ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「アランシアの暗殺者」攻略記(1)

リーサン・パンザの冒険ふたたび

 

NOVA『では、FFC3を購入して、「アランシアの暗殺者」のプレイを開始することにした。今回は、攻略し終えてからプレイを振り返って感想を書くのではなく、リアルタイムでプレイしながら実況形式で始めることにする』

 

アスト「すると、攻略記事の途中で突然死することもあり得るわけだな」

 

NOVA『まあ、さすがにアーロックほど死にやすいことはないと思うが、場合によっては、チート技を使うこともありってことで。そして、今回の主人公は、「危難の港」の残飯漁り、腹ペコ戦士のリーサン・パンザに務めてもらう。彼の物語は、こちらから読めばいい』

NOVA『リーサン・パンザの初期能力値はこうだった』

 

★技術点9、体力点18、運点11

 

NOVA『しかし、冒険途中でヤズトロモさんの魔法で、技術点12にドーピングされたわけだ。そこで、その魔法の効果が若干、残っていて技術点+1、さらに愛剣〈悪魔の短剣(サイ・クロン)〉の効果でボーナス+1を得て、合計技術点が11という形で始めようと思う』

 

アスト「ほう、強くてニューゲームって感じだな」

 

NOVA『まあ、アズール卿配下の暗殺者13人衆とやり合うには、それぐらいの恩典をくれてもいいだろうさ。その他の所持品は、例によって保存食10食とポーション1本だ。ポーションは、幸運薬を選んだ。やはり、FFゲームブックにおいて運だめしは大事だと思うんだ。アーロックみたいに、運が回復しないゲームはダメだね』

 

ダイアンナ「アーロックのことは、いつまでも引きずらないでよ。世界観が違うんだし」

 

NOVA『おお、そうだな。それに久々のアランシアだし、久々のリビングストンだからな。去年の8月に「運命の森」の記事を書いてからは、他の作者の物ばかりやってきたわけだし』

 

アスト「キース・マーティンの『魂を盗むもの』、それからジャクソンの『さまよえる宇宙船』『地獄の館』『サイボーグを倒せ』、最後にマーティン・アレンの『天空要塞アーロック』か。確かに、しばらくリビングストン離れをしていたんだな」

 

NOVA『全ては、この夏のリビングストン・ボックスをたっぷり味わうためだ。さあ、ページをめくりたまうぞ』

 

今作の背景

 

NOVA『スタート地点は、アランシア西海岸に浮かぶ小さな無人島、蛇島だ。地図によると、ザンバー・ボーンのダークタワーのある赤水川の河口から沖合に出たところ。コザメ島と幽霊島の間に位置するらしいが、本書の地図には記載されていない。しかし、リビングストン最新刊の「巨人の影」所収のマップには記載されているので、そちらの地図を挙げておこう』

NOVA『この写真だと、右下のサラモニスが切れていて、あと「死の罠の地下迷宮」のあるファングの街がページの中央で隠れて見えなくなっている。本当は、北のチアンマイの東、ストーンブリッジの北辺りにファングが記載されているんだが』

ダイアンナ「今回は、ファングが最終到達地点なんだね」

 

NOVA『ああ。蛇島を脱出してから、ポート・ブラックサンドとカアドに寄って、それからファングの街でアズール卿とサカムビット公に対面するのがクライマックスだ。それまでに暗殺者を一人残らず皆殺しにしないと、悪名高い領主さまに逆らった罪で処刑されてしまうらしい』

 

アスト「ボスを倒して終わりじゃないんだな」

 

NOVA『と言うか、本作最大の見せ場は、ついに姿を現したアズール卿という、ある意味、アランシア最大の暗黒卿と対面することだからな。もう、そこに向けてのサバイバルを頑張ろうって思うわけだよ』

 

ダイアンナ「で、腹ペコリーサンはどうして蛇島に来ているんだい?」

 

NOVA『ポート・ブラックサンドで、〈ブルームーン〉号の船長サミュエル・クロウと賭けをしたんだな。蛇島で1ヶ月サバイバルをしたら、金貨20枚やろうって。〈ダークウッドの森〉でのサバイバルに比べたら楽勝だ、とリーサンは考えたらしいが、とにかく無人島ソロキャンプを楽しむところから物語はスタートするわけだ』

 

アスト「食べ物はあるのか?」

 

NOVA『そいつは大事だな。前作ではどうも野外でのサバイバル技術はあまり持ち合わせていなくて、食料調達はハカサンに助けられたような感じだったが、今度はいくぶん成長しているようだ。2日のうちに野営地を整え、食料を集めて過ごしたとある。たぶん、ハカサンにサバイバル技術のいろはを仕込まれたり、ガーナード・ジャグルの小屋で見つけたようなサバイバル本(「小屋の建て方」「動物の罠」「野菜の育て方」)なんかで自主学習したんだろう。とにかく、優雅なソロキャンプを楽しもうと思った2日めに、事件が発生するわけだ』

 

暗殺者1号登場

 

NOVA『背景事情を理解して、パラグラフ1番。小魚2匹をうまく釣り上げ、つつましい食事を済ませた後で、その夜、島は嵐に襲われる。やがて嵐が収まって来て、ようやく安心して眠りに就けると思った矢先、誰かが小屋のドアを開けようとしていることに気付いた。この島は無人島のはずなのに……と警戒心がよぎって、最初の選択肢だ。暗闇の中で息を潜めて様子をうかがうか、それとも外に出て来訪者を確かめるか』

 

アスト「オレが決めることじゃないだろう? プレイヤーはお前だろうが」

 

NOVA『そうだな。とりあえず、外に出ようと、ドアを開けたら、いきなりナイフで切りつけられて2点のダメージを受けた。反撃に剣を振り回し、技術点7、体力点6のナイフ使いとバトルに入る』

 

アスト「技術点が4差もあれば余裕勝ちだろう」

 

NOVA『まあな。なお、余計なダメージを受けずにいようと思えば、動かず様子見(356)→床にコインを投げて侵入者を惑わせる(100)→剣を振るって攻撃(315)が最適解で、それ以外だとダメージを受けたり、運だめしを要求されたりするので、2回めにやり直すなら、正解を覚えておこうと思った。まあ、ダメージ2点ぐらいなら許容範囲だな』

 

ダイアンナ「で、暗殺者1号くんはどうなったんだ?」

 

NOVA『返り討ちにして、翌朝、明るくなったところで死体をじっくり検分する。南のシャザール風の出立ちの砂漠人で、サソリのマークの銀の首飾りを持っていた。後で分かるみたいだが、このサソリマークが今回の暗殺者組織の印で、これを忘れずに集めるのが本作の大きな目的となる。まあ、最初はよく分からないまま値打ち品だと思って、自分のポケットに自動的にしまうんだが。あと、ダガーを1本頂戴して、さらに調べると、銀の指輪の入った容器を持っていた』

 

ダイアンナ「それはハメたくなるな」

 

NOVA『すると呪われていて、技術点1点、体力点1点、運点2点を失うことになるので、勧めない。リーサンはチート技の未来予知の力で、事なきを得た。技術点を失うようなペナルティーは許容できないからな」

 

アスト「全部の能力を減点させられるトラップはキツいな」

 

NOVA『本作はそういう仕掛けが多いな。まあ、作者としては、指セーブなどのズルは許容範囲と言っていて、その分、容赦なく減点する仕掛けと減点量を増やしているんだろうが。通過パラグラフをきちんとチェックすれば、2回め以降は避けられる類の罠だし』

 

島の探検

 

NOVA『さて、暗殺者の正体をいぶかるのも束の間、パラグラフ11番で重大な問題に直面する。とりあえず、小屋の外に設置した雨水受けに溜まった水を水差しに移して、喉を潤す。熱中症にならないためには水分補給が必要だからな。ゴクゴク』

 

アスト「で、重大な問題とは水分補給か?」

 

NOVA『水分補給はもちろん重要だ。本作の主人公は、用意周到でサバイバル技術に長けていることが本文から察することができる。本当に、あのリーサンなのか? と思いきや、安心したらグーとお腹の虫が鳴ったので、やはり腹ペコリーサンは変わらないなあ、と納得した。2日めは小魚2匹しか食べていなかったので、体力1点を減らす。これで合計3点減ったが、食料1食で4点回復なので、もう1回ダメージを受けたら保存食を食べようと思った。ともあれ、保存食10食だけじゃ、1ヶ月のサバイバルは無理なので、3日めの食料集めが始まるわけだ』

 

アスト「イザとなれば、襲って来る暗殺者の肉でも食べて、何とかするしかないのでは?」

 

NOVA『そこまで追いつめられたくはないがな。人肉で飢えをしのぐのは最後の手段として、とりあえず魚釣りか、島の探索で食べ物を見つけるかの2択だ。しかし、魚釣りはどうも上手いこといかないような気がするので(事実その通り)、島の探索に向かったわけだ(116)』

 

ダイアンナ「序盤は、無人島でのサバイバル生活を楽しむゲームらしいね」

 

NOVA『気分はロビンソン・クルーソーだな。別に漂流したわけではないが、暗殺者の件を除けば、アウトドアキャンプが楽しめる作品かな。まあ、俺自身はインドア派なので、リアルで楽しいとは思わんが。本やネットのない野外で過ごしたいとは思わないが、まあフィクションの冒険で、自分と違うキャラの野外生活を想像してワクワクすることはできる。物語を楽しむことと、自分がその物語の主人公と同じメに合うことは別だ。とにかく、島を探索すると、赤い木の実が見つかった』

 

アスト「早速、食べてみるんだな」

 

NOVA『いや、この赤い実は毒だと、ハカサンが教えてくれたのを思い出す。何でもうかつに口にしたら、技術点を失うほどのダメージをくらうこともある。そんな未来が予見できたので、赤い木の実はスルーだ。すると、何だか木に打ちつけられた骨の手があって、ここは無人島のはずなのに……といぶかしく思う(242)。この骨の手は呪われていて、余計なダメージを受けることになるのでスルー推奨だが、ここで呪われておくと、後で暗殺者の1人が仕掛けてくる呪いに耐性ができて助かる、というイベントもあるみたいだ』

 

ダイアンナ「禍転じて福と為す、か。面白いね」

 

NOVA『しかし、そもそも呪われたくない自分としては、骨の手をスルーする。大体、骨の手なんて食べられないじゃないか。骨の手イベントで、いろいろ判定に失敗すると、パラグラフ337番でバッドエンドを迎える可能性すらある。本作最初のバッドエンドだな。とにかく、骨の手は無視して、先へ進む。百害あって一利ぐらいはあるイベントだが、その一利のために百害は被りたくないのが人情だ』

 

アスト「いろいろ危険は避けて、順調に進める、と」

 

NOVA『もう、本作の序盤は選択をミスると、技術点がどんどん失われていくからな。序盤だからやり直しも簡単だろうと思ったのか、作者の悪意がどんどん吹き荒れている感じだ。それだけに良い結果と悪い結果が分かりやすい。逆に正しい選択ってのがはっきりしているので、攻略記事を書くのは楽だな。簡単にスルー推奨と言える』

 

ダイアンナ「次のイベントは?」

 

NOVA『腐れと称されるディケイヤーに襲われる(223)。技術点8、体力点8だから、さほど強くはないんだが、ひどい臭いで頭がクラクラするので技術点が2点減らされるうえ、酸性のよだれでダメージが2点ではなく、4点だと? やっぱり、こいつは危険が大きい。逃げることを推奨するぜ』

 

アスト「逃げられるのか?」

 

NOVA『運だめしに成功すればな。(コロコロ)10。よし、運点は11なので成功だ。運を1点減らして、スタコラサッサだ。あばよ、ディケイヤー。貴様の相手をしても、百害あって一利なしなので、俺は去る。さらばだ、ワハハ』

 

アスト「逃げるのに失敗したら?」

 

NOVA『酸性のつばが飛んできて命中し、技術点1点、体力点2点を失った上で、戦闘に入る。戦闘で勝てば、ディケイヤーの住処らしい場所を捜索できるんだが、そこで入手できる石の彫刻は【邪眼】という呪いのアイテムで、運点を3点失う。もう、本作は間違った選択肢のリスクが大きすぎるので、甘んじて受け入れようかという気にはなれない。今のところ、スルー推奨だらけだな。そろそろメリットのあるイベントが来て欲しいんだが』

 

ダイアンナ「島の探検は危険がいっぱいってことだね」

 

NOVA『ここまで探検してきて、目的の食料が手に入らないんだな。この島でのサバイバルが大変だということがジワジワと分かって来たところで、島の東側の崖下に洞窟を発見した(213)。ここで2つの選択肢だ。石段を伝ってさっさと洞窟に入るか、しばらく様子を見て周囲の安全を確かめるか。リスクを避けようと思えば、前者を推奨する』

 

ダイアンナ「慎重に安全を確かめるのがリスクなのか?」

 

NOVA『フレッシュ・ヘッド(肉頭)という混沌の怪物がいきなり突進してくるんだな。技術点判定に失敗すれば、崖下に落下して技術点を2点から3点失うほどの大ダメージだ(運だめし次第)。まあ、技術点判定に成功すれば、身をかわして相手が勝手に崖下に落ちて死亡。フレッシュ・ヘッドのへそに埋め込まれたルビーをゲットして、運点1点加えるので、メリットはあるんだがな。このルビーが後で役に立つなら、スルー推奨とは言わないが、とりあえず慎重派な俺は突進してきたフレッシュ・ヘッドに悪態をつきつつ、ルビーゲットでラッキーと叫んでから、悠々と洞窟に向かったわけだ(201)』

 

アスト「さっさと洞窟に入った方がリスクは少ないってことか」

 

NOVA『そう思って、そちらの選択肢も読んでみたんだが、運だめしを要求されるな。失敗すると、石段が崩れて、技術点1点を失うリスクがあった。総合すると、技術点判定に自信があれば、フレッシュ・ヘッドの突進をかわして、ルビーと運点1点ゲットできる方がお得かもしれない』

 

洞窟探検

 

NOVA『食べ物を探して、島を探検していたら、危険だらけの上に洞窟まで探検する羽目になったリーサン・パンザである』

 

アスト「まあ、それこそが冒険者ライフってものだろう」

 

NOVA『洞窟の中は人が住んでいたような跡があった。とりあえず、ロープを手に入れてから、戸棚を漁ると、陶器の壺があったので中を確かめる。すると、「44」という数字の刻まれた鉄の鍵が手に入って、運点1点が加算される。そうそう、このラッキーを感じる瞬間がFFの楽しさなんだよな。アーロックでは感じられなかった、このささやかな冒険の醍醐味がさすがはリビングストンさん、よく分かってらっしゃると褒め称えたい。思いがけない不幸に悪態をつきつつも、次からは避けようと思い(あるいは見なかったことにして)正解ルートを見出し、そして入手したアイテムに喜びを感じる瞬間。いわゆる射幸心を刺激されているわけだ。文章でも「きみはよいものを見つけたと満足して鍵をポケットにしまい、洞窟内を見て回り始めた」とある。うん、鍵をうまく見つけてラッキーと思える瞬間だ』

 

アスト「その鍵は自動的に見つかるんじゃないのか?」

 

NOVA『いや、ロープも鍵も、そういう選択肢を選ばないと入手できない。つまり、プレイヤーのアクションの結果としての報酬ゲットだ。さあ、次は何が手に入るかなあとワクワクしながら、洞窟を漁っていると、骨の紋章のついた木箱を発見。どこか不気味さを感じつつ、ガーナード・ジャグルみたいな毒ガスの罠に警戒しながら開けると、罠はなくて、中から革袋と銀の小箱を発見』

 

アスト「そろそろ不幸が発生しそうだな」

 

NOVA『しかし、開けてみなければ幸か不幸かすら分からない。ドキドキしながら袋の中を確かめると、金貨12枚ゲットして、またまたラッキー。と言うか、ここで金貨12枚もゲットできるなら、無人島の1ヶ月サバイバルの賭けの賞金が金貨20枚なんて非常にショボくねえ? 20枚だったら、せいぜい1週間でしょう、と思いながら、次は銀の小箱だ』

 

アスト「いい加減に不幸なメに合えよ」

 

NOVA『いや、またラッキーだったんだよ、これがな。ダイヤモンド二粒と、赤インク入りのガラス瓶、そして「ウジ虫の練り薬」と書かれた小瓶だ』

 

ダイアンナ「ダイヤは大歓迎だが、ウジ虫とやらは持って行きたいとは思わないねえ」

 

NOVA『まあ、何の役に立つかは分からないが、持っていて不幸になるよりは、捨ててしまうことで後で後悔する方がイヤなので、入手できるものは全て持っておきたいのが冒険者の人情だろう。後悔するのは後でもできるが、今、この場で捨ててしまうのは今に心残りを感じるので、「ウジ虫薬」は厳重に封をして持って行くことにする』

 

アスト「しかし、リビングストンだったら『火吹山の魔法使いふたたび』で、アイテムを持っていたから不幸なめに合う仕掛けも用意していたしな」

 

NOVA『それは旧世紀(1992年)の作品だ。今作は2019年の作品なので、昔のイヤらしさが丸くなっているんじゃないかと期待する。とにかく、この洞窟内のアイテムは全部持っていく』

 

ダイアンナ「そろそろ手持ちのアイテムを整理した方が良くないか」

 

NOVA『では、リクエストに答えて、ここまでのプレイデータだ』

 

★リーサン・パンザ

技術点11、体力点15/18、運点11

 

所持品:保存食10食、運ポーション、サソリマークの首飾り(1)、暗殺者のナイフ、ルビー、ロープ、「44」の鍵、金貨12枚、ダイヤモンド2粒、赤インクのガラス瓶、ウジ虫の練り薬

 

洞窟を出て

 

NOVA『収穫の多い洞窟探索でホクホクしながら、浜辺に出ると、さらに銀貨1枚と、錆びた古いナイフが落ちているのを拾った。さらに海の方で樽が浮き沈みしているのが見える。泳いで樽まで行くか、と問われたので、迷いながらもそうすると、大海ヘビに襲われた(255)。技術点7、体力点7のザコだが、海中戦は不利なので、こちらの技術点も2点減る。それでも2差で勝っているので何とかなるさ、と挑んだ次第』

 

(戦闘を経て)

 

NOVA『ダイス運が悪くて、8点もダメージを受けてしまったが、何とか勝てた。やむなく、保存食を食べて回復だ。1度に食べられる保存食は1つというルールだが、この1度の間に、どれだけインターバルが必要かはルールに明記されていない。とりあえず、1食食べて、体力点11点。次のイベントが終わった後で、追加の食事をとることにする』

 

アスト「そこまで苦労して、樽をゲットしたことに意味はあったのか?」

 

NOVA『あったさ。【守護者の盾】という青銅の盾が入手できて、技術点+1、運点+1だ。運が安定して回復できるゲームなので、今後は戦闘中の運だめしも積極的に活用しようって気になった。今作は、運よりも技術点や体力点の減りの方が激しいのかもしれないし』

 

ダイアンナ「洞窟を出た後は、どうするんだ?」

 

NOVA『倒した海ヘビを食料に加工できないかと考えてみたが、そういう選択肢はないので、さらなる食料を求めて、崖上に戻る。すると、空からドラゴンに襲われた(127)』

 

アスト「ドラゴンだと?」

 

NOVA『ああ、先月買ったD&Dのサプリメントに載ってるようなレッドドラゴンだ』

アスト「今はD&Dの話じゃないだろう?」

 

NOVA『少しぐらい寄り道したいんだよ。来月には、発売を危ぶまれていた、このサプリも出ることが分かって、よっしゃラッキーって思ってるし』

ダイアンナ「D&D話に脱線して現実逃避したいのかもしれないが、目前のドラゴンを何とかしないといけないんじゃないか?」

 

NOVA『うう、海ヘビ戦で思いがけず消耗した体力を十分に回復しきっていないのに、まさかドラゴンの襲撃を受けるとはな。果たして、俺は生き延びることができるのか? 選択肢は、身を隠せる場所へ走るか、正面から迎え討つかだが、とりあえず竜の吐く火炎からは身を守らないとな』

 

アスト「運だめしってところか?」

 

NOVA『ああ。火炎の息を避けるための運だめしに成功して、事なきを得た。失敗すれば、技術点2点と体力点4点を失うところだった。ちょうどいいことに、野生動物の巣穴があって、そこに逃げ込むという選択肢もあるが、そこに入るとウジにたかられた犬の集団に襲われて、ろくな目に合わないので(ウジ虫の練り薬が有効)、実は走って逃げるのが正解。生い茂る木々の中に逃げ込むと、ドラゴンがこちらを見失って、そのうち諦めて飛んで行った。ふう、ドラゴンと戦わずに済んだぜ、とホッとしながら、保存食を食べて一息つくことのできたリーサンだった、とさ』

 

アスト「ドラゴンを倒して、ドラゴンステーキを食べるという選択肢もあったのではないか?」

 

NOVA『そんなのあるか。とにかく、そろそろ時間も遅くなるので、自分の小屋に戻ろうとすると、蜜蜂の巣を見つけて(217)、蜂蜜をゲットして体力点2点が回復できた。だけど、蜜蜂の群れが巣に帰って来たのに気づいて、それ以上の無理はせずに、小屋に戻ることにした。すると、おや? パラグラフ147番で、小屋の近くの蛇島西岸に見覚えのある〈ブルームーン号〉が停泊しているじゃないか。ここに来るのは1ヶ月(マイナス3日)後の約束だったはずなのに? もしかして、何か事情が変わって、早くも迎えに来てくれたのか? そいつはありがたい、と船に近づこうとすると、暗殺者2号が出現して、こちらを狙撃して来たんだな』

 

暗殺者2号と、事態の急変

 

NOVA『盾をゲットしていなければ、技術点を失い、体力点D6+2点の大ダメージを受けるところだったが、盾のおかげで矢を防ぎ止めることができた。海ヘビ相手に結構なダメージを受けながらも、頑張った甲斐はあったぜ。暗殺者2号は技術点8、体力点8のダークエルフ女司祭だ。今のリーサンは体力点17。ハンデ抜きの戦いに、勇ましく挑むわけだ』

 

(戦闘を経て)

 

NOVA『今回は順調に無傷で勝てたぜ。本来なら、これが実力なんだと思いながら、パラグラフ61番で、いろいろと背景事情が明らかになる。致命傷を受けたダークエルフの女司祭は死に際にこう言い残すんだ』

 

ダークエルフ『わたしは失敗したかも知れんが……我がギルドの誰かが必ずお前を殺すぞ。ぐふっ』

 

NOVA『そいつも、サソリマークの首飾りを持っていて、組織絡みの事件が発生していることが判明する。すぐに、刺客に捕まっていた〈ブルームーン号〉のサミュエル・クロウ船長を助け出して、事情を教えてもらうことができた』

 

●ポート・ブラックサンドのアズール卿が、ザンバー・ボーンを殺したリーサンに金貨1000枚の報奨金で指名手配の貼り紙を出した。

●名うての暗殺者ギルド〈サソリ会〉がその仕事を引き受け、刺客を差し向けることになった。

●リーサン・パンザと賭け事をしていることを酒場で吹聴していたクロウ船長は、関係者と見なされて捕まり、アズール卿に拷問で脅迫されて、リーサンが蛇島にいることを白状させられた。

●第一の刺客タラク・カザンが失敗したので、第二の刺客オレアンダー・レッドフライがクロウ船長の船を徴用して、ここまで来させられた。

●クロウ船長は、ザンバー・ボーンやアズール卿、〈サソリ会〉に嫌悪を感じて、リーサンが敵の襲撃を切り抜けることを願っている。

●〈サソリ会〉で最も恐ろしい男は、元傭兵の戦士ガランカ・ヴァッセル。破壊力抜群の大剣使いとのこと。

 

NOVA『そんなわけで、クロウ船長との賭けはこれにて中断。以降は〈サソリ会〉の刺客からの生き残りを賭けたサバイバル・イレブンが行われるわけだ』

 

アスト「サバイバル・イレブンって、元ネタGガンダムかよ」

 

NOVA『暗殺者の総数は13人。2人倒したので、残り11人だからな。なお、総数13人というのは、最終盤で判明する数字なので、本来はこの時点で分かっているわけではないが、夜叉八将軍とかギリシャ12神とか、最初から数が分かっている方が物語的にも燃えるし、ゲーム攻略記事の上からも分かりやすいしな』

 

★サソリ会第1の刺客「タラク・カザン」

 砂漠地域の国シャザールの出身と思われる黒ずくめのナイフ使い。ナイフの二刀流で素早く接近戦を行い、また投げナイフの腕も確か。嵐の後の闇夜に、リーサンの小屋を襲撃するが、寝つけないままだったリーサンに察知され、返り討ちにされた。

 

★サソリ会第2の刺客「オレアンダー・レッドフライ」

 ダークエルフの女司祭で、弓の名手。正確な射撃でまず相手の脚を狙い、動きを封じた後で、狙いを腹部や胸部に上げて、致命傷を狙う。接近戦では、最上質のサラモニス鋼の愛刀に眩惑する霧の魔力を宿して、翻弄する剣術を披露するが、サイクロプス名工サイが鍛えた〈悪魔の短剣〉と〈守護者の盾〉を装備したリーサンに正面から押し切られて、撃退される。

 

NOVA『ということで、今回はここまでだな』

★リーサン・パンザ

技術点11、体力点17/18、運点10/11

 

所持品:保存食8食、運ポーション、サソリマークの首飾り(2)、暗殺者のナイフ、ルビー、ロープ、「44」の鍵、金貨12枚、銀貨1枚、ダイヤモンド2粒、赤インクのガラス瓶、ウジ虫の練り薬、守護者の盾

(当記事 完)