ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

娘と魔法少女談議

★ここでの親娘OPコント初め

 

NOVA「娘よ。いきなりだが、ここでの初仕事をしてもらうぞ」

 

晶華「分かったわ。誰を殺せばいいの?」

 

NOVA「……お前はいきなり何を物騒なことを言っているんだ?」

 

晶華「あれ、私、何かおかしなことを言った? NOVAちゃんにとっての仕事って、てっきり晴らせぬ恨みを晴らす例の裏稼業かと思って。私も成長したんだから、仕事人・紅華のお晶(べにばなのおあき)という二つ名で鮮烈デビューするつもりよ、白子屋の元締め」

 

NOVA「誰が元締めやねん。……いや、確かに俺は某必殺マニアの人のサイトで、白子屋新右衛門を名乗って掲示板投稿をしたことはあるが、最近はそこの元締めとはご無沙汰しているが、その白子屋ってのは仕掛人の原作小説に登場する上方の元締め・白子屋菊右衛門が元ネタだが、それでも俺は仕事人の元締めを名乗ったことは一度もない」

 

晶華「じゃあ、この機会に名乗ったらどう? 普段は温厚そうな寺子屋講師、しかし裏では闇の仕事人の元締めとして、娘や次元ドルイドの灰羅須を率いて、多元宇宙の悪党退治とか。敵組織の名前は退夢邪家と呼ばれる悪党集団で、娘のお晶も捕まって洗脳されて、悪の仕事人として登場したのが、白子屋の元締めに救われて改心したというのはどう?」

 

NOVA「うっ、その設定でパロディー時代小説が書けそうな気がする。仮面ライダージオウも1話から江戸時代を舞台にしたシーンがあったわけだし、多元宇宙の話をする傍ら、時代劇編を語ってみるのも一興……って、違う。今日はそういう話がしたいんじゃなくてな。まずは、お前が来る前の記事を読んでくれ。8月23日の多元宇宙概論(その4)だ。たった2つ前だからリンクは張らんぞ」

 

晶華「読んだわ。終わりの方に、『魔法少女の系譜について、おっさん二人で語るのも何だから、現役魔法少女の私と語りたい』って書いてあるわね。もしかして、このために私をこのブログに呼ぶことにしたの?」

 

NOVA「いや、それを書いた時点では、この話題は向こうの妄想ブログで書こうと思っていたんだが、27日にお前が帰還した際、いろいろとややこしいことになって今に至ったので、結果的に、ここで語るのがいいか、と思い直したわけだ」

 

晶華「つまり、全ては運命ってことね。私が女王バットクイーンになってしまったのも生まれついての運命。だったらNOVAちゃんも私の伴侶として、時空魔術を司る王にして神、星王神になるのが運命ってことよ」

 

NOVA「俺は別に王になりたいわけじゃない。そりゃ、ウルトラ一族のキングとは茶飲み友達をやってるが、アイアンキングとか大空魔竜ガイキングとかヤッターキングとかフラッシュキングとか王の名を持つロボは好きだが、王になりたいと思ったことはないな。花粉症の時期に、ハクション大魔王になったことはあるが」

 

晶華「やっぱり魔王をやってるじゃない。ええと、その話はいつだったかしら。ああ、これね。3月26日の妄想タイム。NOVAちゃんが大魔王になった朝、消えかけた花粉症子(仮)だった私に粉杉翔花の名前を与えて、魂の契約をした感動的な記事は」

 

NOVA「今、読み返しても頭のおかしな記事だな、これ。いくら花粉症に苛まれ、仕事でバタバタして疲れていたとしても、自分がここまでぶっ飛んだ記事を書いたとは思えん。天才物理学者ならぬ天災ブロガー並みの妄言だ。だが、決して嫌いなわけじゃない。この記事で、娘のお前が生まれたんだからな。まさか、当時はここまで話が続いているとは思わなかったが」

 

晶華「そうよ、だから運命なの。それが分かったなら、魔法少女話に付き合ってあげるわ」

 

NOVA「NO FATE。人の運命は誰にも見えない。自分で切り開け。甘えてはいけない。それはともかく、魔法少女話には付き合ってもらうぞ。さもないと、今月分の血はやらん」

 

晶華「そんな、横暴よ。パワハラで訴えてやる。お父さんが私に血をくれませんって」

 

NOVA「どこの役所が受け付けるんだ、それ。はい、本編に行くぞ」

 

魔法少女の系譜(のはずが、ジニーにおまかせ)


NOVA「ともあれ、日本の魔法少女第一弾は、1966年から68年まで2年間放送された魔法使いサリーだな」

晶華「私としては、同時期に放送されたアメリカンドラマの『奥さまは魔女』や『かわいい魔女ジニー』の方に興味があるけどね」

NOVA「何でだよ?」

晶華「だって、サリーにはあまり大人の恋愛要素がないじゃない。小学生の子供だから。サマンサやジニーは、パートナーのダーリンやトニーとの恋愛要素も魅力の一つ」

NOVA「いきなり少女じゃなくて、魔女に話を振りますか。まあ、俺はジニーのことをよく知らないので、wikipediaで調べながらの記事書きなんだが、アラビアの壺から出てきた精霊少女なんだな。つまり、ハクション大魔王のアクビ娘のイメージ元とも言える」

晶華「ジニーにも双子のお姉さんがいて、同名のジニーなのね。私とお姉ちゃんの関係みたい」

NOVA「ああ、ジニーってのは固有名詞じゃなくて、種族名だからな。それと恋人のトニーが宇宙飛行士という設定もあって、ちょっとしたSFミリタリーな要素もあるらしい。つまり、『奥さまは魔女』の方が旦那のダーリンが広告代理店に勤める一般家庭のドラマであるのに対し、『ジニー』の方はエリート軍人の世界に恋する精霊魔女が紛れ込んで展開するドタバタコメディーということになる。何だか設定だけで面白そうだし、サブタイトル一覧を見てもなかなか楽しめそうだ」

晶華「例えば?」

NOVA「21話『魔法がだめなら拳法で』って、バトル物なのか? 27話『怪盗トニー』ってルパンレンジャーっぽかったり、48話『00トニー危機一髪』って今度はスパイ物? 76話『カメアメア大王の大襲撃』って80年代戦隊もののサブタイトルセンスだぞ、とか、77話からの『宇宙金庫の旅』4部作とか、88話の『火星の夢ジニーの夢』とか、94話『天下無敵鉄腕ジニー』とか、100話からの『忍法宇宙変身の術』前後編とか、この辺のサブタイトルを見ると、日常家庭コメディよりもずっとアクション要素入ってそうで、宇宙要素満載なファンタジー感覚が割と俺好みって気がする」

晶華「宇宙って入ってたら、NOVAちゃん好みなの?」

NOVA「ああ、かなりポイントが高い」

晶華「だったら、私も宇宙花粉症ガールになる」

NOVA「なるな。ただでさえ、吸血鬼属性が付いたのに、これ以上ややこしくするな。俺はスペースヴァンパイアな娘なんて持ちたくはない」

晶華「スペースショーカとか、アストロショーカってのはダメ?」

NOVA「あのな。お前は精霊であり、コウモリ怪人ってだけで十分、非日常なんだ。非日常の上に非日常を積み重ねてみろ。属性多すぎると、何が何だか分からなくなる。頼むから、これ以上、日常から脱却しないで下さい」

晶華「分かった。私の宇宙要素は、太陽が3つのサンバルカンってことで満足してあげる」

NOVA「あ、ついでに言っておくと、ロボショーカとか、メカショーカってのもダメだからな。好きなものがてんこ盛りでも、コーヒーラーメン茶漬けパフェなんて物を食べたくないのと同じだから。組み合わせるにも限度がある。宇宙とメカ要素は、ドゴランアーマーとか、メガネンジャーだけで十分なので、お前自身は日常を取り戻すことを推奨する」


★改めて、魔法少女の系譜(1973年まで)


NOVA「とにかく、60年代の後半は、宇宙ブームと共に、日本では魔女やら魔法少女ブームもあったのは確実なんだな。ここで、『仮面ライダー』の前番組をチェックすると面白いことが分かった」

晶華「ええと、『魔女はホットなお年頃』って何これ?」

NOVA「俺も詳しくは知らんが、1970年の秋から半年放送された魔法ものドラマらしい。その時間帯は、前述の海外魔女ドラマ2シリーズが放送されていた時間帯で、その後に和製の魔女ものを作ったらしいんだな。原作は竹宮恵子の少女マンガで、人間に化けたキツネの変身ガールが自分を助けた医者の助けをしようと、魔法で活躍する話らしい。まさか、仮面ライダーが魔女の系譜を受け継ぐ放送時間帯だったとは盲点だった。これならば、宇宙刑事ギャバンの前番組がサンディベルというのも頷ける話だ」

晶華「その時期の特撮と魔法のカップリングだと、コメットさんやアンドロ仮面の魔女先生が挙げられるわね」

NOVA「ああ、その辺の話は以前もしたな。だが、今回は東映アニメの魔法少女ものに話を戻すぞ。魔法世界から来た魔法少女のサリーが2年続いた後、69年から『ひみつのアッコちゃん』が始まる。この作品の特徴は普通の少女がアイテムの力で魔法が使えるようになる、初の後天的魔法少女という点だな。鏡の世界という異世界要素は、アリスという原典があるものの、特撮ヒーローのミラーマンよりも早いし、魔法で変身するという要素も日本の映像作品ではこの作品が元祖と思われ。テクマクマヤコンという魔法の呪文も、これが日本の元祖で、ある意味、『変身時や、技を使うときの定番の掛け声』もこれが初ではなかろうか。さらに凄いのは、赤塚不二夫の原作が始まったのは1962年で、1964年の『奥さまは魔女』以前ということだ。つまり、魔女ブームに便乗した作品ではなく、それ以前から描かれていた先見性に富んだ作品ってことなんだな。そういう意味では、もっと高く評価されてもいいんじゃないか、と思う」

晶華「ということは、仮面ライダーの変身ブーム、悪の秘密結社と戦う変身ヒーローの前に、ご町内の日常的な平和を魔法の力で守る変身ヒロインの系譜があったということね」

NOVA「そうだ。仮面ライダーは普通、ウルトラマンサイボーグ009、そしてタイガーマスクなどのスポ根ヒーローの延長線上に語られることが多いが、男女の垣根を外した場合、超能力で日常の幸せを守るという観点で魔法少女の系譜の延長上にあるということもできる。そう考えると、『変身ヒーローと魔女、魔法少女の接点』という文化史も語れそうなんだな」

晶華「なるほどね。じゃあ、そういう観点もそのうちに。今は、次に行きましょう。アッコちゃんの次は、70年の『魔法のマコちゃん』になるのかしら」

NOVA「まあ、東映にこだわらなければ、タツノコプロの『ハクション大魔王』のアクビ娘が69年秋からになるんだがな。せっかくなので、視野は広くとってみようか。アクビ娘の特徴は、人間に召喚される使い魔っぽさと、魔法を使うときにタンバリンを叩くリズミカルなアクションを取ることかな。これはアッコちゃんの呪文に続く初期の発明だと思う。楽器のリズムで魔法の力を生み出す点がな」

晶華「それに倣うなら、私も何か楽器を覚えた方がいいかも。NOVAちゃんは何がいいと思う?」

NOVA「そうだな。必殺シリーズなら三味線、ヒーローならギターか🎸トランペット🎺ってところだが、ヒロインの楽器ならビジンダーよろしくミニハープがいいと思う。まあ、フルートってのもいいな」

晶華「あ、フルートならフルーツ好きの私に合ってるかも」

NOVA「ところで、お前、コウモリの力を持っているなら、普通に超音波を放てるんじゃないか?」

晶華「え、ホゲーって?」

NOVA「音痴なのはやめてくれ。楽器はともかく、マコちゃんの話に行くぞ。彼女は15歳の人魚姫だ。つまり、ここに来て東映も異種族魔法少女を生み出したわけだな。しかも中学生」

晶華「鏡の世界の次は、海底世界か。つまり、ミラーマンからファイヤーマンの方向性ね」

NOVA「そういう発想をする辺り、やっぱり俺の娘だなあ。まあ、マーメイドが鏡の世界に閉じ込められるエピソードは、チェンジマン22話が印象的だが、それはともかく、マコちゃんの次は71年、忍者娘の『さるとびエッちゃん』と、キャンディーで変身する『ふしぎなメルモ』となる」

晶華「エッちゃんは魔法少女の系譜から外れた異色作っぽいけど、ペット犬のブクが『元祖・少女主人公と会話する動物ペット』ということで、うちのKPちゃんの原点とも言えるわね」

NOVA「まあ、ヒロインの鎧に変わるペットというのも珍しい系譜だけどな。ヒーローの鎧ならそれなりにいそうだが。それはともかく、忍者だったら67年の実写ドラマ版ハットリ君の忍者怪獣ジッポウなんてのがいたから、喋るペットキャラはそっちが原点かな。忍者犬の獅子丸が原点かと思ったけれど、それは81年のアニメ版初出のキャラらしい。他には67年のレインボー戦隊ロビンの猫型ロボット・ベルも喋るが、ロボをペットに含めていいかどうか微妙」

晶華「KPちゃんは怪獣だし、ハロだし、ネコ耳だし、考えてみれば不思議な生き物よね」

NOVA「おまけに騎士だったり、亀仙流を自称したり、自分で設定しておいて言うのもなんだが、わけが分からん。怪魔異星獣ガイナドゴランとか不思議獣ケピケピと呼称する方がいいのかもしれん」

晶華「エッちゃんの次は72年『魔法使いチャッピー』ね。設定的には、魔法の国から来た女の子で原点回帰と言ったところかしら」

NOVA「チャッピーと言えば、声優が増山江威子さん。これが次の年に、キューティーハニーに受け継がれることになる。また、72年と言えば、日本にパンダのランランとカンカンがやってきた年なので、チャッピーのペットも小さな白黒パンダのドンちゃんだったりする。が、この年の魔法少女史では、科学忍者隊のG3白鳥のジュンも見逃せない。ウルトラマンAトリプルファイターなどの男女合体ヒーローのことも考えると、戦う変身ヒロインの方向性が見えてきた時期とも言えるかな」

晶華「だから、次の73年にはゾーンエンジェルやビジンダー、それからレッドバロンの松原真里につながるわけね」

NOVA「その中だと、ゾーンエンジェルのコスチュームが魔法少女っぽい雰囲気だよなあ。主役が巨大ヒーローのゾーンファイターであるため、巨大変身できない彼女はどうしても軽視されがちだけど、立派に変身ヒロインしているわけで、劇中の活躍度は結構高い。一方でアニメだと、この年はミクロイドSのアゲハ、ドロロンえん魔くんの雪子姫、サイボーグのミラクル少女リミットちゃん、アンドロイドのキューティーハニー魔法少女風の非人間バトルヒロインが続出している。人間でも、キャシャーンのパートナーのルナや、ゼロテスターのリサといった戦うヒロインがずいぶん増えている。まあ、前年に始まったマジンガーZのアフロダイAの影響も大きいのかもしれないな。とにかく、バトルヒロインが一気に花開いた年だ」

晶華「チャッピーの後番組がリミットちゃんかと思いきや、実は間にバビル2世を挟むわけね。ちょっと意外」

NOVA「まあ、チャッピーがサリー寄りの原点回帰を狙っていたのなら、そのサリーの原作者は横山光輝さんでバビル2世の作者でもあるからな。流れとしては、魔法少女→超能力少年→ミラクルパワーを持ったサイボーグ少女という路線になっていく」

晶華「リミットちゃんも改造されたのね。やっぱり悪の組織なの?」

NOVA「いや、事故で瀕死の重傷を負った小学5年生の娘が、科学者の父親によって改造されたのがリミットちゃん。本名は西山理美で、ニックネームがリミットちゃんらしい。この時期、息子や娘を改造してサイボーグにする父親がやたらと相次ぐが、やはり仮面ライダーの影響なんだろうか。まあ、父親役の声優が柴田秀勝さんという時点で、ああ、こういう声の父親なら、そりゃ改造されても仕方ないな、と思えてくるけど」

晶華「あしゅら男爵とか、ミケーネ闇の帝王とか、銀河鉄道999機械伯爵とか、ジェネラルシャドウとか、クライシスのジャーク将軍とか、カクレンジャーの妖怪大魔王とか、ギンガマンのゼイハブ船長とか、悪の幹部や首領の声がやたらと多いものね」

NOVA「正義の博士役もあるんだが、科学要塞を研究している兜剣造博士と、あのドクロ顔の大空魔竜を作っちゃう大文字洋三博士だからなあ。これにリミットちゃんを改造した西山博士を加えると、3大柴田声博士ということになる。当然、リミットちゃんは、グレートマジンガーガイキングに匹敵する超パワーを持つことになったわけだ」

晶華「ちょっと、そんなスーパーロボットと並べるほどなの? 一体、何ができるようになったと言うのよ?」

NOVA「基本は、ペンダントを使ってミラクルパワーを発動。大人の3倍の力とか、数メートル級のジャンプ力とか、自動車以上の走行能力に加えて、魔法少女らしいコスチュームチェンジができる。まあ、フィクションのサイボーグでは標準的だが、彼女のすごさはサポートアイテムの豊富さにある」

晶華「ええと、空飛ぶバッグと、録音機能付き自律飛行可能型ベレー帽。ええと、この博士は娘にこんな物を与えて何をさせたいのかしら」

NOVA「結論を出すのは少し待とう。続いて、サーチライト付きダンシングブーツ。どうしてブーツにサーチライトなのかも謎だが、フラワーリングもすごい。指輪から花の香りというだけなら女の子らしいおしゃれを考慮したともいえるが、催眠作用付きの香りとか日常生活ではいらないだろう。他にはトラップ付き財布とか、透視コンパクトとか、あぶり出しに使えるリップクリームとか、ここまで見ていくと結論は難しくないだろう」

晶華「快盗やスパイ、秘密工作員と言ったところかしら。何て素敵なお父様」

NOVA「おうい、それが素敵なのか?」

晶華「だって、そういうアイテムがあれば、過酷な未来の戦いでも有効に活用できるわ。きっと西山博士は、リミットちゃんが大人になったときに世紀末が訪れることを危惧して、そんな素敵なアイテムを授けたのよ」

NOVA「まあ、73年だからな。『ノストラダムスの大予言』の出版年だから、あながち間違いだとも言い切れない。翌年には仮面ライダーXや、ウルトラマンレオが放送されることも考えると、リミットちゃんは時代を半年ほど先取りしすぎたような気もする」

晶華「『ノストラダムスの大予言』かあ。1999年7の月に世界が滅びるかもっていうインチキ予言のことね。だけど、未来世界で似たようなタイトルの本を聞いたことがあるような気がする」

NOVA「そりゃオマージュか何かかな」

晶華「ちょっと待って。確か『ノヴァストラダマスの大予言だコロン』ってタイトルだったような」

NOVA「何だそれ? ヤッターマンのサブタイトルか何かか? 何で俺の名前が入ってるんだよ」

晶華「さあ。NOVAちゃんって、未来の世界で予言者ということにされてるんじゃないの? 私の記憶は断片的だから、よく分からないけど」

NOVA「大体、最後のコロンって何だ?」

晶華「さあ。サイコロ振ったら、未来が確定したとか?」

NOVA「大体、ダムスじゃなくて、ダマスって何だよ。インチキ予言で騙す気満々なネーミングセンスじゃねえか。どこの誰がそんなタイトルの本を書いたんだ。風評被害で抗議してやる」

晶華「抗議も何も未来の話だって。私もよく覚えてないんだけど」

NOVA「チッ。お前の言う未来って奴は結局どうなっているんだ? タイムジャッカーの奴らに聞けば何か分かるのか?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


晶華「一体、何?」

NOVA「この揺れは……次元嵐の振動か? バカな。この〈事象の分岐点〉がここまで揺れるとは。まさか、タイムジャッカーが何か仕掛けてきたと言うのか!? いかん、このままだと……」

晶華「キャーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」


(突如、〈事象の分岐点〉を襲った、恐るべき次元嵐。果たして、NOVAと晶華の運命は? 風雲急を告げる過酷な試練。まあ、リアルでも台風関連で過酷な目にあったりしましたからねぇ、我々、阪神間の住人は。続きは停電状態が復旧して、ネカフェ難民の現状が回復してから。停電状態で未完だった話を、何とかまとめて今話はこれにて完)