ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「火吹山の魔法使いふたたび」攻略感想(3)

3度めの挑戦

 

NOVA「今回は、3人めによる完結編だ」

 

アスト「新キャラはYou3号だな」

 

NOVA「いや、違う。1号、2号と来れば、次の主役はYou新1号と決まっている」

 

ダイアンナ「YouV3じゃないんだね」

 

You新1号:技術点12、体力点20、運点10

 

NOVA「今度のキャラは、ザゴールとの最終決戦に備えて技術点だけを最高の12にアップデートした。まあ、これによって2Dで技術点以下を出せばいい技術点判定には決して失敗しないという状態だが、それじゃゲームとして味気ないという意見もあり、『技術点11、体力点24、運点12』を推奨するサイトもあったが、まあ、技術点判定で12を出せばファンブルというルールであれば問題なかろう。いずれにせよ、最終決戦ではダイス運が悪くて、こちらの技術点が1上なのに、対等の戦いになってしまって、かろうじて残り体力2点で競り勝ったというスリル満点のラスボス戦になったことを先に報告だ」

 

アスト「それで負けていたら、どうするんだよ?」

 

NOVA「もちろん、4人めを作って、やり直していたさ。正解ルートや必要アイテムの確認のために多少のチートは使うにしても、一度はきちんと最初から最後まで正当なルールに則って、ラスボス戦までプレイしないと、ゲームブックを攻略したとは言えまい。もちろん、1度攻略した後、未確認イベントの確認とか、パラグラフのフローチャート作りとか、マニアックな解析作業に情熱を燃やす猛者もいるだろうがな」

 

アスト「とにかく、お前のプレイでは、1人めが火吹山に到達できずに死亡。2人めはゴルゴンに石化させられたにも関わらず、チート技を使って復活し、限られた命を攻略情報収集に費やして、ラスボスの元に到達するも、能力的に勝てないと理解。そして、3人めが真の勇者ということで、ザゴール退治を果たしたってことだな」

 

NOVA「ああ。なお、攻略には全部で2日を費やした。2人めが死んで、その後、インターバルをはさんだ形だな。モチベーション的には、初日で『正解ルートを調べて、難解な作品の実態を知って、ストーリーも分かったから満足』。しかし、2日めに『やはり、きちんと最初から最後までプレイし直さないと、正しくクリアしたことにはならないな』と3度めの正直で頑張って達成感を得た次第だ」

 

アスト「そして、その時の感想をブログ記事に書き残そうと決意したわけだな」

 

NOVA「で、ゲームブックのプレイよりも、ブログ記事の方が時間と労力を多量に費やした気分だ。一記事でサクッと感想を書いて終わるつもりだったのに、まさか細かく攻略内容まで書き残すことになるとは」

 

アスト「普通は、ゲームブックの攻略記事で『チート技を使いました』なんてバカ正直に書かないって」

 

NOVA「それこそが、実プレイの記録だからな。決して、データだけじゃない生の体験記って記事を目指した次第」

 

竜の牙クエストつづき

 

NOVA「さて、前回は竜の牙(315)と竜の牙(186)を入手して、186は風のエレメンタルを召喚するという情報を知ったところまでプレイした。この牙の入手と、牙の使い方の情報を含めて全部で8ヶ所のパラグラフを経ないと、ダメなんだな。そのための必須アイテムは、『拡大鏡』と『革の手袋』となる。他には『ロープ』がないと落下してケガで技術点を失う場所があるし、『鏡』がないとゴルゴン戦を突破することが非常に難しい(能力と運次第で決して勝てなくはないが)」

 

アスト「つまり、『拡大鏡』と『革の手袋』は必須。『ロープ』と『鏡』はなくてもクリアは可能かもしれないが、相当に厳しくなるから、持っていく方が吉ということだな」

 

NOVA「まあ、その他のアイテムが有効な場面もあるんだが、それらは攻略上必須ではなくて、避けられるイベントだ。避けていいイベントかどうかを知るのも、ゲームブックの攻略の過程だけどな」

 

アスト「で、最後まで到達するまでの道筋はただ一つ、と」

 

NOVA「ここまでの流れを確認すると、以下の通りになる」

 

・まずムースと一緒にスパイ追跡を行い、途中で『盾』ゲット。スパイを倒して『Z金貨3枚』をゲット。
・道中、『キノコ』と『不可視の指輪』をゲットした後は、夜営の廃屋を見つけて、『鉄の鍵(142)』と『積み木』をゲット。

・ストーンブリッジからの川旅では、オークの罠には引っかからずにスムーズに川を越えて、カアドの街へ。偽ヤズトロモを倒して、ヤズトロモさんから情報を得る。

・店の前の少年に『積み木』を渡して、買い物できるようにする。買い物は『拡大鏡』と『革の手袋』は必須で、『ロープ』と『鏡』はないと厳しい。他はなくてもクリアに支障はない。

・ズート・ジンマーの部屋番号36を覚えて、大鷲に乗って火吹山へ(途中で着陸を推奨)。

 

ダイアンナ「こうして、無事に火吹山へ到着できたんだね」

 

NOVA「直接、火吹山へ向かえば、難なく到着できるんだが、『廃屋』『ストーンブリッジ』『カアド』を経ないと、必須アイテムや情報が得られないからな。火吹山に入ってからの攻略ルートはこうだ」

 

・左→左と進むと、扉が3つある。正解は1つめと3つめ。

・1つめの扉で、『竜の牙(315)』をゲット(革手袋が必須)。他にも細々としたアイテムが入手できるけど、使わない。

・3つめの扉で、『金の指輪(30)』をゲット。ゴブリンを追っかけて、『スカルバイターの剣』をゲット。

・ゴルゴンを『鏡』で倒して、続くオークの部屋で『銀の鐘』をゲット。『金のスプーン』も持って行くといい。

・36番のキーナンバーでズート・ジンマーを助けて、彼の犠牲のおかげで『竜の牙(186)』をゲット。

・洞窟トロールを倒して(ニンニクをゲットできるけど、必要ない)、その後、トログロダイトから『矢の合言葉』と『投擲ダガー』をゲット、

・人ネズミの渡し守には金貨を渡さず(渡すと3分の2の確率で死亡イベント)、撃退。その後の試練は『謎』を選択して、50と90の正解を順に答えて、さらに書物を『拡大鏡』で読む。『竜の牙』(186)が風の力を持ち、水を撃退することを知る。

 

NOVA「前回はここまで話したわけだな」

 

アスト「その後、『穴』の試練に進んだ場合に遭遇するスライム話で、寄り道脱線したんだな」

 

NOVA「あと、興味深い情報は、竜の牙の情報が手に入る『龍の目』の書物とは別に、『ヴァンパイアの血』という書物を読める。こちらを読むと、『龍の目』が読めなくなるので、外れルートなんだが、なかなか面白いことが書いてあってな。思わず読みたくなる」

 

ダイアンナ「それは、確かに興味深いな。何が書いてあるんだ?」

 

NOVA「邪悪な魔法のポーションの多くに、トカゲの血が用いられていること。ヴァンパイアの血が必要なポーションは数少ないが、《疫病》《ゾンビ創造》《ブラッドアイ》《生命奪取》などらしい。FFの世界観としては大変面白い情報で、TRPGのネタにも活用できるかもしれないが、本作をクリアする上では全く必要でないダミー情報、フレーバー情報って奴だ」

 

アスト「普通の冒険者は《疫病》のポーションなど必要としないだろう」

 

NOVA「まあな。《疫病治癒》のポーションならともかくな。ただ、《疫病治癒》のためには、元となる《疫病》のポーション知識が必要になる可能性もあるが、とにかく外れ情報でもワクワクするので、ここに記載しておく次第だ。いつか何かの役に立つかもしれん」

 

アスト「魔術師ってのはこれだから。実用性とは関係なく、無駄な知識を追いかけやがって。それより、次に進めよ」

 

 

NOVA「ああ、前回の最後に『胸甲』を手に入れていたんだったな。これで、技術点が1点増えたらいいんだが、あくまで1点回復するだけだからな。極力、技術点を減らさないようなルートを選んでいたらメリットは少ないんだが、それでも後々、『胸甲がないと死亡率が上がる』ので、ゲットするべし、ということになる」

 

アスト「『胸甲』ゲットの後は?」

 

NOVA「次の部屋では、合言葉の『矢』を答えて、トログロダイト主催の『羊の目大食い大会』に出場する」

 

アスト「何じゃ、そりゃ? 羊の目を食べないといけないのか?」

 

NOVA「俺だって、そんな物に出場なんてしたくはないんだが、これで勝たないと、『竜の牙(27)』が手に入らないんだから、ここは我慢してデリシャスパーティーを堪能するしかないんだよな。羊の目のレシピッピでも見えることを期待して。

「とにかく、このイベントは羊の目を何個食べられたか、自分も含む4人の競技者でダイスを振り合うことになる。優勝できるかどうかは完全に運ゲーだ。参加者のバーバリアンと賭け事をすることで、勝てば竜の牙が手に入る。勝率は2分の1だ」

 

アスト「つまり、負けるとゲームがクリアできなくなる、と」

 

NOVA「幸い、チート技を使わずに運良く勝てたんだがな。ザゴール戦と同じぐらいドキドキしたイベントだった。そして、運命の選択肢、パラグラフ304番に到着する」

 

アスト「そこでは何が?」

 

NOVA「T字路で、左と右を選ぶだけだが、左に行くと、もれなく死ぬ。絶対に左に行くなよ」

 

 

アスト「だったら右に行くのみだな」

 

NOVA「まあ、左のイベントも面白いので、話を聞け」

 

アスト「死ぬと分かっているなら、聞いても無駄だろう?」

 

NOVA「いや、男には例え死ぬと分かっていても戦わないといけない時がある。ゲーマーには例え死ぬと分かっていても、覗いてみたいパラグラフがあるんだ。とにかく、左を覗いて、笑って死ぬ。それがマニアのツボだ」

 

アスト「難儀な性分だな。まあ、オレじゃなく、お前が死ぬのなら、オレは止めないがな。面白い死に様を見せてくれ」

 

NOVA「ヴァンパイアに会う。『ニンニク』か『銀の短剣』を持っていなければ、戦いに勝てない。喜んで死のう」

 

ダイアンナ「こうして、ダディーはヴァンパイアに血を吸われて、新たなヴァンパイアになるんだな。めでたしめでたし」

 

NOVA「残念ながら、そういう選択肢はないんだな。勝てないと悟ったら、もう逃げるしかない。そして、逃げた先で落とし穴にハマって、ズート・ジンマーと同じ運命を辿るんだ」

 

アスト「穴の底の逆棘に貫かれて死亡か。もしも、ヴァンパイアを倒したら、どうなるんだ?」

 

NOVA「部屋を出て、やはり道の先で落とし穴にハマって、逆棘の餌食になる。つまり、304で左に進んだら、ヴァンパイアに勝とうが負けようが、結局、死ぬことには変わりない袋小路に陥るわけだ」

 

アスト「ヴァンパイアとの戦いに意味がない、と」

 

ダイアンナ「むしろ、ヴァンパイアに血を吸われて、悪堕ちしていた方が幸せなのでは?」

 

NOVA「まあ、ヴァンパイア主人公のゲームブックは珍しいけどな。ヴァンパイアがラスボスのゲームブックはいくつもあって、何度かヴァンパイア堕ちのバッドエンドを見てニヤニヤしたり、ヒロインをNTRれたりして妄想をたぎらせたりしたのも、10代から20代の昔話だったりする」

NOVA「ともあれ、『ふたたび』のヴァンパイアイベントは、妄想を掻き立てる余地があまりないのが残念だな」

 

アスト「というか、『ふたたび』には妄想を掻き立てるような女性キャラが登場しないだろう?」

 

NOVA「いないことはないんだが、まあ、先の楽しみにして話を続けよう。左のヴァンパイア・バッドエンドルートは避けて、右に進む。技術点10、体力点10のカオス・ウォリアーを頑張って倒して、『革の鞭』『癒し効果の銅の腕輪』『銀貨2枚』をゲットしないといけない。他にも〈ネズミの頭蓋骨〉〈馬蹄〉〈召喚の角笛〉なんかがあるが、役に立つことはないので、好きにすればいい。しかし〈銀の首飾り〉だけは危険なのでダメだ」

 

アスト「何がどう危険なんだ?」

 

NOVA「首につけると、カオス・ウォリアーがアンデッド化して復活するし、背負い袋に入れるとニンニクパワーで古代の呪文が発動して、Youを即死させる。俺もこれまでゲームブックはいっぱい解いてきたが、持っていたニンニクの力でプレイヤーキャラが死ぬようなイベントは初めて見た。というか、You2号はニンニクを持っていたので、ここでも死んだ形になる。『まさかのニンニクで死ぬのかよ〜!』と心の中で叫んだのも先週の話だ」

 

ダイアンナ「ニンニクは吸血鬼にとって恐ろしいからな」

 

NOVA「俺は吸血鬼じゃなくて、吸血鬼好きのただの人間なんだが、まあいい。他には、ここで本のページがあって、拡大鏡を使えば、『(94)で風のエレメンタルを破壊できる』という中途半端な情報が手に入る。これは土属性の竜の牙の話だと後で分かるんだが、You2号は拡大鏡を持っていなかったので、チート技で知ったことになる。まあ、おかげでYou新1号は差し障りなく読めたってことで」

 

アスト「カオス・ウォリアー関連のイベントは盛りだくさんってことだな」

 

 

NOVA「次のイベントは、ドラゴンの頭蓋骨をかついだプレイグ・ベアラー(疫病の運び手)だな。こいつは技術点6のザコだが、一度でも傷つけられると疫病感染してゲームオーバーになるという危険な奴だ。まあ、よほど運が悪くなければサクッと倒せるだろう。倒した後に入手できるアイテムは二つ。例によって拡大鏡で読める本のページで『炎(315)で土を破壊』という内容。さらに、『プロバブスの幸運のお守り』という癖のあるアイテムがある」

 

アスト「幸運のお守りなら、ラッキーじゃないか?」

 

NOVA「自分の運点が9以上ならな。運が8以下の人間には不幸が訪れて、運が9以上の人間には祝福を授けるアイテム。これを作った魔術師プロバブスはラッキー研究家で、運の強い人間が大好きで、運の悪い人間は大嫌いという奇妙な信念を持つという。運のない奴は無価値だから死ねばいいとか、運を持ち合わせた人間は素晴らしいので報酬を授けよう、とか、そんなアイテムなんだな」

 

アスト「運ゲー過ぎるだろう、『ふたたび』って」

 

NOVA「そんなわけで、お守りをゲットするのは自分の運点と相談ってことだな。さて、次は大ミミズから箱を回収して、中にある本のページをゲットするイベントだ。拡大鏡を使えば、『水(27)で火を破壊』とある。そして、次のイベントはスケルトン・ウォリアー2体と戦って、ドラゴンのゲーム駒を回収するんだが、ただのダミーアイテムに過ぎないので、スルーしていい。スルーしないなら、毒ガスで死ぬ危険がある。まあ、序盤で手に入れた『キノコ』があれば、死なずに済むんだけどな」

 

アスト「逆に言えば、キノコがなければ死ぬ、と?」

 

NOVA「結果論で言えば、そもそも入る必要のない部屋のイベントだが、そんなことはプレイ中には分からないわけで。そして、次のT字路の選択で、先に右に進むと、本作唯一の魅惑的な女性キャラに出会う。誘われるままに部屋に入ると、ゲームオーバーだ」

 

アスト「何だよ、そりゃ?」

 

NOVA「女性は幻術使いの魔女なんだな。幻術を見抜けなければ、本当は老婆だった魔女の呪文を受けて、奴隷化させられるという展開に」

 

アスト「老婆だと気付かなければ、美女の奴隷という人生はラッキーなご褒美と捉える層もいそうだがな」

 

ダイアンナ「アストが、あたしの奴隷であるようにか?」

 

アスト「オレの肩書きは奴隷じゃなくて、王なんだが、愛の奴隷という意味ではそうなのかもな」

 

NOVA「『愛の奴隷』か。俺の苦手な言葉です」

 

アスト「お前だって『愛の奴隷』だろうが」

 

NOVA「何だと? 俺がいつ愛などに現を抜かしたと言うのか?」

 

アスト「特撮ヒーロー愛、TRPG愛、ゲームブック愛などだな」

 

NOVA「うっ、それは否めない。そう、俺の愛は人ではなく、趣味に捧げるもの。それこそが趣味人の生きる道」

 

アスト「ツッコミ要素はいろいろあるが、とにかく、老魔女の奴隷にはなりたくないから、幻術破りの『金の指輪(30)』を使えばいいんだな」

 

NOVA「それが正解だ。萌える美女だと思われた女は、醜悪な正体を表して、恐るべき魔術を使う。『銀の鐘』を持っていなければ、結局、奴隷化エンドは免れない」

 

アスト「『銀の鐘』なら持っていたな。使うとどうなる?」

 

NOVA「老魔女は鐘の澄んだ音色に耐えられず、悲鳴を上げて倒れる。魔女のペットの獣(技術点8)を倒して、部屋を調べて『銀貨2枚』を料金投入口に入れれば、最後の『竜の牙(94)』がゲットできる。こうして、4つの竜の牙をコンプリートしたわけだ」

 

アスト「長いクエストだったぜ」

 

ダイアンナ「ええと、整理すると、こんなところか?」

 

・1つめの牙(315):3つの扉の1つめでゲット。革の手袋が必要。炎の力で、土を破壊(プレイグ・ベアラーを倒して情報入手)

・2つめの牙(186):ズート・ジンマーを助けてゲット。風の力で、水を破壊(『謎』の試練を果たして情報入手)

・3つめの牙(27):羊の目大食い大会で対戦相手のバーバリアンに勝ってゲット。水の力で、火を破壊(大ミミズの箱から情報入手)

・4つめの牙(94):魔女のイベントをクリアしてゲット。『金の指輪(30)』『銀の鐘』『銀貨2枚』が必要。?の力で風を破壊(カオス・ウォリアーを倒して情報入手。?は土と推測できる)

 

NOVA「こうして、竜牙クエストが終了し、いよいよザゴールとの決戦近しになるわけだ」

 

決戦ザゴール

 

NOVA「魔女のイベントをクリアした次は、パラグラフ4番。ここで『鉄の鍵(142)』が必要になる。持っていなければ、落とし穴と逆棘でゲームオーバーだ」

 

アスト「序盤の廃屋が大事ってことだな」

 

NOVA「扉を開けると、ゴブリンの見張りがいるので、素早く『投擲ダガー』で始末しないと、レバーで扉を塞がれてゲームオーバーだ」

 

ダイアンナ「ゲームオーバーだらけだな」

 

NOVA「必要アイテムが多すぎる難易度高すぎゲームだな。ゴブリンを倒して、『投擲ダガー』を回収すると、部屋の中に入る。そこで老人の姿をしたマインドベンダーにクイズを出される。イラストに描かれたコインの数を数えろ、という問題で、俺が数えたら51枚だったんだが、正解パラグラフは『52』だったんだな。1枚数え落としたことになるが、隣のパラグラフだから、ゲームブックの性質上、当たらずと言えども遠からずは正解と見なす」

 

アスト「それもセコ技か」

 

NOVA「まあ、知恵と工夫だな。そして、マインドベンダーが魔術を使う前に『革の鞭』で奇襲攻撃を仕掛けて、仕事人の組紐屋の竜のように首を絞めて無力化。その後、部屋の書棚で竜の牙からエレメンタルを召喚するための呪文『カ=チョンドゥ』を入手して、先に進む」

 

アスト「お前は仕事人じゃないだろう?」

 

NOVA「いや、FFシリーズの主人公は、大抵が悪のボスを単独潜入任務で始末することを依頼される暗殺者みたいなものだぞ。もちろん、例外はいろいろあるが、本作の場合は、間違いなくザゴール殺しを村人から依頼された暗殺者だ。仕事人ムーブをしても問題ない」

 

アスト「素直に勇者を名乗れば、いいのに」

 

NOVA「いや、You2号の別名は『勇次』がいいかと思ったり、今回は3人めだからV3、すなわち宮内洋の『島帰りの龍』。おお、竜の牙クエストだから『龍』という名前はちょうどいい」

 

アスト「そういうネタはどうでもいいから、さっさとザゴールと戦えよ」

 

NOVA「ザゴールを倒しに進もうと思ったら、その前にマミー(ミイラ)がいっぱい立ち塞がるんだな。『不可視の指輪』を持っているから、運だめしも入れてあっさりクリアできたが、もしも持っていなかったり、運だめしに失敗すれば、苦労していたろうな。終盤で技術点9の敵6体も相手にするのは面倒くさすぎる」

 

ダイアンナ「ボス戦を考えるなら、体力点の減少は避けたいところだからね」

 

NOVA「さて、ミイラをクリアすると、ついにザゴールの間に到達するのだが、門番の魔獣人カオス・ビーストマン(技術点12、体力点13)を何とかしないといけない」

 

アスト「そいつは、ザゴール本人よりも強いんじゃないか?」

 

NOVA「その通り。しかも、こいつは主人公がダメージを受けると、その血に興奮して、ミュータント・ビーストロード(技術点14、体力点14)に強化されるんだ。これで勝てたら奇跡に近いが、とにかくまともに戦うとラスボス戦前で消耗が激しすぎるので、知恵と工夫を示すことになる」

 

アスト「どんな知恵と工夫だよ?」

 

NOVA「スカルバイターの剣をプレゼントする。カオス・ビーストマンは気に入ってくれて、喜んで扉を開けて、通してくれるんだ。その後、ゴブリンの弓兵隊の射撃を『盾』で防ぎ(盾がなければ、4分の3の確率で死亡)、接近戦でゴブリンを蹴散らした後は、部屋にあった『髑髏の杖』を拾い上げて、ザゴールの手下の専属医師団デス・ロードを追いかける。

「杖の魔力で、デス・ロードの仕掛けた地震攻撃を切り抜け、デス・ロードの投げる鋼の球を『盾』と『胸甲』で確率3分の2で弾き返し(3分の1の確率で死亡)、運良く難関を突破して、ようやくザゴールと対面だ。ふう、死ぬかと思ったぜ」

 

アスト「『盾』は絶対に必要だな」

 

NOVA「一番最初に入手したアイテムが、終盤のこの時点でここまで役立つとはな。とにかく、復活ザゴールはフランケンシュタインの怪物のように、肉体パーツをつぎはぎされた醜悪な姿で、左手だけが修復されていない骨がむき出しの姿。『お前の左手は丈夫そうだな。もらうとしよう』と言って、混沌界から風のエレメンタルを召喚する。竜の牙から召喚できる光のエレメンタルがなければ、ゲームオーバーだ」

 

アスト「当然、ここまで竜の牙を集めて来たから対抗できるはず」

 

NOVA「竜の牙の魔力を発動するには、呪文を唱えないといけない。その呪文は、ザバロン!か、カ=チョンドゥ!か?」

 

アスト「オレが答えないといけないのかよ!? ええと、カ=チョンドゥ!」

 

NOVA「正解だ。次に、風のエレメンタルに対抗するには、何番の牙を使う?」

 

アスト「知るか。覚えてねえよ」

 

ダイアンナ「風なら土だな。94番」

 

NOVA「君の召喚したアース・エレメンタルは、ザゴールのエア・エレメンタルを打ち負かした。ザゴールは驚いて、今度はウォーター・エレメンタルを召喚した。君はそれに対抗できるか?」

 

ダイアンナ「水には風だね。186番」

 

NOVA「君のエア・エレメンタルが、ザゴールのウォーター・エレメンタルを打ち負かした。ザゴールは怒り狂い、今度はアース・エレメンタルを召喚する」

 

アスト「何だか、NOVAのゲームブック攻略話を聞いていたはずなのに、突然、こっちがプレイヤーになってるじゃないか」

 

ダイアンナ「それも一興。土には火だね。315番」

 

NOVA「ファイア・エレメンタルが出現したが、今度は君を守るように動いてくれない」

 

ダイアンナ「どうして!?」

 

NOVA「よく見ると、君の投げた竜の牙を1匹のネズミがくわえて、運び去ろうとしている。ネズミに邪魔されて、エレメンタルの解放が完全ではないのだ」

 

ダイアンナ「おのれ、ネズミ〜。何とかできないの?」

 

NOVA「『投擲ダガー』を持っていれば、ネズミが逃げ出す前に始末できる」

 

アスト「そういうのはオレの仕事だな。アニーは呪文に専念しろ。召喚を妨害するネズミは、オレが倒してやる」

 

ダイアンナ「おお、アスト、助かる」

 

NOVA「アストの投げたダガーはネズミを串刺しにして、ファイア・エレメンタルが動き始めた。ザゴールのアース・エレメンタルの攻撃をぎりぎりで凌いで返り討ちにする。ザゴールもそれに対抗してファイア・エレメンタルを召喚した」

 

ダイアンナ「最後は水だね。27番」

 

NOVA「光のウォーター・エレメンタルが、混沌のファイア・エレメンタルを破壊し、元素精霊の戦いは幕を閉じた。自身を守る混沌の精霊が全滅したことに、火吹山の魔法使いは動揺しつつも厳かに、君に称賛の言葉を向ける。『我が混沌と、貴様の秩序。どちらが勝つか、決着は正々堂々と剣の儀式で付けようぞ』 以上のような経緯を経て、You新1号はザゴールとの最後の決戦に臨んだわけだ。君たちには、それを疑似体験してもらった形になる」

 

アスト「おお、クライマックスだけ体感した気分だぜ。そして、主人公はザゴールを打ち負かしたんだな」

 

NOVA「辛うじてってところだったがな。久々にスリルを味わったバトルだぜ。しかし、火吹山の魔法使いオルドラン・ザゴールはこれで完全に滅び去ったわけではない。FFシリーズ54巻『Legend of Zagor』にて、魔界で転生ザゴールの続編があるらしいんだな。そのうち邦訳されることを願いつつ、まあ、本ブログでもFFシリーズネタを展開していこうかな、と思う」

 

アスト「D&Dやパグマイア以外にも、懐かしいアナログゲーム話は続けられるってことだな」

(当記事 完)