ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

魔術師のミス

@NMじゃないと

 

 

アスト「さてと、NOVAの奴から押し付けられた、パグマイアのキャラのデータまとめ作業でも始めるか」

 

ダイアンナ「アスト、お前はNM3というゲームを知っているか?」

 

アスト「は? NM3? 何だそりゃ?」

 

ダイアンナ「この記事についてるコメント欄のダディー自身の発言に書いてある」

 

アスト「何々? はは〜ん、NOVAの奴、本来、NW3と書くべきところをケアレスミスしやがったな。バカな奴だ。こんなつまらんミスをする奴の説教など、議論巧者なら『なるほど、あなたがナイトウィザードのことを省略して、書き慣れていないことはよく分かりました。普通に書き慣れているなら、こんな初歩的なミスはしないでしょう。それとも、あなたの脳内辞書ではウィザードはMで始まるのでしょうかね(藁) とにかく、あなたのレベルは分かりました。この議論からはさっさと撤退した方がいいですよ。恥の上塗りをしないうちにねpgr』って感じにあしらわれているところだぞ」

 

ダイアンナ「ダディーともあろうものが、他にもこういうミスをしてないだろうか」

 

アスト「していたら、大笑いだな。ちょっと検索してみるか」

 

(検索後)

 

アスト「チッ、他のところではちゃんとNWと書いてやがる。血迷ったのは、このコメントレスだけか。よほど疲れていたか、頭に血が上っていたと見える。コメント主は褒めてやるぜ。NOVAをここまで感情的にさせたんだからな。お前には『NOVAストーカー』の称号を与えてやろう。今後もNOVAの敵として立ち回ってくれ。オレが応援してやる」

 

ダイアンナ「おい、アスト。お前、ダディーの敵に回るつもりか?」

 

アスト「オレは翔花ちゃんの味方だが、NOVAの味方になったつもりはないぜ。あいつが頭を下げて、アスト様と敬意を示し、オレと翔花ちゃんの関係を認めてくれるなら、これまでの経緯を水に流してやってもいい」

 

NOVA「まず、それはないな」

 

アスト「おい、何でここにいる?」

 

NOVA「何やらミスが見つかったらしいからな。何でNMなんて書いてしまったか、自分でも謎だ。もしかすると、『NO MORE(もう終わり)3』とシリーズ終了を無意識で揶揄してしまったのかもしれないが、別に作品そのものに悪意があったわけじゃないことは、改めて表明しておくぜ。

「どうもコメント主は俺に同調して、負けじと悪口モードのスイッチが入ってしまったらしいが、俺は基本的に『こだわりの作品を褒めるのが正しいオタクの姿だ』と考えている。たとえ9割の欠点があったとしても、好きな作品なら残り1割の長所をピックアップして、『こういうところが好きです』とか訴えるものだ。貶すだけ貶して何のフォローもしないのは、ダメなマスゴミとか似非評論家なんかにも似て、バランス感覚に欠けた姿と見なすからな。そういう根本的な姿勢を直さない限りは、趣味を愛する者から信頼され、認められることはないだろうな」

 

@コメントフォロー


アスト「言いたいことだけ言って帰りやがった。あいつ、突然、何の前触れもなく出て来るから、心臓に悪いぜ。ここじゃ、うかつに悪口も言えやしねえ」

ダイアンナ「ここはダディーの庭みたいなものだからね。常時、監視の目が届いていると思っていた方がいい」

アスト「だけど、NOVAがNW3について否定的なことを言ったから、自分もそれに合わせたつもりが怒られてしまうなんて気の毒にも思えるが、正直、立ち回り方を間違えたな、と思わなくもない」

ダイアンナ「ダディーの性格は『ふらふらした見識のなさや根拠のなさで何かを悪し様に罵る輩』を極端に軽蔑するからね。『世界の全てを敵に回しても、自分はこの作品を愛している。だから、自分はこの作品の良さを語ってみせよう』という態度にこそ、漢気を感じるみたいだから」

アスト「もちろん場を弁えて、むやみに関係ない作品推しはするなよ。それと、相手に媚びようとして何かの悪口三昧って姿は、どう見ても格好いいもんじゃないな。それが理想的な人間あるいはキャラの姿かどうか、じっくり考えてみたらいい」

ダイアンナ「まあ、媚びへつらう三下悪党みたいなのが理想だってなら、それが受け入れられる世界もあるだろうけどね。少なくともダディーは、不器用な誇り高さとか、一本筋の通った振る舞いに感じ入るわけで。10年も追っかけて来たら、いい加減ダディーの性格傾向なんかを理解して然るべきだと思うよ」

アスト「ところで、ジャッキー。お前の発言についても、質問が来ていたよな。NOVAが代わりに答えていたが」

ダイアンナ「ああ。男が抱き合うことが恋愛感情かって? あたしの前身ダイアナ・ジャックは『女性の心を持った男』だったのさ。当然、男同士でも恋愛は成り立つと判断する。その後、バットクイーンのアンナ・ブロシアと融合して、今は誰にも恥じない女性キャラになったんだけどね。その物語が読みたいなら、こちらがお勧めさ

アスト「ちゃっかり、自分の話を勧めるとはな。要するに、こいつが元男のオカマだったから男同士の恋愛を想像するのは当たり前だろう?」

ダイアンナ「オカマと言うな。今では普通に女王をしてるんだから」

アスト「女帝じゃなかったか?」

ダイアンナ「それは、ゲームのキャラのルビーであって、プレイヤーのあたしは女王だ」

アスト「この辺は読み解くのに少々、紛らわしいな」

ダイアンナ「ところで、アスト。NMがNWのミスで、ナイトウィザードというゲームがあるのは分かった。だが、一体それはどういうゲームだ?」

アスト「やれやれ。では、このアスト様が語ってやろう」


@ナイトウィザード談義


アスト「時は2002年。ハリー・ポッターの小説が大人気で、映画第一作も公開されて、メガネを付けた少年魔法使いが現代の魔法学園で学びながら、ほうきに乗って空を飛んだりする姿が世間で受け入れられていた頃。それまで異世界ファンタジーRPGを基軸にTRPG業界で結構な人気を博していたFEAR社の菊池たけし氏が、初めて現代魔法ファンタジーというジャンルに進出した。それが『ナイトウィザード』だ」



ダイアンナ「ほう。それは面白いのか?」

アスト「面白くなければ、2版を経て3版まで続く人気作とはならないよな。2002年当時といえば、老舗だった西のSNEがソード・ワールド以外のTRPGから大きく撤退し、その中でTRPG業界を支える大きな柱として東のFEAR社が立ち上げたプロジェクトの一つ。そして、この作品にはTRPG史に残る大きな偉業がある」

ダイアンナ「何だ?」

アスト「TRPG発でアニメ化された作品のうち、唯一SNE以外から出た作品ということだ。オレの記憶違いでなければ」

ダイアンナ「何だか、頼りないな」

アスト「オレはNOVAほどマニアックじゃないっての。とりあえず、SNEは角川と結託していたから、ロードス、クリスタニアソード・ワールドリウイ、モンコレ六門世界といったゲーム→アニメ化という流れを構築していった。一方、FEAR社の作品ではナイトウィザードだけだな、確か」

ダイアンナ「ゴブリンスレイヤーは?」

アスト「あれは小説→アニメ→TRPGの順番だぜ。アニメからTRPGになった作品は、黎明期の『WARPSカリオストロの城』とか『WARPS逆襲のシャア』とか『クラッシャージョウ』とかを初め、数多い」

リバT『アストさん、グランクレストをお忘れですわ』

アスト「え? あれは水野良さん原作だから、SNE……じゃないか。済まん、ナイトウィザードが唯一ではなかったわ」

リバT『中途半端な調べ方で「最初の」とか「唯一の」とは口に出さない方がいいですね。まあ、ナイトウィザードがアニメ化された2007年。それと同時期にスタートしたNW2が、最盛期であることは客観的に見て間違いありません』

アスト「FEAR社がゼロ年代TRPG業界を支え続けたことは、やはりTRPGファンだったら忘れてはならない大偉業だと思うぜ。そして、FEAR社が出版したTRPGは現在まで数多いが、その中でも秋葉原にあるという地の利を活かして、萌えとか、声優さんとのコラボとか、CDドラマとリプレイ本をセットで出したりとか、ゲームファン以外のファン層を獲得した功績は大きい」

ダイアンナ「だけど、NW3で失墜した」

アスト「版上げは2014年だったな。ただ、この失墜の原因は、作品そのもののせいと言うより、出版大手のKADOKAWA系列再編が2014年に起こって、一番売れていたソード・ワールド以外は軒並みTRPG出版部門から撤廃されたことが背景にあるらしい。つまり、売り上げナンバー1以外のものを排除した結果、2番手のFEAR社のシリーズ作品の多くが継続不能になった、と推測される。決して作品そのものの問題が主因だったわけではないということだ」

ダイアンナ「つまり、NW3のシステムが悪い、後に続かなかったのは駄作だからだ、という主張は……」

アスト「この場合、成り立たないな。そして、『セブンフォートレスとの互換性がない』というNW3のしばしば指摘される欠点も、『セブンフォートレスの展開が2013年に出版されたリプレイの完結をもって終了していた』という事実を踏まえれば、当然、セブンフォートレス抜きで新展開という作り手側の必然性があるわけだが……」

ダイアンナ「ええと、セブンフォートレスとは何だ?」

リバT『それは私めが説明しましょう。菊池たけし氏の主要作と言うべきファンタジーRPGで、1996年から2013年まで17年に渡って展開されました。第一作はホビージャパン社からボックスタイプで発売。その後、アスキーに版権を移して、98年にアドバンスト、2001年にサプリメントのEXが出版。次いで、2002年にエンターブレイン社に版権が移り、第3版と言うべきV3、そして2008年に最終版のメビウスまでのルールが出版されたとのこと』

ダイアンナ「ずいぶんと、いろいろな会社を転々としているんだな」

アスト「TRPG冬の時代だったから、出してくれる出版社が不安定だったんだろうさ。いろいろ業界再編でバタバタしていて、冬の時代終了を宣言されたのは2003年ぐらいだったと記録にはある」

鉄太郎「ところでV3とかメビウスは、ウルトラ関連かね?」

アスト「おや、鉄太郎の旦那。飛び入りですかい。メビウスは確かに元ネタがウルトラマンの名前ですが、V3は普通、仮面ライダーの方を連想するでしょう」

鉄太郎「いや、てっきりクラタ隊長のいた宇宙ステーションV3のことかと期待してね」

アスト「そのネタ、マニアック過ぎませんかね」

鉄太郎「ウルトラセブンファンにとっては常識だよ」


ダイアンナ「それで、セブンフォートレスとナイトウィザードにどのような関係があると言うのだ?」

アスト「同じ多元宇宙の世界観になっていて、特にSFメビウスとNW2はルールも共通のものを使用。この互換性こそが最大の特徴で、現代日本風のNWのキャラと、異世界ファンタジーのSFキャラが共闘することも可能というのが売りの一つだった(そういう世界観クロスオーバー・リプレイも書かれた)。主八界と呼ばれる8つあるワールドサプリメントも次々と出版され、非常に幅の広い多元宇宙の物語を遊ぶことができたわけだ。その展開に完璧に付いて行けたプレイヤーがどれだけいたかは分からないが、とにかく物語の世界規模としては日本のRPG有数の壮大さを誇る作品だった(多元世界物としては、2005年に始まって今も継続しているカオスフレアが後継作品の位置づけとも言えるか)」

鉄太郎「多元宇宙か。やはり、メビウスが活躍した時期辺りから、いろいろなところで観測されるようになっていたんだな」

ダイアンナ「ダディーも多元宇宙の研究には興味津々みたいだからね。さすがに全ての多元宇宙を詳細に研究することは不可能に近いので、概要を述べるに留めることが多いみたいだけど」

アスト「まあ、SFメビウスおよびNW2で、それだけいっぱい展開した多元宇宙サプリメントが、新作のNW3と互換性を持たないということだったので、いっぱい買ったファンほど拒絶反応を起こしたのは、D&D3版と4版の関係になぞらえられるかもしれないな。オレはそこまで追っかけてないから、マニアの失望感は想像するしかないんだが」

ダイアンナ「つまり、NW2はセブンフォートレスとの連携で凄く壮大な世界に広がっていったのだけど、NW3はそれらを切り捨て、シンプルなゲームとして再スタートした。それが従来のシステムを熱心に追っかけていたマニア層にとっては、自分たちの熱意ごと見事に切り捨てられたと映ったということか」

アスト「そうなるな。肥大化し過ぎたシステムと世界観は、新規参入者にとっては敷居が高くなるので、一度リセットを押してプレイしやすくしたら、マニアが付いて来なかったっぽい。そして、熱心なマニアは声が大きいからな。NW3はダメだ、と口を揃えて罵るわけだ」

リバT『だけど、そろそろNW3のシンプルな分かりやすさを擁護するような意見を主張されてもいい頃合いなのでしょうけどね』

ダイアンナ「確かに、初心者が入りやすいように改編されたシステムなのだったら、それはそれで評価すべきところはあるのかもしれないな」

アスト「まあ、NOVAはシステムそのものを買っていないのだから、そういう意見を形にはできないわけだが」

鉄太郎「すると、自分の代わりにNW3を擁護するような、マニアじゃないけど義勇の心を持った初心者代表みたいな人物を司令は期待していたのか」

ダイアンナ「確かに『初心者に優しいNW3のいいところを、初心者+アルファな自分が語る』的なコンテンツは面白いかもしれないなあ」

アスト「上手く水を向けたつもりが、見事に失敗したので、NOVAは相当がっかりしたんだろうな。まあ、人を上手く動かそうとする策士気取りの傲慢な奴が、策に溺れて失敗したのはいい気味だぜ」

リバT『逆に、期待したのに、どうしても期待どおりに動いてくれない人間に対する心象は、一段と下がったことでしょうね』

アスト「まあ、オレにとっては、痛くも痒くもない結果だな。NOVAも、コメント主も目論見が外れて、どちらも勝利条件が満たせなかったってところか。そして、端で見ている人間にとっては、クスリと笑える一幕だったということで」

(当記事 完)