ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

ゴブネズミの洞窟へ(ワンデルヴァー4話)

★バリー・ザッシュの事情

 

 

ガイド役NOVA「当ブログの背景画像をパグマイアのルールブック表紙に替えた」

 

 

牧師のフリーダ(リバT)「左からラッター、ガーディアン、ストレイの3匹の犬が、大アリと戦っているイラストですね」

 

野犬のアイアン(鉄太郎)「リアルでやや陰気な直立犬の描写だな。もう少しカートゥーン的な可愛いイラストの方がウケるんじゃないだろうか。トムとジェリーのような」

 

NOVA「俺のイメージは、前回も話した『名探偵ホームズ』など日本の擬人化動物アニメですね。それと、最近ではガンプラアニメの『ビルドダイバーズRe:RISE』の惑星エルドラの獣人世界観にパグマイアの匂いを感じたりしているわけで」

 

魔工師のルビー(ダイアンナ)「しかし、パグマイアにメカは登場しないんだろう?」

 

NOVA「世界設定的には、ヒトの遺跡から巨大な神像メカを発掘させてもいいんだけどな。ゴッドマジンガーとかみたいに。敵データの中には、カパタパっていう機械獣的なメカモンスターもあるわけで」

 

守護者のモッサ(触手キング)「ワンデルヴァーに登場させる予定は?」

 

NOVA「さすがにない。D&Dフォーゴトン・レルムは機械文明と相性が悪い気もするし。エベロンだったら機械もありなんだろうけどな。今夏に、第5版のエベロンワールドガイドが出るという噂を聞いて、楽しみにしつつも、コロナの影響でどうなるかなあ、と気にしている俺がいる」

 

狩猟者のバリー(アスト)「とにかく前回の続きに移ろうぜ。このオレ、ハンターのバリー・ザッシュは立ち寄ったワンダリンの街で運命の出会いを果たした。彼女の名前はメルシー・ポメラニアン。どこか行方不明の妹に似た《つぶらな瞳》を持つ美少女商犬だ。オレは彼女の笑顔のために、ゴブネズミに捕まった者たちを必ず救出しようと誓ったわけだ」

 

NOVA「大幅に主観交じりのあらすじをありがとう。しかし、メルシーが妹似ってどういうことだ? お前の家系はスピード重視の競走犬であって魅力重視の愛玩犬メルシーとは違うはずだが」

 

バリー「うちは雑種だぜ。父親は競走犬で、母親が愛玩犬。オレは父親似で、妹が母親似。設定上、何の問題もないはずだろうが」

 

NOVA「そんな設定、初めて聞いた」

 

バリー「初めて言ったからな。あと、オレの背景芸に《民衆の英雄》というのがあるんだが、その解説にこうあるんだ」

 

 

●《民衆の英雄》

 君は一般市民に広く慕われており、簡単に馴染むことができる。

 (中略)

 また、フォーチュンを使うことで、初めて登場する一般市民のNPCを古い友か仲のいい親類だとすることができる。

 

 

バリー「そこで隠し設定という形だが、オレの母親の出自が駆け落ち家出したポメラニアン家の女性で、その妹がメルシーの母親。つまり、オレとメルシーは互いにそうと知らないものの、実は血縁つながりの従兄妹。オレはメルシーにどこか他犬とは思えない、母や妹に似た匂いを感じて、自分でも戸惑いながら意識しているという設定でどうだろうか?」

 

NOVA「どうだろうか? って尋ねられると、公正に見て『悪くはないし面白い』と答えておくよ。ルールをよくチェックしているし、ガイド役としては追加設定として受け入れてもいい。『よくもまあ、自分に都合よく考えたものだ』と感心しながら、フォーチュンをあげてもいいぐらいだ」

 

バリー「おお、珍しく受け入れてもらえそうだ」

 

NOVA「しかし、問題が一つ。フォーチュン使用には、仲間全員の了承を必要とするんだ。俺は良くても、他の仲間は認めてくれるだろうか?」

 

バリー「みんな、是非とも了承して欲しい(m0m)」

 

ルビー「要は、お前がNPC美少女と仲良くやって、ドラマを盛り上げたいって腹なんだろうが、あたしとしては認めたくないね」

 

バリー「何でだよ、女帝」

 

ルビー「お前には、あたしというパートナーがいる。他のメス犬に尻尾を振るようなマネを、このあたしが許すと思うのかい?」

 

★バリー・ザッシュの情熱的な説得タイム


バリー「なあ、女帝よ。これはあんたにここまで付き従った結果、オレが見つけることができた運命なんだ。オレのこの運命は、あんたが導いてくれた結果なんだよ。それなのに、あんたがそれを否定するのなら、オレはあんたの導きを今後、信じられなくなってしまう。オレの運命をあんたが認めてくれれば、今後ともオレはあんたの導きを信用して、お宝探しにも手を貸してやる。認めてくれなければ、オレとあんたの付き合いもこれまでだ」

ルビー「……チッ、そこまで言われると、こちらも折れないわけにはいかないね。あたしはバリーとの関係を崩したくない。だから、こいつは大きな貸しということにしておいてやるよ。あたしは、バリーがメルシー嬢と隠れた従兄妹関係という設定にするために、フォーチュン使用することを認証する。その代わり、バリーはあたしがお宝を見つけるまで、あたしとの主従関係を解消しない。これでいいんだね」

バリー「おお、恩に着るぞ。さあ、ガイドよ。これでいいんだな」

NOVA「(まさか、ダイアンナを説得してしまうとは、アストの熱意は侮れん)ああ、他のメンバーも異存はないか?」

アイアン「そこまで真剣に設定構築されたのなら、我々がこれ以上、口を挟む余地はないと思うが」

NOVA「だったら、『バリー・ザッシュとメルシー・ポメラニアンは、お互いに気づいていないけど従兄妹である』という設定を採用しよう。そして、消費フォーチュンだけど、『元々、メルシーは情報源となるお助けNPCとしてガイドが設定したキャラだし、仲良くなったからと言ってゲーム展開がこれ以上、有利になるわけじゃない』『バリーの設定を考える努力と情熱に敬意を表して、フォーチュンを与えてもいい』ということも鑑みて、差し引き消費なしでいいわ。つまり、現在のフォーチュンは変わらず5ってことで」

バリー「おお、何か得した気分だぜ」

NOVA「それと、フォーチュン使用に関して、今ルールを読み直して、気づいたんだが、『ガイドの扱うNPCのフォーチュン絡みの割り込み行動なんかは1シーンに1回』という制限があったんだな。そうと気づかずに、前の戦闘では何度も割り込みを仕掛けていたことをミスと判断し、謝罪の上で、以降は敵側の割り込みは1戦闘シーンで1回と裁定することを宣言するよ」

フリーダ「確かに、敵が何度も割り込みを仕掛けてくるなら、不毛な割り込み合戦をいちいち心配しないといけませんからね」

NOVA「つまり、ガイドはここぞというタイミングだけ、敵キャラに割り込み行動をとらせる。プレイヤー側にはそういう縛りはないので、フォーチュンの範囲でご自由にってことだ」

モッサ「確かフォーチュンは判定の振り直しにも使えるんだったな」

NOVA「他には、呪文の使用回数を越えて呪文を使ったり、背景芸と組み合わせてNPCと親しい関係を演出して情報を得たり、便宜を図ってもらうことが可能だ」

アイアン「すると私の場合は、《野犬の尊敬》の背景芸を使って、野犬や自由犬キャラを『実は昔なじみだった』と後付けで主張してもいいわけだな」

NOVA「それぞれ、自分の背景に基づいて積極的にコネが構築できるわけだね。ルビーは裏世界の犯罪者に知り合いがいて、フリーダは信仰の世界で、モッサは兵士や官警に、ガイドの想定とは関係なく交友関係を主張できる。まあ、バリーの《民衆の英雄》の使い方は、拡大解釈し過ぎている気もするけどな。旅先で知り合った女の子が自分の従妹だったなんて、英雄と関係ないじゃんってツッコミが入るかも」

バリー「まあ、オレは運命に導かれているって設定だからな。妹を探しているのも事実だし」

NOVA「そうやって、登場する女性みんなに『君は生き別れの妹に似ている』とか言って、いちいち言い寄るつもりじゃないだろうな」

バリー「まさか。ハハハハハ」

ルビー「次にこういうことがあったら、呆れて尻尾を踏んでやる」


★馬の死体


NOVA「それで、君たちは今、ワンダリンの街を出て、来た道を徒歩で引き返して、ゴランドたちが襲撃されたと思しき地点にたどり着いた。もちろん、殺された2頭の馬の死体も転がったまんまだね」

アイアン「さすがに、これ以上は放置できないな。動物好きな私としてはスコップで穴を掘って埋葬してやりたいと思う」

NOVA「スコップ?」

アイアン「ストレイのリュックサックにはスコップが入っているんだよ」

NOVA「それはたぶん、片手サイズの小さなスコップであって、工事で使うような穴掘り用の大型スコップじゃないと思いますね」

バリー「荷馬車の中に採掘道具があったよな。大型スコップの一本ぐらい拝借していたってことにはできないか」

NOVA「そんな大きな物を勝手に拝借したりは……普通はできないだろうけど、ここに馬の死体が転がっていることは分かっていたからな。動物好きなキャラだったら、判断力判定で15以上を出せば、大型スコップを『実は持って来てた』としてもいい」

アイアン「ならば(コロコロ)15。成功だ。背中に背負っていた大型スコップをジャキーンと取り出す」

バリー「俺も手伝うぜ。(コロコロ)8。ダメだ、頭の中がメルシーのことでいっぱいで、馬の死体のことなんて気にもしていなかった」

モッサ「吾輩も加勢するでごわす。(コロコロ)17。ゴランドアーマーに内蔵されていた大型スコップを引き出す」

NOVA「内蔵されているのかよ」

モッサ「出目がそう言ってるからな」

ルビー「あたしは(コロコロ)1。力仕事なんてゴメンだね」

フリーダ「私めもスコップは持ってませんが、埋葬のお祈りぐらいはさせてもらいます」

NOVA「判断力15以上の『実は持っていた』判定って結構面白いよなあ。これが商人出自のキャラだと、判定に有利になるわけだし」

アイアン「では、私とモッサは道の脇に穴を掘って、馬を埋葬してやるってことでいいな」

NOVA「うん。こういうプレイってTRPGならではって感じがしますな。コンピューターゲームだったら、モンスターを倒しても死体の後処理を考えるゲームって少ないし。たぶん、死体を一番気にする職業ってネクロマンサーか、あるいは死体解体して戦利品が得られる怪物狩人だと思う」

アイアン「だけど、これから交易しようって街道で獣の死体が転がっていたらイヤだろう?」

ルビー「でも、それを言ったら、ゴブネズミの死体も放置したまんまだしね」

アイアン「後で埋めに行かないと」

 倒した敵の死体処理を気にするプレイヤー、川上鉄太郎なのであった。
 まあ、ヒーロー物だと、多くの敵怪獣や怪人は、遺体も残さず爆発しますからねえ。パグマイアの敵も爆発させた方がいいのかな(いやいや)。


★ゴブネズミの踏み分け道


 妙なこだわりを持って死体の片付けをした5匹の犬は、一仕事終えて昼食をとった後、いよいよゴブネズミの足跡を追跡することにした。

NOVA「では、道外れの茂みの奥から森の小道に分け入ることができる。どういう隊列で進むか宣言して下さい」

ルビー「足跡追跡ができるのは誰だったかな?」

NOVA「〈生存〉技能または判断力の能力値判定になるね」

バリー「〈生存〉は、ハンターのオレが+4で持っている」

アイアン「私も持っているぞ。+3だが」

ルビー「だったら、2匹に前を進んでもらって、真ん中をフリーダ、その後をあたし、最後尾にモッさんという隊列がいいんじゃないかな。もしも背後から奇襲を受けても、モッさんが壁になってくれれば安心だし」

NOVA「では、そういう隊列で10分ほど進んだ。ここで先頭を行く2匹に、〈感知〉または判断力判定をしてもらおうかな」

バリー「やはり〈探索〉だけでなく〈感知〉も必要だなあ。レベルアップしたら習得したい。(コロコロ)出目13に判断力で+2して15」

アイアン「すまない。こちらは5だ」

NOVA「では、アイアンが足元に仕掛けられたロープに気づかずに引っ掛かりそうになったのを、バリーが警告することで事なきを得る」

バリー「アイアンの旦那。足元に気を付けな」

アイアン「おっと、私としたことが。助かったよ、ハンター君」

バリー「いいってことよ。しかし、ゴブネズミの奴、姑息なことをしやがって」

NOVA「罠の種類は、逆さ吊りだね。殺傷力はないが、ちょっとした警告あるいは獣を狩るためのものかもしれない」

アイアン「辺りに敵の気配は?」

NOVA「特に感じられない」

バリー「では、先に進む。もちろん、罠や奇襲に警戒しながらな」

NOVA「はっきり警戒を宣言したのでボーナス+2して、さっきと同じ判定をしていいよ」

バリー「今度は低い。いろいろ足しても11だ」

アイアン「こちらは18だったよ」

バリー「今度はアイアンに助けられるか、いや、一応、オレには『危険感知の鈴』があったんだ。使えるか?」

NOVA「判定有利だから、もう一度ダイスを振り直していい」

バリー「今度は……よし、18でアイアンと同値だ」

NOVA「それなら、二人同時に気づいたことにしよう。落とし穴が掘られていた」

バリー「穴かよ」

アイアン「ならば大型スコップで埋め直そう」

NOVA「って、埋めちゃうの?」

アイアン「穴が空いてあったら埋める。当然だろう?」

NOVA「そうですか、当然ですか、ハハハ(いや、落とし穴をスコップで埋めて行くキャラって初めて見る気がする。自分だけかな?)」

 ……ということで、野外活動に長けた2匹のおかげで、一行はゴブネズミの罠も難なく切り抜け、ついに連中の巣窟である地点に到達した。
 ここから後は『ギバ牙族の隠れ家』と呼ばれるダンジョンの探索に移ります……が、今回はここまで、ということで。

(当記事 完)