勝利をつかむ超体力ヒーローの準備
リバT『ケイPイチローお兄さまは前回のクトゥルフ対決のキーパー活動で無理がたたって、また眠りに就きました。よって、ここからの取り仕切りは、再び私めが行わせていただきます』
ダイアンナ「カニコングと紅蓮火の対決の結果、カニコングが敗退。ガイア・グランプリの最終プレイヤーの座は、紅蓮火が奪いとったんだね」
蓮火「ああ。予選リーグは無事突破。このまま決勝大会に進出して、全勝宣言をして、ガンダム・ザ・ガンダムの座はこのオレサマがつかみ取って見せるッ!」
アスト「紅兄貴、ここで行うのはガンダムファイトじゃなくて、ガイアグランプリなんですけど」
蓮火「どっちもGだろうが。だったら、ガイア・ザ・ガイアとでも言い換えればいいのか!」
アスト「だけど、兄貴はクトゥルフ経験者であっても、ゲームブックの経験はなかったはず。それなのに、優勝宣言なんて無謀なことを言うなんて。目下、アニーの超電撃ヒロインが英雄点40点で最高点で、それを越えないといけないんですよ」
蓮火「そんなことは、お前に言われるまでもなく分かってる。昨年11月から12月にかけて行われた、お前たちの戦いの記録は全て読ませてもらった。なお、その戦いの記録に『はてなイエロー★マークで、いいねを表明してくれた』御仁がいることも確認済みだ」
リバT『グランドマスターNOVAに成り代わって、感謝の意を表明します。今後も楽しいFFゲームブックライフを、と申し上げつつ』
蓮火「とにかく、オレサマがこの道には素人であることもまた事実。ならば、きちんと修行して、戦いの場に望むのみ。そう決意して、ギアナ高地でゲームブックの奥義を身に付けようと特訓を重ね、さらにケープ・カナベラルに向かう途中でボヘミアン・ラプソディ効果で、物語のヒーローたちが現実世界に実体化する現象に見舞われた。ゲームブックのFF世界のキャラも例外ではない」
アスト「すると、火吹山の魔法使いザゴールや、バルサス・ダイア、それにザンバー・ボーンなどなども実体化した、と?」
蓮火「そいつらのことはよく知らんが、『サイボーグを倒せ』のボス、ウラジミール・ユトッシュスキーなんてのも実体化して、NASAに侵入して〈スターウォーズ計画〉を実行して世界を破壊しようとしていたから、倒しておいた。奴の手下のヴィランも蹴散らしてやったから、これでタイタン・シティの悪党との戦いは問題ないと断言できる。そして、ボヘミアン・ラプソディの効果も収まったみたいだから、ゲームブックの表紙にも、ウラジミールの姿がきちんと戻って来たわけだ」
アスト「と言うか、表紙絵から消えていたんですか、ウラジミール? 知らなかったや」
リバT『フィクションのキャラが実体化するのはいいのですが、表紙絵などからその姿が消えてしまうのは、絶望ですね。せっかくの貴重なアート絵が台無しです』
蓮火「マジンガーが実体化するのだから、当然ゴッドガンダムなんかも実体化するんだろうな」
アスト「聞くからに恐ろしい能力だな、ボヘミアン・ラプソディ。ジョジョ世界の住人じゃなくて良かった」
蓮火「あの世界は遠からず滅亡して、作り直されることが確定しているからな」
ダイアンナ「何を他人事みたいに。紅蓮火、あんたと同じ声の神父の仕業じゃないか」
蓮火「神父、最強だよな。主人公も、主人公の父親の過去主人公も倒すわけだし」
リバT『でも、最後は元勇者声の少年に倒されるんですよね』
蓮火「アバンの弟子に倒されるなら本望だ」
アスト「何だか世界線がいろいろ入り混じって、しかもネタバレが加速してますが」
蓮火「おっと、いけない。今のオレサマは天国を目指す神父じゃなくて、タイタン・シティを守るスーパーヒーロー。ええと、名前はグレン……そう、グレン・ラファイエットだ。ヒーロー名はシルバー……だと、鏡野郎の技みたいだからオレサマらしく訂正して、ファイヤー・クルセイダーと名乗る。燃える炎の拳で相手を粉砕し、ジェット噴射で空を飛ぶ鋼鉄のヒーロー火炎騎士ってことで。勝利の掛け声はバーニング!」
アスト「何だか今までで一番、スーパーヒーローっぽいキャラが来たあって感じだな」
蓮火「当然だ。本物のヒーロー役者が演じるんだからな」
熱血の1日め
リバT『では、例によってヒーローごとの攻略手がかりを渡します。超体力ヒーローの場合、まずは127番ですね。ジョーク好きの犯罪者スカーレット・プランクスターの新たな住処の情報が分かりました。彼の近くに来たら、パラグラフ番号から50を引いて下さい』
蓮火「そいつは確か、遊園地のびっくりハウスにいるんだな。分かった」
アスト「確かに、予習はばっちりみたいですね、兄貴は」
蓮火「お前、オレサマを脳筋のバカだと思ってるだろう? いいか、声優や舞台俳優ってのは、あらかじめ脚本を読み込んで、自分のキャラをしっかり把握してから、本番に臨むものなのだ。もちろん、現場の空気を読んでアドリブ処理することもあるが、可能なかぎり事前の準備を怠らない。そうした陰の作業があってこそ、自信をもって勢いづくこともできるんだ」
リバT『2つめの手がかりは、108、280、312から選んで下さい』
蓮火「108はまだ出ていないな。それを教えてもらおうか」
リバT『金持ち犯罪者のダディ・リッチの情報ですね。彼の家は58番通りの113番地にあります』
蓮火「分かった。そいつは確かウェイン・ブルース殺人事件の犯人らしいな。必ず捕まえてやる」
ダイアンナ「本当に予習は完璧みたいだね。こりゃ、素人だと思って、ナメてかかってはいけないみたいだ。戦闘時の技術点13という超体力に加え、過去のヒーローヒロインの攻略記録まで把握しているとなったら、本当にひょっとするかもしれないねえ」
アスト「ゲームブックの素人とは言え、ヒーローとしては本気でプロだからな、紅兄貴の中の人は」
蓮火「では、始めるぞ。最初の選択肢は、殺人事件を追ってオーデュポン公園へ直行だ。ファイヤー・クルセイダーに変身して、周囲の植え込みを調べるぞ」
リバT『運だめしをして下さい』
蓮火「サイコロ2個で10以下を出せばいいんだな。(コロコロ)成功だ。運を1点減らして、と」
ダイアンナ「ルールもしっかり把握しているみたいだね」
リバT『成功すると、405番パラグラフですね。D.Rとイニシャルの付いた金のメダルが見つかります。このイニシャルに覚えがあるなら、その住所に示された2つの数字を足して下さい』
蓮火「ダディ・リッチだな。58と113を足して、171番へ向かう」
リバT『すると、ちょうど該当人物と2人のボディガードが家に帰って来るところに出くわします。彼の服の袖や靴には血が飛び散っていて、殺人事件の犯人である物的証拠になりそうですね』
蓮火「やあ、ダディ・リッチ。オーデュポン公園の殺人事件の犯人は貴様だな。警察の目は盗めても、ヒーローの目をごまかせると思うな」
リバT『おのれ、野郎ども、やっちまえ……と3人の悪党は襲いかかって来ますが……』
蓮火「こっちは技術点13だぜ。技術点7〜9のザコが相手になるか」
リバT『そうなんですね。他のヒーローが技術点10というルールで、超体力ヒーローは技術点13で戦えるので、戦闘ではほぼ無敵です。本作の初心者は、まず超体力ヒーローでプレイすることを勧めます』
蓮火「肘打ち、裏拳、正拳、とりゃあッ」
リバT『3人ともコテンパンにされて、通りに寝転がっていますね。彼らを警察に突き出して、英雄点3点獲得ですね』
蓮火「よっしゃあ。バーニング! と右手を高く掲げるぜ」
アスト「ヒートエンドじゃないんですね」
蓮火「それだと、相手の頭部を破壊してしまう。人間相手にそんなことができるか!」
リバT『素晴らしい。ヒーローとしてのモラルも、ちゃんと理解しているんですね』
蓮火「相手を殺したら、英雄点が減らされるからな。残り体力1点か2点まで追い込んで、とどめを刺さないのが、ヒーローの道だ」
アスト「逆に言えば、相手の体力点は最初から2点少ないものとして考えると、事故らなくて済むってことだな」
リバT『事件解決後、次に2ヶ所で事件発生です。パーカー空港とピーター研究所ですが』
蓮火「超体力ヒーローは空港へ向かわないといけないんだったな。拷問者トーメンターのハイジャック事件を解決に向かうぞ」
リバT『トーメンターは、スーザンがどうこう言ってますが』
蓮火「そんな事情など知らん。飛行機までジェット噴射で飛んで行き、非常ドアを外から無理やり開けて機内に侵入。操縦室のトーメンターを急襲するぞ」
ダイアンナ「超体力ヒーローだけが行える力技だねえ。小細工とか情報収集とか一切なしで解決できる」
リバT『トーメンターの技術点は8、体力点は9ですね。まともに戦えるのは超体力ヒーローだけです。10ラウンド以内に倒せなかったら、飛行機は墜落してゲームオーバーですが……技術点差5でそういう事態に陥る可能性は、ほぼないでしょうね』
蓮火「さすがに、飛行機の機内で炎の力を全開にしながら戦うわけにはいかないから、その辺はセーブして戦うことにするぞ」
リバT『ルール上、ファイヤー・クルセイダーの炎はただの演出ですからね。機体が炎に包まれて炎上爆発するようなことはありません。とにかく、トーメンターを殴り倒した後、縛られていたパイロットを救出し、機体を無事に着陸させました』
蓮火「ふう、これで事件解決だぜ。勝利の叫びだ、バーニング!」
リバT『英雄点2点獲得した上、超体力ヒーローの場合、トーメンターの落としたメモが手に入りますね。「恐怖の会議は27日」とのことです。これで1日めは終了しました』
蓮火「合計英雄点は5点。順調バーニングだな」
アスト「何でも、バーニングって言っていれば、キャラ付けできるとは便利だ」
蓮火「手軽で応用できる決まり文句を考えるのは、役割演技の基本だからな」
赤熱の2日め
リバT『2日めの地下鉄は、パラグラフ10番ですね。スリ退治か、ラッド広場の2択です』
蓮火「スリ退治では英雄点を稼げないんだな。ならば、ラッド広場に行くのみ!」
リバT『噴水で、悪夢の怪物が暴れています』
蓮火「ええい、それ以上の暴虐、このファイヤー・クルセイダーが許さん。覚悟しろ!」
リバT『怪物の技術点は10なんですね。他のヒーローなら手強い相手なんですが、超体力ヒーローなら問題なし。4回殴ると、幻のように消え失せました。英雄点2点を差し上げます』
蓮火「チッ、逃げられたか。倒し損ねたから、バーニング勝ちどきは上げられん。だが、この事件を完全に解決するには、ブレイン・チャイルドの情報が必要なんだな」
リバT『パラグラフ152番の手がかりですね。それを得られるのは、超思念ヒーローと、超技術ヒーローだけなのですが、この事件に関わると、どちらのヒーローも攻略不能になってしまうようです』
アスト「それでNOVAの奴が失敗したんだな。超思念ヒーローはタイガー・キャットに会わないと、会議の情報が手に入らないんだが、ラッド広場に行くと彼女に会えない。そして、超技術ヒーローも地下鉄のスリからタバコをゲットして、暗号解読の必要がある」
リバT『ラッド広場に降りると、地下鉄スリのイベントを諦めることになるんですね。カウフィールド乳業の方は、もう一度、地下鉄に乗ることができるのですが』
蓮火「オレサマにとっては、地下鉄などどうでもいいことだ」
リバT『そうでしょうか?』
蓮火「何? まさか、地下鉄が重要なのか?」
リバT『それを今、教えるわけにはいきません。競技ですので』
蓮火「むっ。これはしくじったか。まあいい。先を続けるぞ」
リバT『ラッド広場で、イタチ顔の情報屋から声をかけられますね。彼から話を聞くか、それとも放っておいてヒーローのサインを欲しがってる人々の期待に応えるかの2択です』
蓮火「役者や声優ならファンサービスも大事と言いたいが、それ以上に、ヒーローとしては情報が気になるところだ」
リバT『ラット・フェイスの異名を持つ情報屋フラナガンから、大統領暗殺計画の話を聞きました。目立つように囮が仕込まれているのですが、本物の暗殺者はリージェント・ホテルの屋根にいるそうです。大統領のパレードが行われる際に、パラグラフ番号を+100できるようになりました。運点を1回復できます』
蓮火「よし。大統領暗殺は、このファイヤー・クルセイダーが阻止してみせる!」
ダイアンナ「あたしも阻止したかったんだが、どうも上手く進めなかったんだ」
リバT『超電撃ヒーローはファイヤー・ウォリアーズから恐怖会議の情報を得ないといけないんですね。そして、彼らに会うにはカウフィールド乳業を経ないといけないわけで』
蓮火「他のヒーローでは、ラッド広場に来ると失敗。正解ルートは限られているのだな」
リバT『キャラクターではなくプレイヤーが一度入手した情報は、再プレイに際しても自由に使えるというハウスルールを用いれば、もう少し攻略の自由度が高まるんですけどね』
蓮火「一度、道を踏み外すとダメなのが、このゲームか。なかなかシビアなことだ」
リバT『とにかく、ラッド広場のイベントが終わると、職場で上司に小言を言われて、1日停職処分。その後は、遊園地かショッピングという選択肢になります』
蓮火「ならば、遊園地のびっくりハウスに行くのみ。スカーレット・プランクスターを倒さねば!」
リバT『はい。では、びっくりハウスで新聞記者のグラント・モーレイに会った後、超体力ヒーローは特別にパラグラフ248番に行き、そこからパラグラフ・ジャンプを示唆されるんですね』
蓮火「50を引いて、198番へ行けばいいんだな」
リバT『はい。そこで道化師姿のスカーレット・プランクスターと対決します。技術点9ですよ』
蓮火「もちろん、オレサマの敵じゃないな。やっつけて、バーニング!と叫ぶ」
リバT『彼は恐怖結社のメンバーでした。「会議は午前9時から」と書かれたメモを持っていましたね。英雄点3点を獲得します』
蓮火「これで合計10点だな。次は何だ?」
リバT『ダウンタウンで買い物するか、家に帰って休むか、劇場に行って「ラッツ」のミュージカルを見に行くか、の3択ですね』
蓮火「この選択で3日めのルートが決定されるんだったな。買い物に行くか、家で休むとビーストキングの事件が発生し、ミュージカルに行くと平穏な生活になる。平穏な生活ルートは、あまり攻略されていないようだから、そちらを目指すためにミュージカルだ」
アスト「わざわざ未開拓なルートを選ぶんですか?」
蓮火「他人の通った道ばかりというのも、つまらんからな。さあ、ミュージカルに行って、蛇男(サーペント)に捕まった歌手ローラ・マンシェを救出するぞ」
リバT『劇場の外で待ち伏せするか、舞台裏に向かうかの選択がありますが?』
蓮火「手がかりがないから、外で待ち伏せする」
リバT『運だめしして下さい』
蓮火「失敗すると蛇男に逃げられるんだな。(コロコロ)しかし、成功だ。なお、舞台裏だと、部屋1か部屋2を探すと外れで逃げられる。星のない部屋3に入るのが当たりだと、アストが攻略していた」
アスト「そこまでチェックしてるなら、部屋3に行く方がリスクがないと思いますが」
蓮火「どうして、お前の後塵を拝さないといけないんだ? オレサマにはオレサマの道がある。とにかく、運良く蛇男と対面し、コテンパンに殴り倒す」
リバT『技術点8の蛇男じゃ、なす術もありませんね。攻撃が命中すれば、毒によって一時的に技術点1を減らせる可能性もあったのですが』
蓮火「そのような毒など、鍛えられた武闘家には通用しない! 倒して、バーニング!と勝ちどきを上げる」
リバT『ローラ救出で英雄点2点を稼ぎます。さらに蛇男が情報を2つくれますね。恐怖結社の虐殺魔物(カーネイジ)の正体と、大統領暗殺計画の情報です。これで運点を2点ゲットですから、運だめしで減少した分も回復ですね』
蓮火「大統領暗殺計画の情報はここでも入るのか。だったら、ラッド広場でサインしてやっても良かったかもな」
リバT『その場合、英雄点+1できましたね』
蓮火「まあいい。英雄点の合計はここまでで12点だ。3日めに移るぞ」
豪熱の3日め
リバT『ミュージカル後の3日めは、前述のとおり平穏ですね。叔母さんの家に行くか、警察に行って事件のネタを求めるかの2択です』
アスト「オレは叔母さんのところに向かう途中で、2人組の路上強盗に襲われて、正体バレてゲームオーバーしたんだな」
蓮火「オレサマは同じ過ちをしない! 少しでも英雄点を稼ぐために、警察に行くぞ」
リバT『すると、ウォジャック警部補がヒーローのファンらしく、熱烈な歓迎をしてくれますね』
蓮火「だったら、警察との信頼の証に、サインを書いてやろう」
リバT『警部補は感謝して、裏情報を教えてくれますね。ウッドワーム・スクラブス刑務所から、ドクター・マカーブル(死神博士)として知られる人体改造技術の天才マルカス・ビュレッタが脱獄したそうです』
蓮火「死神博士だと!? その正体はイカデビルだな。相手にとって不足はない。そいつがどこに行ったか、手がかりはないか?」
リバT『関係あるかどうか不明ですが、中央病院にウィンストン・ウッズという名の類人猿風の男が入院してきたそうです。人体改造を施されたんじゃないか、と見ているのですが』
蓮火「では、そちらの捜査は警察に任せた。オレサマは別口を当たってみる」
リバT『別口とは?』
蓮火「死神博士は薬局に現れるかも、という情報を昔、聞いたような覚えがあってな」
アスト「オレが最初に入手した情報じゃないですか」
蓮火「お前が活用できなかった情報を、代わりにオレサマが活用しようって話だ。こういうのが後攻めの特権って奴だろう? 利用しない手はない。とにかく、ドラッグストアに買い物に行く」
リバT『ここでの買い物は、他にスーパーマーケットとコンピューターショップがあって、それぞれのイベントも楽しいのですが、それらは後で未通過イベントを紹介する記事に任せるとしましょう。今はドラッグストアですね。確かに、そこで死神博士ことドクター・マカーブルと、彼の配下の怪人、4本腕獣人と、虎男(タイガー・マン)が暴れています』
蓮火「出たな、ショッカーの改造人間。この仮面の騎士ファイヤー・クルセイダーが来た以上、お前たちの思うとおりにはさせん! トォッ!」
リバT『連中は技術点7〜9なので、あなたの敵ではありません。あっさり倒されて、英雄点3点となりました』
蓮火「何か情報は持っていないのか?」
リバT『何も。超電撃ヒーローなら、「恐怖結社の会議がクランセイ湾になった」との情報が手に入るのですが』
蓮火「こっちは外れルートなのか」
リバT『まあ、超思念ヒーローよりはマシなんですけどね。彼の場合、思念波対策をしっかり施したマカーブルと、部下の怪人にも勝てなくて、惨殺されてしまいますから』
アスト「敗北エンドが最も多いのは、超思念ヒーローっぽいな」
リバT『その辺の検証も、後の記事で。とにかく、マカーブル事件の解決後は、叔母の家に行くか、ジョージ・ボウイのコンサートに行くかの2択ですが?』
アスト「作中で登場する『ジョージ・ボウイとヴァーチャー・クラブ』の元ネタは、80年代に人気が爆発したミュージシャン『ボーイ・ジョージとカルチャー・クラブ』だな。その特徴的な女装ボーカリスト・スタイルは、83年のTVアニメ『機甲創世記モスピーダ』にも影響を与えているみたいだ」
蓮火「だったら、コンサートに行ってみるか」
リバT『しかし、アディソン・スクエア・ガーデンのコンサートは急に中止になりました。ジョージ・ボウイが皮膚炎を起こしてしまったとのこと。ともあれ、3日めのイベントはこれで終わりです』
蓮火「叔母さんの家に向かってたら、どうなってたんだ?」
リバT『いくつかのイベントの可能性はありますが、英雄点は得られませんので、割と骨折り損のくたびれ儲けって感じですね。これも後の記事で改めて確認すればよろしいか、と』
蓮火「ここまで英雄点は15点か。3日めの稼ぎはあまり良くなかったな」
焦熱の4日め
リバT『さて、4日めです。ミュージカル・ルートでは、ラスボス攻略のための必須アイテム〈回路妨害機〉を入手する定番イベント、シドニー・ノックス事件を通過できません』
蓮火「そのアイテムを入手するためには、『家庭用電気製品未来展』に行かないといけないという情報を、とある筋から聞いた」
アスト「とある筋って、どこですか?」
蓮火「そりゃあ、いろいろあるだろう。『サイボーグを倒せ』の攻略サイトは」
リバT『火吹山などに比べると、数は多くありませんが、2ヶ所ぐらいが参考になりますかね』
アスト「そう言うのを見て、攻略してたんですか、兄貴は? 何だかズルいなあ」
蓮火『先達の研究を参考にしつつ、自分らしいオリジナリティを追求する。役者も、声優も、表現者たる者の必須の道だと思うがな。ましてや、オレサマは素人にして後進の身。偉大なる先達の道を踏まえつつ、それを独自の武道に昇華することこそ、流派を受け継ぐ者の使命と心得るものだ。ゲームブック道も奥が深いものなれば、時に先達の知恵と努力の結晶を心肝に染め、後世に伝え残すべく、己の技に磨きをかける。そのための攻略記事だとは思わんか』
アスト「何だか難しいことを言ってますが、要は他所の攻略サイトの情報もカンニングしていたんですね、紅兄貴は」
蓮火「ギアナ高地での修行中にな。とにかく、オレサマは『家電の未来展』に向かった。そこでは80年代における未来の便利アイテムがいっぱいだ」
リバT『ざっと展示品を並べると、以下のとおりですね』
●衣類サービス・ステーション:洗濯、クリーニング、乾燥、アイロンがけを全自動でやってくれる。
●カクテル・コンポーザー:どんなカクテルでも作ってくれる。
●完璧な対戦相手:どんなゲームのルールでも学ぶことができ、8段階の技術レベルで対戦してくれるゲーム用コンピューター。
●片づけメイド:部屋の中の物の場所を記憶し、すべてを正しい位置に戻してくれるロボット。
●疲れ知らずのバトラー:様々な家事をこなすアンドロイド執事。
アスト「80年代にとっての未来だから、それから40年近く経った21世紀の今だと、ほぼ実現しているような物もあるんだよな」
リバT『ロボット関連はまだこれからでしょうけどね。とにかく、執事ロボを宣伝している丸眼鏡の男性が、どこかで見た男だと思います』
蓮火「どこだ?」
リバT『NASAか、もしくはゲームブックの表紙でしょうか。かつらをかぶって変装してますが、特徴的なゴーグルを着けて、ハゲ頭になれば、恐怖結社の首領、チタニウム・サイボーグのウラジミール・ユトッシュスキーその人だと気付けます』
蓮火「貴様ッ! 悪の秘密結社の首領ともあろう者が、こんなところで何をしている!?」
リバT『ええと、家電ロボットの営業宣伝マン? いや、まあ、ゲームブックのラスボスって、最後の方に出て来て倒されるのが仕事なんですが、それだけだと存在感が薄くなりがちなので、途中で顔見せぐらいしておきたいじゃないですか。ファンタジーだと、肖像画にラスボスの姿が描かれているとか、部下がやたらと威を借るようにボスの名前を吹聴するとか、いろいろですが、仮にも秘密結社だから、部下がベラベラ喋るのも変ですし、肖像画ってのもねえ。だったら、スパイみたいに正体を隠して、表の仕事で営業ぐらいしても問題ないか、と』
蓮火「とにかく、ここで会ったが百年目……って、そんなに待ってないな。4日めってところか。物陰で素早くファイヤー! と叫んで変身してから、駆けつけるぞ。ウラジミール・ユトッシュスキー、覚悟しろ!」
ウラジミール『ほう、こんなところにスーパーヒーローとはな。飛んで火に入るとはお前のことよ。行け、疲れ知らずのバトラー! バトラーはバトラーでも執事じゃなくて、戦闘兵器なのだ。一家に一台、恐怖の戦闘兵器を忍ばせて、一斉に暴れさせる大作戦を邪魔するファイヤー何ちゃらを倒すのだ!』
蓮火「チッ、暴れるアンドロイドを先に倒さないと、周囲の客が危険だ。逃げるユトッシュスキーを放置して、バトラーを倒す!」
リバT『追いかけても、逃げられるんですけどね。なお、バトラーを相手にすると、超思念ヒーローは死にます』
アスト「そりゃあ、機械相手に思念波は通じないよなあ」
リバT『他のヒーローなら、それぞれの手練を使って対応するのですが、結果的に〈回路妨害機〉が入手できて、ダイスを振るまでもなく事件解決ですね。英雄点を4点ゲットですよ』
蓮火「よし、19点だ」
リバT『さらに、ウラジミールが残した書類の中から、「パーカー空港から予約が完了した」という情報が手に入ります』
蓮火「5日めは空港に行けってことだな」
リバT『重要な手がかりを入手後の選択肢は、大統領パレードか、フットボール試合ですね』
蓮火「とある筋から聞いた話では、大統領パレードは後回しにしてもいいみたいだ。よって、カーネイジを倒すためにフットボール試合に行く」
リバT『虐殺魔物カーネイジの技術点は12、体力点は14ですね』
蓮火「今までのザコとは違うってことか。気合いを入れて、倒して見せる!」
結局、体力点を6点失ったものの、カーネイジを倒して英雄点5点を獲得した。合計24点。
蓮火「よし、バーニング!と叫んでから、7番街の大統領パレードに飛んで行くぞ。入手した情報どおり、パラグラフ21番に+100して、121番へ突入だ!」
リバT『屋根に身を潜めていた本物の暗殺者を空から急襲します。相手の技術点は9ですね』
蓮火「フライングキックでライフルを蹴り砕き、炎の拳を叩き込む。バーニング!」
リバT『暗殺者は倒されて、大統領を救ったあなたは英雄点6点を獲得しました』
蓮火「よし、これで合計30点だ」
アスト「マジですか。これで最後までクリアすれば、英雄点40点でアニーとタイですよ」
蓮火「こうなると、ラッド広場でサインをしてやったら良かったな。さらに1点稼いで、単独優勝できたのによ」
リバT『一応、最後の1日があるので、勝ち誇るのは早いですよ。あなたは一つ情報を得ていないわけですし』
爆熱の5日め
蓮火「体力を回復して、最後の1日だ。まずは、パーカー空港へ向かう」
リバT『はい、空港には3つの格納庫がありますね。ザビエル格納庫、サマーズ格納庫、マッコイ格納庫です。どれを選びますか?』
蓮火「ちょっと待て。格納庫の話は聞いていないぞ。何か手がかりはないのか?」
リバT『実は、この情報は博物館のミイラから手に入るのです。そして、ミイラに会うには、地下鉄のスリからカセットテープを入手しないといけない。よってラッド広場に降りた時点で、アウトです』
蓮火「ここまで来て、それかよ」
リバT『ただ、ミイラと戦うルートを選ぶと「家電の未来展」に行けなくなるので、空港に行けという情報が手に入らない。つまり、超体力ヒーローは1回の攻略では情報が全て集まらないという羽目に陥り、それでも1発攻略するには、直観で選ばないといけない場面もある、と』(追記:後日、ミイラから家電の未来展に行けるルートを発見したので、この箇所の内容は間違いと報告。下記記事参照)
「サイボーグを倒せ」攻略総括その4(3日め) - ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙
蓮火「直観で当てろってか」
リバT『一応、追加情報として、「ザビエル格納庫は自家用機か豪華ジェット用」「サマーズ格納庫は救急ヘリ用」「マッコイ格納庫は輸送機用」という機種分けがされています』
蓮火「だったら、ザビエル格納庫だな。ヘリの中で会議は考えにくいし、個人所有の機体なら問題なく会議ができるだろう」
リバT『そうですね。手がかりがなくても、推理できる範囲内です。では、該当パラグラフの394番に今日の日付けと時間を足し合わせてください』
蓮火「27日の9時、すなわち36を394番に足した結果は、430番だ!」
リバT『当たりです。では、あなたはウラジミールがジェット機に乗り組む姿を目撃しました。ジェット機はあなたの前で発進しますが?』
蓮火「もちろん飛んで行って、非常口をこじ開けて中に入る。トーメンター事件で経験済みの状況だ」
リバT『強引に機内に侵入してきたあなたに、チタニウム・サイボーグのウラジミールが技術点18の鋼鉄の腕で襲いかかって来ますが』
蓮火「〈回路妨害機〉を使う!」
リバT『すると、技術点9に弱体化しますね』
蓮火「よし、貴様が鋼鉄の腕なら、こちらは神の指だ! 俺のこの手が真っ赤に燃える! 勝利をつかめと轟き叫ぶ! ばぁくねつっ、ゴォォォド・フィンガー!」
リバT『そこまですると、ジェット機が大破するほどの勢いですが?』
蓮火「それは……加減するさ。ヒートエンドまではしないってことで」
リバT『では、ボスのウラジミールが倒されたのを見て、恐怖結社の面々も降伏し、あなたはタイタン・シティを救いました。その偉業に対し、英雄点10点を進呈します』
蓮火「よし、これで合計40点だ。トップに追いついたぞ!」
ダイアンナ「まさか、追いつかれるとは思わなかったよ」
アスト「どっちも40点か。この決着はどうするんだ?」
リバT『同時優勝でよろしいんじゃないでしょうか? つまり、クイーン・ダイアンナの願いと、紅蓮火さんの願いが、どっちもグランドマスターNOVAと大地母神ガイア様に聞き入れられて、今後の世界に反映されるってことで』
蓮火「すると、このオレサマがついにギャラクシー・ファイトに参戦できるのか?」
リバT『ギャラファイ3はもう終わるので無理でしょうが、遠からずグレンファイヤーさんにもウルトラの光のスポットが当たるよう、祈りを捧げておきますね』
蓮火「では、その祈りの力を信じて、ガイア・グランプリはヒートエンドってことだな!」
アスト「寒い日が続くから、熱い終わり方は歓迎ってことだな。今が夏でなくて良かった」
(当記事 完)