ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「トカゲ王の島」攻略雑話(その3)

首狩族の集落(IFルート)

 

リバT『前回、密林の北西ルートを抜けて、湿地帯にたどり着いた異世界出身の聖闘少女(セインティア)キャサリンさんと、彼女の持っていた短剣クロスナイフに宿った幽霊(ゴースト)マンゴさんですが……』

 

マンゴ(アスト)「オレの通称は、ゴースト・マンゴよりも、スピリット・マンゴを希望する」

 

リバT『では、魂霊(スピリット)マンゴさんとでも言いますか』

 

キャサリンカニコング)「主役は俺ジャン。使い魔相棒が先に出しゃばるな」

 

ダイアンナ「どっちが主役とか内輪で揉めても、つまらないだろう。それより冒険の続きをさっさと聞かせてくれよ。今回は、IFルートと湿地帯の2つを攻略しないといけないんだからさ」

 

リバT『では、クイーンの仰せのとおりに、まずは前回、通らなかった西ルートの方をチェックします。海岸から密林に入り、首狩族と遭遇して勝ったのがパラグラフ177番。そこから、首狩族の集落のある南西を迂回するために北西(12)へ進んだのが前回なんですが、実はそれって思いきり遠回りだったんですね』

 

ダイアンナ「別ルートの方が近道だと?」

 

リバT『別ルートはまず、西の229番にまっすぐ向かいます。そうすると、太鼓の音が聞こえて来て、首狩族の集落が近いことが分かります。そこから南西の337番へ進むと、集落に向かうわけですが、西へ進み続けると113→7で、あっさり密林を通り抜けて湿地帯に入るんですね。最短攻略を目指すなら、北西ではなくて西→西に向かうのがベストです』

 

キャサリン「最短ルートを選んだ場合のデメリットは、手斧とロープ、樹上の老人から地図と解錠ワイヤーを入手し損ねることジャン」

 

リバT『それらのアイテムが攻略必須かどうかですね。結論を言えば、最短ルートでも問題なくクリアできます。余計なリソース消費がない分、こちらを推奨することもできます』

 

マンゴ「しかし、それだと冒険物語としては、やや味気ないのも事実。あっさり何事もなく、密林を抜けてしまうと、簡単で時短にもなるが、ゲームとしてはイベントをいろいろ堪能する方が望ましいだろう」

 

リバT『初見だと何が正解か分からないので、試行錯誤をあれこれ重ねて、最適解を探しながらパラグラフ選択による当たり外れを見極めたり、どこでどんな敵と遭遇するか、どんなアイテムを入手するかを確認する作業になりますね。人によっては「敵は全部倒した」「アイテムは全部入手した」という進め方で、分岐小説を読むような感じでゲームブックを雑に攻略する人もいます。リビングストン作品だと、それでも解けてしまうんですね』

 

ダイアンナ「そうなのか?」

 

リバT『厳密には、入手アイテムや情報に数字が割り当てられているパラグラフ・ジャンプのシステムがあれば、「未入手のアイテムを持っていたことにするズル」はできません。例えば、リビングストンの関係作品でも、火吹山の魔法使いおよび火吹山の魔法使いふたたび」には鍵や竜の牙に番号が付けられているので、しっかりキーアイテムを集めて、番号を記録しておかないと、最後まで行き着くことはできません』

 

マンゴ「でも、多くのリビングストン作品では、あまりパラグラフ・ジャンプの手法を採用していないんだな。だから、『盗賊都市』でも、『死の罠の地下迷宮』でも、必須アイテムを持っていないのに、持っているようにパラグラフを選ぶこと自体はできて、話を読み進めることができるし、『アランシアの暗殺者』でも暗殺者13人を全員倒していないのに、倒したようにウソをついて最後まで読み進めることは可能」

 

リバT『リビングストンさんの作品では、「◯◯のアイテムを持っているか? 持っているなら⬜︎⬜︎へ進め」という形で、プレイヤーに「◯◯のアイテムが必要なのか。どこで手に入るんだろう?」と考えさせる情報をくれることが多いんですね。で、「◯◯のアイテムを持っていなければ、その時点で攻略不可能なのか、それとも有利にならないだけで(または多少不利になるだけで)何とか切り抜けられるのか」という違いで、アイテムの重要度が変わってくる。必須アイテムが多いほど、攻略自由度は下がって来ます』

 

ダイアンナ「このアイテムを手に入れるためには、このルートを選択しないといけないとか、そういうのを検討するのがゲームの楽しみってことだね」

 

リバT『あとは、このルートはリスクが大きいから、こっちを選択する方がいいとか、リスクは大きいけどメリットも多いので、こっちが正解だろうとか、いろいろ選択肢を比較分析するのも楽しむ層が、いわゆるマニアだと』

 

キャサリン「ゴールまで行き着いて、そこで達成感とともに満足するのが普通のゲームブックファン。自分が通らなかったルートで、どういうイベントがあったのかまで味わい尽くして、完全攻略を目指すのがマニア層ということジャン」

 

リバT『で、IFルートをチェックするのがマニア道の一環なんですが、この首狩族の集落イベントはランダム要素のせいで、最適解がこれだと言い難いのです。パラグラフ選択よりもダイス目に左右されて、アイテムが入手できたり、できなかったりする。ある意味、最もゲームらしいと言えばゲームらしいんですけど、プレイヤーの意図どおりにはならないことも多くて、戦術をしっかり考えるタイプのゲーマーには嫌われるエリアです』

 

ダイアンナ「ランダム要素を嫌うゲーマーなんてのもいるんだね」

 

リバT『ある程度の確率操作で、成功率を高めるプレイを考えるのが熟練ゲーマーの典型だと思うのですが、例えば、1Dを振って1〜2ならバッドエンド、3〜4なら何もなく、5〜6ならアイテム入手というイベントをどう思いますか?』

 

ダイアンナ「頑張って、気合いを入れて6を出す。(コロコロ)うわ、2が出た」

 

リバT『あなたは死にました』

 

ダイアンナ「そんなの理不尽だ。もう一度振らせろ。(コロコロ)よし、6だ。アイテムゲットだな」

 

リバT『ここで、振り直し特技をキャラが持っていれば、ゲームのルールとして、今のプレイは正解ですね。3分の1でランダムに死ぬところを、9分の1に死亡率を下げられる。あるいは、アイテムゲットの確率を3分の1から、9分の5ぐらいまでは引き上げられるわけです』

 

ダイアンナ「ああ、ダイスを振る以外に、プレイヤーが操作できる要素があれば、ゲーマーは納得するのか」

 

リバT『まあ、一か八かのギャンブルに燃えるプレイヤーもいるのですけどね。一口にゲーマーと言っても、運任せのギャンブラータイプと、戦術を考える知略派タイプは異なりますし、ギャンブラータイプでもダイス目操作の特技を持っている器用な人物もたまにいますから』

 

マンゴ「実際にいるからな。『このダイスには高い目を出すように念を込めてある。低い目が必要なら別のを使う』とか言っちゃう人間が」

 

ダイアンナ「それって、イカサマダイスじゃないのか?」

 

マンゴ「いや、プレイヤーの技能なんだって。2、3回振って、『よし、このダイスには6の目を覚えさせた』と言って、宣言どおり6を出す人とか」

 

キャサリン「まあ、ボールを投げて的確にストレートやカーブ、フォークの球種をコントロールするピッチャーの制球力と同じで、ダイス目を的確に出す制出目力を練習と経験で鍛えたプロゲーマーだっているのでごわそう」

 

ダイアンナ「だけど、せっかくの鍛えた技術も、オンラインプレイだと使えなくなるのが今の時代では残念だね」

 

リバT『アナログで鍛えた制出目力を、デジタルに応用できる夢の能力を会得したゲーマーも将来は出現するかもしれませんね。気合いを入れることで、ガシャの的中率を上昇させるとか』

 

ダイアンナ「気合いでコンピューターのランダム処理能力をバグとか抜きに、一時的にでも自分有利に改変できる能力があれば、まさにチート能力者だな」

 

ランダムイベントの確認

 

リバT『ともあれ、首狩族の集落にこっそり侵入して、様子見してる主人公がパラグラフ337番です。大勢の部族民に囲まれて、半裸の男が柱に縛りつけられて、儀式で抹殺されようとしている光景が描かれます』

 

キャサリン「もしも、その場に俺がいたら、助けに入るジャン」

 

マンゴ「いなくて正解だな。多勢に無勢だと勝ち目がないだろう」

 

キャサリン「聖闘少女(セインティア)なら勝てる」

 

リバT『勝てません。少なくとも、この場では。選択肢はこっそり逃げ出して旅を続けるか、どうしても男を助けたいなら、部族民の気を引きつけるために近くの焚き火から火を拝借し、辺りの小屋に火をつけて回るかです』

 

キャサリン「それだ! 『地獄の館』を最後に燃やしたように、炎は邪悪を焼き滅ぼす。よし、ここは放火魔になるのが正義と見た。抱きしめた心の小宇宙(コスモ)で、熱く燃やし、奇跡を起こすジャン」

 

リバT『だったら、運だめしをしてください。失敗すると、犬があなたに気づいて、ワンワンバウワウと吠えます。部族民はあなたに一斉に襲い掛かることになります。逃げるか、戦うかの2択です』

 

キャサリン「漢(おとこ)に逃走の2文字はない。戦って血路を切り開くジャン」

 

リバT『聖闘少女に卓越した戦闘能力があったにせよ、敵の数が多すぎて倒しきれない。4人を倒したところで、飛んできた槍が背中を貫いて、バッドエンドです。きみの冒険は終わった』

 

キャサリン「ハッ、今のは幻? まさか、これが噂に名高い鳳凰幻魔拳だとでも言うのか!? 恐るべきは鳳凰星座(フェニックス)の聖闘士よ。まさか、暗黒聖闘士の頂点に君臨していたとは。ここは退くしかないようだな。雑兵ごときを相手にしている時間はない。さらばでごわす」

 

ダイアンナ「一体、何を言っているのか分からないけど、とにかくスタコラサッサと逃げるってことだね」

 

リバT『スタコラサッサと逃げ出すと、パラグラフ102番です。このまま走って逃げ続けるか、それとも倒木に空いた洞(うろ)に隠れて追っ手をやり過ごすか、の選択肢です』

 

キャサリン「このキャサリン、逃げも隠れもせん! と言いたいが、これはIFルート。ならば、全ての選択肢を覗いて見るのも一興。まずは隠れてみるでごわす」

 

リバT『運だめしに成功すれば、追っ手が通り過ぎて無事に自分の旅を続けることができますね。失敗すると、追っ手に見つかって、捕まってしまいます。あなたの首も狩られてしまい、バッドエンドです』

 

キャサリン「ここはバッドエンドが多いジャン。ならば、走り続けた方がマシでごわすか?」

 

リバT『技術点6〜7の敵3体とバトルになりますが、追っ手の3人を倒すと、それ以上の追撃はなさそうです。旅を再開できますね』

 

キャサリン「3人から4人なら何とか勝てる。それ以上は無理……というのが、この世界での冒険者の戦闘力でごわすか。自分の世界での常識を書き換えておこう。聖闘少女(セインティア)と言っても、無双ができるとは限らない、と」

 

リバT『技術点12の最強戦士でも、敵が5、6体いれば多勢に無勢というシステムですね。そもそも、TRPGのAFF(初版)でも敵の攻撃ダイスが6ゾロだと、即死または気絶というシステムだったので、実は1人きりでの冒険のリスクが非常に大きい。2版だと、即死ルールはなくなって、クリティカルに緩和されましたが、敵の数が多いとザコでも6ゾロの出る確率が高まるので、油断できないのがタイタン世界の戦闘というわけです』

 

キャサリン「その割に、集団を蹴散らすような範囲魔法や、それに準じる必殺技は実装されていないでごわすな」

 

リバT『なくはないと思いますが、総じてアメリカ人の作るゲームの方が派手でヒロイック、イギリス人の作るゲームはよりリアリティが高くて、ヒーローではあってもスーパーは付かない土俗さがポイントかと思えます』

 

マンゴ「文化の違いから来るゲーム性の違いか。と言っても、イギリス製ゲーム(TRPG)は、『ファイティング・ファンタジー』『混沌の渦』『ウォーハンマー』のイメージしかないんだが」

 

 

キャサリン「他のゲームの話はともかくとして。ここでは最初に運だめしに失敗すると、首狩族に捕まってる男を救出できずに、逃げ出すだけで終わるということでごわすな。それでは、何のためにリスクを冒したのか分からないので、最初の運だめしに成功した場合のIFを見てみるジャン」

 

リバT『では、放火魔作戦が成功した場合、混乱する首狩族の隙を突いて、囚われた男の人を助けることができます。ここで、ランダムダイスを振って、1〜2、3〜4、5〜6で運命が変わりますよ』

 

キャサリン「出目が大きい方がいいんだな。(コロコロ)4が出た」

 

リバT『それだと、首狩族の1人が投げた槍が男の背中に命中して、彼は絶命します。仕方なく、あなたはスタコラサッサと逃げるだけですね。パラグラフ102番で、先ほどの話の繰り返しです』

 

キャサリン「やり直しを要求する。(コロコロ)1だ……orz」

 

リバT『槍はあなたに命中して、3点のダメージを与えます。男があなたを助けて、代わりに戦ってくれますが、力尽きて絶命。あなたはよろよろと死力を振り絞ろうと立ち上がりますが、敵の酋長(技8、体8)が立ちはだかります』

 

キャサリン「弱っている相手にとどめを刺すために、ボスが出て来るのか。ならば、そいつを倒せば形勢逆転でごわすな」

 

リバT『そうですね。酋長を倒すと、首狩族は恐れを為して逃げて行きます。あなたは酋長の槍をゲットしました』

 

キャサリン「男を助けることはできなかったが、わずかながらもメリットはあったということか。5〜6を出したら?」

 

リバT『この場合だけ、男は生き延びて、あなたとともに脱出できます。男はサーマと名乗り、鉱山から脱走して来た元奴隷だと語りますね。あなたの使命を聞くと、「トカゲ王は不死身だから絶対に倒せない。引き返した方が身のためだ」と忠告してくれます』

 

キャサリン「いいや。亡き友の無念を晴らすためにも、そして故郷に帰るためにも、トカゲ王は何としても倒さないといけない……と主張するだろうな」

 

リバT『すると、サーマさんは「命を助けてくれたことには感謝しているが、君の旅には同行できない。せめて、これを持って行ってくれ」と骨でできた【幸運のお守り】を託してくれます』

 

キャサリン「これは?」

 

リバT『これを装備していると、運点が7未満にならない優れものです。運だめしが絶対に半分以上の確率で成功できるわけで』

 

 

ダイアンナ「つまり、首狩族の集落ルートに行くと、最初に運だめしに成功した後、1Dで1〜2を出せば酋長の槍が、5〜6を出せば【幸運のお守り】が入手できる、ということだね」

 

キャサリン「リスクは大きくて、確実に入手できるわけでもないけれど、3分の2の確率で何かのアイテムが手に入る、と」

 

リバT『それらが欲しいなら、ここに来るのも一興でしょう』

 

マンゴ「密林の各ルートを検証すると、こうなるか」

1.北西ルート

 一番イベントの多いルート。

 メリット:ロープと解錠ワイヤーが入手可能。手斧は、密林小人との交渉に使うべき。

 デメリット:解錠ワイヤー入手のために保存食3つを失う。イベントの多さのために、失う体力点もそれなりにある。回復できる地点もあるので、選択肢で最適解を選べば、被害は少ない。解錠ワイヤーを諦めて、ロープを入手するためのルートと割りきれば、ほぼリスクゼロで切り抜けられる。

 

2.西西ルート

 まっすぐ密林を突っ切って、イベント皆無の時短ルート。損も得もしないが、時間の節約がメリットで、話がつまらないのがデメリット。

 

3.南西の首狩族の集落ルート

 首狩族イベントは、バッドエンドが2つもあってリスク最大。入手アイテムがランダムなので、確実性に欠ける。

 メリット:槍は沼地で強敵と戦う際に有効。【幸運のお守り】は戦闘に際して、運だめしを多用したいプレイヤー向きかも。

 デメリット:バッドエンドと、アイテムが何も入手できない外れの可能性があって、推奨しにくい。助けに行ったサーマが3分の2の確率で死んじゃうので、イベントストーリーの後味の悪さも情緒的なデメリットかも。

 

湿地帯の踏破(7)

 

キャサリン「では、IFルートの検証が終わったので、改めて次なる秘境の湿地帯を突破するジャン」

 

リバT『沼地の入り口には爬虫類めいた奇妙な人型生物がいますね』

 

キャサリン「なるほど、これがトカゲ人か」

 

リバT『違います』

 

マンゴ「沼といえば、カエル人に決まっている」

 

リバT『決まってません。その生き物の名はマーシュ・ホッパー』

 

キャサリン「ああ、バッタ男か」

 

リバT『それも違う。イラストの絵では映画「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムに似ていますね。とにかく、キャサリンさんは……知るわけがないので、マンゴさんが思い出します。この狡猾な生き物は、沼地の歩き方に詳しいのですが、不用心な犠牲者を人喰い怪物の巣に誘う習性があることを。で、今、自分について来るように、キャサリンさんを招くわけですが、そのまま付いて行くか、それとも気にせず西へ向かい続けるかを選んでください』

 

キャサリン「マンゴ、どうしようか?」

 

マンゴ「まず、試しに付いて行く。その後、西へ向かうのが正解だ」

 

キャサリン「ならば、そうするジャン」

 

リバT『すると、複数の大ヒルにまとわりつかれて、1Dダメージを受けます』

 

キャサリン「(コロコロ)3。体力点が17になったジャン」

 

リバT『さらに、大ヒルを剥がすために保存食1つ分を失います。その中の塩分が必要だからですね』

 

キャサリン「残り食料が5食分。なあ、マンゴ。こっちを選んで良かったのか?」

 

リバT『一応、ヒル地帯を抜けると、湿地帯は終了して、丘陵地帯とその間の谷間に出ますよ(362)。では、簡単ながらIFルートの確認に入ります』

 

 

1.マーシュ・ホッパーに付いて行かず、まっすぐ西へ向かった場合(158)

 技術点10、体力点9のスライム・サッカー(深緑色のイボ肌と、6本足を持ったタコ状の生物)と戦う。足元の悪い沼地のために、こちらの技術点を2減らすので、技術点9で10の敵を相手しないといけないから、不利になる。

 槍を持っていれば、1Dで3〜6を出すことで、相手の技術点8、体力点5に弱体化できる。

 うまく倒すことができても、その後、ヒル地帯を通り抜けることになるので、結局、戦い損である。

 

キャサリン「なるほど。マンゴの言葉に偽りはなかったようだな」

 

2.マーシュ・ホッパーにずっと付いて行った場合(235)

 技術点9、体力点9のヒドラの頭2本と戦う。

 槍を持っていれば、1Dで5〜6を出すことで、敵の頭1本を即死させられるので、残り1本を倒すだけでいい。

 ヒドラ撃退後、今度は技術点6、体力点5の大水蛇と戦うことになるが、足元の悪い沼地のために技術点を2減らさなければならない。

 倒すと、湿地帯を抜け出すことができる。

 

ダイアンナ「一番厄介なのがスライム・サッカーで、ヒドラの方も強敵みたいだね。それらと出会わないルート選択が、ここでの最適解か」

 

キャサリン「マンゴ、疑って悪かったジャン」

 

マンゴ「分かればいいんだ。分かれば」

 

カニ座のキャサリン

 

・技術点:11

・体力点:17/20

・運点:11

 

・食料残り6→5

・所持品:剣、幸運のポーション、クロスナイフ(マンゴの霊を封入)、アニスの実の味の乳白色の液体(飲んだ)、ロープ、島の地図、解錠ワイヤー

 

丘陵地帯と谷間(362)

 

リバT『では、被害を最低限で湿地帯を抜けた後、次なる地形の起伏の大きい場所に移ります。谷に降りるか、右手の丘を登るかの選択です』

 

キャサリン「これは下りより、上りの方がいいと見た」

 

マンゴ「ほう、どうしてだ?」

 

キャサリン「人生、下げ調子より、上げ調子の方がいいのが道理ジャン」

 

マンゴ「では、登ろう(194)」

 

リバT『丘を登りながら、ふと谷の方に目を向けると、地滑りが起こって岩や瓦礫が谷間に落ちて行くのが分かりますね。巻き込まれずに済んでホッとします。運点が1点回復しますよ』

 

キャサリン「それは良かったが、運はまだ消費していないので、最大値のままジャン」

 

リバT『では、このまま登り続けるか(83)、危険を確認しに谷へ降りるか(382)選んで下さい』

 

キャサリン「わざわざ危険を冒す理由がないジャン」

 

マンゴ「危険を冒す者、すなわち冒険者だ」

 

キャサリン「俺は冒険者じゃなくて、聖闘少女ジャン。予想できる危険は回避して、邪悪と戦うことが使命ジャン。こんな山道と戦うのは聖闘少女の仕事じゃない」

 

リバT『しかし、試練は思いがけず襲いかかって来るもの。これ以上の登攀は傾斜が厳しく、足を踏み外してしまうんですね。運だめしを行なって下さい』

 

キャサリン「(コロコロ)4で成功(残り運点10)」

 

リバT『すると、ダメージを受けることはありません。とっさに腕を伸ばして、薮の枝をつかんで落下を免れました。そして岩の下に空洞を見つけます。その穴に手を伸ばすこともできますが、どうしますか?』

 

キャサリン「穴にクロスナイフを入れてみる」

 

マンゴ「よせ、中に何があるか分からないのに、オレに危険なことをさせるな」

 

キャサリン「危険を察知するのがマンゴの仕事。それに危険を冒す者が冒険者なんだろう? マンゴは冒険者じゃなかったのか?」

 

マンゴ「ああ、元・冒険者だ。今ではただのナイフに宿った魂霊(スピリット)。仕方ない、飽くなき冒険スピリットで調べてやるよ」

 

リバT『すると、中からガラガラという音が聞こえて、穴の中に潜んでいたヘビがマンゴさんに噛みついて……も仕方ないので、ナイフを無視して、ナイフを持っているキャサリンさんの手に噛みつきます』

 

キャサリン「グオッ、あじゃパ〜!」

 

リバT『さあ、ここが運命の分かれ道です。あなたの体力点は18以下ですか?』

 

キャサリンヒルに吸われたので17ジャン」

 

リバT『だったら残念。18を超えていたら、強靭な肉体のために受けるダメージが2点で済んでいたのですが、18以下の場合はガラガラヘビの毒に冒されて、体力点を5点失います』

 

キャサリン「くうッ、残り体力12点でごわす」

 

リバT『それでも、9点よりは上ですね。これで9点以下に陥っていたなら、運だめしで失敗すると毒で死亡バッドエンドになるところでした。成功しても、衰弱して技術点5、体力点4になって、ほぼ攻略不能の弱体化を遂げるところでしたが、そうはならなくて良かったですね』

 

キャサリン「何、その酷い罠? リビングストンは鬼か、悪魔か、死神か」

 

リバT『いえ、サーの称号を持つ、れっきとしたイギリスの叙勲騎士でございますよ』

 

キャサリン「しかし、技術点5、体力点4に追いつめられるぐらいなら、一思いに殺される方が良かったと思うジャン」

 

マンゴ「幸い、今のキャシーはそこまで追いつめられていない。ただ、5点ダメージを受けただけだから、十分、リカバリーできるはずだ」

 

キャサリン「そ、そうだな。よし、憎きガラガラヘビを穴から引きずり出してくれるわ。穴に剣を突き刺してやる」

 

リバT『すると、穴の奥にガキンと金属音が鳴り響きました』

 

キャサリン「何、そのヘビ、機械仕掛けなの? メカスネーク?」

 

リバT『いいえ。剣で手繰り寄せると、穴の中から見事な金の羽根飾りの兜が出て来ました。陽光の下で眩く輝いています』

 

キャサリン「こ、これは伝説の射手座(サジタリウス)の黄金聖衣のヘッドパーツ? どうして、こんなところに? もしや、先ほどの蛇は蛇遣い座にゆかりの物だとでも言うのか?」

 

リバT『言いません。ですが、黄金の兜はあなたを誘惑するように、「選ばれた戦士よ。我をかぶると良い」と思念を放ちますよ』

 

キャサリン「い、いや、俺はカニ座の聖闘少女。師匠はデスマスクなので、アイオロスさんに浮気するわけには……」

 

リバT『すると、羽根飾りの兜は、キャサリンさんの思念を受け止めたかのように、ガキガキギーガシャンと変形して、カニ座の黄金聖衣のヘッドパーツっぽい何かにフォームチェンジします。「さあ、我をかぶれ」

 

キャサリン「……は、はい。何かに取り憑かれたかのように、虚ろな目になって、おとなしく兜をかぶるでごわす」

 

リバT『キャサリンさんの脳内に、その兜の記憶が浮かび上がります。兜のかつての持ち主は、100年以上前の伝説の戦士ソグ。この兜を装着した戦士は、あらゆる敵を威圧することができ、戦闘の第1ラウンドでは必ず勝利を収めて、相手に2点の先制ダメージを与えることができます。2ラウンドめからは通常に戦えますが、とにかく初手は必ず勝つ、と』

 

キャサリン「そいつは凄い。よし、このカニ座キャンサーのキャサリン、以降はキャサリン・ソグと名乗ることにするジャン。ミドルネームにソグを入れて、キャサリン・ソグ・ザ・キャンサーと言えばいいのかな。それと1人称も、俺から我に昇格だ。語尾のジャンも、じゃに変わる。以降は、『我はカニ座の聖闘乙女にして、伝説の戦士ソグの後継者キャサリンなのじゃ』と自己紹介する」

 

マンゴ「オレの心友がどこか遠い場所に行ったような気がする……」

 

ダイアンナ「まるで、その兜に洗脳されちゃったみたいだね」

 

キャサリン「フッ、人は成長し、変わるもの。我がこのアランシアの地に引き寄せられたのも、全てはこのソグの兜に導かれたゆえ。そう、これが前世から決まっていた星座の運命だったのじゃ。今こそ我は悟りに達した。満足したので、この場で休んで食事をとって、失った体力点も回復するぞ(残り体力点16、食料残り4食)」

 

リバT『では、丘陵地帯と谷間のイベントはこれで終わり、次からは平野の砂地に移ります(119)』

 

カニ座のキャサリン・ソグ

 

・技術点:11

・体力点:16/20

・運点:10/11

 

・食料残り5→4

・所持品:剣、幸運のポーション、クロスナイフ(マンゴの霊を封入)、アニスの実の味の乳白色の液体(飲んだ)、ロープ、島の地図、解錠ワイヤー、ソグの兜(初手は必ず勝つ)

(当記事 完)