ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「盗賊剣士エクストラ」攻略感想(その2 夜の部の1)

1夜め「アビゲイル救出作戦」(7)

 

ボクラーノ(アスト)「では、前置き抜きに夜の仕事を早速始めるとしよう」

 

ダイアンナ「今回は最初から、キャラのロールプレイで進めるんだな」

 

ボクラーノ「もしも必要なら、アニーもニナ役として演技してもらうから」

 

リバT『では、その他のNPCは私めがGM役として務めるとしましょう。早速ですが、昼間の情報収集や街の散策を終えたボクラーノさんは、パラグラフ7番にいます。そこから1夜めの仕事のターンですが、ギルド長のアレハンドロさんがアビゲイルがドジを踏んで、西の詰め所に捕まってしまったわ。拷問で口を割る前に、彼女を助け出して。それが無理なら……ギルドの秘密を守るために殺しなさい」と裏稼業らしい命令を下します』

 

ボクラーノ「仲間を殺せって簡単に言ってくれるぜ。オレがそこまで非情になりきれないことを分かっていて、こういう指令を下すんだから、ギルド長も大したタマだ。さあ、アビィを殺さずに、どう助け出すかって話だが……」

 

リバT『選択肢は3つですね。ワイロで衛兵を抱き込むか、こっそり侵入する方策を検討するか、それとも力づくで襲撃するか』

 

ボクラーノ「いや、他に仲間の助けを借りるって選択肢もあるんだぜ。ここで金貨3枚を払うと、エルガ、メリンダ、ニナの3人の誰かの手を借りることができる」

 

  • エルガ(17):兵士の身分証明書を偽造してもらい、難なく牢屋の見張り番を交代して、アビゲイルを救出成功。
  • メリンダ(47):彼女が「勝手口のカギ」を入手してくれる。ただし、金貨2枚の追加料金が必要。
  • ニナ(57):力づくの襲撃の際に、追加戦力として協力してくれる。

 

ダイアンナ「ニナは、力づく専用なのか」

 

ボクラーノ「そちらを選ぶと、『技7、体5の兵士1』と『技8、体6の兵士2』との戦いになる。2人を8ラウンド以内に倒せたら、アビゲイル救出に成功だ。その場合、兵士の腕章を戦利品として入手できる」

 

ダイアンナ「赤字ということは、あまり良いアイテムではなさそうだな」

 

ボクラーノ「ああ。兵士を殺してしまったので、恨みフラグが立って、ラスボス戦が苦労するという仕掛けだ。恨みフラグはできるだけ立てない方がいいんだが、初見ではアイテムGETしてラッキーと思わせる仕掛けだな」

 

ダイアンナ「敵の体力点は合計11点だから、ダイス目が順調なら6ラウンドで勝てる。技術点が高ければ、さほど苦労しないが、それが罠ということか」

 

ボクラーノ「ニナを連れていれば、彼女が兵士2の相手をしてくれる。だから、自分は兵士1だけを倒せばいいので、ますます簡単だが、ここで8ラウンドで2人を倒せなかった場合のイベントが用意されていて、応援の兵士がいっぱい駆けつけて、オレも抵抗むなしく捕まってしまうんだな」

 

ダイアンナ「ゲームオーバーか?」

 

ボクラーノ「魚の尾を持っていなければ、アビゲイルともども拷問にかけられて殺されてしまう。しかし、魚の尾を持っていれば、エストレージャさんが助けてくれるんだ」

 

ダイアンナ「エストレージャって、ギルド長が可愛がっているネコか?」

 

ボクラーノ「実は、巨大なトラモードに変身できて、しかも人の言葉が話せる知的なモンスターだった。広場で魚を買ってあげると、恩義を抱いて、友のピンチを助けてくれるキュアニャミーみたいな頼れるキャラだったんだな。まあ、このルートだと結局、腕章をゲットしてしまうので、最適解ではないんだが。それに、弱い兵士を倒すのに8ラウンド以上かかる方が、運が悪すぎるという話なので、普通にプレイしていると、あまり見かけないパラグラフだと思う。ともあれ、エストレージャさんには、あと1回、ラスボス戦で助けてもらえるので、物語的にはここでイベントを拝見するのも悪くない」

 

ダイアンナ「何にせよ、兵士を殺さないためには、襲撃ルートは避けた方がいいってことだな」

 

ボクラーノ「すると、ワイロルートか、こっそり侵入ルートになるんだが、こっそり侵入はメリンダから買える『勝手口のカギ』が必要になるので、それを選ぶぐらいなら、エルガに書類偽造してもらう方が手っ取り早いな。しかも、こちらでもわざわざ兵士を殺害して、腕章をゲットしてしまうんだ。いかに腕章をもらわずにアビゲイルを救出するかだが、エルガを除けば、残りはワイロルートに限られる」

 

ダイアンナ「ワイロを受け取るような兵士はいるのかね?」

 

ボクラーノ「そりゃあ、悪徳都市なんだからいるだろうさ。で、そういう兵士がいそうな近場の酒場で様子見しながら、一人の兵士に当たりをつけるのはいいんだが、結局トラブってしまい、拉致して拷問にまで発展して何とか『勝手口のカギ』を入手して、腕章をゲットしての任務達成となる」

 

ダイアンナ「結果的に、金貨3枚払ってエルガに頼るのが最もスマートな最適解で、それ以外は、どうしても腕章というペナルティが付いてくるわけか」

 

ボクラーノ「初見では、腕章がペナルティだとは気付かないだろうし、むしろ報酬アイテムと思ってしまうだろうな。巧妙な仕掛けに後から感じ入ったわけさ」

 

アビゲイルの過去(59)

 

ボクラーノ「さて、アビゲイル救出作戦に成功した後、彼女から捕まった経緯を聞くことになる。そこで彼女の過去が明かされるんだな」

 

ダイアンナ「本作は、アビゲイルのキャラの掘り下げが行われるんだね」

 

ボクラーノ「彼女を捕まえたのは、死霊使いのハカボネ。表紙絵でアビィを捕まえている年齢不詳の妖艶なお姉さんだ」

ダイアンナ「彼女が本作のラスボスかい」

 

ボクラーノ「選択肢次第で登場する裏ボスを除けば、ハカボネを倒すのが大目的になるな。ハカボネは墓地に捨てられた幼いアビィを養育した義母ということになる。そして、ハカボネはアビィの体を呪術の人体実験の道具として扱い、その結果、アビィは怪物の体内に潜り込んでコントロールする特殊能力を得た」

 

ダイアンナ「ああ、悪の女呪術師に改造されたわけか。それは、同情の余地ありだね。まるで、あたしたちみたいじゃないか」

 

ボクラーノ(アスト)「暗黒の未来で改造されたサイボーグだからな、オレたちは。とにかく、アビィはハカボネのところから逃げ出して、裏稼業の盗賊ギルドに飛び込んで来たわけだ。アビィには、自分と同様にハカボネに育てられた義理の姉ゴティカがいた。ゴティカは呪術だけでなく、他の魔術の才能もあって、ハカボネの蔵書から独学でいろいろ学んだんだな」

 

ダイアンナ「ハカボネにとっては、優秀な弟子だったんだね」

 

ボクラーノ「だけど、もっといろいろな魔術を学びたいと言って、ハカボネ以外の師匠を探していたんだな。しかし、自分の手元から自立するのは許さない、とハカボネはゴティカを殺害した。それを見て、恐怖に駆られたアビィはハカボネのところから逃げ出したんだ。それが、とうとうハカボネに見つかってしまった」

 

ダイアンナ「娘たちを手駒として縛りつけたい身勝手な母親と、親から自立したい娘の関係か。親子の問題に他人が介入するのはどうかと思うけど、母親が娘を殺そうとするのは止めないといけないね。ましてや、娘を改造するような狂気の死霊使いだ。倫理観が最初から壊れてしまっている」

 

ボクラーノ「裏稼業にも、相応の仁義ってものはあるからな。ギルドとしても、団員の命は可能なかぎり守るのがメンツってことだし、ハカボネとの対決を辞さない構えだ。相手の居場所が判明しだい報復を決行する予定だが、それは今じゃない。ともあれ、1夜めの仕事料として金貨5枚を受けとった後、次の仕事は『ローズガーデン卿の暗殺(19)』と予告される」

 

2夜め「ローズガーデン卿の暗殺ミッション」(19)

 

リバT『2夜めのミッションを、ギルド長のアレハンドロさんが説明します。「疫病に感染した貴族、ローズガーデン卿を密かに殺せ」という内容です』

 

ダイアンナ「それって、鬼みたいな仕事じゃないか? コロナとか何とか問題になるだろう?」

 

リバT『この作品が最初に発表されたのは2012年ですし、後書きによれば、この作品を書いている間に作者自身が体調を崩した期間が長く(半年ぐらい)、ようやく調子が戻って来たそうで』

 

ダイアンナ「つまり、コロナとは関係ないと?」

 

リバT『ヨーロッパの中世では、人権感覚が現在とは異なりますので、疫病感染者は悪魔に呪われたのと同じような扱いを受けますからね。時代背景をリアルに考えると、焼かれて当然なんですよ。さらに、暗殺の的になる理由として、「権力に固執しがちな貴族は、感染した体でも重要な会合に出ようとする。ツバと汗を撒き散らしながら」ということで、おとなしく自粛を守っているなら、わざわざ盗賊ギルドに暗殺依頼は来ないということ』

 

ボクラーノ「依頼人が誰かは知らんが、疫病対策の名目をもった権力闘争かもしれないな。問題は、ローズガーデン卿って本編でお世話になったローズガーデン姉妹の父親なんだ」

 

ダイアンナ「ああ、どこかで聞いた名だと思っていたが、公衆浴場で会った姉妹か。確か、アンヘラとガブリエラだったな」

 

ボクラーノ「顔見知りの父親を暗殺する仕事というのは、いかにも非情な裏稼業って感じだが、ギルドがその仕事を引き受けた理由はもう一つある」

 

リバT『ええ。ローズガーデン卿は、実はハカボネと取り引きがあったそうです。彼のバラ園から取れるブラックローズは、人を催眠状態にして操る麻薬だそうで、それを売ることで大金を得た。彼の疫病も元はと言えば、ハカボネの仕業という可能性があります』

 

ダイアンナ「死人使いと疫病か。そう言えば、本編でも疫病で死んだ貴族が墓からゾンビとして蘇って来なかったか?」

 

ボクラーノ「あの件も、オッドアイが以前の仕事で殺しを行ったらしい。オレがギルドに参入する以前の話だったみたいだが」

 

リバT『つまり、ハカボネは単にアビィの件だけでなく、街に疫病を蔓延させるために暗躍している可能性があるわけですね』

 

ダイアンナ「そいつは予想以上の巨悪だったんだね。だから、ハカボネの計画を挫くためにも、ローズガーデン卿には消えてもらわないといけないわけか」

 

ボクラーノ「関わった相手が悪かったってことだな。なお、この仕事では仲間の助けを借りることはできないようだ。オレ一人で片付けるしかない。手段は二つ。疫病対策のために館ごと焼き尽くすか、それとも卿一人だけを始末するかだが……」

 

ダイアンナ「放火魔になるのは過激すぎだろう」

 

ボクラーノ「まあな。その選択肢を選ぶと、植物モンスターの『バラの番人』(技9、体6)とバトルになり、バラをゲットする。これもペナルティ・アイテムだ」

 

ダイアンナ「一人の人間を暗殺するのに、犠牲者を増やしすぎだ。あたしたちは盗賊であっても、テロリストじゃないんだよ」

 

ボクラーノ「分かってる。だから、本人を直接、狙いに行った。この場合、屋敷の警戒は薄くて侵入は簡単なんだけど、病で咳き込む卿を問答無用で殺害すると、自分も疫病に感染するリスクがあるので、咳が止むのを待って卿の最期の言葉ぐらいは聞いてやる方がいい」

 

リバT『問答無用の暗殺者であるよりも、人情を見せて、いまわの言葉を聞きとって介錯する粋を示す方がいいってことですね。ローズガーデン卿は、遺産に関する遺言状を書く時間が欲しいと言い、最期の頼みとして、娘ではなく、弟のカール・ホーエンの家に遺言を届けてくれ、とボクラーノさんに願いました』

 

ボクラーノ「オレが武士なら、武士の情けって言うところだけど、盗賊剣士だからな。義理人情ってもので動くのは裏稼業としてどうかと思うが、それでも覚悟を決めた卿の潔さには感じ入って、末期の願いは叶えることにしたわけさ」

 

リバT『こうして、ボクラーノさんはローズガーデン卿の遺書を受けとり、彼の渡した布を絞殺紐代わりにして、卿に安らかな眠りを与えました。念のため、遺書の中身を確認しましたが、自分を殺した男については書かれておりません』

 

ボクラーノ「死を覚悟していたんだな。ここで仕事を終了することもできるが、遺書に書かれた遺産をちょろまかす選択肢もある」

 

ダイアンナ「それは、故人の尊厳を踏みにじることにもならないか?」

 

ボクラーノ「まあ、欲をかくと、ろくなことにならないのは分かっているが、一応、覗き見してみるわけだよ。すると、案の定、卿の示した宝の在処(街外れの地下墓地)には脱出不能の罠が仕掛けられていて、バッドエンドだ。卿は自分の遺産を狙う弟を罠で殺害しようと目論んでいたんだな。愛する娘たちの安泰のために」

 

ダイアンナ「しかし、その罠に盗賊剣士がうっかり飛び込んでしまったわけか」

 

ボクラーノ「死ぬ前に、ローズガーデン卿と弟の間の確執に思い当たるという皮肉な物語が示される。こういうバッドエンドでしか味わえない物語の裏が描写されているのは、面白いゲームブックの特徴だと思う」

 

リバT『でも、バッドエンドはチェックだけして、正解を選ぶのが攻略記事ですね。正しい選択肢を選ぶと、2夜めの仕事は何のリスクもなく、解決できます。金貨5枚の仕事料を得て、次は「肉屋の抹殺指令(34)」になります』

 

ダイアンナ「肉屋と言えば、オウガの女店主ヴァネッサの店だね」

 

ボクラーノ「オウガと言えば、人喰い鬼としても知られている。彼女の店は、大型モンスターだけでなく、人肉料理も扱っていたわけだ」

 

3夜め「肉屋のヴァネッサ抹殺ミッション」(34)

 

リバT『3夜めの裏仕事は、人を拉致して解体、闇の人肉を製造しているヴァネッサ殺しです』

 

ダイアンナ「殺しは殺しでも、こちらは街の平和を守るための正義の殺しなんだね」

 

ボクラーノ「実のところ、本作では殺しという業を積むと、ラスボスのハカボネ戦が不利になる仕様なのに、夜の仕事は必然的に殺しを要請される。まあ、ローズガーデン卿は自分の死を覚悟していたので恨みっこなしという結果になるし、オウガ殺しの場合は、任務に失敗する方が死体が増える結果になって、ハカボネを利する結果になる」

 

リバT『ヴァネッサは、一部の死体をハカボネに提供しているとの情報も入って来ましたので、ギルドにとっても明確に敵認定されるわけですね。なお、この仕事でのペナルティ・アイテムは銀のコインです。ヴァネッサ殺しに失敗すると、なぜかコインがもらえてしまい、不思議に思うのですが、このコインにはヴァネッサに殺された犠牲者の恨みの念がこもっているという仕様』

 

ダイアンナ「そんなもの、捨てるって選択肢はないのかい?」

 

ボクラーノ「ルールでは明記されていないが、本作の場合、入手アイテムを自由に捨てることはできない、と判断すべきだな。ペナルティ・アイテムがそうだと分かるのは、ラスボス戦の最中なので、初見でそうだとはなかなか判断できないだろうし、分かった後では、いかにペナルティをもらわずに、ハカボネとの対決に持ち込むかが攻略ポイントとなる。その仕掛けを除けば、さほど難しいゲームではないんだけどな」

 

リバT『本ミッションを攻略する一番簡単な方法は、即座にオウガの不意を討って始末することです。技術点チェックに成功すれば、本当に呆気なく倒せます。どうも、このサディスティックな雌オウガさんは肉を解体しながら発情する性癖があるようで、股間を弄りながら絶頂した瞬間が隙だらけで、あっさり始末できるのですね』

 

ダイアンナ「そういうのも、FFではあり得ない描写だね」

 

リバT『技術点チェックに失敗すると、興奮して肉を捌いてる雌オウガの姿に、恐怖心を刺激されて思わず逃げ出してしまうために、ミッション失敗となるわけですね』

 

ボクラーノ「武闘型主人公なら技術点12なので、確実に成功するわけだな」

 

リバT『すぐに行動せずに、もう少し様子を見る慎重策をとると、興奮状態の収まったヴァネッサ(技9、体9)に気づかれて、バトルになります。木の楯を持っていれば、攻撃力+1できますし、技術点が平均以上であれば、大して苦戦することもなく勝てるでしょう』

 

ボクラーノ「それでも技術点が低くて心配なら、仲間の助けを借りるという手もあるな。当ミッションで助けてくれるのは、拷問人のレゴルバ(技10、体9)か、アビゲイル(解体前のヒポグリフを乗っ取る。技9、体9)の2人のみ。2対1のバトルなら、技術点が低くても勝てるはず」

 

ダイアンナ「でも、技術点9の相手に勝てないようでは、ラスボス戦を切り抜けることは難しいのでは?」

 

ボクラーノ「いずれにせよ、ミッション達成すれば、普通にペナルティなしでクリアできるので、一番、力押しで解決できる仕事と言えるな。例によって、仕事料の金貨5枚をゲットした後、次の仕事は11番だ」

 

リバT『今回の記事はここまでにして、4日め以降のミッションは次記事に委ねたいと思います』

(当記事 完)