ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「トカゲ王の島」攻略雑話(その9)

体力ポーションをいつ飲めるか

 

リモートNOVA『さて、トカゲ王の決戦プレイを見学に来たんだが、一つルール上の問題に気づいてな』

 

アスト「何だ?」

 

NOVA『体力ポーションを戦闘中に飲めるかという問題で、実は社会思想社の旧訳版には「戦闘中以外ならいつでも飲める」と書いてあったんだ。逆を返せば、戦闘中は飲めないということになる。一方、新訳版では「いつでも使用することができる」とあって、戦闘中に飲んではいけないとは書かれていない』

 

ダイアンナ「つまり、戦闘中に残り体力点が1点か2点になった時点で、体力ポーションを飲むようなプレイは、昔はできなかったんだね」

 

NOVA『ああ、今回のトカゲ王攻略のその7で、残り体力点1で体力ポーションを飲んでいたが、昔のルールに厳密に従うなら、スティラコ戦が終わった残り体力3点の時点で飲んでいないといけないってことだろうな』

 

カニコング「しかし、そうなると体力ポーションの使いどころが難しいでごわすな。体力点が残り5を切ったタイミングとか、それぐらいでないと損をする気になるわけで」

 

NOVA『戦闘中に飲めるなら、あと一撃で死ぬというタイミングで飲むのがベストだが、戦闘中に飲めないなら、戦闘が終わった後の残り体力点がどこまで減ったら飲むか、という判断がジレンマになるわけで』

 

アスト「残り体力が7点だから、あと一撃二撃は耐えられるだろうと思っていたら、思いがけない四連撃を受けて倒れてしまう可能性だって、カニコングの場合はあるわけで」

 

NOVA『とりあえず、体力ポーションが戦闘中に飲めるというプレイだと、ギリギリまで粘って一気に回復という逆転技も使えるので、ゲームとしてはその方が楽になっていいな』

 

カニコング「いずれにせよ、体力ポーションはもう飲んでしまったので、あとは食料3食で終盤の戦いを切り抜けるしかないでごわす」

 

NOVA『では、最終決戦で事故って死なないように願っておくぜ。もう一回死んで、もう一度復活してやり直し、という展開はつまらないからな。この週末に完結させるには、ムダに時間を費やすなよ、と言っておく』

 

カニコング「そうは言っても、勝負は時の運でごわす」

 

NOVA『運は自らの手で引き寄せる。それが主人公(ヒーロー)ってものだ』

 

カニコング「まあ、負けたらセーブしたところからやり直すってことで」

 

死闘! 解放同盟VSトカゲ軍

 

リバT『では、パラグラフ279番です。ソグの兜の中に眠る守護聖霊カニ子と融合した聖闘乙女キャサリンさんは、人間、ドワーフ、エルフの混成部隊からなる火山島解放同盟を率いて、トカゲ王の拠点である火山ふもとの元牢獄、今はトカゲ宮殿(リザード・パレス)に向けて進軍しました。敵はまさか奴隷たちが反乱を起こすとは想定しておらず、峡谷を突破するところまで順調に進み、ついに宮殿が目視できるところまで到着しました。そこでようやく待ち構えるトカゲ軍との決戦の火蓋が切って落とされたのです』

 

キャサリンカニコング)「作戦は立てていないのか? と軍師フェルナンドに聞く」

 

アスト「戦闘が始まってから聞くことではないだろう?」

 

リバT『では、戦闘前にすでに軍議は行われていて、簡単に回想シーンを示すようにしましょう。フェルナンドさん曰く、「トカゲ軍とまともにやり合うと、戦力差で勝てないのは明らかだ」とのこと』

 

ダイアンナ「それを何とか勝てる手を考えるのが軍師の仕事じゃないかい?」

 

リバT『とりあえず、敵の中でも数が多いのが、ゴブリンやオーク、ホブゴブリンといった連中ですが、それならバーノンさん率いるドワーフ部隊で十分対処できるそうです。厄介なのは、もっと強力なリザードマン、さらにゴンチョンが自らの生体組織を植え付けて呪術的に強化させた変異型リザードマンです。技術点的には変異型が9、普通のトカゲ兵が8、ゴブリン兵が5〜6で、こちらの戦力は7〜8ぐらいだと思ってください』

 

アスト「ゴブリンなら勝てて、普通のトカゲとは対等もしくはやや不利で、変異型はかなり厳しいってことだな」

 

リバT『ただし、リザードマンは割と規律正しい軍隊である反面、愚直で融通が利かないという弱点があるとのこと。ぶっちゃけ、突撃戦法しか使って来ません。もしも十分な数の飛び道具があれば、こちらが有利に立ち回れるそうですし、密林を利用したゲリラ戦法で相手の数を減らせば、十分に勝機もあるだろうとフェルナンドさんは言います』

 

キャサリン「でも、飛び道具が十分ではないし、ゲリラ戦も難しい、と?」

 

リバT『一応、フェルナンド率いるエルフ部隊はにわか作りながら弓矢を準備し、パパイアくん率いる槍持ち遊撃部隊と連携して、支援に回ります。前線に立つのはバーノンさんのドワーフ部隊と、キウイが指揮する人間の戦士団。敵のゴブリン部隊はドワーフさんが相手して蹴散らし、リザードマンに対しては人間戦士が壁役として防御に徹し、弓矢と投げ槍で遠くから仕留める方がいい。ただし、壁役が崩壊すると、一気にピンチになる布陣ですね』

 

アスト「キウイがどれだけ持ちこたえられるかが大事ということか」

 

リバT『そして、変異型には絶対に勝てないので、まともに相手せずに絶えず動き回って、かく乱するように動くべきだとフェルナンドさんは言います。それはエルフの基本戦術ではあるのだけど、人間の軍でそれを実践するには明らかに練度が足りていませんね』

 

キャサリン「まあ、軍隊経験のない漁師村の若者とか、そういう連中じゃからのう。で、そういう厳しい状況で、我はどうしたらいい?」

 

リバT『同盟軍が敵の攻撃を引きつけている間に、敵の拠点に素早く到達して、トカゲ王を倒してくれ、とのこと。リザードマンという種族は群れのリーダーに対する忠誠が非常に強く、とりわけゴンチョンに操られた変異型は命令する者がいなくなれば、無力化するようです。また普通のトカゲ兵もリーダーを失えば戦意喪失するのは間違いないとのこと』

 

キャサリン「我が失敗すれば、同盟軍も全滅するということじゃな」

 

リバT『何よりも、戦力数が足りないのですね。装備も劣悪ですし、普通ならゲリラ戦で時間稼ぎをするべきなんだけど、それをするにしても食料が足りない。一か八かの逆転勝利でしか生き残れない。あるいは密林の中の首狩族と交渉して、味方に引き入れるという可能性もありますが、彼らと上手く交渉する材料がありません』

 

キャサリン「そもそも、首狩族の集落までは距離があり過ぎる。それをするぐらいなら、島から船で逃げ出した方がマシじゃろう」

 

リバT『逃げるにしても、時間稼ぎが必要になりますし、トカゲ王が健在ならまた〈オイスター湾〉などが襲撃されて、同じことの繰り返しになるでしょう。また、ドワーフさんたちは奴隷にされるという屈辱を味わっていますので、逃げるくらいなら戦って死ぬ方が誇り高いと考えています。フェルナンドさんは彼らの覚悟を知って、ため息をつきながらも、トカゲ王という巨悪は放置できないからと種族の正義感を理由に、協力を申し出てくれました。その代わり、戦いに勝てば、呪術師さんに紹介してもらいたい、とキャサリンさんに交換条件を要求しますね』

 

キャサリン「それぐらいなら、お安いご用じゃ。では、戦いの打ち合わせもひととおり終わったと思うので、回想シーンは終了。いよいよ、本番のバトルじゃ」

 

リバT『1Dを振ってください。出目が小さい方が、強敵と戦うことになります』

 

キャサリン「(コロコロ)6じゃ。幸先がいい」

 

リバT『だったら、キャサリンさんが倒すべき相手は技6、体5のホブゴブリンです』

 

キャサリン「ソグビーム+冥界波で散るがいい」

 

 ホブゴブリンは冥府送りになりました。

 

キャサリン「ゴブリンどもはみなごろしじゃ」

 

リバT『そこでパラグラフ341番になります。目前のザコを倒して調子に乗っていますが、周囲を見回すと、このような記述で戦場が描写されております。「きみの仲間の勇士はほとんどが倒され、残りも撤退している」と』

 

キャサリン「ええと? 仲間が倒され……って、みんな死んだのか? キウイもパパイアも、バーノンのおやっさんも、フェルナンドも討ち死にした?」

 

リバT『原作ゲームブックでは、名もないモブキャラたちでしたから、いっぱい死んだんじゃないですかね。ただ、こちらで名付けられたキャラが全滅するのは悲し過ぎるので、犠牲者は1人に留めておきましょう。1Dを振って、以下の表で戦死者を決めたいと思います』

 

  1. バーノン(ドワーフの刀鍛治)
  2. キウイ(マンゴの村の若者1。熱血剣士)
  3. パパイア(マンゴの村の若者2。器用な遊撃兵)
  4. フェルナンド(エルフの軍師、呪術師志望)
  5. モブキー(モブキャラ代表A。二刀流の傭兵スピード剣士)
  6. ブキャラン(モブキャラ代表C。巨漢のパワーファイター)

 

キャサリン「このダイス目で彼らの運命が変わる、と?」

 

アスト「5か6を出したら、モブキャラだ。死ぬなら彼らがいいだろう」

 

リバT『そう思って、彼らにもキャラ立てさせてもらいます。モブキャラAモブキーのモデルは、スピードAのアストさんです』

 

アスト「オレかよ」

 

キャサリン「すると、モブキャラCのブキャランは……もしや?」

 

リバT『Bじゃなくて、Cなのがポイントですね。Bだとバットクイーンになりますが、CはクラブのC、吾輩ごわす口調の巨漢ですね』

 

アスト「つまり、6を出せばいいんだな」

 

キャサリンカニコング)「いや、ここは5を狙うでごわす。(コロコロ)よし、5。今日は女神の加護が付いている!」

 

モブキー(アスト)『バカな! このオレがこんなところで死ぬだと!? ぐふっ』

 

キャサリン「モブキー! 我をかばって、敵の攻撃を受け止めるとは。お前の死は無駄にせんぞ」

 

コニカ(ダイアンナ)『キキー。モブキーさん、バナナをくれた良い人だったのに(涙目)』

 

モブキー(アスト)『そう、モブキーはサルが好きなんだ。猿顔の一般市民で、あだ名もモンキーと呼ばれたりしてな』

 

リバT『モブキーさんというムードメーカーを失い、陰鬱な戦場でキャサリンさんは士気を高めようと【ヴァルハラの角笛】を高々と鳴らします。ここで、もしも角笛がなければ、敵軍の指揮官サイクロプス(技10、体10)が出現し、そいつを倒さないかぎり、味方の軍の士気が保てなくなります。しかし、角笛のおかげで軍の士気は高まり、仲間がキャサリンさんの道を切り開いてくれます』

 

キウイ(アスト)『こいつはオレが引き受けた。戦乙女さんはトカゲ王を倒してくれ。モブキーの死を無駄にするな(涙目)』

 

キャサリン「しかし、お前一人では……」

 

リバT『「一人じゃない。わしも付いておる」とバーノンさんは巨大なハンマーを振り回していますね。そして、サイクロプスの一つ目にヒュンと矢が突き立ちます。「戦乙女どの。作戦は手はずどおりに。あなたが最後の希望なのです」とフェルナンドさん』

 

ダイアンナ「だったら、パパイアも何かしないとねえ。キウイの背後から奇襲しようと狙って来たゴブリンを槍で突き刺す。『弱いぼくでもこれぐらいならね』

 

キウイ(アスト)『すまねえ、パパイア。助かった』

 

パパイア(ダイアンナ)『後ろの守りは、ぼくに任せて。君は目の前の敵を』

 

キャサリン「みんな……後は任せた。我はトカゲ王を必ず倒す! 我が戻るまで死ぬでないぞ」

 

トカゲ宮殿(リザード・パレス)にて

 

リバT『戦場に仲間を残し、小ザルのコニカといっしょに、トカゲ宮殿と呼称された牢獄に潜入を果たしたキャサリンさん。木の正門を抜けると、中庭に駆け込みます。そこから左手にある両開きの扉(268)と、正面の壁にある小さな扉(84)のどちらかに向かえますが?』

 

キャサリン「正面に向かうと、トカゲ王の玉座まで一直線に到着できようが、我は【炎の剣】を手に入れなければならぬ。少し回り道になるが、左の大扉じゃ」

 

コニカ(ダイアンナ)『正面は後でIFルートで確認するよ。キーキー』

 

リバT『大扉から中に入ると、廊下に沿って独房が続いていますね。左はすぐに行き止まりなので、右奥にまっすぐ進むと、その先に木の扉があります。一方で、独房の扉が一つだけ開いていて、そこに足枷を付けた老人が捕まっているのが見えました。老人を解放するか、無視して廊下の先の木の扉を開けるかの2択です』

 

キャサリン「その老人が変身怪獣の異名を持つシャイプチェンジャー(技10、体10)であることは、カニ子の知識から判別できたとしよう」

 

リバT『はいはい、それでいいですよ。ついでに、【混乱の指輪】を装着していても、他の幻影には惑わされなかったようですね。以前に【混乱の指輪】は1ヶ所だけ役に立つと記されていましたが、ここでも役に立つことは、作者もいま初めて気づきました。大体、こんなところまで技術点マイナス2の【混乱の指輪】をハメて来ること自体が稀ですから』

 

アスト「【混乱の指輪】で技術点マイナス2でも、ソグの剣で+2すれば、上手く打ち消し合えるから、絶対に有り得ない状況でもないがな」

 

キャサリン「とにかく、老人はスルー。扉を急いで開けるのじゃ」

 

リバT『鉄の鍵は持っていますか?』

 

キャサリン「前世では持っていた。今は持っていない」

 

リバT『だったら、体当たりで無理やり開けるか、中庭に引き返して別の扉から入るか(84)です』

 

キャサリン「体当たりで押し破る」

 

リバT『技術点判定で成功すればいいです。失敗すれば中庭から正面へ進むのみですね』

 

キャサリン「ピンゾロで失敗……いや、技術点判定は低い方がいい。踊るように華麗な体当たり……というか蹴り開けた」

 

リバT『開いたその先は、薄汚れた拷問室です。鞭やらナイフやらが台の上に置かれていますよ』

 

コニカ『鞭は私がゲットするよ』

 

キャサリン「こらこら。勝手に触るな。どんな罠が仕掛けられているかもしれんのに」

 

リバT『特に問題なく、鞭は入手できますよ』

 

コニカ『やはり、クイーンには鞭がないとね』

 

キャサリンコニカは別に女王さまじゃないはず。が、害がないなら、いちいち目くじらは立てなくてもいいか。それよりも、ナイフがポイントじゃな」

 

リバT『ええ。このナイフこそが噂の【炎の剣】ですね。このナイフに手を触れると、勇気爆発してクロスナイフと融合して、バーンブレイブ・クロスナイフ、いえ、刀身が伸びたクロスソードに進化します』

 

キャサリン「意味が分からん」

 

リモートNOVA『だったら、これを見ろ』

リモートNOVA『最終話では、これが金色になる。まるで黄金聖衣のようにな。さすがに映像はまだ挙がってないので、これで代わりにしよう』

 

アスト「今、見ているアニメに影響され過ぎだろう!?」

 

NOVA『いや、いろいろな物に影響されているぞ。大体、何物にも影響されずに創作なんてできないだろう。むしろ、心の琴線に触れたものはどんどん取り込んで、作品に昇華する。そうすると、昭和の古いゲームブックも令和の時代にアレンジされて、時代を超えた二次創作として、新たなファンを引き込むかもしれん。とにかく、「トカゲ王の島」はこれより「勇気爆発トカゲ王の島」に進化するんだ』

 

キャサリン「敵ボスが勇気爆発して強くなってどうするのじゃ? 勇気爆発するのは我の方であろう。タイトルをイジるなら『勇気爆発カニ王の島』にすべきでごわす」

 

NOVA『それじゃあ、元のタイトルが何だか分からなくなるので却下だ。まあ、いい。勝手にゲームブックのタイトルを変えるのは、作品ファンを敵に回しかねないので、勇気爆発は俺の心の中に留めておいて、とにかくシナリオの想定どおり、マンゴが目覚めていいぞ』

 

マンゴ(アスト)「はっ、どうなった? オレは強敵スティラコサウルスとのダイノバトルで大ダメージを受けて、倒れたはず」

 

キャサリン「おお、マンゴ。目を覚ましたか。よし、これで3体の守護聖霊が揃った。我の中のソグことカニ子。そして小ザルのコニカ

 

コニカ『コクコク』

 

キャサリン「それから、今ここに目覚めしマンゴ。これにて、クロスナイフは新たな輝きバーンブレイブの光を取り戻して、ソードに進化した。これでいいのじゃな、ディレクターNOVAよ」

 

NOVA『ああ、その通りだ。だけど、カニ座の聖衣を装着するイベント演出は、トカゲ王のところにたどり着いてからだ。その前に、技術点+2と運点+2を与えよう』

 

キャサリン「実益のない技術点はともかく、運点+2はありがたいのじゃ。7点に減っていた運点が9点に回復した」

 

コニカ『ところで、クロスソードを手に入れた今、ソグの剣はどうするのかな?』

 

キャサリン「これはこれで大事に持って行こう。モブキーを見習って、二刀流で戦うのも一興じゃし」

 

NOVA『では、次の部屋では樽があって、中にはパイナップルがいっぱい入っているが、全て腐っていて、小バエがたかっている。樽の後ろには水の入った瓶が転がっていて、中身を飲むかどうかの選択肢があるな』

 

キャサリン「その文章はちょっとしたトリックじゃな。樽の中のパイナップルは腐っておるが、瓶の中の水が腐っているわけではない。水は飲んでも害がないのが事実じゃが、腐った果実と混同させるような書き方となっておる」

 

NOVA『まあ、そうだな。どうせ答えは知っているんだろう? 水を飲めよ』

 

キャサリン「魔法の清水を飲んで、技術点+1と体力点+2を回復……と攻略ノートにあるな。これで体力点が17から19になった」

 

NOVA『はい、では次。今度の部屋は、トカゲ王の研究室っぽくて、作業台の上にガラスのビーカーとかフラスコが置いてあるな。呪術よりも錬金術って感じだが、元々は牢獄の獄吏が趣味で化学実験でもしていたのかもしれない。それをトカゲ王が道具だけ使って、自分の呪術に用立てているのかな。

『まあ、いいや。不意に奥の扉の向こうから、近づいて来る足音が聞こえた。剣を抜いて迎え討つか、それとも作業台の下に隠れるか?』

 

キャサリン「敵地でいたずらに騒ぎ立てるわけにはいかん。ここは隠れるのじゃ」

 

NOVA『扉を開けて入って来たのは、双頭の変異リザードマンだ。手足を鎖でつながれたドワーフが捕虜として引きずられている。リザードマンを攻撃して捕虜を助けるか、それとも彼らが部屋を出て行くのを待つか?』

 

キャサリン「すまん、ドワーフよ。その鎖を外すには、解錠ワイヤーが必要だとは分かっておるが、それを持っていたのは前世の我じゃ。今の我には、お前を助けることはできん。もう少し、もう少しでトカゲ王を倒すことができる。そうすれば、変異リザードマンも無力になって、お前さんを助けることができよう。それまでの我慢じゃ」

 

NOVA『結局、見捨てるんだな。だったら、彼らが部屋を出た後で、先を進む。そこから螺旋階段を上り、ついにパラグラフ82番に到達した。きみの標的のトカゲ王が外の胸壁から身を乗り出して、戦場を睥睨し、自軍に檄を飛ばしている。トカゲ王のペットである黒ライオンが用心棒のように、きみに襲いかかった……ところで、次回に続く』

 

マンゴ「いや、ここまで来たら、最後まで決着をつけようぜ」

 

NOVA『その前に、中庭から正面の扉に入ったIFルート(84)を確認したい』

 

【炎の剣】が入手できないIFルート

 

NOVA『84番に進むと、「看守」と書かれた扉と螺旋階段があって、螺旋階段を上ると、あっという間にトカゲ王のいる82番に到達する』

 

コニカ『ちょっと呆気なさすぎるね』

 

NOVA『極端にイベントの少ないショートカットルートがあるよなあ、このゲーム。近道ばかりを選んでもクリアできたりするので、アイテムがなくても、能力値が高くて、ダイス運さえ良ければ、人によってはあっさり解けたりもするわけだよ。

『要は、スティラコサウルス戦で、ダイス運が悪くなくて、あっさり勝てればいい。技術点が12あれば比較的楽だし、ソグの兜だって、【ヴァルハラの角笛】だって、なくてもいい。技術点10のサイクロプスを力で粉砕できるだけの能力と運があれば、最短ルートで極力リソースを減らさない(余計なイベントは全部スルー)ことで、あっさり解けたって経験を持っている人だっているはずだ。俺自身がそうだったからな』

 

キャサリン「我はそうじゃない。とにかく、IFルートなら気兼ねなく、最適解ではなく、看守部屋を調べるのじゃ」

 

NOVA『看守はゴブリンだった。ゴブリンがベッドで寝ていて、その上の壁には鉄の胸甲が釘で吊り下げられている。部屋に忍び込んで、胸甲を盗むという選択肢があるが?』

 

キャサリン「盗む前にゴブリンを殺しておきたいんじゃが?」

 

NOVA『そういう選択肢はないんだな。手っ取り早く殺してしまえば楽なのに、わざわざ運だめしをさせられる。運だめしに成功すれば、技術点+1の胸甲を入手できるが、運だめしに失敗して初めて、技5、体6のゴブリンとバトルになる。正直言えば、ゴブスレさんじゃないと、つまらないイベントだな』

 

キャサリン「ゴブリンの持ち物の胸甲よりも、クロスソードの変形したカニ座の黄金聖衣の方が絶対に劇的なのじゃからな」

(当記事 完。最終話につづく)

 

カニ座のキャサリン・ソグ(2度めの挑戦)

 

・技術点:11

・体力点:19/20

・運点:9/12

 

・食料残り3

・所持品:クロスソード(マンゴの霊を封入、【炎の剣】と融合)、ソグの兜(初手は必ず勝つ)、小さな金塊、【無限の小袋】、【ヴァルハラの角笛】、ソグの剣(+2)、ソグの盾(+1)、

・備考:小ザル(コニカ)を連れている

    ソグの兜にカニ子の魂が宿っていた

    マンゴ覚醒