お試しキャラ作り始め
アスト「前回、FT書房の作品をプレイすることになったんだが、『盗賊剣士』の方は基本的にFFシリーズと全く同じルールなんだな」
リバT『ええ。技術点、体力点、運点の3つで、ルール的にはほぼ同じです。ただし、特典的に武闘型、幸運型、演技型、知略型の4つが選択できます。武闘型は初心者向きで、最初から技術点12でスタートできます。幸運型は運点12でスタートできる他、パラグラフ番号の一の位が0のときに運点を1点回復できますね』
ダイアンナ「最初のダイス目で、技術点や運点が低かったときの保険になるんだね」
リバT『本家FFよりも親切仕様みたいですね。そして、演技型や知略型は能力値的な特典はありませんが、本文中で特別なパラグラフ選択ができるようです』
アスト「つまり、裏技的なルート選択ができたりもする、と」
リバT『一度、武闘型で解いてから、演技型や知略型で再挑戦ってやり方も一興かもしれません』
アスト「まあ、『盗賊剣士』は後に回して、システム的に新鮮なのはローグライクハーフの方か」
リバT『こちらはFFと異なり、技量点と生命点、それと職業4種それぞれの副能力値がありますね』
ダイアンナ「職業選択ができるんだ。RPGっぽいね」
リバT『戦士タイプは筋力点を有し、【全力攻撃】【全力防御】【かばう】の特殊能力が使えるほか、最初から強い武器と防具が使えて、安定した戦闘能力が発揮できます』
アスト「ソロで攻略するには無難なキャラっぽいな」
リバT『魔術師タイプは魔術点を有し、6種類の魔術を習得することができますが、装備品が貧弱ですね』
ダイアンナ「強いか弱いかは魔術の内容次第か。兼職はできないのかい? 魔法の使える盗賊とか?」
リバT『基本ルールでは無理っぽいですね。今後のサプリメントでは、兼職ルール、あるいは魔法盗賊的な能力を持った新職業(呪術や秘術といった別系統の呪文が示唆されている)が登場する可能性もありますが、現段階では基本4職のみです』
アスト「戦士、魔術師以外だと、僧侶、盗賊か」
リバT『D&D以来の伝統ですね。僧侶タイプは幸運点を有し、6種類の奇跡を習得できる他、戦士タイプに次ぐ武装ができます』
アスト「D&D伝統の武僧(バトル・クレリック)ということだな。世界観が多様化すると、重装備ができない神格の僧侶もいろいろ出て来たが」
ダイアンナ「革鎧しか身に付けられないドルイド僧とか、僧侶系の物理戦闘能力はゲームシステムによっても大分違うからね」
リバT『ファイナルファンタジーの白魔道士は物理攻撃が弱いですし、回復魔法使いの戦闘能力は作品次第。まあ、本作では鎖鎧と盾を装備できますので、普通に戦えます。ソロでも安心して使えますね』
アスト「むしろ、回復魔法は冒険において必須だろう?」
リバT『本作では、HP、すなわち生命点を回復する魔法は実装されていません』
アスト「何だと? だったら、どうやって回復するんだ?」
リバT『最初に食料を2食持っています。1食で生命点を2点回復できますが、僧侶の奇跡【聖餐】を使うと、1食で生命点を3点回復することができるのです』
アスト「回復効率1.5倍か。割と地味だな」
リバT『他に、呪いや石化、麻痺などを解除する【祝福】とか、防御系の奇跡がありますね』
アスト「仲間に1人は欲しいところか。最後の盗賊は?」
リバT『器用点を有して、特殊能力は【宝物の獲得】と【察知】ですね。前者は宝物表を振る際のダイス目を+1できて、より上質の宝が入手できます。宝物表は1D6で振りますが、マジックアイテムは7が出ないとダメなので、この能力がないと入手できないのですね』
ダイアンナ「宝石は?」
リバT『5と6です』
ダイアンナ「だったら、アスト、盗賊を選ぶんだ」
アスト「そんなに宝石が欲しいなら、自分で盗賊を選べばいいだろう?」
ダイアンナ「あたしは盗賊である前に、魔法使いキャラを選ぶのがポリシーだ。理想は魔法盗賊なんだが、どちらかを選べと言われたら、魔法を優先する」
アスト「しかし、パーティー2人で、魔法使いと盗賊ってのは、戦闘力に問題ありそうじゃないか? どちらかが戦士か僧侶というのが無難だと思うが」
ダイアンナ「無難な選択をして、自分たちの個性をつぶしてどうするんだ? マーキュリー・バットは快盗団であって、戦闘力を重視しているわけではない。まあ、戦闘力が欲しければ、カニコングを召喚するのもありだろうが」
リバT『ローグライクハーフは、1人か2人対応です。また、ソロプレイだと金を払って従者を雇うことも可能ですが、2人プレイだと従者は雇えません』
アスト「お宝ゲットのためには、盗賊が必要、と。【察知】は?」
リバT『ダイスでランダムに進んだ先のイベントが気に入らなければ、振り直しができます。偵察を行なって危険に気づいたから、別の道を進んだということですね』
アスト「つまり、戦いを避ければいい、と。しかし、魔法使いと盗賊だけだと、不安が残るなあ」
ダイアンナ「一度、試しにプレイして、それで上手く行かなければ、別の職業で再挑戦というのはどうだ?」
アスト「分かった。オレが盗賊で、アニーに僧侶を任せるという選択肢も考えてみたが……おそらく、それが最適解のような気もするが、ここは敢えて後衛職業2人で頑張ってみるとするか」
リバT『無難な選択ばかりだと、人生味気ないですからね。ここは無理無茶無謀に挑戦してこその冒険者魂ってものです』
アスト「いや、冒険者は危険に立ち向かうものなんだから、リスクを最小限に減らすだけの知恵がないと生き残れないものだと思うが」
リバT『大丈夫。死んでも、バッドエンドの誉れが与えられますから。不利な状況で、もがき、ベストを尽くすことで、勝利をつかむことこそ読者受けするメイクドラマを生み出せるというもの。無難な選択をして、無難なハッピーエンドになりました……なんて物語は、冒険譚としてつまらないです。そんな安直な物語に価値はありませんよ』
ダイアンナ「つまり、あたしたちは価値あるお宝のような冒険物語を目指すんだな」
アスト「やれやれ。では、挑戦するか、ローグライクハーフに」
https://ftbooks.booth.pm/items/4671946
盗賊アスト
アスト「基本ルールはここでも見られるんだな」
リバT『ええ。ルールそれ自体はネットで無料公開されていますので、自由に使ってくれて結構です。ただし、プレイするシナリオと、そこから生み出される物語の方を商機としているみたいですね。最初のシナリオ「黄昏の騎士」はお試し品として無料ですが、第2シナリオ「混沌迷宮の試練」は有料です』
アスト「キャラ作成としては、まず職業ごとの副能力値を決めるんだな。盗賊タイプは、器用点がもらえる」
リバT『副能力値は、初期が2点ですね。技量点が0で、生命点が4からスタート。従者点は7ですが、2人プレイだと使用しません。そして、初期レベルは10で、経験点は10点。この経験点を使って、能力値を向上できます。技量点は経験点4点で1点上昇。生命点と副能力値は経験点1点で1点上昇です』
アスト「だったら、8点使って技量点+2、各1点使って生命点と器用点を+1にしておこう」
●盗賊アスト
・技量点2
・生命点5
・器用点3
リバT『初期装備は、ランタン、金貨10枚、食料2食。そして盗賊は、弓矢、軽い武器(短剣)、革鎧ですね』
アスト「革鎧は生命点+2、器用ロール+1のボーナスか。弓矢は器用ロールで判定して、先制攻撃可能。武器の持ち替えに1ラウンド掛かるから、弓を先に撃つかどうかは敵の状況を見て考えないとな」
リバT『軽い武器は、攻撃ロールがマイナス1なので、片手武器(長剣)などを金貨5枚で購入することを勧めておきます』
アスト「それとロープを金貨3枚で買っておこう」
●盗賊アスト
・技量点2
・生命点5+革鎧2=7
・器用点3+革鎧1=4
・剣攻撃2
・弓攻撃4
・装備品:ランタン、金貨2枚、食料2食、長剣、短剣、弓矢、革鎧、ロープ
アスト「以上で、キャラ完成だな。割とシンプルだった」
リバT『従者を雇うなら、従者の能力を管理しないといけないので、少し手間どりそうですね』
魔術師ダイアンナ
ダイアンナ「それでは、次はあたしだね。魔術師は魔術点を上昇させないと、使える魔術が増えないわけだ」
リバT『初期の魔術点2点だと、1つしか呪文が使えません。偶数ごとに呪文が1つ増えて、最大で魔術点6点まで高められます』
ダイアンナ「経験点を4点消費して、魔術点6に上昇。これで3つの呪文を選択できる。ええと、対複数殲滅魔法は【炎球】か。まずは、これが基本だな。次に強敵相手の【氷槍】を覚えて、最後に相手を魅了して友好的にする【友情】と」
リバT『魔法戦士を目指すなら、【武具創造】を選ぶのがお勧めです』
ダイアンナ「魔法使いはナイフと布鎧しか装備できないんじゃないか?」
リバT『いいえ。別に両手武器や板金鎧を装備しても、魔法は使えます。ただ、板金鎧は金貨50枚もしますので、初期装備で持っている戦士以外は簡単に買えませんね。でも、【武具創造】で作ることは可能ですし、武具は冒険終了時までずっと使えますので、【武具創造】で重武装魔術師をプレイすることは可能です』
ダイアンナ「それが有利なら、試してみるのも一興だが、ひとまずは普通の魔法使いでいい。あとは、技量点を1点上げてから(経験点4消費)、生命点を2点上げて、経験点はなくなった。買い物は剣1本とスリングだな」
●魔術師ダイアンナ
・技量点1
・生命点6+布鎧1=7
・魔術点6
・剣攻撃1
・スリング攻撃1
・装備品:ランタン、金貨2枚、食料2食、剣、短剣、スリング、布鎧
・習得魔術:【炎球】【氷槍】【友情】
リバT『それでは、この2人のキャラで、次回から最初のシナリオ「黄昏の騎士」に挑むとしましょう』
(当記事 完)