ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「サイボーグを倒せ」攻略総括その2(1日め)

取りこぼしイベントの確認を中心に

 

リバT『それでは、「サイボーグを倒せ」を3倍ぐらい(当ブログ推定)楽しむためのイベント確認記事です』

 

ダイアンナ「4人のヒーローで攻略しても、まだ取りこぼしたイベントがあるんだね」

 

リバT『ええ。例えば、2日めに雨が降って来る際に向かえる場所があるのですが、普通にヒーローとして活動するプレイでは、まず行き着けません』

 

ダイアンナ「どういうことだい?」

 

リバT『1日めに発生する事件を無視して、仕事に向かいます。職場の近くでは、交通事故が発生するのですが、それも無視して、ひたすら仕事に打ち込みます。すると、職場のデスクに置かれた新聞記事に気が付くんですね。ガス状になる特殊能力を持った悪党スモークが、犯罪予告をしている記事なんですが、それを読むと「雨が降っているときにパラグラフ番号から20を引け」と示されるんです』

 

ダイアンナ「ヒーロー活動をさぼり続けて、初めて知ることのできる情報か」

 

リバT『普通は英雄点を稼ぐために、ヒーロー活動を頑張るものですが、敢えて王道とは違う詭道を進むことで見られる世界もあるってことで』

 

1日めのイベント再確認

 

リバT『では、1日めからイベント解析を行なって参りましょう。まず、時々、パラグラフ選択で出て来る「シルバー・クルセイダーに変身するか、変身しないまま事件に関わるか」ですが、後者を選ぶと全くメリットがありませんね。変身すると、みんながスーパーヒーローとして敬意を示してくれ(一部のプロ意識の強い、ヒーロー嫌いな警部さんや救急隊員を除く)、積極的に情報をくれたりしますが、変身しない普通のジーン・ラファイエットのままだと、特殊能力も使えず、警官たちは部外者だと邪険にし、一般人からも見向きもされず、メリットが何一つ見当たりません』

 

アスト「ただのモブキャラを装って、敵の警戒を外して、こっそり情報を入手するという隠密偽装万歳なエピソードは皆無、と」

 

リバT『少なくとも、80年代のアメコミスーパーヒーロー界では、ヒーローがコソコソ立ち回ることへの恩恵はなさそうです。まあ、たった一ヶ所だけ正体バレしたことで、ゲームオーバーになるイベントがあるのですが』

 

アスト「2人組の強盗に襲われた際は、無抵抗主義でないとゲームオーバーになるんだったな」

 

リバT『自分の正体を知った悪党を始末すればいいのに、と思うわけですが、そういう考えはヒーローに相応しくないのでしょうね』

 

アスト「技術ヒーローの秘密道具で相手の記憶を失わせたり、思念ヒーローの超能力で記憶を失わせたり、電撃ヒーローの電撃で記憶を失わせたり、体力ヒーローが頭をポカリと殴って記憶を失わせたり、いろいろとできたと思うんだが」

 

リバT『そんなご都合主義のように、記憶を失わせることはできないみたいですね』

 

ダイアンナ「80年代ってお堅いんだな。21世紀だと、フィクションでは簡単に記憶が失われるものだが」

 

リバT『上司に正体がバレて、「ジーン、お前だったのか。街の平和を守ってくれたのは?」と感動の正体バレイベントもありませんね』

 

アスト「上司の銃に撃たれたジーンが、ぐったりと目を閉じても満足げにうなずく、どこかのキツネ童話みたいなイベントもない、と」

 

ダイアンナ「キツネ? 何の話だ? 仮面ライダーギーツか何かか?」

 

アスト「お前は、小学4年生の国語の教科書を読んだことがないのか?」

 

ダイアンナ「すまない。あたしは幼少期から大人になるまで暗黒の未来で過ごしたから、小4の国語なんて勉強したことがないんだ。この時代の小学4年生は、キツネが撃ち殺される童話を学習させられるのか?」

 

リバT『教科書初採用は1956年の大日本図書版かららしいですね。ゴジラの2年後です。以降は60年〜80年代に各社が次々と採用。80年以降に小学校生活を過ごした日本人は、みんなが知っている物語です。もしかすると、桃太郎や金太郎よりも日本人に知られた物語かもしれません』

 

アスト「桃太郎はともかく、金太郎のラストって知ってる人間の方が少ないもんな」

 

リバT『桃太郎は悪い鬼を桃太郎が退治する話。金太郎は悪い熊を相撲で退治する話。ごんぎつねは悪いキツネを村人が退治する話ですからね』

 

アスト「桃太郎以外は、違うだろう。金太郎のラスボスは熊じゃねえ」

 

リバT『じゃあ、何ですか?』

 

アスト「え? 鬼じゃないのか? 金太郎が坂田金時と名を変えて、源頼光のお供となって、鬼の酒呑童子を倒した話は有名だぜ」

 

ダイアンナ「だったら、ごんぎつねとやらは?」

 

リバT『悪いキツネを村人が退治する話です。人に迷惑をかけるイタズラギツネなど退治されて然るべきです』

 

アスト「いや、ごんは改心して、いいこともいっぱいしただろう? こっそり栗とか松茸とか、持って行ったじゃないか」

 

リバT『その前にイワシを盗んだからダメです。さらに、どうやったのかは知りませんが放火までしてます。火盗改の鬼平さんに斬り殺されても文句は言えません』

 

ダイアンナ「なるほど。ごんぎつねのラスボスは鬼平か」

 

アスト「違う。ごんぎつねは鬼退治なんてしない」

 

ダイアンナ「まあ、キツネのお供はいらん、と桃井タロウに拒絶されているからな。ところで、そのよく分からんごんぎつねとやらが、『サイボーグを倒せ』と何の関係があるんだ?」

 

リバT『関係はこれっぽっちもありませんが、一つの教訓は得られますね』

 

アスト「何だ?」

 

リバT『善行はこっそりしても報われるとは限らない。やはり、ごんは人間に変身する術を身に付けて、Gフォックスというヒーロー名を名乗って、派手に人助けを行うべきだったと思います。そうすれば、兵十も相方のゾルダート・ツェーンとして、はりきりネットと火縄ライフルを駆使して活躍する未来があったかもしれないものを。21世紀版のごんぎつねはスーパーヒーロー、Gフォックスとして、かつて犯した罪を償うために、神に代わって善を為す道を志すといいのではないでしょうか。そして、小4の国語の教科書に採用して……』

ダイアンナ「とにかく、スーパーヒーローはスーパーヒーローらしく堂々とって話だな。Gフォックスの妄想は、ダディーの教え子の小学4年生に教えるとして、あたしたちはジーン・ラファイエットの話に専念しようじゃないか。読者もそれを望んでいるんだろう? 空想昔話じゃなくて」

 

★路上のケンカの仲裁(263番)

 

リバT『さて、パラグラフ1から最初の選択肢に出て来るイベントがこれですね』

 

アスト「何で、スーパーヒーローが通りでケンカしている一般人を仲裁しなければいけないんだ?」

 

リバT『そう思いながら、ヒーローに変身せずに仲裁すると、ケンカに巻き込まれて痛い目にあうんですね(体力点1のダメージ)。ですから、ここはヒーローに変身して、ケンカに介入するべきなんです』

 

ダイアンナ「どうしても介入しないといけないのか?」

 

リバT『実のところ、英雄点がもらえるイベントでもないので、スルーするのが正解です。思念ヒーローを除いて』

 

アスト「ああ。思念ヒーローだけは、思念波でケンカを止めようとしたら、恐怖結社の手がかりが得られるのか。『金の腕時計と質屋』だったか」

 

リバT『ええ。たまたま偶然、ケンカの当事者の男が恐怖結社の関係者だったという展開ですね。思念ヒーローはこのたまたま偶然、心を読んだら、情報が手に入ったという展開が何度かあります。他には、技術ヒーローに独自のイベントが用意されていますね』

 

アスト「何だ?」

 

リバT『秘密道具の〈指向性音声中和機〉を使って、口ゲンカの音を消してしまうんですね。無理やりケンカをやめさせるのですが、この技術ヒーローの秘密道具リストを作ってみるのも一興か、と』

 

アスト「確かに、まだオレの知らないアイテムもいっぱいありそうだな」

 

リバT『ただし、技術ヒーローでこの事件を解決した場合、次の選択肢は「仕事に向かう」か「オーデュポン公園へ向かう」に制限され、銀行強盗の事件を解決できなくなるのですね』

 

アスト「それは攻略に支障をきたしそうだな」

 

リバT『また、体力ヒーローや電撃ヒーローの場合は、ヒーローの威厳だけでケンカを仲裁できますが、今度は選択肢から「オーデュポン公園」が消えます』

 

ダイアンナ「別に消えても問題ないと思うけどね。大事なのは銀行強盗の方だろう?」

 

リバT『電撃ヒーローの場合はそうですね。結局のところ、オーデュポン公園に行って得するのは、ダディ・リッチの手がかりが入手できる体力ヒーローか思念ヒーローだけですから』

 

 

★オーデュポン公園の殺人事件(289、または165)

 

リバT『オーデュポン公園の事件は、2種類のパラグラフから始まります。289番は最初に向かった場合で、165番はケンカの仲裁の後で向かった場合ですね』

 

アスト「何かが違うのか?」

 

リバT『前者は、警察の調査が始まったばかりで、一緒に調査活動を行えます。ただし、ヒーローに変身した場合だけですが。一般人はただの野次馬扱いで、捜査の邪魔になるから現場に入れてもらえません』

 

アスト「後者だと?」

 

リバT『警察の初動調査が行われた後に事件現場に到着しますので、大雑把な情報を聞きとることしかできませんね。それでも、まあ、ダディ・リッチの手がかりがあれば、事件の解決はできるのですが』

 

ダイアンナ「犯人はダディ・リッチで確定なんだね」

 

リバT『事件現場の公園の藪を探して、運だめしに成功すると、D.Rのイニシャルのメダルが見つかります(405番)。そこから108番の手がかりに従って、171番へ向かうのが事件解決の道ですが、その選択をすると、そもそも事件の被害者の名前すら分からない、と。この事件の全貌を知るためには、外れパラグラフもいろいろ選んで、情報を組み合わせないといけないのですね』

 

アスト「意外と手間が掛かるんだな」

 

リバT『事件現場で死体を調べたり、死体の隣のブリーフケースを調べると、殺されたのが欧米保安会社の社長ウェイン・ブルースだと分かり、彼の会社や自宅に向かう選択が出ます。だけど、会社に向かって社員に聞き込みしても手がかりは得られませんし、自宅で奥さんに会っても「夫婦仲は冷えきっていたけど、まさか殺されるなんて……」と生々しい心情吐露を聞かされて自分は犯人ではないと訴えられ、思念ヒーローで彼女の心を探っても嘘は言ってないことが分かり、結局は手がかりが得られず、事件の調査は警察に任せるしかないという、つまらない結論に至るだけです』

 

アスト「地道な調査活動で、犯人を探す探偵ゲームじゃないんだな」

 

リバT『ええ。手がかりがないから、警察に任せるしかないという展開が多いですね。この事件に関わった場合、次の選択肢はピーター研究所か、パーカー空港のどちらかになります』

 

アスト「銀行強盗と、サメ退治には行けない、と」

 

 

★ダディ・リッチの捕獲(171)

 

リバT『D.Rのメダルから、ダディ・リッチの当たりを付けた場合だけ、殺人事件が解決できます。本来は情報を得られない電撃ヒーロー向きの選択肢があって、この場合は用心棒が電撃にビビって、あっさり降伏。他のヒーローの場合は戦闘になりますが、まあ、普通に倒して英雄点3点獲得。ただ、この事件って、いろいろとパラグラフが用意されているにも関わらず、得られる情報も特になく、ごくごくつまらない結末と言えますね』

 

 

★新聞からの情報(228)→銀行強盗調査(112)

 

アスト「こちらのルートは、オレとアニーがしっかり攻略したな」

 

リバT『ええ。一番、収穫の多い王道ルートと思われます。新聞で銀行強盗一味のアルケミストの情報を入手。さらに、トーメンターことリチャード・ストームの妻スーザンの情報が手に入りますね』

 

ダイアンナ「それから、銀行に向かって、銀行強盗の調査に向かうわけだ」

 

リバT『支店長に話を聞いて、貸金庫に当たりをつけると、「氷の女王シルビア・フロストのアジト」の情報が手に入りますね。この情報は、技術ヒーローにとって必須となります』

 

ダイアンナ「電撃ヒーローにとっては、金庫に閉じ込められた警備員の救出が必須になるわけだね」

 

リバT『「秘密会議の場所が潜水艦」だと判明しますね』

 

アスト「銀行でそれぞれ必須情報を入手した後、海に向かってサメ退治するか(72)、パーカー空港に向かうか(410)の選択になるんだが、最初に88番のアルケミストの手がかりを得ている場合だけ、アルケミストの次の襲撃先に向かえるんだな」

 

リバT『その情報を入手できるのは、技術ヒーローと電撃ヒーローだけですが、アルケミスト退治には他のヒーロー用の選択肢も用意されているので、作者のジャクソンとしては「他のヒーローで得た手がかりは、再プレイの際に自由に使ってもいい」というつもりで作成しているのかもしれませんね』

 

アスト「とにかく、アルケミストを逮捕したければ、98番から118番のパラグラフへ向かう必要がある、と」

 

 

アルケミストたちとの戦い(118)

 

リバT『銀行強盗事件を解決するにも、パラグラフ・ジャンプが必要になります。3人組のアルケミストたちを捕まえるには運だめしを要求されますが、銀行の中に飛び込むよりも、外で待ち伏せる方が失敗のときのリスクが小さいですね。アルケミスト戦では、体力ヒーローがダイスを振ることなく連中に圧勝できて、技術ヒーローは〈超音波撹乱機〉を強引に使うと、一般人を巻き込んで失敗します』

 

ダイアンナ「電撃も周りの人が邪魔なので使えないから、結局はアルケミストの3人を地道に戦って倒すしかない、と」

 

リバT『彼らを上手く倒すと英雄点4点なので、情報があるのなら、ダディ・リッチよりもアルケミストを相手にする方がお得ってことですね』

 

アスト「再プレイによる手がかり流用をしなければ、アルケミスト退治は技術と電撃が、ダディ・リッチの方は体力と思念が担当するのが初期設定みたいだが」

 

リバT『ともあれ、アルケミストを捕まえても、パラグラフ選択のミスで逃がしても、海か空港を選ぶことになります』

 

ダイアンナ「だけど、技術と電撃は海へ行くことが必須になるんだね」

 

 

★仕事へ向かう(341)

 

リバT『さて、殺人事件も銀行強盗も警察の仕事だ、ヒーローの出番じゃない、と日常仕事を重視する人が選ぶルートがこれです』

 

アスト「だけど、遅刻して上司に怒られるんだよな」

 

リバT『遅刻と無断欠勤のどちらの罪が重いか、哲学的に悩むところですね。とにかく、ヒーローが事件を追わなくても、事件の方からヒーローを追うのが、この業界の法則。会社の近くで交通事故が発生します。ヒーローに変身するか(23)、変身せずに警察や救急の動きを見守るだけか(102→229)、それとも事故なんて気にせずに仕事を続けるか(167)の3択です』

 

ダイアンナ「最後の選択肢を選ぶと、『雨降りの日の悪党スモーク』の情報が手に入るんだね」

 

リバT『ええ。そこから398番に進んで、「子供のいたずら事件(256)」か「科学研究所の爆発危機(144)」にルートが分かれます。一方、交通事故を警察その他に任せると、現場の縄張り争いで救助活動が上手く行かずに大爆発が発生しますが、ヒーローは見て見ぬふりで自分の仕事を続けて、同じく398番です』

 

アスト「見て見ぬフリなんてできないヒーロー魂に目覚めたら?」

 

リバT『ヒーローとして目立つように立ち回ると、体力か、技術か、その他の選択肢が出ますね』

 

・体力:怪力を利用して、人々を救出。その際、「恐怖……最上級の……会議を開かねば……反対の数……35……忘れるな……」の情報断片が手に入るも、情報の意味が不明です。英雄点2点ゲット。

 

・技術:〈マイクロレーザー〉で車のドアを切断しようとするも、機械の不具合で失敗。現場の救急隊員にバカにされて、英雄点は得られず。

 

・思念と電撃:救出活動のサポートに徹する。英雄点1点を獲得。

 

リバT『このイベントにおける最悪な選択肢は、ヒーローとして現場に登場していながら、救急隊員の活動を見守っているだけの場合。ヒーローが何もしなければ、現場の縄張り争いで救助活動が失敗し、ヒーローの評判さえ悪化して英雄点が1点減少してしまうんですね』

 

アスト「その場にいるのに何もしない奴は、姿を見せない奴よりも評価が下がるってことか」

 

ダイアンナ「他人の失敗のツケを払わされるみたいな貧乏くじって感じだね」

 

リバT『技術ヒーローの失敗も、現場の作業員にとってはヒーローをバカにすることで、現場のチームワークがかえって良くなる。他人が失敗するからこそ、現場の気持ちが引き締まるってことなら、事件解決に少しは貢献したと解釈できるでしょうか。この辺、ペナルティーの理由がいまいちはっきりしない気もします』

 

アスト「何にせよ、このルートに来たってことは、元々、英雄点は稼げていないのだから、マイナス1のペナルティーがあっても実害はないだろう?」

 

リバT『ゼロ以下のマイナスを勘定に入れるか次第ですね。英雄点がゼロを切ることはないというルールは書かれていないので、英雄点未入手の段階でマイナス1をどう扱うかはプレイヤーの判断次第、と』

 

 

★ピーター研究所の放射能犬(284)

 

リバT『オーデュポン公園の事件の次に選択できるイベントですね』

 

アスト「NOVAがいきなり死んで、笑わせてくれた傑作イベントだな」

 

リバT『檻から逃げ出した4頭の放射能犬を捕まえるゲームで、犬1頭で英雄点を1点獲得できますが、誰かが犬に噛まれるたびに1点減少するペナルティー付き。なかなか凝ったルールのイベントなんですが、処理が面倒なだけで面白くないとはグランドマスターNOVAの談』

 

アスト「そりゃあ、自分が死んでたら面白くないよな(笑)」

 

リバT『体力ヒーローは技術点が圧倒的に高いので(6差)、まず負けることはありません。技術ヒーローは〈放射線中和杖〉を使って、放射能による即死効果を無効にできます。思念ヒーローや電撃ヒーローは「犬が部屋から何頭出たか」で処理が変わって来ますが、とにかく複雑で面倒な処理をやらされている割に、得るものが少ないので、このイベントは避けるべし、と経験者は語っていました』

 

アスト「じっさい、このイベントで犬に噛まれて死んだプレイヤーって、世界中で何人いることやら。超絶レアなダイス目を引き当てたんじゃねえか?」

 

リバT『類稀なる不運がゲームの中だけで良かった、としておきましょう。話のネタとしては十分です。ともあれ、次のイベントは397から改めて「子供のいたずら事件(256)」に進むか、疲れて家に帰り、「2日めを迎える(293)」かですね』

 

 

★子供のいたずら事件(256)

 

ダイアンナ「殺人事件とか、銀行強盗という物騒な事件に対して、実に脱力感満載なイベントだな」

 

リバT『臆病者の駄菓子屋店主カルビン・ファーカーソン氏が、おもちゃの鉄砲を持って菓子泥棒を働いた子供にビビって、ヒーローに助けを求めるコミカルイベントですが、氏の言葉から恐ろしい犯人像を想像して、子供相手に過剰に警戒し、本気で対処して気絶させてしまい、英雄点1点減少というペナルティー付き』

 

ダイアンナ「そのペナルティーは避けられないのかい?」

 

リバT『どうやっても無理ですね。隠れている子供相手に〈力場発生装置〉で痛めつける技術ヒーローとか、殺さないよう適度に加減した思念波や電撃をぶつけて気絶に追い込んだりとか、力任せに相手に襲いかかって恐怖心のあまり失神させた体力ヒーローとか、どれをとっても、あわや大惨事です』

 

アスト「過失によって殺してしまわなかっただけマシってことだな」

 

リバT『ともあれ、このイベントのメリットは、店主に説教することで「氷の女王の情報」が手に入るのですが、それを必要とする技術ヒーローは同時に、海でサメと戦う必要があるので、こっちに来ると結果的に攻略失敗になるわけで』

 

アスト「『氷の女王の逮捕』で得られる英雄点が、ペナルティーの1点を打ち消してくれれば、せめてもの埋め合わせってことだな」

 

リバT『この後は、パラグラフ438番で2日めに入りますね』

 

 

★科学研究所の爆発危機(144)

 

リバT『ヒーロー活動よりも仕事を優先した場合に、発生するイベントの一つですね。子供のいたずらに巻き込まれるのを避けるためには、こちらの事件を解決しなければなりません。それができるのは技術ヒーローのみです』

 

アスト「オレだけかよ?」

 

リバT『秘密道具の〈絶対零度魔法瓶〉で、熱暴走する薬品を上手く制御して、英雄点1点獲得です』

 

アスト「でも、ここに来ると、サメ退治ができないんだよな」

 

リバT『見せ場ではあるけど、攻略不可状態にハマるってことですね。でも、まあ、他のヒーローが直面する危険に比べたらマシです』

 

ダイアンナ「爆発が食い止められないのか?」

 

リバT『いいえ。結果的に、爆発はしません。消火器を探してドタバタしているうちに、薬品は自然に熱暴走を止めて、事態が鎮静化されました。英雄点は得られません。一番正しい選択肢を選んだ場合ですが』

 

ダイアンナ「間違った選択肢だと?」

 

リバT『加熱した瓶を手に持って抑え込もうとして火傷したり(技術点マイナス2)、瓶を窓から投げ捨てることで、自身の火傷(技術点マイナス1)の他、外の通行人に薬品がかかって怪我させてしまい、英雄点マイナス2など大惨事。もう、ヒーローは何もするなって展開ですね』

 

アスト「かえって事態が悪化するドジッ子ヒーローってことだな」

 

リバT『どうも、ヒーロー活動よりも仕事を優先した場合、日常コメディー風味に流れる感じですね。ともあれ、こちらのルートですと、2日めはパラグラフ18番からスタートです』

 

 

★パーカー空港のハイジャック事件(410)

 

リバT『1日めの数あるイベントの中で、最も大掛かりな大事件がこれですね』

 

アスト「失敗すると、飛行機が墜落する大惨事だもんな」

 

リバT『ここに来るのは、オーデュポン公園からも、銀行からも来れますね。ヒーロー活動を頑張っていれば、普通にたどり着けるルートです』

 

ダイアンナ「事件の解決には、体力ヒーローが空を飛んで機内に乗り込むか、新聞記事で犯人の妻のスーザンのことを知って、彼女に説得を依頼するかのどちらかね?」

 

リバT『いえ。実は何の情報もなくても、地上の通信塔から心を込めて説得し、技術点判定に成功すれば、拷問鬼トーメンターことリチャード・ストームは改心して、乗客を無事に解放してくれるんですね』

 

アスト「拷問鬼という名前の割には、そこまで残酷な悪党ではなかったわけか」

 

リバT『事件の動機が、妻に不倫と間違われて夫婦ゲンカで自暴自棄になったから、という恋愛感情のこじれによるもの。また、この夫婦たちの名前は、ファンタスティック・フォーが元ネタだと思われます。リード・リチャーズ(Mr.ファンタスティック。別名ゴームズ)と、スーザン・ストーム(インビジブル・ウーマンのガール時代の旧名。今は結婚してスーザン・リチャーズ)ですから』

 

ダイアンナ「ヒーローの夫婦仲がこじれて、ヴィラン化したのか」

 

リバT『アメコミでは、ヒーローとヴィラン紙一重の存在として描かれがちですからね。とにかく、いろいろなやり方で事件解決できるのですが、余計なことをしてしまうのが思念ヒーローです。遠隔テレパシーで、「屈強な乗客に事件解決の協力を通信する」と、それを神の声と勘違いした彼が「ハレルヤ! 神のお告げだ。ハイジャック犯に天罰を!」という風に叫んで、トーメンターに無謀にも挑みかかって、飛行機が墜落してしまいます』

 

アスト「やはり、宗教関係だったか、思念ヒーロー」

 

リバT『ともあれ、体力ヒーローが物理的に取り押さえるなり、スーザンの助力を要請するなり、余計な特殊能力に頼らずに心から説得して技術点判定に成功するなりで、事件は解決。英雄点は2点になります』

 

ダイアンナ「事件の大きさの割には、少ないんだね」

 

リバT『相手の数によると思われますね。4頭の放射能犬と3人組のアルケミストが4点。手下2人のダディ・リッチが3点です。あと、ハイジャック事件は事前情報がなくても解決できることから、ゲーム的に難易度が低いという理由でしょうか。いずれにせよ、ハイジャック事件の次は、パラグラフ10番から2日めとなります。

『また、このハイジャック事件を体力ヒーローが解決した場合に限り、「恐怖結社の会議の日付けが27日」と判明します』

 

 

★海辺でのサメ退治(72)

 

リバT『1日めの数ある事件でも、最後のイベントがこれです』

 

アスト「銀行ルートからしか行けないんだよな。技術ヒーローと電撃ヒーローにとっては、必須イベントということになる」

 

リバT『思念ヒーローは、別ルートからカウフィールド乳業に行けるので、必ずしも必須ではないのですが、グランドマスターNOVAはプレイ中に別ルートの存在に気付かなかったので、やはりこちらを選びましたね』

 

アスト「技術点10のサメとの対決は苦労したぜ。体力点8だから、どちらが先に4回命中させるかが半々近い確率で、ちょっと運が悪くて倒せなかったときは酷く絶望したもんだ」

 

リバT『サメ相手でも、残り体力2点で勝ちルールを採用するなら、先にこちらが3回攻撃を当てれば勝てますし、運だめしを1回使って4点ダメージを与えれば、大体余裕でクリアできますよ』

 

アスト「まあな。しかし、バトルが専門でない技術ヒーローがサメとガチバトルをやらされるのはキツかった」

 

リバT『秘密道具の〈全方向性電気ショック発生装置〉が、子供の近くでは危険すぎて使えませんでしたからね』

 

ダイアンナ「あたしの超電撃はサメを一撃で撃退したけど、辺りが血塗れの惨状で、とんだ汚名を着る羽目となった」

 

リバT『サメを退治すると、感謝した子供の母親が「サーカス団のライオンの檻の下に秘密事務所がある」という情報をくれるのですけど、電撃で一撃粉砕した場合はその情報がもらえないわけで』

 

アスト「世の中には、自ら体を張って、命がけで立ち向かってこそ得られる情報があるってことだな」

 

リバT『思念ヒーローでも、体力ヒーローでも体を張らないと、サメから子供を助けることはできないのですね。ただ、これだけ苦労してサメを倒しても、英雄点を得られないのが理不尽なところです』

 

アスト「とにかく、サメ退治の次は、パラグラフ18番から2日めになる、と」

 

技術ヒーローの秘密道具(1日め)

 

リバT『それでは、技術ヒーローの数ある秘密道具リストを作ってみましょう。パラグラフ番号とともに、事件解決に効果ありなら◯、効果なしならXを記載しておきます』

 

1.指向性音声中和機(418、◯)

 音声を消す便利な道具。サイレンス(静寂)の魔法に近い効果で、ファンタジー世界なら呪文使いや吟遊詩人などの相手に絶大な効果をもたらすはず。通りの口ゲンカを止める程度の使い方しかしないのが勿体ない画期的な発明。

 隠密行動をする際にも有効と考えられるが、音以外のセンサーが発達した現代では、やや有効性が下がるか。

 

2.超音波撹乱機(210、X)

 銀行強盗団アルケミストに対して使用する(あるいは使用を考える)も、周囲にいる多くの一般市民を巻き込むと分かり、断念する。

 この装置にも、指向性の特徴を備えることができれば、もっと有効利用できるのではないだろうか。広範囲に影響を及ぼす機械は、市街では使用が難しいことを実感させられる。こういう装置を周囲の被害お構いなしに使うと、ヴィランの仲間入りと言えるだろう。

 

3.マイクロレーザー(205、X)

 交通事故で車内に閉じ込められた人を救出するために、扉を焼き切るのに使用……しかけて、不具合で機能せず。

 やはり、攻撃兵器に容易に転用できそうな発明は、使い手の良心の呵責が伴うのだろうか。あるいは、単に技術的な改良が不十分だったのだろうか。周囲の温度が高いと、デリケートな回路が簡単に焼き切れてしまう可能性も考えられる。外付け冷却装置との併用も一考に値する。

 

4.放射線中和杖(328、◯)

 伸びるペンや携帯指示棒をデザインモチーフにした画期的発明。

 これで触れた対象の放射能毒素を一時的に無効化するので、放射能ミュータントとの対決に効果を発揮する。

 この効果を広範囲化ないし遠距離化できれば、さらに使い勝手が向上するだろう。

5.力場発生装置(402、X)

 英名フォース・ジェネレーター。

 念動力のように遠くの物体に振動を与え、適度な重さの物を動かしたり、倒したりすることが可能。効果は実証されたが、まさか子供相手に痛い目に合わせてしまうとは。

 今後は、隠れた相手の正体を探り当てる偵察感知装置の研究も考慮に入れた方がいいのかもしれない。

 

6.絶対零度魔法瓶(295、◯)

 中に入れた物を瞬時に凍結させる画期的発明。

 科学研究所で効果は実証されたが、このサイズを拡大したり、縮小したりできると、もっと応用範囲が広がるだろう。とりあえず、この機能を〈マイクロレーザー〉の冷却装置に応用できれば、不具合も解消できるかもしれない。

 または冷凍ガス噴出装置と組み合わせて、瞬間冷却消火器に発展させるといいかもな。氷の女王の能力を参考にできるかもしれない。

 

7.全方向性電気ショック発生装置(299、X)

 サメ相手に有効……なはずだったが、全方向性なのが災いして実戦使用できず。子供さえ泳いでいなければ。

 これもスイッチ一つで、指向性と全方向性のモードチェンジ機能を搭載すれば、使える局面も増えるのだろうが、それには装置の大型化は避けられないので、携帯することは困難になる。電撃ヒロインのシルバー・サンドラの能力を参考にできないだろうか。

 

 

アスト「1日めだけでも、7種類の秘密道具があったんだな」

 

リバT『イベントのたびに、別の秘密道具を考えるジャクソンさんのアイデアぶりを技術ヒーローは楽しめますね。できるなら、こういう道具を別の局面でもソーサリーやバルサスの魔法のようにある程度自在に使いたい、と思うのですが、AFFでタイタン・シティのスーパーヒーローを作成し、またヴァリエーションを広げられるヴァリアント・サプリメントが出ないでしょうかね』

 

アスト「AFFでSFサプリやスーパーヒーローサプリが公式で出ると、幅が広がるってことか。まあ、今はファンタジーのタイタン世界だけでも、コツコツ展開を続けているからな。それを追いかけているだけでも、こっちは手一杯なような気がする」

 

ダイアンナ「ということで、今回の記事はここまで。次回は、2日めの事件総括に続く」

(当記事 完)