ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

T&Tとパグマイアの話

★今月のウォーロックマガジン

 

 

ダイアンナ「アストがいなくなった」

 

鉄太郎「どこに行ったんだ?」

 

リバT『グランドマスターNOVAと、ゴブスレ対決をするために出かけたのです』

 

鉄太郎「ゴブスレ対決?」

 

ダイアンナ「ああ、去年の年末に始まったんだが、クリスマスと冬期の仕事の忙しさで中断していた。そろそろ再開しようって流れになったのさ。過去記事を読みたければ、こちらから

 

鉄太郎「要は、悪霊だか偽者の仕掛けたゲームに乗って、世界の命運を掛けたバトルが展開されるということだな」

 

ダイアンナ「あくまで、このブログ時空という狭い世界だけどね」

 

鉄太郎「それでも世界は世界だ。広大な宇宙規模で物事を考えるなら、マクロスペースも、ミクロスペースも五十歩百歩。人間の体内であろうと、ダリーのような寄生細菌が巣食っているなら、ミクロ化してでも少女を救わねばならない」

 

ダイアンナ「宇宙規模で物事を考えられる人は、言っていることが凄いねえ。マクロもミクロも大差ないか」

 

リバT『宇宙全体よりも広くて深いものは、一人の人間の心とも言いますしね。まあ、それにも個人差はありますが、夢と希望のエネルギーで歴史をつなぐのはいいことです』

 

触手キング「つまり、吾も自分の心の中にある栄光の触手帝国を大切にしながら、今日を生きていけばいいということだな」

 

ダイアンナ「そう。心の中に封じ込めて、外に出さなければいい。そうすれば誰にも迷惑は掛からん」

 

鉄太郎「で、アスト君がいない状況で、我々だけで何をしようというんだね、ミス・クイーン」

 

ダイアンナ「うむ、ダディーからはTRPGの研鑽をするように、という任務を与えられているんだが、詳しいはずのアストが不在の状況で、何をどうしたらいいのやら。鉄太郎さんは、TRPGについて心得は?」

 

鉄太郎「物語の世界をシミュレートした役割演技の遊戯だと聞いたことはある。演技には心得があるが、遊戯ともなると今一つだな。まるで、未知の惑星を前にして、どう探索するか検討しているような状況か。ガイドブックのような物はあるのかね」

 

リバT『最近、グランドマスターから、このようなデータが送られてきました』

 

 

ダイアンナ「おお、ウォーロックマガジン来たー。これさえ読めば、伝説の魔法使いウォーロックに一歩近づけるんだな」

 

触手キング「もう一冊は『女子高生と一緒に勉強する触手帝国ガイドブック』か。何とも素晴らしい」

 

リバT『勝手に書名を変更しないで下さい。誤解を招きますから』

 

触手キング「しかし本質は同じではないですか、吾が女神。ルルイエとは邪神クトゥルフを封じて海底に沈んだ古代都市。その名を冠したガイドブックで、女子高生探索者を売りにして世間への浸透を図った書物。これも触手帝国への一歩と言えるわけでして」

 

リバT『クトゥルフのゲーム資料と言えば、昔はこういう硬派な表紙が主流だったのですが』

 

 

触手キング「これはこれで素晴らしいが、時代はやはり萌えで釣って、深淵に引き摺り込むのが王道。甘い蜜で誘いながら、邪神への供物に捧げるのが、不思議界フーマの戦略とも関連していい感じ。吾はヘスラー指揮官のようになりたい」

 

ダイアンナ「悪い奴は天使の顔して、心で爪を研いでるものだからね」

 

リバT『だけど、私たちは名もない花を踏みつけられない自由の戦士にならなければなりません。そのために、スペーススクワッドを応援するのが本道です。私めは邪神には与しません』

 

触手キング「そうやって、綺麗事で宇宙から蛇遣い座を抹消しようとするのか?」

 

ダイアンナ「何の話だい。宇宙プリキュア最終決戦の話は他所でやれ。今はウォーロックを優先する。触手の話は、ただのフレーバーネタに留めておいた方がいい。ここは、コンパーニュに負けない健全なTRPGブログを目指したいんだからね」

 

ウォーロック版3大RPG(T&T編)


ダイアンナ「さて、このウォーロックマガジンは、ここで一押しのD&Dアレンジャーのパグマイアの他に、T&T(トンネルズ&トロールズ)とAFF(アドバンスト・ファイティング・ファンタジー)をサポートした雑誌なんだが、あたしには、それらの歴史背景がさっぱり分からない。だけど2ページの監修者あいさつで、簡単に歴史概要が載っているので、いい勉強にはなるな」

リバT『世界最初のRPGであるD&Dは1974年に出版されました』

鉄太郎「1974年といえば、宇宙パトロールMACの年だな。懐かしい」

リバT『D&Dについては、当ブログの過去記事でもいろいろ書かれているので、今回は割愛。そして、T&Tこそは世界で2番目のRPGと言われています。登場は1975年』

鉄太郎「正月明けにババルウ星人の陰謀を解決したと思ったら、その翌週にMACが壊滅した年か。それから今年で45年。時の流れは早いものだ」

リバT『それよりもスーパー戦隊45周年を祝ってください。あ、日付けもキリよく4月5日ですから』

触手キング「トンネルズと言えば、去年は仮面ノリダーも話題になったよな」

リバT『そちらは正確には、ひらがなのとんねるずですけどね。とにかくT&Tは、D&Dの二番煎じみたいな名前で軽視されていた時代もあったのですが、1987年に社会思想社の文庫本RPGとして第5版が日本語翻訳され、ゲームブックサポート雑誌のウォーロックでもサポートされました。ロードス島戦記とコラボしたリプレイが掲載されたり、豊富なソロシナリオで「ゲームブックTRPG」という入門の役を果たしたりして、後のソード・ワールドにつながる地盤固めを成し遂げた功績も大きい作品です』



ダイアンナ「D&Dでは版権問題で自由なサポートができないと考えたSNEが、より自由に展開できる素材としてT&Tに白羽の矢を立てた、という話じゃなかったかな。確か、ダディーが以前にそう書いていたような気がする」

リバT『こちらの記事とか、ですね。80年代の国内TRPG史でしたら、こちらもお勧めです。まあ、構想だけは大きくて、手が届かないようなことをいろいろ書き連ねておりますが、伸ばした手の先がいろいろな話のネタに枝分かれしているような気も』

ダイアンナ「平成になってからの動きも気になるな」

リバT『平成のTRPGは、89年のソード・ワールドからスタートする感じですね。厳密には他の作品もありましたが、後世への影響の大きさから考えると、そこを柱とすべきでしょう。
『それはともかく、T&Tも社会思想社がゲーム関連のサポートから手を引いた後、版権が角川に移って、ソード・ワールドのシステムデザイナーである清松さんがバージョンアップした「ハイパーT&T」という形で91年に再出版され、ロードスと共に「コンプRPG」誌のサポートを受けて発展。
『そしてハイパーT&Tのリプレイ「ドラゴンズ’ヘヴン」がゲームデザイナー北沢慶氏の出世作の一つ(ロードス初期の水野さん同様、小説化までは名前が出なかったけど)として展開され、そのコンピューターRPGのシナリオの一部(キャラ会話部分)には、グランドマスターも原稿書きしたという話も聞きますが、残念ながら製作会社のデータイーストの倒産によって発売されず、涙を呑んだという逸話もあります』




ダイアンナ「下請け会社の悲哀みたいなものを感じるね」

鉄太郎「せっかく苦労して仕上げた仕事が、日の目の出ないままに消えるということは、大人社会で長年働いていると、よくあることだとも言えるが、そこからどう立ち直るかが個人史としても一つのドラマだったりするんだろうな」

リバT『こうして、T&Tの時代は終わるかと思われたのですが、その後、世紀が明けて2006年に第7版が新書サイズで出版(新紀元社)。その時は継続サポートの少ない一過性の作品だったのですが、次いで2016年に第8版となる完全版が登場。これが現在のT&Tとなります』



ダイアンナ「ダディーはそれらを全部追っかけているのか?」

リバT『第7版まではしっかり追いかけていましたが、8版のBOX版には手を出さなかったようです。さすがにサイコロたくさんと電卓付きで値段がかさむBOX版をメモリアルアイテムとして買うほどの気構えはなかったようで。ただ、その後、ブック版でルールだけ出た際には喜んで買っていました。それでも、ソロシナリオまでは手を出していないのが現状。昔の文庫版ソロシナリオを持っているし、他にもしたいことがあるので、T&Tソロシナリオで遊んでいる時間と情熱がないということで』

ダイアンナ「確かにD&Dを追っかけつつ、T&Tまで全てに手を出すことはできないか」

リバT『一応、ルールには興味があるので、シナリオ以外のサプリメントは買っているのですけどね』



ダイアンナ「モンスター本だな。ダディーのことだから、すでに旧版を持っていたんじゃないか?」

リバT『ありますね。ただ、この新作には、異種族用の追加呪文が新たに加わっていて、「魔術師としては呪文に興味がある」とのことで』

ダイアンナ「どんな呪文があるんだ?」

リバT『それを話すと長くなるので、また別の機会に。ともかく、現在復活したT&TとそれをサポートするT&Tマガジンが、現在のウォーロックマガジンの前身になりますので、まずはT&Tの話から始めた次第です』


ウォーロック版3大RPG(パグマイア編)


リバT『次に語るなら、歴史順にはAFFになるのですが、これも年季のあるゲームですので長くなりそうですから、次の機会に回します。そして、今回の本命でグランドマスターが一番期待していたのが、パグマイア関係です』

ダイアンナ「D&Dの簡易版という認識で問題ないよな」

リバT『厳密には、D&D第5版の簡易版ですね。単にD&Dですと、グランドマスターの世代ではどうしても原体験である赤箱クラシックD&Dを思い出す人も多いでしょうから』

鉄太郎「ウルトラマンと単純に書いて、初代ウルトラマンを連想する者とジョーニアスを連想する者と、ネクストを連想する者と、今度の春から放送されるアニメ版を連想する者と、DCコミック版偽スーパーマンの悪役ウルトラマンを連想する者に分かれるようにか?」

リバT『さすがに、DCコミック版のウルトラマンを連想する人間は少ないと思われますが』

鉄太郎「しかし、今度、マーベルと円谷が提携して初代ウルトラマンをプッシュするという話もあるぞ」

リバT『本当ですか?』

鉄太郎「これを見たまえ

ダイアンナ「こいつは驚いたね。すると、将来はジャイアントマンがウルトラマンと巨大対決する話もあるかもしれないってことか」

リバT『提携はレッドマンだけで終わらなかったということですね』



鉄太郎「うむ。この企画が順調に展開すれば、次はセブンが呼ばれて、私もアメリカで忙しくなる可能性もあるわけだ。だから、ここでアメリカ文化の産物であるTRPGの勉強をすることにも、意義があるかも知れん」

触手キング「すると、鉄太郎どのの後に付いて行けば、クールな触手ヒーローもマーベルに進出して、テンタクル・キングの時代が到来することも夢ではないか、と」

ダイアンナ「そいつは夢だけに留めておく方がいいだろうさ。それより、パグマイア新作の話をしておくれ」

リバT『かしこまりました。まず、犬RPGのパグマイアに相対する猫RPGの「モナーキーズ・オブ・マウ」の日本語版が発売決定したようです。今年の8月予定とか』

ダイアンナ「おお、ついに猫になれる! って、夏の話かよ。ずいぶんと先の話じゃないか」

リバT『春には、パグマイアのシナリオ集が出るそうですよ。しかも、そのうち3分の1が今月のウォーロックマガジンに先行掲載されてます』

ダイアンナ「そいつはサービス満点の雑誌だな。これを読んで続きが気になったら、シナリオ集も買ってね、というお試し版か」

リバT『ついでに、パグマイアにD&Dのデータを導入するためのガイドまで、ホビージャパン公認で掲載されていますね。まさか、ウォーロックマガジンでD&D関連の記事が読めるとは思いませんでした』

ダイアンナ「すると、パグマイアの世界にもゴブリンを登場させることができる、ということだな」

鉄太郎「ゴブリンは、ファンタジーの定番種族と聞くが、パグマイアとやらの世界にはいないのかね?」

リバT『ええ、基本ルールブックには登場しておりません。しかし、D&D5版には現在、日本語で読めるサポート雑誌がございませんので、全ての情報はネット頼り。もしも、ホビージャパンとうまく提携できれば、ウォーロックマガジンでも多少ともD&D用の記事が継続して載るかもしれません。ともあれ、現在、日本語翻訳されているD&D5版の商品が写真で載ってたりして、いい宣伝にもなっているようですね。記事内容にも「パグマイアの犬たちが次元移動して、エルフやドワーフたちのいるD&D世界で活躍する話」とか「犬たちの開拓地に、未知の人型生物(ゴブリン)が迷い込んで害を及ぼしている」といった遊び方が提案されています』

ダイアンナ「D&D5版は、パスファインダーとライバル関係だが、パグマイアとは提携する道を選んだようだね。この辺のRPGシステム競争を眺めるのは楽しそうじゃないか」

鉄太郎「円谷的には、ハヌマーンの出てくる映画は黒歴史にしたものの、リブットについては公式に認可してサポートする道を選んだみたいなものだな」

リバT『それは、例えとして正しいのかどうか分かりませんが、生々しい話題になりそうなので、深く掘り下げないようにしたい、と。とにかく、今のD&DはTSRの女帝時代と比べて、オープン・ゲーム・ライセンスという形で版権がゲーマー向きに大きく解放されたりしていますので、いろいろ混ぜて遊ぶのも自由になっているようですね。自由と解放は素晴らしいことです』

ダイアンナ「では、D&Dとパグマイアの提携も現実化したようだし、当ブログ的にも両方を混ぜた話題を展開しても、時流にはかなっているということだ。このあたしもしっかり勉強して、話題を主導できるようにはなりたいね」

鉄太郎「うむ、犬RPGか。そう言えば、昔、光太郎が飼っていたラビドッグを思い出すな。パグマイアには、宇宙犬は存在するかね?」

リバT『さすがに、公式には存在しないと思いますが』

鉄太郎「何だ。だったら、宇宙に憧れるラビドッグというキャラを作成するというのはどうだ? そうだな、私が鉄太郎だから、キャラクター名はアイアン・ラビドッグ。タフな肉体を誇る風来坊で、天体観測が好きで、将来は宇宙に飛び立ちたいと考える、純朴なロマンチスト犬というのはどうかね?」

ダイアンナ「何だかイケそうな気がする設定だ。鉄太郎さん、あなたは本当にTRPG初心者ですか?」

鉄太郎「いや、私もカプセル怪獣など、獣好きなものでね。レイオニクスのレイからも、いろいろ獣と心を通わせるコツなどを聞いたものだ。自分を獣の気持ちに寄り添わせるようにする瞑想術とかな。とにかく、ルールはよく分からないので、誰かにリードしてもらうと助かる」

リバT『では、猫ルールは夏だと分かったので、それまでは犬キャラを作って遊んでみるとしますか。ただ、先にウォーロックマガジンのAFF話をしてからということで』

(当記事 完)