ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

神前TRPG・アルシャード編6(エンディング)

無事にセッション終了

 

GM(NOVA)「『ガイア・グランプリ』の賞品として企画した花粉症ガール4人集結冒険譚の『アルシャード・ガイア』プレイも、これでめでたく終了だ。さて、エンディングに入る前に、一つ忘れていた処理があったので、ここで補っておこう」

 

ニック(ヒノキ)「細かいミスがあれこれ多かったセッションじゃな」

 

GM「そういうミスも話のネタにできるなら、完璧すぎてもつまらない物よりいいですよ。まあ、ミスとその修正ばかりだと、話がグダグダになって面白くならないですけど。ええと、ミスというのは、クライマックスフェイズで皆さんに最終クエスト【ビーストを倒せ】を配布し損ねていたことです。クエスト達成は、経験点に関わって来ますので、事後にはなりますが、皆さんは【ビーストを倒せ】を受けとって達成したということで処理します」

 

アキラ(晶華)「プレイヤーが得をするのだから、文句はないわ」

 

GM「念のため説明すると、アルシャードのルールでクエストは最大4つまで受けとることができます。その内容は以下のとおり」

 

★グランドクエスト【アスガルドの探求】:クエスターの最終目的。アスガルドは世界の存続に関わる理想郷であり、クエスターの究極の夢。まあ、長大なキャンペーンの末に達成されるもので、個別セッションで果たされることはまずない。

 

★パーソナルクエスト:キャラクター作成時に設定した個別の目標。以下は今回のキャラの詳細。

・ユイ:【理想の追求】、人々を笑顔にする美味しい食事。

・アキラ:【力の伝承】、誰かを助けることで、両親の力と精神を継承していかなければならない。

・ニック:【人を助ける】、困っている人を放っておけない。

ディオーネ:【世界征服】、推しのアキラの音楽を世界に広めるための活動。

 

★シナリオクエスト:主にオープニングフェイズにハンドアウトなどの形で与えられるものと、クライマックスフェイズに最終目標として与えられるものの2つある。クライマックスクエストは全員共通だが、オープニングクエストは各人で異なることも多く、また物語の展開によっては途中で別のクエストが与えられて、選択や変更を行うこともある。

・ユイ:【ビースト事件を解決する】

・アキラ:【友だちのキサキョンを助ける】

・ニック:【ビーストの魔の手から、マスター・ユイを助ける】

ディオーネ:【瑠璃伽に借りを返しつつ、ビーストを街から排除する】

 

GM「クエストはロールプレイの指針であり、ストーリーの方向性をGMがプレイヤーに指し示したり、プレイヤー自身が提案してGMがシナリオに取り入れたりする物語生成の核ですね。大体、クエストを達成するために行動したり、キャラの言動を考えたりすれば、それっぽいキャラを演じて物語を堪能できるってことで」

 

ユイ(翔花)「人助けや、悪い奴をやっつけるっていうのが分かりやすくていいわね」

 

アキラ「ディオーネ先生の【世界征服】ってのが変わってる」

 

ディオーネ(ダイアンナ)「ダイス目で出たんだから、仕方ないだろう。まあ、あたしの中の世界で大きな範囲を占めているのは、アキラちゃんの音楽で、結局は【アキラを助ける】に帰着するんだけどな」

 

ニック「世界≒アキラってことじゃな」

 

GM「逆に言えば、アキラなしでディオーネのキャラは成立しない気がする。で、アキラと絡むことで、教師になって、教え子を守る使命感を持ったり、街の平和が自分の世界(庭)を守ることにつながったり、一番、生き生きと行動していた気がする」

 

ニック「ロールプレイ感想は後に回して、まずはエンディングをきれいに終わらせようではないか」

 

GM「そうですな。では、それぞれの物語の帰結を楽しみましょう」

 

飛彩ユイのエンディング

 

GM「では、飛彩ユイからのエンディングだ。何をしたい?」

 

ユイ「ビーストを倒した後の祝賀会で、デリシャスパーティーをした後、しばらく学校を休んで、アイギスの本部に戻ります。壊れたルーンメタルの修理とか、今回の事件の報告とか後処理とかをいろいろ片付けないといけないし」

 

GMアイギス本部は南極なんだけどな。ええと、日本にも支部があることにして、というかトップの折田志緒理が日本人なんだから、当然、オリタ財団の拠点は日本にもあるだろう。そこでルーンメタルの修理ぐらいできることにしよう」

 

ユイ「で、しばらくアキラちゃんの護衛はできないから、ディオーネ先生とニンニンに後は任せた」

 

ニック「ええ? ワタシも一緒には連れて行ってくれないのですか?」

 

ユイ「しばらくディオーネ先生に預けておくわ。大丈夫、何かあったら呼ぶから。加護の【ヘルモード】を使えば、瞬間移動できるみたいだし、わたしよりもアキラちゃんを守って。鎧の修復と、ちょっとした修行を終えたら、強くなって帰って来る予定」

 

ニック「う〜ん、エンディングではマスター・ユイと一緒のシーンを想定していたのに、どうすればよいか考えねば」

 

ユイ「で、美味しい食事もできて、クエストはほぼ達成できたんだけど、一つだけ心残りがあるの」

 

GM「何だ?」

 

ユイ「キサキョンよ。アキラちゃんの友だちだったら、わたしにとっても友だちになれるかもしれないけど、ほとんど絡む機会がなかったのね。今回の物語では、キサキョンが不幸な役回りだったけど、できれば彼女にも笑顔になってもらいたい。そのために、残された加護《ガイア》の力で奇跡を願います」

 

GM「ほう、それはどんな奇跡だ?」

 

ユイ「キサキョンのお父さん、如月猛博士を生き返らせる」

 

GM「ええ? そんなのありかよ?」

 

ユイ「ダメ? 死んだと思われた如月猛博士は、アイギスの誇る超古代技術でサイボーグ手術を受けて、奇跡的に生還したのだって感じで」

 

ガイア『認めましょう』

 

GM「ちょっと、ガイア様。いきなり、話に入って来ないで」

 

ガイア『この物語は、この地を守護する神である私のために創られたもの。そうではありませんか?』

 

GM「え、ええ、確かにまあ、そうですけど」

 

ガイア『ならば、我が遠き娘である翔花が私の名で奇跡を望み、私がそれを承認した。ゲームマスターであるそなたは、その優しい願いを無下にするのですか?』

 

GM「い、いや、それにしても物語の整合性というものが……」

 

ニック「IQ600のキャラじゃから、人々が望めば、必ず帰って来る。それこそが仮面ライダーってものじゃろう?」

 

GM「いや、如月博士は仮面ライダーじゃないし」

 

ニック「そんなもの、仮面をつけてバイクに乗せれば、済むだけの話じゃ」

 

ユイ「じゃあ、こうしましょう。わたしがルーンメタルの修復をお願いしに、アイギスの日本支部に行ったの。そうしたら、1人の仮面をつけた博士が現れて、『その鎧の修復はIQ600のボクが依頼された。任せてくれたまえ』とさわやかな笑顔で言うの」

 

GM「おいおいおいおい、仮面をつけてるのに、さわやかな笑顔って何で分かるんだよ?」

 

ユイ「行間を読んだってことで。とにかく、仮面の博士に超絶美形バトルヒロインであるわたしはこう尋ねた。『あなた、見ない顔ね。お名前は?』 すると仮面博士はこう答えた。『ボクの名前は如月猛。元FC社の研究者だったんだが、ちょっとした事件で瀕死の重傷を負ったところを、こちらのお嬢さまのお計らいで命だけは取り留めた。この顔じゃ娘にも会いに行けないが、メールのやり取りで生存報告はするつもりだ。まあ、表向きは死んだってことにされて、葬式も出されてしまったんだが、生きてると、ビーストの秘密を追ってる組織の追及がややこしいからね。しばらくはアイギスの研究員として、君たちクエスターをサポートさせてもらうさ。よろしくね』と言って、仮面ドクターさんとのコネができたってことで、めでたしめでたし」

 

GM「……ええと、ガイア様。このようなご都合主義の物語で本当によろしいのでしょうか?」

 

ガイア『翔花が我が名を擁して紡ぎ上げた美しい物語。それにケチを付けようと言うのですか、汝は? だったら、もっと良い物語を提案できるのでしょうね』

 

GM「ああ……ええと、では、仮面ドクター如月猛の第二の人生にまつわる物語は、そのうち誰かが機を見て語り伝えるかもしれませんが、今はその時じゃない」

 

ニック「仮面ドクターKってことじゃな」

 

ユイ「これでキサキョンの哀しみも癒されることを願って、わたしのエンディングは終わりです」

 

神名アキラのエンディング

 

アキラ「次は私のエンディングね。ユイちゃんから、如月博士が実は生きていたって話を聞いて、私の頭では???状態だったんだけど、キサキョンも突然、人が変わったように、というか元どおりに明るくなって、憑き物が落ちたって顔をしているから、ああ、私のミュージックセラピーが功を奏したんだなあ、と幸せに感じています」

 

GM「まあ、ガイア様の奇跡だからな。GMとしては、それでいいのか? とツッコミ入れたいところだが、プレイヤーが納得してるなら、それでいいか、と。読者がどんな反応をするかは知らんが」

 

アキラ「で、キサキョンの件はこれで解決ってことで、私が気になるのは、自分のお父さんのこと。瑠璃伽さんからは、その後、連絡はあったりするのかしら?」

 

GM「いや、連絡はないが、代わりに一つのシーンをお見せしよう」

 

アキラ「何?」

 

GM「どことも知れぬ暗い地下の魔導研究室。そこでシスター瑠璃伽はほくそ笑みながら、自分の収穫物を確認しているのだ。『ビーストの毛が一房。残ったのはこれだけ。決して十分とは言えないけど、これで研究が一歩進むことでしょう』」

 

ディオーネ「結局、瑠璃伽は目的の品物を手に入れたってことか」

 

GM「もちろん、一番の目的はビースト自身を捕獲することだけど、毛が一房だけでも、感染呪術の応用で、遠回りながら目的に近づけるんだろうな」

 

アキラ「瑠璃伽さんの目的は何?」

 

GM「さあ。今はそれを語るべき時じゃない。それよりも大切なのは、瑠璃伽の話し相手だ。彼女の研究室に、1人の暗い影が見える。奈落の騎士レイスナイト。アキラの憎むべきコネだ」

 

アキラ「レイスナイトと、シスター瑠璃伽はつるんでいた?」

 

GM「なお、レイスナイトは固有名詞ではなくて、奈落憑きスペクターと同様、種族名、眷属名の総称と考えて欲しい。そのうちの一体、アキラと因縁のあるレイスナイトが瑠璃伽の研究室にいるビジョン、それをアキラは夢で見ているんだ」

 

アキラ「ああ、瑠璃伽さんのことを気にしていたら、夢の中まで出て来たって感じね。事実かどうかは分からないけど」

 

GM「そして、瑠璃伽はレイスナイトに妖艶な微笑を浮かべて、語りかけるんだ。『この研究材料を手に入れる際に、神名アキラと出会ったわ。立派なクエスターに育っていたわよ。さすがは、あなたの娘と言ったところかしら。神名ケンさん♪』」

 

アキラ「え? 神名ケンって、もしかして?」

 

GM「アキラの父親の名前だ。洋にしようか、志郎にしようか、壮吉にしようか、はたまた龍、俊介、尚之、アランなど、名前の候補はいくつも挙がったが、さすらいの私立探偵の名にちなんだ。アキラの父はケン、母親の名前は自分で決めてくれ」

 

アキラ「ケンのパートナーだったら、ユリアってことで」

 

GM「世紀末かよ。じゃあ、父の名は神名(かみな)ケンシロウ、母は神名ユリアで決定」

 

アキラ「それはいいんだけど、どうしてレイスナイトに父さんの名前で呼びかけてるのよ? もしかして、父さんが闇堕ちしたってこと?」

 

GM「そういう夢を見たってことだな。衝撃で、アキラは目が覚める。それが本当でなかったことに安堵しつつ、一抹の不安は拭えないまま、眠れない夜が明ける」

 

アキラ「父さんのことは、瑠璃伽さんが知っている。でも、まさか、あのレイスナイトが父さん? そんなはず、ないよね……と部屋に飾ってある家族3人の写真を見る」

 

GM「キサキョンの代わりに、自分が憑き物に憑かれた気分でアキラの日常生活が行われる。悪夢を振り払うように、ディオーネに付き合って、ザコ奈落を退治することが習慣になるわけだ。シスター瑠璃伽やレイスナイトの手がかりにつながる何かを求めて」

 

アキラ「キサキョンは助けたけど、私自身の闇は晴れない、と。シクシク」

 

ディオーネ・J・Bのエンディング

 

GM「引き続き、ディオーネ先生のエンディングだ。最近、アキラが屋敷で奏でる曲が暗い響きを帯びている」

 

ディオーネ「それは良くない兆候ね。それとなく、悩みを聞き出してみたいんだけど」

 

アキラ「シスター瑠璃伽はお友達なんでしょう? この前の借りを返して欲しいって連絡して欲しいんだけど?」

 

ディオーネ「アキラちゃんの頼みだから聞いてあげるけど、連絡はとれるの?」

 

GM「とれません。現在、瑠璃伽は失踪中で、次のシナリオの機会がない限り、話をすることができません」

 

ディオーネ「だったら、いいことを教えてあげる」

 

アキラ「何?」

 

ディオーネ「実は、この間、シスター瑠璃伽にはブランシュタード家の伝統の宝石を渡したのね」

 

アキラ「それがどうしたの?」

 

ディオーネ「アキラちゃんは《ロケーション》の魔法を覚えていたわね。それで、あたしの宝石の場所を探知すれば、シスター瑠璃伽の居所は探せると思うの」

 

アキラ「ああ、そういうことができたのね。忘れていた。ええと、それで父さんたちの居所も探せたんじゃ……」

 

GM「強力な結界など、探せない理由はいろいろあるわけで。まあ、ディオーネが協力すれば、結界の妨害を突破して、物品や人物を探知する魔法儀式を行えるものとしよう。それには結構な研鑽の時間が必要だけど」

 

ディオーネ「と言うことで、あたしの日常の一つは、アキラちゃんと魔法の研鑽をすることね。愛しい教え子と共に、魔法研鑽する至福の時間を堪能するわ」

 

アキラ「背筋がゾワゾワとします。これが闇の魔術に身を染めるってこと?」

 

ディオーネ「おっと、いけない。闇から遠ざけるために、カウンセリングしたのに、このままだと教え子を闇の世界に引きずりこみ兼ねない。葛藤に苛まれながら、それもまた甘美な魅惑、と溺れそうになる日常です」

 

ユイ「わたしがいないと、こうなっちゃうのね。ニンニンは何をしているのよ?」

 

ニンバー19のエンディング

 

ニック「マスター・ユイに置いて行かれたワタシは、傷心のまま、ネット小説を頑張って書き続ける毎日。刃人馬(ヤイバ・ジンメ)の描く物語は好評で、最近になってハンドルネーム『2月のトゥデイ』さんという同志ができました」

 

アキラ「それって、キサキョン? 如月今日子ってそのままじゃない?」

 

ニック「『JK記者の事件簿1  放たれた野獣』というタイトルで、事実を元にした空想小説がネットで公開されておる。物語の内容は、今回の事件を題材に、相当アレンジされているのじゃが、どうも父親の日記の内容が無意識の記憶に残っていて、彼女の中の創作意欲に結実したようじゃな。アキラが自分の悩みにかまけて、キサキョンのことを放置しているので、ニックがそちらのアフターケアをしているってことで、親友に捨てられた傷心をメールで打ち明け合っている間に意気投合したというか」

 

アキラ「だったら、キサキョンはニンニンにあげるわ」

 

GM「あげるわって物みたいに」

 

アキラ「だって、キサキョンのお父さんは仮面ドクターとして生きてたんでしょ? 私のお父さんはよりによってレイスナイトよ? 話をしていたら、絶対にこっちが落ち込むこと間違いなし」

 

ユイ「大丈夫。レイスナイトさんだって、馬に乗れば仮面ライダーになれるんだから」

 

GM「キサキョンは、アキラの《ミューズ》で洗脳された記憶が心の片隅に残っていて、アキラのことを『ご主人さま』と呼びたい葛藤に苛まれている日常です」

 

ニック「その気持ち、ニックにもよく分かるのじゃ。マスター・ユイはニックにとっての保護対象であり、ご主人さまも同然じゃからなあ。急に関係性が切り離されると、アイデンティティーの再構築に戸惑うというか、そういう人間心理を題材に、小説を書くと、物語が生き生きとして、共感のいいねをいっぱい頂けた次第」

 

GM「まあ、日常といえば日常か。少なくとも、ネット小説に現を抜かしていられる日常は平和と言っていいだろう。いろいろと続きが気になって、スッキリしないエンディングだが、今回はここまでにしておこう」

 

ニック「続きはいつやるのじゃ?」

 

GM「予定は未定です。妄想リプレイでやるには、アルシャードは加護の撃ち合いが疲れるシステムだと分かったので」

 

アフタープレイ

 

GM→NOVA「最後に経験点の計算を行います。まず、『セッションに最後まで参加した』で1点。『クエストを達成した』は、グランドクエスト以外の達成で3点でいいでしょう」

 

ディオーネ→ダイアンナ「あたしの【世界征服】も達成でいいのか?」

 

NOVA「ディオーネ先生にとっての世界は、アキラですからね。エンディングから察するに、アキラをうまく依存させて、征服しているように思えますが」

 

ダイアンナ「なるほど。アキラの《ミューズ》に祝福された音楽は、強力な催眠効果を宿しているからな。これを利用すれば、世界征服も容易いってことか。しかし、せっかくの世界も闇に呑まれて不幸になるのは忍びないからな。世界には光り輝いてもらいたいもの」

 

NOVA「……と、光と闇の狭間に生きるディオーネ先生は考えている、と。次に、『倒した敵のレベル合計+使用した加護数をプレイヤー人数で割った点数』が経験点になります。その結果が7点。ここまでの合計が11点ですね」

 

アキラ→晶華「D&Dやソード・ワールドに比べて、少ないのね。×100点とか、×1000点とかにはならないの?」

 

NOVA「初期レベルの3から4に上げるのに10点、4から5に上げるのに10点って計算だからな。以降のレベルアップは消費経験点が倍々計算だから、だんだんレベルアップしにくくなるんだが」

 

ユイ→翔花「最初に1レベルアップは確定したってことね」

 

NOVA「次に『良いロールプレイをした』『他のプレイヤーを助けるような発言や行動をした』『セッションの進行を助けた』の3つは全員が果たしたってことで、3点プラス。次から、プレイヤーによって変わってくる」

 

晶華「良いロールプレイの目安って?」

 

NOVA「そうだな。ユイの場合は、クライマックス前に瑠璃伽をバイクで轢き殺そうとしなかったことかな。あそこで遠慮なく轢いてたら、おいおいおいおいってなってた」

 

翔花「悪い奈落は遠慮なく倒すけど、シスター瑠璃伽はギリギリグレーゾーンだから。ビーストの討伐命令は受けていたけど、必要以上の殺戮はしない。それがヒーローってものでしょう」

 

NOVA「うん、翔花は正統派ヒーローを目指しているもんな。最後に《ガイア》で如月博士を生き返らせたときは、どうしようかって思ったけど、ノリでキャラが殺される世界よりも、ノリでキャラが生き返る世界の方がハッピーだもんな」

 

翔花「だって、お父さんが死んじゃったら闇堕ちしそうになるもん。生き返るチャンスがあるなら、生き返してあげたいし」

 

NOVA「アキラの場合は、キサキョンを《ミューズ》で洗脳したときは驚いたが、まあ、面白半分ではなく、クエスターとして一般人を巻き込まないようにするという優しさのため、と理由がついたのは良かった」

 

晶華「でも、キサキョンがハッピーになったら、私が父親関係で不幸になるのはどうかと思う」

 

NOVA「いや、しかし、行方不明の父親が仮面をつけた敵となって登場するのって、定番じゃね? 俺は、アキラの両親が行方不明で、コネが仮面の騎士レイスナイトと出た時点で、あ、こいつは父親にしたら面白いだろうな、と思ったし。問題は、その設定をどこで公表したらいいか、と考えて、エンディング後のマスターシーンで臭わせる程度にしようかと思ったら、何だか先走ってしまう形になった。本当は、父親が亡くなったキサキョンをアキラが励まして……という学園日常エンドを想定していたんだが、プランが少し狂ったというか」

 

晶華「だから、すっきりしないエンディングだったのね」

 

NOVA「そして、ディオーネ先生だ。【世界征服】を目指すダークワン(闇の一族)という設定なのに、何だか面倒見が良くて、それでいて目的のためには手段を選ばないという腹黒さを内包していて、楽しませてもらった。さすがは元ヴィランの貫禄を見せてもらったというか」

 

ダイアンナ「それは褒めてるのか、ダディ?」

 

NOVA「こういうクールぶった人情家とか、光と闇の狭間で上手くバランスをとりながら適度に世渡りしているキャラって、俺のツボだからな。シスター瑠璃伽との対比も演じていて、一番ノレたし」

 

ニック→ヒノキ「シスターは本来、光サイドの人間なのに、闇を見つめて欲望に取り憑かれたのに対し、ディオーネは闇の血族ながら、欲望は光に向けられておるからのう。対比的な立ち位置というわけか」

 

NOVA「闇堕ちしかけてるシスターと、光堕ちしている半吸血鬼がお互いに笑顔を見せながら、上手く駆け引きしている物語は、自分でマスタリング演出していて、堪能できたし。で、最後はヒノキ姐さんのニックだが……」

 

ヒノキ「うむ。ロールプレイとしては失敗じゃ。1人称や口調も定まらないままじゃったし、粉っちゃんのユイがいなければ、キャラとしてどう振る舞っていいか今だに見えて来ぬ状態じゃ」

 

NOVA「サポートロボとしてキャラ構築し過ぎたために、単体ではロールプレイが難しい、と」

 

ヒノキ「次にプレイする機会があれば、もっとキャラの方向性を練り直そうと思う」

 

NOVA「まあ、今回の話を単独で見る分には、適度に機能してたと思うけど、今後は単なる従者ロボ以上の個性をどう構築できるかですね」

 

ヒノキ「そのための鍵がキサキョンじゃ」

 

晶華「どうしてキサキョン?」

 

ヒノキ「如月博士と聞いて、わらわはこのキャラを思い出した」

晶華「まさか、キサキョンは父親の如月博士が作った半生体アンドロイドってこと?」

 

ヒノキ「いや、それじゃあ一般人とは呼べんじゃろう。まあ、これについては後で新兄さんと相談したいところじゃ」

 

NOVA「それはいいですけど、その前にコンパーニュの『魔神ハンター』を終わらせないと。全てはそれからってことで」

 

ヒノキ「お、おお。リバTに代役GMを任せている『魔神ハンター』をきちんと終わらせなければのう」

 

NOVA「では、各人のロールプレイ感想はここまで。とにかく、皆さん、良いロールプレイだったということにしておきます。で、プレイヤーごとに違うと想定されるのは、次の『登場シーン数÷3』ですが、数えてみると全員6シーン登場だったので2点です」

 

ダイアンナ「ここまでの合計は16点か。もう4点あれば2レベルアップなんだが」

 

NOVA「後は『セッション会場の提供や、参加者への連絡などの準備に貢献した』ですが、これはキャラ作りのためのコンパーニュを提供してくれたヒノキ姐さんと、ウルトロピカルのダイアンナに1点ずつ加算ってことで、今回の経験点は以下のとおりです」

 

・翔花と晶華:16点

・ヒノキとダイアンナ:17点

・NOVA:22点

 

翔花「え? NOVAちゃんも経験点をもらえるの?」

 

NOVA「GMは『プレイヤーが獲得した経験点の合計÷3』の経験点をもらえるんだよ。その経験点は、他のGMのところでプレイする際にも、自分のプレイヤーキャラに流用可能ってことで、誰か俺のためにGMをやって下さい」

 

ヒノキ「全ては『魔神ハンター』を終えてからじゃろう」

 

NOVA「ええ、それとダイアンナには引き続きウルトロピカルで、アストらとFF話を展開してもらうし、今回の『花粉症ガール4人セッション祭り』はこれで終了。後は、それぞれの居場所に戻って、平常運転にしましょう」

 

ガイア『おつかれさまでした。私の名を冠するゲームのヒーロー譚、楽しませてもらいました。今後も精進を期待しておりますよ』

 

NOVA「ガイア様に認めていただき、恐悦至極」

 

 これにて、神前TRPG企画、アルシャード・ガイア編はめでたく終了の運びとなりました。

 続きの物語があるかどうかは、読者の反応次第と言ってみる。

(当記事 完)