ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

異教平原ミニ観光風土記

FFゲームブック100記事を越えて

 

NOVA『これを機に、上記のブログ紹介文を少し変更してみた。FFゲームブックは一時の流行程度かな、と思ってみたら、しっかり腰を据えて取り組めているからな。以前にメインネタだったD&Dやパグマイアだが、後者はGMウォーロック誌から記事が消えたことで展開が打ち切りになった可能性もあるし、本国で版上げ展開になるための準備期間という可能性もある。来年50周年のD&Dはこれからが本番ということだが、ここではFF追っかけが中心になって、他の記事を書いている余裕がないので、ヒノキ姐さんのコンパーニュに話題を移して、新展開に持って行こうかな、とも考えている』

 

アスト「こっちでのD&D記事は中断、と?」

 

NOVA『今はD&Dの日本語展開が隔月刊行のペースになってきたようだな。8月に出たターシャの次がシナリオ集のこれで、10月発売と発表された』

NOVA『一応の紹介ついでに、今年のここまでのD&D展開について、振り返ったり、今後の展開希望を書いておくとこうなる』

 

●3月『ウィッチライトの彼方へ』(本国登場は21年9月)

 妖精境を舞台にしたシナリオ集。新種族として、妖精フェアリーと、ウサギ人のヘアレンゴンが追加。

●6月『フィズバンと竜の宝物庫』(本国登場は21年10月)

 ドラゴンランスに登場する老魔術師フィズバン(正体は善竜の神パラダインの化身)が語るD&D世界のドラゴン関係追加ルール集。新サブクラスや新モンスター、新マジックアイテムなどのデータも盛りだくさん。

●8月『ターシャの万物釜』(本国登場は20年11月)

 D&Dの邦訳展開元の切り替わりの際のゴタゴタで、出版が危ぶまれていた追加データ集。『ザナサーの百科全書』に次ぐ大型ルール拡張本で、この本を導入するかどうかでプレイ卓の選択肢がかなり広がると言われてきた。じっさい、この本に載っている追加サブクラス(32種類)をネタにするだけで、1年間は記事ネタに困らないと思えるだけの分量があって、圧倒される。

 仮面ライダーガッチャード絡みで、魔法技師アーティフィサー(エベロン本から再録)のサブクラス、薬の専門家の錬金術アルケミストを語るのもタイムリーだし。だけど、D&Dのアルケミストはカード使いじゃないな。ソード・ワールドアルケミストの方がよほどガッチャード寄りだ。

 まあ、アーティフィサーというクラスそのものがマジックアイテムの専門家で、他のサブクラスが砲術士アーティラリスト、武器と鎧の匠アーマラー、戦場の鍛冶屋バトルスミスに分かれ、それらを研鑽しているだけで、1記事は軽く書けそうだけど、深みにハマりそうなのは分かってるので、ここでは紹介だけに留めておく。

●10月『レイディアント・シタデル』(本国登場は22年7月)

 13本の独立シナリオ集で、続けてプレイしても良し、他のキャンペーンに混ぜても良しの初心者が中級者以降にステップアップするための冒険を提供してくれる。新たに紹介された「光の城塞」は多元宇宙の狭間に築かれた伝説の拠点で、どんな異世界にも通じているらしい。そこで語られる諸世界の冒険譚という形で、多彩なシナリオが紹介されているという形式。つまり、フォーゴトン・レルムに限らず、どこのオリジナル世界を舞台にしてもDMの自由です、と謳ったシナリオ集ですな。

 フォーゴトン・レルムの根幹サプリが絶版状態の現D&D環境で、新たな参入者がそこにこだわらずにプレイできる流れを作ろうとしている、と。

 NOVA個人としては、現役プレイヤーじゃないので、シナリオは宝の持ち腐れになるのだけど、多元宇宙に通じる「光の城塞」の設定資料は気になるところ。でも、他にも欲しいものがあるからなあ。AFFの「真・モンスター事典」とか早く日本語版の書影が出ないかなあ。

 

NOVA『今後のD&D商品希望は、以下の2点だ』

 

●『スペルジャマー』(本国登場は22年8月)

 多元宇宙の航海と冒険をテーマにした、90年代AD&Dの世界観を土台にしたセット。

●『ドラゴンランス』(本国登場は22年12月)

 ドラゴンランスのD&Dサプリが日本語環境で読めることは、80年代からの国内D&Dユーザーのちょっとした夢みたいなものですな。ケンダーやソラムニア騎士、上位魔法の塔に所属する魔法使いのためのルールが掲載されていて、ドラゴンランスの世界(クリン)で冒険するためのガイドと、シナリオ『竜の女王の影』が収録。

 なお、シナリオ背景は昔の小説の時代ではなく、現代にブラッシュアップされている模様。敵ボスの暗黒の女王タキシスがまた戻って来て、ソラムニアを蹂躙しようとしていて、それに立ち向かうは伝説の英雄の名を冠した城塞都市キャラモン(!)に所属する若き冒険者たち。彼らはタキシスが求める伝説のマジックアイテム(クリンの支配を可能にする強大な力を有するとか)を先に手に入れて、ドラゴン軍を打倒する起死回生の切り札にしようと探索の旅に出る……って話らしい。(2023年10月追記:翻訳版の年末発売が発表されて、いろいろと自分の勘違いも発覚。「暗黒の女王タキシスが帰って来た」の文言を、「また帰って来た」と誤読したのが原因らしい。小説版の竜槍戦争が「1度めの帰還」だったのに、「2度めの帰還」と勘違いしたんだよね。で、カラマン市(Kalaman)をキャラモン(つづりはCaramon)と勘違いするなど、2重のミスで脳内捏造してしまい、赤面モード。いずれにせよ、年末発売が楽しみなのは変わりない)

 まあ、昔の英雄物語にあやかって、歴史はくり返す的な新たな冒険ストーリーを描き出そうって話ですな。たぶん、昔の小説作者は関わっていなくて、スターウォーズのエピソード7以降みたいなものか、と思う。それでも、ドラゴンランスのゲーム的な世界観が日本語になってくれれば、それだけで飛びつきたくなるファンがここにいる、と。

 うん、遠からず実現したらいいなあ。新版アップデートのゴタゴタで、結局、翻訳展開ならず、というガッカリだけは勘弁して欲しい。

 

NOVA『以上がD&Dを話題にした前置きだ。他にも映像ソフト化された春の映画の件とか、デジタルゲームのバルダーズゲート3の話に飛び込みたい誘惑もあるが、後者は遊んでる時間がなさそうなので、今は遠巻きに見ているだけにする』

 

改めてアンヴィルからの始まり

 

NOVA『とまあ、前置きで軽くD&Dに触れるつもりが、そちらの奥もかなり深いので、D&Dに夢中になると、FF話ができなくなる危険がある。だから当面は、こっちでFFに専念して、D&Dネタを別ブログで展開する方が記事量のバランスが取れるだろうという判断だ』

 

ダイアンナ「まあ、そちらの調整はダディに任せるとして、ここから話の本番だね」

 

NOVA『そう。ええと、「火吹山ふたたび」の攻略時は、あまり意識していなかったアンヴィルやカアドの村だか街だかが、リビングストン近作の「アランシアの暗殺者」や「巨人の影」でふたたび舞台となっていたので、いろいろな描写を振り返りたいって気になったんだ。で、一つの結論が出た』

 

アスト「何だ?」

 

NOVA『「火吹山ふたたび」で描かれたアンヴィルやカアドは、後に描かれた場所とは全然違っているということだな。名前は同じだけど、イメージが全く異なる。ええと、例えるなら、戦後焼け野原になったり、ゴジラの襲撃を受けたりした東京と、今の平成を経過した令和の東京が全然違うみたいな感じ?』

 

アスト「そりゃあ、昭和20年代と、今を比べると70年ぐらいは経過しているからな。街の様相も変わって当然だろう」

 

NOVA『我々にとっては、「火吹山ふたたび」は2年前に初翻訳された作品で割と最近くわしく知るようになった感覚が強いんだが、作者にとってはFF10周年の作品で、今の40周年過ぎと比べると30年の違いがあるんだな。すると、「火吹山ふたたび」と「巨人の影」の間の物語時間の経過もそれぐらいの違いがある、と考えられる。つまり、両作品におけるアンヴィルという村か街の差は、一世代30年の差が原因と考えた方がいいって話だ』

 

アスト「ブラックサンドは相変わらずブラックサンドで、アズール卿も健在。それにヤズトロモやニカデマスのような老魔術師も相変わらず達者なのを考えると、オレたちはあまりアランシアの時間経過について深く考えずに来たが、少なくとも『火吹山ふたたび』と『巨人の影』の間では30年が経過したという意見だな」

 

NOVA『「巨人の影」でヤズトロモが登場しないのは、もしかすると、あの爺さん、30年の間にポックリ……という可能性も示唆してみるが、怒らせてカエルに変えられる危険は冒したくないので、きっと別件で忙しかったのだろう、とやっぱり考えを改めておく。魔法使いの中には、自身の魔法と秘薬によって200年以上生きている者もいるからな。

『ともあれ、最初の「火吹山」および「ふたたび」において、アンヴィルは田舎のさびれた村だった。とりわけ、後者では復活ザゴールのせいで、村人が行方不明になり、体のパーツを抜かれているのだと恐怖心で噂が湧き上がるほど、陰鬱な場所と化している。こんなところを好き好んで訪れるのは、冒険を求める命知らずの英雄候補ぐらいだろうという有り様だ』

 

ダイアンナ「だから火吹山ふもとの村は、ザゴール退治を冒険者の主人公に依頼して来るんだね」

 

NOVA『ああ。「村が貧乏だから大した金は出せないが、火吹山の中には財宝の入った宝箱がある」と言った宿の主人ムースに対して、主人公は「報酬は熱い風呂と一夜の宿だ」と笑いながら言って、最高クラスに難しい冒険が始まったわけだ。ふう、死ぬかと思ったぜ』

 

アスト「というか、死んだだろう? 確か2回は」

 

NOVA『フッ、死んでからが本番、というのがアランシアの冒険者主人公の間に伝わる格言だ。死を恐れるな、心さえ折れなければ何度だってやり直せるってな。NPCの死はめったに覆せないが、神に選ばれた運命の主人公にはやり直しの機会があるし、死んだ話は別の時間軸のIF物語として処理され、正史は生きて目的を果たし終えたものとして伝説に語られる。ゲームブックってそういうものだろう?』

 

アスト「ああ、死んだかと思っても、魂はいっしょで別キャラ作ってやり直したり、弟や妹や同一個体のクローンが急遽、後を継ぐことだってあるもんな」

 

NOVA『ライオン仮面が死んだら、弟のオシシ仮面、次いでいとこのオカメ仮面が出てくるマンガだってある。あれは、ゲームブックを先取りした話だな。未来世界からの情報で、きっと主人公の死は終わりじゃないって展開を予言したんだ。すごいな、フニャコフニャ夫は』

 

アスト「何の話だ。とにかく、アンヴィルの村で冒険がスタートしたわけだ」

 

NOVA『そう。当ブログでの攻略初めも、1年前の6月の話だ。そんなアンヴィルが1年ぶり、人によっては発売早々にプレイして2年ぶりに登場してみると、「賑やかな鉱山町」「異教平原を通る交易路の東側の拠点」として大発展しているのが「巨人の影」のオープニングだな。さびれた村から、敏腕の女町長の経営感覚で市場が設けられ、また近隣の洞窟で改めて金が発見されたことも発展の原動力になったと語られている』

 

ダイアンナ「復活ザゴールが倒された後で、急速に発展したんだね」

 

NOVA『厳密には、復活ザゴールが倒された後のエピローグが、不穏なんだな。ザゴールの遺体が笑みを浮かべたままで、骸骨のような左手が消失し、三度めの復活を予期させるような終わり方。「まさか、そんなことはあるまいが……」と締めつつ、実は翌年、別世界アマリリアで転生を果たすとはな。その辺のフォローもコレクションの続編でお願いしたいところだが、いずれにせよアンヴィルはこれ以上、ザゴールの恐怖に脅かされることなく、発展を遂げたというのがアランシアの正史だな。ザゴールの遺産とも言うべき巨人の脅威に直面するまでは』

 

アスト「そうか。オレたちの視点では、たった2年でのアンヴィルの発展に驚かされるが、作者や英語読者の間では30年も経過しているんだもんな。それだけあれば、そりゃあ村から町に発展しても不思議じゃないか」

 

NOVA『元々、火吹山はドワーフの部族が支配していて、豊かな鉱山だったんだな。アンヴィルも昔から鉱山町として築かれていたんだが、ザゴールがドワーフたちを追い出して、火吹山を我が物にしていた経緯がある。その後も、ザゴールの残した闇の気配が残留し続け、10年後に仮初の平和が終わった。そこから復活ザゴールがかつて以上の強大さと恐ろしさを見せつつも打ち倒され、さらに異世界で完全に消滅するのをヤズトロモさんが確認してから、ストーンブリッジのドワーフたちの一部鉱夫が火吹山に戻って来て、鉱掘作業が再開されるようになったのだと理解している。そして、鉱山町としてのアンヴィルが発展するのを、カアドとの交易がさらに後押ししたように見えるな。実は、その立役者の一人が商業センスに長けたヤズトロモさんだった可能性も大いに考えられる』

 

ダイアンナ「確かに、ヤズトロモさんはカアドの疫病を癒すために動いていたからねえ。アンヴィル、ストーンブリッジ、カアドの交易路を築くのに協力したかもしれないわけか」

 

NOVA『善の魔法使いさんは、アランシアを脅かす邪悪を退治する勇者を支援するだけじゃなくて、平時には交易活動のためのアドバイザー役になっていたと考えると世界観が膨らむ気がする。冒険者主人公の視点では、そこまで見えて来ないけど、平時では魔法商人として、また交易活動の助言者としてストーンブリッジのジリブラン王や、アンヴィルの女町長さんの関係を取り持ったりしながら、カアドまでの商業活動を陰ながらサポートしているヤズトロモさんを想像するのも悪くないかも』

 

ダイアンナ「そういうことだったら、『巨人の影』事件でもきちんと動き回っていたのかもしれないね。たまたま主人公とは出会うタイミングがなかっただけで」

 

NOVA『一応、ヤズトロモさんの名前は出て来ないんだけど、たまたま目についたパラグラフ376番で「きみがかつて〈ダークウッドの森〉で偉大な魔法使いの元を訪れたとき」という記述があって、この主人公は昔、ヤズトロモさんと会ったことがあるって示唆されているんだな。たまたま、パラパラめくっていたら気付いたんだけどさ』

 

火吹山への旅

 

NOVA『さて、発展著しいアンヴィルの町の話は置いておいて、次に火吹山へ向かう。「巨人の影」では相方のドワーフと連れ立って、主人公が見つけた「ザゴールの隠し部屋の地図」を元にお宝探しに行くことになるんだが、今回は「火吹山ふたたび」に基づいた旅だ。流れとしては、復活ザゴールを倒すために、ヤズトロモさんの助言を求めに行くか、それとも少しでも早く火吹山へ向かうべきか、という選択になる』

 

ダイアンナ「ヤズトロモさんに会わないと、攻略失敗になるんだね」

 

NOVA『そう。まっすぐ火吹山に行くと、必要アイテムが入手できなくて詰むわけだが、今回は寄り道散歩のつもりで火吹山へ試しに向かってみたという形だ。パラグラフ237番に到着すると、火吹山に向かう東ルート(19)と、ダークウッドの森とヤズトロモの塔に向かう南ルート(120)に分岐する』

 

アスト「外れルートだと、火吹山にあっさり着くんだよな」

 

NOVA『それでも3つのイベントがある。1つめは、大岩に白い塗料で「ガーゴイルの絵」と「92」という数字が描かれているのを見つけて、何か深い意味でもあるのかと思いきや、ここが外れルートだと考えると、思わせぶりなダミー情報っぽいな』

 

ダイアンナ「でも、初見だと重要な手がかりか何かに見えてしまう、と」

 

NOVA『わざわざ外れルートに、手がかりらしいものを仕込むのは、巧妙なやり方だな。次のイベントは、技術点8、体力点10のオーガーとの遭遇だ。こいつから逃げると、背後から長槍を投げてきて3分の1の確率で死ぬので、踏みとどまって戦う方がいい。しかし、こいつの槍で殺されたパラグラフを読まないと、こいつが「ザゴールの命令で近辺を見回っている番人」であることが分からないわけで』

 

アスト「ザゴールの警戒の厳しさが分かる寸法か」

 

NOVA『1作めや「巨人の影」だと、あっさり簡単に火吹山に到着するのに、「ふたたび」ではスパイの闇狩人(トラッカー)を送り込んだり、ヤズトロモに化けた刺客を送り込んだり、ザゴールの魔の手が火吹山の外にまで伸びている様子が改めて分かるわけだな』

 

ダイアンナ「一度死んだので、次から本気を出しますと言って、再挑戦するのはプレイヤーキャラだけの特権じゃないってことだね」

 

NOVA『FFシリーズ数ある中でも、3回もラスボスを経験したことがあるのは、ザゴールだけだもんな。さすがは初代ラスボスといったところか。次点でラスボス2回のザンバー・ボーンで。バルサス・ダイアやザラダン・マーがふたたびラスボスに返り咲く話は、ジャクソンが帰ってきたことで夢じゃなくなったが』

 

アスト「案外、マンパンの大魔王が先にラスボス復帰するかもな」

 

NOVA『「サラモニスの秘密」では、最終的に何と戦うことになるのかを気にしつつ、とりあえず、オーガーを倒すと〈銀の鍵〉と長槍をゲットできるので、これはこれで正解っぽいと錯覚する可能性がある。そして、3つめのイベントだが、野宿をしようと思っていたら、ちょうどいい石柱群のそばに薪が集められていて、いかにも火を起こして下さいという親切なアウトドア振興団体らしき場所が見つかる。よっしゃラッキー♪ と叫んで、火を起こしたら、ザゴールの罠で薪から飛び出した「ファイア・スプライトという炎の小精霊」に襲われる』

 

ダイアンナ「今にして思うと、ザゴさんがクライマックスで四大精霊のエレメントを召喚する伏線みたいなものだね」

 

NOVA『そう解釈できるか。とにかく、小精霊とは言え、剣じゃまともに切れないんだよな。だから、毛布で包み込むことによって、空気の供給を断つようにする対処が正解となる。こうして、野営するにせよ、夜通し歩き続けるにせよ、一夜明けて翌日の正午までにはパラグラフ221番の火吹山の入り口に到着する。ここからダンジョン探索が始まる展開だが、正解ルートじゃないのでゲームオーバー確定となる』

 

アスト「次は、ヤズトロモさんに会いに行く南ルートだな」

 

NOVA『観光が目的だから、次の目的地は最近、巨人に滅ぼされたという噂で、関係者の心配が集まっているドワーフ伝統の集落ストーンブリッジだ』

 

ダイアンナ「本当に滅ぼされたのか」

 

NOVA『まさか、40周年に滅ぼされるとは災難だな。はじめてのAFFマンガのドワーフ好き少女、石橋あんずちゃんの驚愕の表情が印象深い』

 

アスト「GMウォーロックの読者じゃないと分かりにくいネタを」

 

ストーンブリッジへの旅

 

NOVA『さて、ストーンブリッジ壊滅の噂が本当なのか確かめるために、我々は「巨人の影」を追ってみるわけだな、これが』

 

アスト「いや、今は『火吹山ふたたび』に基づく旅じゃないのか?」

 

NOVA『そう思ってみたが、俺の本分は時空魔術師として、過去と未来をつなげることなんだよ。過去と未来と、昨日と今日を行ったり来たりしながら、チュクチュクチャン♪と歌ってみるわけだな』

 

アスト「どこの世界に話をつなげてるんだよ!?」

 

NOVA『とにかく、ひとまず、ストーンブリッジの件が気になった俺は、仕事の合間の空き時間を利用して、「巨人の影」を読んでたんだよ。そうしたら、頭が妙に活性化していたからか、最後まで物語を読めてしまったんだな。つまり、今だと「巨人の影」の攻略記事は書けないが、物語の起承転結は普通に把握して、読書感想文程度なら書けるんだよ。昔とった杵柄っぽく言うなら、「本屋の立ち読み感覚で読み解けた」ということになる』

 

アスト「何だと!? サー・リビングストンが40周年記念作として心血を注ぎ込んで仕上げた作品を、お前は立ち読み感覚でクリアしたと言うのか?」

 

NOVA『そう言われると、何だか申し訳ないというか、勿体ないことをしたって気にもなるが、まだクリアしたとは言ってない。キャラを作ったり、サイコロを振ったりしたわけでもなく、ただ分岐小説として最後まで読み進めた程度だからな。大筋はつかんだし、今の記憶ならキャラを作って、最後まで解くことも多分できると思うが(ダイス運が悪くなければ)、バッドエンドの研究やら、違う選択肢でどういうイベントが発生するかの解析はまだだから、解き尽くしたとは言えない。お楽しみはこれからだが、まずは感想を書けるよ、って段階』

 

アスト「次は『真夜中の盗賊』の攻略記事だと言っておいて、フェイントをかけるとは卑怯な奴め」

 

NOVA『攻略はそうだが、読書感想文はまた別だ。ということで、本記事は一旦ここで中断して、先に「巨人の影」の読了感想記事を書いてくる』

(サプライズ的に当記事 完)