、本当に優秀な人間は兄とは違う独自の方法で、自分の方が上だと証明するんだと思うが、カーナス卿は結局、兄のマネをすることしかできないのかもしれない。まあ、ゲームブックファンとしては、迷宮作りが趣味の領主が2人もいるおかげで、遊べるネタができて楽しめるんだが』

 

ダイアンナ「兄に嫉妬するダメな弟ってキャラが一層、深掘りされそうなカーナス卿の再登場が面白そうだねえ」

 

NOVA『このカーナス卿のおかげで、俺の中でのサカムビット公の株が上がったからな。残酷な迷宮探検競技を企画するけど、約束は守る公正さと、イベント運営の才覚と、それからあのアズール卿と一応は仲良く領主外交をしている姿で、為政者としては優秀なのがサカムビット公。一方で、カーナス卿は奴隷を名代戦士として使い捨てにする残虐さがサカムビット公以上の極悪さを感じさせて、相対的にこっちの方が許し難い邪悪に映ってしまう』

 

アスト「で、アズール卿もまた、『アランシアの暗殺者』で主人公を名代戦士として、迷宮に送り込むことを考えて、かつてのカーナス卿と似たような立ち位置になったんだな」

 

NOVA『作品発表順ではなく、物語の時間軸的には、カーナス卿が兄やアズール卿の影響を受けて、似たようなやり方を踏襲しているようにも映る。兄の真似をして迷宮を作り、アズール卿の真似をして名代戦士を送るという展開になる』

 

ダイアンナ「為政者の背景ドラマを想像するのも、なかなか楽しいね」

(当記事 完)