1日めからの展開
リバT『2日めは、1日めの展開によって4種類のパラグラフからスタートします』
・10:地下鉄ルートその1。パーカー空港のイベントから来れる。ラッド広場(201)へ行ける。
・18:地下鉄ルートその2。海辺でのサメ退治、もしくは科学研究所から来れる。カウフィールド乳業(369)へ行ける。
・293:バスと徒歩出勤ルート。ピーター研究所から来れる。カウフィールド乳業へ行けるほか、雨降りイベントが発生する。
・438:バスルート。駄菓子屋から来れる。カウフィールド乳業とラッド広場へ行ける。
アスト「技術ヒーローは、地下鉄のスリからタバコをゲットしないといけないんだな。地下鉄以外の選択肢は考えられない」
リバT『カウフィールド乳業からなら、もう一度、地下鉄に乗るチャンスはありますよ』
ダイアンナ「ラッド広場に行くメリットは、情報量的に少ないんだよね」
リバT『ブレインチャイルドの事件の解決と、情報屋フラナガンとの接触がメリットと言えますが、電撃ヒーローはファイヤー・ウォリアーとの戦いが必須ですし、思念ヒーローはタイガー・キャットとの戦いが必須。いずれも、カウフィールド乳業の経由が必要になるので、ラッド広場のイベントは攻略不可能状態に陥る罠と言えます』
アスト「だけど、紅の兄貴はラッド広場ルートでクリアしたんだな」
リバT『最後の選択肢3択を、情報なしの直感で的中させましたからね。まあ、推理できる範囲内でしたが』
ダイアンナ「とにかく、王道の正解ルートはカウフィールド乳業行きだ、と」
リバT『体力ヒーローは、その前にパーカー空港イベントが必須である以上、どうしてもカウフィールド乳業に行く選択肢は選べないんですけどね。ラッド広場にも降りずに、地下鉄スリからカセットテープ入手→ミイラ男の情報取得が正解ルートなんですが、まあ、上手くやったとしか言いようがありません』
アスト「ところで、ガイア・グランプリに優勝した紅兄貴(声優・関智一氏)なんだが、今週の『うる星やつら』と『ニュージェネレーションスターズ』の両方に、ちゃっかり声の出演していたんだよな」
ダイアンナ「ああ、早速ガイア・グランプリ優勝のご利益があったのか」
リバT『イカルス星人の声で、タイラントのネタと共に登場していて、笑いました。一月前に、この記事でネタにしたばかりなのに、早速円谷公式が拾ってくれたのかって気になりましたね』
アスト「次の記事で『うる星にも呼ばれないだろうか』って語っていたら、早速ゲスト出演するとは、さすが紅兄貴。今週は、木曜も(うる星)、金曜も(ジョジョ)、土曜も(ウルトラ)、紅兄貴の声を聞いた形になる」
リバT『三宅しのぶさんに惚れた仏滅高校総番の役ですね。あれは旧アニメでも、先代スネ夫の声の肝付兼太さんが担当していたので、肝付さん後継者の関さんに話が回ってきたようです』
2日め前半のイベント再確認
リバT『では、改めてイベント解析です。2日めは出社までの前半と、上司に叱責されての後半(遊園地、ダウンタウンでの買い物、ミュージカル鑑賞)に大きく分かれますが、まずは前半のスリイベントから見て参りましょう』
★スリから得られる物(185)
アスト「地下鉄に乗ると必ず遭遇するスリ。パラグラフ10と、18と、409番の3ヶ所で、チャンスがある」
ダイアンナ「地下鉄ルートではない293番や438番からでも、カウフィールド乳業を経由すれば、地下鉄スリと遭遇できるんだね」
アスト「スリイベントは185番から始まるんだが、技術点判定に失敗すると逃げられてしまうので注意だ。スリに追いつくと、技術点7、体力点6の相手とバトルになるんだが、2回殴れば倒せるザコなので、負けることはないだろう。問題は、スリの持ってる3つのアイテムの選択なんだが……」
・タバコ(423):技術ヒーローが〈暗号解読機〉で解析すると、「恐怖会議の場所が176」と判明する他、フェノール酸を合成できる。他のヒーローでは無意味なアイテム。
・カセットテープ(281):「ミイラ男=ムスタファ・カリム」の手がかり。
・地図(20):「12丁目と2番街」の交差点に印が付いているが、何の場所かは不明。
アスト「これによって、技術ヒーローはミイラ男と戦えない、厳密には、戦うと攻略できなくなるのが確定するわけだ」
ダイアンナ「地図は攻略の役には立たないのか?」
リバT『この住所が何の手がかりなのか、それともただのダミー情報なのか、目下のところ不明ですね。どこかの攻略サイトで解明されていないか、とチェックしてもみたのですが、リアルでも謎のままです。まあ、この謎を解かないと攻略できない類の物でもないので、今はただのダミー情報と判断しておきましょう』
ダイアンナ「とにかく、スリ事件を解決したら、遅ればせながら出社(86)するわけだね」
アスト「いや、それがオレの技術ヒーローは暗号解読に時間をかけて、この日もまた無断で会社をサボる羽目になるわけだ(329)」
リバT『86でも、329でも、結局、この後は1日停職(または自主休職)で、遊園地へ向かうか(15)、ダウンタウンでの買い物か(202)の2択です。そちらのイベントは、2日め後半に続きます』
★ラッド広場の怪物(201)
リバT『ラッド広場へ行く選択肢を選ぶと、スリイベントとカウフィールド乳業を諦めることになります。そして、このルートだと技術点10の強敵「噴水の怪物」と戦わないといけません』
アスト「体力ヒーローだったら余裕だな。技術ヒーローは、秘密道具を使えるのかい?」
リバT『無理ですね。有効なのは電撃のみで、2発当てると相手は消失します。他のヒーローはガチで殴り合って、相手に4回ダメージを与えると、やはり幻のように消え失せます(138)。悪夢の怪物を撤退させたことで英雄点2点を得ますが、事件の完全解決には152番のブレイン・チャイルド情報が必要になります』
★ブレイン・チャイルドの秘密(238)
リバT『最初の手がかりで、夢に見たものを実体化させる能力を持った超能力少年ティモシー・グラントの噂を聞いていれば、パラグラフ・ジャンプによって悪夢の怪物の事件を完全解決できます。英雄点3点は大きいのですが……』
アスト「ここに来ると、攻略不可能になるってことだな」
リバT『もしも「再プレイで、プレイヤーが以前に入手した情報は、パラグラフ・ジャンプ用の数字情報も含めて、全て自由に使ってかまわない」というルールでゲームをしているなら、恐怖会議にまつわる情報は全て習得した上で、2周め以降はルート制限なしで少しでも英雄点を増やすプレイを進める手もありですね。その場合、悪夢怪物で英雄点2点、事件の完全解決で+3の合計5点は非常に美味しいです』
ダイアンナ「他人と競争するのでもないのに、そこまで点数稼ぎに夢中になるプレイスタイルもさもしいと思うけどね」
アスト「それは勝ったから言えることだ。オレは負けたから、点数を少しでも稼ぐ方法には興味がある。ラッド広場からでも地下鉄に乗れて、スリに遭遇できるなら、ここに来る選択肢もあったんだがな」
リバT『そうなると、サメと戦う必要もなくなりますね。ブレイン・チャイルドの事件を解決すると、「サーカスのライオンの檻の地下室」情報も入手できますから』
アスト「そいつはいいな」
リバT『さらに、ラッド広場では情報屋のフラナガンから、大統領暗殺計画の情報も聞くことができて、英雄点稼ぎに活用できます』
アスト「それも紅兄貴が勝利をつかんだ理由だな」
リバT『ともあれ、ラッド広場の後は、パラグラフ435番で上司のジョナー・ホワイトからの叱責と、1日停職の通達を受けることになりますね。86番とほぼ同じ内容です。違うのは、86番がスリ退治の後で駅から降りて出社する書き出しなのに対し、435番は駅の場面が割愛されて、いきなり会社に到着する場面から。以降は2日めの後半に続きます』
★カウフィールド乳業の2大ヴィラン(369)
リバT『さて、ラッド広場よりも攻略の重要度が高いカウフィールド乳業ですが、まずチェーンソー・ブロンスキーとタイガー・キャットのどちらと戦うかの2択を行わないといけません』
アスト「一見するとブロンスキーの方が目立ち、タイガー・キャットは無害なネコに変身しているから、222番の情報がなければ、ネコに構いたいとは思えない選択肢だよな」
ダイアンナ「プレイヤーが特別にネコ好きなら、可哀想なネコちゃんをお家に連れ帰ってあげたいと思うんじゃないか?」
アスト「目の前の電ノコ男を放置して、ネコに構いたがるなんて、スーパーヒーローの態度とは思えないけどな。まあ、それを正当化するための初期情報なんだろうが」
リバT『両者を比較すると、総合的にタイガー・キャットの方が美味しいということになります。以下は両者の能力と、倒した際の報酬の比較です』
・チェーンソー・ブロンスキー:技術点8、体力点8
倒すと、英雄点1点と、「蛇男サーペントと、女優ローラ・マンシェ」に関する情報が得られる。
・タイガー・キャット:技術点9、体力点8
倒すと、英雄点2点と、「マントラッパーのM字弾丸」に関する情報が得られる。
さらに、思念ヒーローの場合、「恐怖会議の場所が5番街」と判明する。攻略必須情報。
リバT『サーペント事件は情報がなくても解決できますが、マントラッパーについてはパラグラフ・ジャンプが必須なので、情報なしでは手詰まりです。英雄点に関しても、タイガー・キャットの方が1点多いので、明らかに彼女の相手をする方がお得なんですね』
アスト「2人のどちらかを倒したら、遅刻したけど出社する流れだな」
リバT『67番パラグラフで雨が降って来ますね』
★雨降りイベント(67、293)と、スモーク事件
リバT『1日めにヒーロー活動から背を向け、仕事に専念した場合だけ、雨降りイベントに到達できます。雨が降ってるパラグラフ番号から20を引くと(47、または273)、そこから34番に進んで、宇宙学者チャールズ・クレイフィッシュ(ザリガニの意)の家に向かうことができます』
ダイアンナ「そこでは何があるんだい?」
リバT『攻略には関係しない隠しイベントみたいなものですが、恐怖結社の企てる〈スター・ウォーズ〉計画につながる伏線みたいなものですね。煙に変身できる恐怖結社のスパイ、スモークがチャールズ博士の研究資料の機密データを盗むのを阻止する内容です』
アスト「大事じゃないか」
リバT『ええ。時すでに遅く、データを盗んだスモークは煙と化して、空を飛んで逃げようとします。空の飛べる体力ヒーローと、強力な飛び道具を持つ電撃ヒーローだけが、スモークを捕まえて英雄点2点を稼げますが、機密データの内容はすでに結社本部に送信された後なので、〈スター・ウォーズ〉計画の進行は止められません』
アスト「結局、会議そのものを止めるしかないってことだな」
リバT『この事件の解決後は、3つの選択肢ですね。仕事を自主休業して遊園地に遊びに行くか(15)、遅れてでも出社するか(435)、その途中にラッド広場に寄って行くか(201)の流れです。カウフィールド乳業と、ラッド広場のイベントを唯一両立できるルートでもあります。思念ヒーローの場合、「1日めは仕事に専念して、雨降りイベントの情報を入手してから、カウフィールド乳業でタイガー・キャットと戦い、本イベントを通過して、ラッド広場へ向かう」ことが英雄点を稼ぐ効率的なルート選択だったと思われます』
アスト「オレやアニーじゃ取り得ない選択肢だな。このルートだと、地下鉄スリのイベントも通過できないし、電撃ヒーローは銀行での調査と、この後のファイヤー・ウォリアーズ戦が必須だ」
ダイアンナ「ファイヤー・ウォリアーズは、カウフィールド乳業から、雨降りイベントをスルーしないと遭遇できないんだよね」
リバT『ええ。67番の雨を気にしなければ、111番に。そこからまっすぐ出社するか(301)、上司の怒りをなだめるための贈り物探し(429)の2択ですね』
ダイアンナ「2日めの出社パラグラフは86番か435番だったが、さらに301番があるのか」
リバT『マイナーチェンジ版ですが、その違いはまた後で。ここでは、上司への贈り物ルートを進んだものとして、本屋でゲームブックを買うか(42)、ゲーム売り場でファイヤー・ウォリアーズと戦うか(355)の2択になります』
ダイアンナ「当然、電撃ヒーローはファイヤー・ウォリアーズと戦うしかない。ゲームブックの『火吹き山の魔法使い』は本作の攻略には役立たないので、文章をチラ見だけして、スルーするのが正解だ」
★ファイヤー・ウォリアーズ(355)
リバT『4人のファイヤー・ウォリアーズとの戦いは、体力ヒーローと思念ヒーローは小細工なしのガチンコ勝負。技術ヒーローは秘密道具の〈小型消火器〉でダイスを振ることなく、圧勝できます』
アスト「〈小型消火器〉か。〈絶対零度魔法瓶〉なんてものを持っているんだから、それぐらい持っていても不思議じゃないな」
リバT『ファイヤー・ウォリアーズ戦を一番簡単にクリアできるのは、技術ヒーローですね。一方、本命の電撃ヒーローは意外な苦戦をすることに』
ダイアンナ「電撃は体力を消耗するし、技術点による命中判定も必要だからね。下手をすると、事件を解決できないことさえある」
リバT『相手の技術点は6とか7なので、普通に殴り合いで戦っても決して強くはないのですが、電撃を当てようとする方がかえってリスクがありそうなバトルなんですね。おまけに、電撃ヒーローだけは4人を倒せず、1人に逃げられてしまう展開ですし』
ダイアンナ「捕まえた相手の数だけ英雄点を得られるんだけど、電撃ヒーローだけ4点じゃなくて3点なんだね。それでも、その逃げた1人を追いかけないと、攻略必須な情報が手に入らない」
リバT『「恐怖会議の日付は28日」という情報が、逃げたウォリアーの脱ぎ捨てた上着のポケットのメモから判明します。その後は、職場まで走って行くか(301)、地下鉄に乗ってスリイベントに挑むか(409から185へ)の2択になります』
★職場への道(86、301、435)
リバT『暗号解読に時間を費やしている技術ヒーローを除いて、2日めは3つのパターンで職場に到着し、上司の叱責を受けることになります』
アスト「遅刻や無断欠勤の常習犯じゃ仕方ないよな。どうして、ヒーロー活動に不向きな内勤の仕事を選んだんだ? 事件記者とか、外回りの営業マン、私立探偵とか、ヒーロー活動しやすい職業は他にもあったろうに」
リバT『ヒーローの秘密を守るために、事件の現場に居合わせているのに、ろくな取材ができていなくて怒られる新人記者とかはありがちですけどね』
ダイアンナ「逆に、自分の活躍する姿をAIロボや知人サポーターに撮影させて、スクープネタを自演的に公表する社交性に満ちたヒーローも今風だけどね。真面目だけど社会的に不器用で、要領の悪いヒーローは時代遅れというか」
アスト「表の顔はドジで風采が上がらないけど、実は凄いヒーローってのは昭和のヒーロー観かもな」
リバT『ともあれ、3つの出社パラグラフの内容は以下のとおり』
・86:スリイベントの後で出社。遊園地か(15)、ショッピング(202)へ行ける。
・301:カウフィールド乳業絡みのイベント後で出社。遊園地か(15)、ミュージカルか(43)、帰宅か(79)を選べる。
・435:ラッド広場辺りのイベント後で出社。遊園地か(15)、ショッピング(202)へ行ける。
アスト「どういう展開でも、遊園地には行けるんだな」
リバT『遊園地の後で、ダウンタウンのショッピングにもミュージカルにも行けるので、結局は大差ないんですけどね。最大の違いは、301だと、いきなり帰って体力を回復できる点。英雄点にこだわらなければ、攻略をショートカットできるメリットがあります。もちろん、必要情報を取りこぼす危険はありますがね』
2日め後半のイベント再確認
リバT『1日めは、ヒーロー活動か出社かをプレイヤーの意思で選べますが、2日め前半はどうしても事件に巻き込まれて、出社するまでの回り道で苦労させられた挙句、1日停職処分を経て、後半は日常の娯楽生活を満喫することになります』
アスト「余暇を過ごす場所が、遊園地、ショッピング、ミュージカルだな」
リバT『80年代の文化風俗のパロディが面白いですね。ファンタジーのタイタン世界よりも、リアルなレベルでノスタルジーを喚起させられそうです』
ダイアンナ「80年代を生きていないあたしには、そういう感覚がいまいち分からないんだが」
アスト「分かっているのは何だ?」
ダイアンナ「本屋に『火吹山の魔法使い』が売っていて、ゲーム屋で『D&D』がどうこう言っているのは、当ブログの題材的に笑えたが」
リバT『とにかく、今はディズニーランドならぬ遊園地ウィズニーランドから見て行きましょう』
★遊園地ウィズニーランドの各種の事件(15)
アスト「ところで、疑問点が一つ」
リバT『いきなり何ですか?』
アスト「パラグラフ15番は、『遊園地が休日を楽しむ人々でごった返している』という文で始まっているんだが、この日は休日なのか? オレたちのヒーローは世間で休日なのに、出勤させられていたのか? ブラック企業なのか?」
リバT『そんなことよりも重要な問題があります』
アスト「何だ?」
リバT『アメリカのディズニーパークが設立されたのは1971年。その後、アメリカ以外で初の世界展開になる東京ディズニーランド設立が83年になるのですが……』
アスト「つまり、日本人にとってのディズニーランドは、本作登場時点で十分、タイムリーに話題を集めていたと言えるな」
リバT『しかし、作者のジャクソンさんはイギリス人です。この作品の執筆段階において、イギリスおよびヨーロッパには、まだディズニーランドは存在していなかったんですよ』
ダイアンナ「そうなのか?」
リバT『ええ、今もなお、ヨーロッパに存在するディズニー・パークはフランスのパリだけです(92年に設立)。他には、2005年に香港で、2016年に上海で設立され、アメリカ本国にはカリフォルニアとフロリダ半島の2ヶ所にありますから、現在、世界でいわゆるディズニーランドとして語られるのは、たったの6ヶ所しかないのです』
アスト「つまり、ジャクソンはイギリス人なのに、本作はアメリカ文化の影響の方が濃厚だってことだな。まあ、そんなことを言うなら、〈スター・ウォーズ〉とか、大統領とか、D&Dとか、アメリカ文化ばかりなんだが? 当時のジャクソンは、アメリカのゲームにかぶれていたんだから、イギリスの伝統よりもアメリカ文化の方に強い関心を持っていたんだろう」
ダイアンナ「イギリスも、アメリカも同じ英語圏なんだから、あたしにはどっちもどっちって感じなんだがな。そこまで違いを気にするほどのものか?」
リバT『ゲーム文化には大きな違いがあるそうで、アメリカ人の好きなゲームは重厚長大なシステムで、膨大なデータを扱いがちなのに対し、ユーロゲームはシステムを削ぎ落としてシンプルさを追求する傾向があるみたいなんですね』
アスト「まあ、イギリス発のファイティングファンタジーは、TRPGシステムのシンプルさが極まったところがあるからな。それにしても、本作が80年代のアメリカ・サブカルチャー文化のパロディに満ちあふれた作品(時期的には最初のターミネーターも近い)であることから、当時の冷戦の背景も明確に反映されている。何せ、ラスボスの名前がウラジミール・ユトッシュスキーと明確にロシア人だ」
リバT『当時はまだソ連でしたけどね』
アスト「そして何の因果か、去年から今年にかけて世界を脅かすラスボスみたいな立場になってる男の名前も、ウラジミールという」
ダイアンナ「え? プーチンの名前って……(調べて)本当だ」
リバT『でも、対するゼレンスキーさんの名前も、ウォロディミル・ゼレンスキー。ロシア語読みだと、同じウラジミール(正確な発音はウラジーミルらしい)ですから、昨年来の宇露戦争の中心人物はどっちもウラジミールと言えるわけです』
ダイアンナ「すると、2022年〜23年は、空前のスーパー・ウラジミール大戦の時代なのか。ウラジミールがラスボスの『サイボーグを倒せ』に注目が集まるのも当然だな」
リバT『いえ、ここまで注目を勝手に集めているのも、当ブログぐらいだと思いますが。チタニウム・サイボーグと、今の戦争をつなげて考える記事もここだけじゃないでしょうか』
アスト「まあ、風刺だかパラディネタはさておき、ゲームの攻略に専念しよう。遊園地では、ジェットコースターと、びっくりハウスと、バンパーカー(低年齢用ゴーカート)の3種類のアトラクションがあって、びっくりハウス以外は事故で子供が死ぬ悲劇が発生するんだな。一応、技術点判定で難を逃れるんだが、楽しい気分が興醒めになること受け合い」
ダイアンナ「ヒーローのいるところ、事故の影はいつも付きまとうわけか」
アスト「いやな事実だな。攻略的に当たりイベントはびっくりハウスで、体力ヒーローは127番の情報を使うことで、248番から198番に進んで、道化師スカーレット・プランクスターを発見できる。技術点9の奴を撃退することで、英雄点3点と『会議の時間は午前9時から』という情報を入手する。これは必須情報だな」
ダイアンナ「他のヒーローだと?」
アスト「技術ヒーローは〈小型探知機〉で何かの手の皮の断片を発見したみたいだが、何の手がかりかよく分からん。結局、回転部屋と、トランポリンと、鏡の間の3択で、当たりがトランポリン。そこに行けば、道化師と戦って英雄点3点をゲットできる。回転部屋だと子供の自転車の鍵を見つけて英雄点1点入手。鏡の間は外れみたいだ」
ダイアンナ「結局、体力ヒーロー以外は遊園地に来る意味が少ないってことだね」
アスト「英雄点稼ぎを多少できるぐらいだな。遊園地イベントの後は、ショッピングか(202)、ミュージカルか(43)、帰宅か(327)を選べる」
ダイアンナ「帰宅の選択肢がさっきの79番と違うみたいだが?」
アスト「それについては後述だ」
★ダウンタウンのショッピング(202)
リバT『遊園地は選択肢の数の割に、攻略上意味のあるイベントが道化師退治だけでしたが、ダウンタウンではいろいろと情報が入って来ますよ』
アスト「まず、パン屋の前で億万長者ドリュー・スウェイン氏が誘拐される現場に遭遇するんだな」
リバT『そこでダメな選択肢は、氏を誘拐したらしい青いバンを追いかけることです。体力ヒーロー以外だと、追いかけても無駄ですし、手がかり入手の機会をミスミス逃してしまいます』
ダイアンナ「だったら、体力ヒーローだと?」
リバT『バッドエンド・パラグラフの414番に突入してしまいます。マントラッパーの仕込んだレーザーキャノンに撃ち殺されてね』
ダイアンナ「酷い罠だな」
リバT『バトルでは割と無敵の体力ヒーローを抹殺できるのは、イヤらしい罠による奇襲っぽいですね。マントラッパーを捕まえるには、まず、パン屋に入って情報収集します。そこで思念ヒーローが心を読むと、たまたま偶然、「恐怖結社の会議の場所が209丁目」という情報が流れ込んできます。マントラッパーとは何の関係もありませんが、攻略必須情報ですね。もしも、「サイボーグを倒せ:思念ヒーロー検定」があるとしたら、必ずテストに出ますので、しっかり覚えること。「パン屋で思念波」です。略してパンデシネ』
アスト「それを言うなら、濁点のバンデシネだ。フランス風マンガの意味な」
ダイアンナ「バンで死ね? 体力ヒーローのことか?」
アスト「思念ヒーローも、体力ヒーローも置いておいて、今はマントラッパーの手がかりだ。パン屋で話を聞いてから、外で事件の痕跡を調べると、331番で『M字マークの弾丸』が見つかるんだったな。そこから、タイガー・キャットの情報を思い出すと、パラグラフジャンプで391番に向かうことができる、と」
★マントラッパー捕獲(391)
リバT『用意周到なマントラッパーのアジトには、階段にも罠が仕掛けられていて、毒ガスで即死します(277)。よって、こちらも屋根に登って奇襲攻撃を仕掛ける必要があるわけですね(396)。直接戦闘だと、技術点8なので大した敵ではないのですが、とにかく多彩な罠だらけのアジトをあれこれ調べるうちに、「シドニー・ノックス関連の情報」と英雄点3点を入手できます』
アスト「マントラッパーの事件を解決しようと、しまいと、ダウンタウンのショッピングはなおも続けることができる、と」
★ダウンタウンのショッピング続き(428)
リバT『パン屋の後で、レコード屋と宝石店に寄れるのですが、レコード屋はただの80年代カルチャーのパロディーです。攻略に役立つのは宝石店の方ですね』
ダイアンナ「確か『毒殺魔ポイズナーに関する情報』だったね」
リバT『ダウンタウンのショッピングルートは、これで終了して、3日めは327番からスタートです』
★夜のミュージカル(43)
リバT『ミュージカルは、ショッピングと2択になりますね。その後、3日めの開始時に、ショッピングルートを選んだら327番に。ミュージカルルートを選んだら79番にストーリーが分岐します』
アスト「ミュージカルでは、蛇男サーペントが元カノの女優ローラを誘拐しようとしていたから、ブロンスキーの情報に従って、『星マークのない部屋番号3』を調べれば、事件解決できるんだな」
リバT『ええ。間違えた部屋を調べると、ローラをさらったサーペントにまんまと逃げられて、解決失敗です。なお、そういう情報が一切なくても、建物の外で待ち構えて、運だめしに成功すればサーペントと戦うことは可能です』
ダイアンナ「それを聞くと、ブロンスキーの存在意義がますます哀れさを感じるね」
リバT『サーペントを倒すと、英雄点2点と情報2点を入手します。「虐殺魔物カーネイジの情報」と「大統領暗殺事件の情報」ですね。前者は攻略の役にはさして立ちませんが、後者は大統領暗殺阻止のために必要です。ラッド広場でも入手可能ですが、ラッド広場を選ぶのは攻略不可能状態になりやすいので、こちらの方がよろしいかと』
アスト「いいや、ミュージカルルートだと、技術ヒーローは解けなくなるだろう。サーカスに潜むビーストキングと戦えなくなるんだから」
ダイアンナ「他に、思念ヒーローもダメっぽいな。パン屋で思念波ができなくなる」
リバT『つまり、ミュージカルは、電撃ヒーローと体力ヒーロー向きのイベントってことですね』
ダイアンナ「あたしはミュージカルに行かなかったけどね」
リバT『ですから、本来会うべきだったドクター死神に会えずに、情報を取りこぼしたのですよ』
ダイアンナ「いいじゃないか。それでもクリアできたんだからさ」
技術ヒーローの秘密道具(2日め)
アスト「それでは、2日めの秘密道具リストだが、1日めほどのヴァリエーションはないかな」
1.暗号解読機(423、◯)
他の秘密道具と違って、小型携帯はできていない。
だから、家に帰らないと使えなかったんだが、恐怖結社の計画を知るのには大いに役立った。
今後の課題はもちろん、こいつを携帯可能にできることだな。これさえあれば、調査活動がもっとはかどることは間違いない。探偵かスパイに転職する方がいいのかもな。
2.小型消火器(156、◯)
武器は持ち歩かないことを誓っているんだが、ファイヤー・ウォリアーズのような相手には、こいつが大いに役立った。
本来はもちろん、災害救助のために用意したんだけどな。
難点は、小型なので本当の豪火に対しては、消火液の分量不足だってこと。せいぜい、人間数人サイズの火しか消せないので、非常時にとっさに火を消したい時しか使えないってことだ。
もっとも、備えあれば憂いなし。どんな道具も使える場面はあるってことさ。現場のとっさの判断が伴えばな。
3.小型探知機(271、?)
何か異常なことを探し出す装置として作ったんだが、何が見つかるかは自分でも分からない。
「ポケットの中に、本人の物でない手の皮の断片が見つかる」って、どういうことだ?
一瞬、猟奇殺人事件なんかを連想したが、もしかするとスリが記者さんのポケットから何かをすり取ったときに、手垢や爪でもはがれ落ちたのか?
本来は、壁の向こうの秘密部屋とかを調べるのに作ったはずなんだが、何で記者さんのポケットを調べる気になったのか、自分の判断も謎だ。
暗号解読で神経を費やして、疲れていたのかもしれないな。
(当記事 完。3日めにつづく。あと3記事で完結予定)