★鉄太郎からNOVAの手に
ダイアンナ「鉄太郎の旦那が私用で出て行っちゃったねえ」
アスト「ビヨンド学園のゼロさんが、親父に呼び出されたとか言ってたもんなあ。一体、何の話をしていることやら」
触手キング「新型コロナが蔓延しているから、ビヨンド学園にも休校要請を出しに行ったのでは?」
リバT『そういう不謹慎なネタはやめて下さい、キングさん』
触手キング「しかし、他にどのような理由が考えられるでごわすか、吾が女神よ?」
リバT『それはまあ、失踪したままのタロウさんの件とか、あるいはゼロさんの弟子の新人ゼットさんの件とか、いろいろ話し合いに行かれたのではないでしょうか?』
アスト「もしくは、アニメの世界に行ったのかもしれないぞ。本人は無関係と言っていたが、やはり諸星弾は鉄太郎さんの別の姿の可能性だってある」
NOVA「とにかく、鉄太郎さんがいない間は、俺がここに常駐する」
アスト「うわっ、突然、湧いて出るなよ。このNOVA野郎」
NOVA「NOVA野郎とはご挨拶だな。変態アスト」
アスト「誰が変態だ。言っておくが、オレは翔花ちゃんに対して変態行為は一切していない。まだな」
NOVA「当たり前だ。お前の変態行為を俺が見過ごすと思うか? 娘に対する不埒な行動は一切許さん」
アスト「チッ、過保護な父親め。そんなんだから、翔花ちゃんがお前のことを嫌って、失踪したんじゃないか?」
NOVA「な、何だと!? いや、そんなはずはない。そう、春休みの間、仕事の忙しさにかまけて、あの娘に構ってあげられなかった俺の失態なんだ。せっかく帰ってきた翔花なのに、みすみすコロナとの戦いに向かわせたのは、俺のミス」
アスト「何だって? 翔花ちゃんが帰ってきただと? どうして、そんな大事なことをオレに隠していたんだ?」
NOVA「仕事で忙しかったんだよ。そんなに知りたきゃ、この記事ぐらいチェックしておけよ」
アスト「しまった、3月27日は翔花ちゃんの誕生日だったのに、完全に失念していたぞ。オレとしたことが何たる不覚。今から誕生日プレゼントを買ってくる」
NOVA「慌てるな。その話の続きはこれだ」
アスト「何と。翔花ちゃんが悪霊コロナと戦うために旅に出ただと?」
NOVA「さっき、そう言ったろうが」
アスト「百聞は一見にしかず。お前の話を聞いても、直接、自分の目で記事を読むまでは信じられなかったのだ」
NOVA「いや、俺の書いた記事なんだけどな」
アスト「そんなことはどうでもいい。それよりも、こうしてはいられん。オレも翔花ちゃんを追いかけて、コロナ退治の冒険に出る!」
NOVA「って、どこに行くつもりだ?」
アスト「そりゃ、コロナのいるところに決まっているだろう。コロナを倒すのに、他にどこに行くってんだ?」
NOVA「いや、今は世界の至るところで、コロナが蔓延して大変な状況なんだぞ。俺だって、翔花がどこに向かったか、まだ分かっていないというのに」
アスト「オレの嗅覚をナメるな。翔花ちゃんがどこにいようと必ず嗅ぎ分けてみせる。だから、翔花ちゃんの芳しい匂いのついたアイテムをオレにくれ。ハアハア」
NOVA「お前みたいな変態犬に、翔花の持ち物を渡せるか。おとなしく、ここでパグマイアのキャラを作っておけ」
★キャラ作りの続き
ダイアンナ「で、結局、あたしたちは不用不急の外出を控えて、パグマイアのキャラ作りを完成させようとしているわけだ」
リバT『この記事の続き、ということですね。データ部分は、ほぼ完成しているのですが』
NOVA「まだ、キャラの名前とか、細々とした設定部分を決めていかないといけないんだよ。それも含めて、これから完成させて行こうと思う」
アスト「って、そんなことをしている場合か? 翔花ちゃんが悪霊コロナと戦いに向かったんだろう? 今すぐにでも応援に向かうべきだろうが。ジーっとしてても、ドーしようもないじゃないか」
NOVA「今の円谷公式では、ジーっとしてなきゃ、ドーしようもないという時期だ。俺たちが迂闊に動いて、もしも新型コロナに感染したらどうなるか」
触手キング「確かに悪霊相手だと、逆に取り憑かれて敵に回る可能性だってあるでごわすな」
ダイアンナ「経験者は語るってやつだねえ」
アスト「くっ。しかしだな……」
NOVA「だったら、こうしよう。翔花の行方が判明したら、こちらにもきちんと伝えると約束する。その時は改めて、みんなの力を頼むことになるかもしれん。だが、今は迂闊に動かず、力を蓄える時期だ。我々は今、為すべきことをし、できることをするのみである」
アスト「お、おお、そうだな」
NOVA「そういうわけで、パグマイアだ」
アスト「何だか丸めこまれた気もするが、今は雌伏の時か」
★キャラの名前
NOVA「鉄太郎さんのキャラは、確かアイアン・ラビドッグに決まっていたな。他の犬の名も、そろそろ確定してもらいたいんだが」
ダイアンナ「あたしのキャラは宝石モチーフで、ルビー・ブラッドハウンドさ」
リバT『私めは自由を重んじますので、フリーダ・コリーにします』
NOVA「ルビーとフリーダかあ。いかにもジャンプって感じだな」
リバT『それは、ルフィとフリーザを掛けた高度なギャグですか?』
アスト「はい、アストじゃないと~ってオチをつければいいんだな」
触手キング「ジャンプということなら、吾輩は犬マンガの傑作『流れ星 銀』からとったでごわす。土佐犬らしく、モサにする」
NOVA「モサは犬じゃねえ。敵のクマじゃないか。土佐犬・紅桜(べにざくら)に、湖の底に引きずり込まれて相討ちになったという」
触手キング「紅桜・トサじゃ語呂が悪いので、モサ・トサがいいかと」
NOVA「何だかモナリザみたいだな。小さいッを入れたらどうだ?」
触手キング「モッサ・トッサ?」
アスト「富野キャラっぽい語呂だな。通称はモッさんって感じか」
リバT『モッサですか。そういう名前の画家もいたそうです』
ダイアンナ「コート地に使われる短い毛織物、っていう意味もあるみたいだね」
触手キング「では、モッサ・トッサで」
NOVA「モッさんかあ。なかなか面白い名前だなあ。で、アストはどうするんだ?」
アスト「オレはスピードスターにちなんで、バリー・ザッシュだ」
NOVA「フラッシュかよ。すると、アイアン、ルビー、フリーダ、モッさん、バリーの5人、いや5犬パーティーってことだな」
★キャラの持ち物
NOVA「多くのTRPGでは、所持金を決めてから、買い物をして装備を決めるんだが、パグマイアの場合、天命(職業)と背景で、ほぼ自動的に決まるんだよな。背景で共通なのは、普段着である平服一揃いと、プラスチック貨が入った革袋。金持ちの商人や、貴族なんかは服の質や貨幣の量が優遇されているけど、このゲームは細かい貨幣の計算にこだわらないように設計されているんだ」
アスト「金貨や銀貨じゃなくて、プラスチック貨ってのが独特の世界観だな」
NOVA「プラスチックは、ヒトの遺した不朽の素材。天然自然からは生成されないゆえ、犬たちは貨幣やお宝として大切に考えているわけだ」
ダイアンナ「だったら、プラモデルなんかは?」
NOVA「神像みたいに扱われるんじゃないかな。まあ、獣人たちがガンプラを神のように崇めているアニメだってあるわけだし。最近、第2期の配信が始まって、パグマイアの世界にも通じるものを感じていたり」
NOVA「で、装備品をあれこれ書き並べても、記事としてはつまらないので今は割愛。ただ、特殊な状況で得られたアイテムだけは、個性が出るので決めて行こう」
ダイアンナ「じゃあ、あたしから行くね。アーティザンであるルビーは、魔法を使うのに必要な焦点具が特徴的な装備だね。どうして、それを手に入れたかを1d6でランダムに決めるようになっている。(コロコロ)3が出たよ」
NOVA「他犬を助けた際にお礼にもらった」
ダイアンナ「人助けかい? どうも柄じゃないんだけどね」
NOVA「いや、人助けじゃなくて、犬助けな。パグマイアでは、一般的な人という言葉を犬に置き換えるのがデフォなんだ。とにかく焦点具がどういう形状か、入手の際にどういう経緯があったか、細かいことは自分で考えてくれ」
ダイアンナ「分かった。考えておく」
NOVA「じゃあ、次はリバTで」
リバT『私のフリーダさんは、聖職者なので聖印ですね。(コロコロ)出目は1』
NOVA「牧師となった日、師より授けられた」
リバT『お師匠さんがいるんですか。では、師匠の名前は、レオさんってことで』
NOVA「パグマイアの世界には、レオ・ブルドッグ巡査部長というキャラが公式にいるんだよなあ」
リバT『だったら、弟のアストラさんにしましょう。師匠のアストラさんは昔、アナグマとの戦いで捕まって、脚に外れない鎖の拘束具を着けられたんです。その後、自由を得て聖職活動に従事する中、他人の自由を縛る輩への憤りを私めに教え込んだのですわ』
NOVA「そのアナグマは、片手が義手の剣になっていて、双子の用心棒ギラス兄弟を率いているって設定だな。機会があれば、シナリオに登場させよう」
アスト「おいおい、師匠の名前がアストラって、オレの名前とかぶってないか?」
リバT『それなら、アを取ってストラさんで行きますわ。レオ巡査部長とは義兄弟の関係であるストラ師が、フリーダの面倒をみてくれていたんです』
NOVA「じゃあ、次はモッさん」
触手キング「ガーディアンのモッさんでごわす。ガーディアンは武器か鎧でドラマが構築されるのでごわすな。(コロコロ)6が出た」
NOVA「あなたに借りがある鍛治師に鍛えてもらった」
触手キング「鍛治師のおやっさんがいるでごわすか。ならば、おやっさんの名前はドゴラン。当然、特注のドゴランアーマーを鍛えてくれたでごわす」
NOVA「ええと、ドゴランアーマーをゲームに登場させるのは紛らわしいから、少しアレンジしてくれないかなあ」
触手キング「ムッ。ならばゴランドアーマーということで一つ」
NOVA「鍛治師ゴランドか。まあ、それなら何とか」
ダイアンナ「よし、あたしも決まったぞ。焦点具の形は、プラスチック製のタロットカードで、そこにはエンプレス、女帝のイラストが書かれている。とある占い師を助けた際に、あたしの運命を示唆するカードとして授けられた。そして、この世界には、他にも運命のカードがいろいろと散らばっていて、その所有者とは良くも悪くも絆が構築されるらしい。あたしは女帝カードの導きのままに、豊かさを求めてお宝探しに邁進しながら、自分と同じカード所有者との出会いを予感しているってことで」
NOVA「さすがに、そこまで大掛かりな設定は、うまく拾えるかどうか分からんぞ。タロットカードの暗示したキャラを登場させようと思えば、他に21種類のキャラを設定しないといけないじゃないか。俺にジョジョ第3部みたいなキャンペーンを展開しろというのか」
ダイアンナ「いや、別に全部登場させなくてもいいからさ」
NOVA「まあ、フレーバーとしては面白いと思うけどな。女帝のカードに導かれた魔法盗賊の犬って、どこまで濃いキャラなのか、とツッコミ入れたくなる」
アスト「じゃあ、最後にオレだな。ハンターのバリーは、狩りの戦利品とのことだが(コロコロ)5だぞ」
NOVA「あなたの獲物を盗もうとした猫から奪い取った」
アスト「この泥棒ネコめ。俺から盗もうなんざ、2万年早いって感じで、猫から奪いとったアイテム……って何だ? 猫だから鈴か? だけど、鈴を身に付けていると隠密行動に支障をきたすので、『なぜか音を鳴らさない謎の鈴』ってことにしておこう。この鈴が鳴ったとき、何か不吉なことが起こるので用心して掛かれ、とか」
NOVA「『いやな予感がするぜ。この鈴がチリチリ騒いでいるからよ』って感じかな」
アスト「ああ。だけど、周りからは、『単にお前がビビって震えてるだけじゃねえか』と馬鹿にされるが、後からオレの予感が当たっていることが分かるわけだ」
NOVA「シナリオの伏線を張るのに使えそうだな。危険が近づけば、鈴が鳴るように演出すればいいんだな」
ダイアンナ「そいつは、かなり便利じゃないか」
NOVA「まあ、100パーセント確実に鳴るとは限らないってことで。その辺は、ガイドの俺がどうしても知らせたい危険を警告するか、プレイヤーの自己申告で鈴が鳴っているかどうかを決めるようにする。危険に際して鳴っているのに、本人がうっかり気付かないってこともあるだろうし、あくまでガイドがストーリーを上手く誘導するのに役立てばいいなあ、と」
ダイアンナ「では、特別なアイテムと、そこから構築されるストーリーや背景は以上だね。他に何を決めるんだい?」
NOVA「キャラの理想、絆、欠点の3つだな。それは次回の記事に回して、キャラを完成させるとしよう。そして、鉄太郎さんが帰って来ればプレイを始めるし、なかなか帰って来なくても、先にプレイを始めるかもしれない。その場合はタイミングを見て、途中参加するのもありってことで」
(当記事 完)