言葉を身につけたモンスター
ケイP『ケピッ。前回の探索でようやく言葉が使えるようになったモンスター役の、ケイPイチローだッピ』
リバT『ナビゲート役の妹リバTですの。先日、別ブログで「モンスターの逆襲」というゲームブックの攻略が終了したという話を聞いて、私どもも頑張らないとって思っているわけで』
ケイP『とにかく、前回の攻略分のマッピングをするッピよ』
リバT『落ちるとゲームオーバーになるドブドロ川を超えた先、西ではなく、北へ向かうのが正解ルートです』
404
足跡通路
lー→373
l 144
l ー 十字路 lー204
l 言葉煙 ー l
l ー 257(隠し扉237)ーシャドウストーカー
l ↑
77大喰らい←←←166
l
ドブドロ川
ダイアンナ「ドブドロ川から北へ行くと、隠し扉のある257番へ出る」
アスト「そこで、前もって入手していたペンダントを使い、237にパラグラフ・ジャンプして、水晶の棍棒を入手することがラスボス戦で必要になる、と」
リバT『一度だけ使える必殺武器ですが、ラスボス戦以外で使ってはいけませんので、大事に保管しておいてください』
ケイP『了解だッピ』
リバT『改めて257から西へ西へ進むと、倒した冒険者から言葉の煙を入手するチャンスがある。ここで間違った選択肢を選ぶと、冒険者を逃がしたり、倒しても煙入りフラスコを拾い損ねたり、残念な結果になりますので、美味しいホビットの誘惑には乗らないような選択肢を選んでください』
ケイP『では、言葉が解読できるようになったところからプレイ再開だッピ』
複雑な分岐パラグラフ
リバT『言葉を習得した後のパラグラフは137番ですが、フローチャートを書くと、この辺の構造が結構ややこしいのですね。まず、言葉煙の入手できる西の分岐に進まなかった場合、371番に来ることになります。この371は137と同じ場所になります』
ダイアンナ「地図では同じ場所なのに、パラグラフ番号が異なるわけだね」
リバT『さらに、冒険者を倒した後で、誤ってホビットに気をとられた403番も同じ場所です。つまり、その前に発生したイベントによって、137、371、403の3つに分かれますが、共通点は東(204)と北(144)の両方に通じていることですね』
アスト「そこを読み解いて、うまくマッピングするのにコツが要るわけだな」
リバT『フローチャートを書きながら、うまく番号がつながったときに該当パラグラフの文章を読み比べて、同じ場所であることを確認するのが手間ですね。本作は、双方向と単方向の通路が入り混じっていますし、同じ部屋に別の方向から入ることもできますから』
アスト「一つの部屋に北東西の3つの扉があって、北から入る場合と、東から入る場合のそれぞれで別パラグラフってこともあったな。進む先は同じ西なんだが」
リバT『和製ゲームブックでは、マッピングがしやすい双方向移動型のゲームブックが人気でしたが、FFシリーズでは基本的に一度来た場所には戻れないようになっています。ただ、本作の場合、部分的に双方向移動できるようになっていたり、遠回りして別ルートからの侵入経路があったりするなど、迷宮構造がトリッキーで、正しい攻略順番を見つけるのにも手間を要するわけです』
ダイアンナ「要は難しい、と。それで、204と144のどっちが正解なんだ?」
リバT『204を先に進めてから、144を後で攻略することは可能です。しかし、逆は無理なので、記事的には先に204を見ていきましょう』
ケイP『東へ向かえばいいッピな』
気のいいサイ男
リバT『204番から435番の部屋に入ると、サイ男と遭遇します。言葉が通じなければ引き返すか、戦って倒すしかないのですが(技8、体9)、言葉が通じると、こういうことを言って来ます』
サイ男『何をしに来たんだ? 言葉が分かるなら、すぐに62番に行くんだ。62だぞ。口がきけないのか? さあ、おれを怒らせないうちに、さっさと帰れ』
ケイP『だったら、62に行ってサイ男さんと会話を交わすッピ』
リバT『すると、サイ男さんはいろいろと情報をくれますね。箇条書きにすると以下のとおりです』
・主人公がザラダン・マーの怪物の一人、と認識している。
・イエローストーン金山か、〈よじれ樫の森〉の訓練所に行くように勧める。
・詳しいことは、ダラマスが知っている。ダラマスは無慈悲なゾンビなので、怒らせるな。
・訓練所で、サイ男の29番兵に手紙を届けてくれ。内容は『ガット・フーリーは〈クモの森〉の指輪を持って逃げた』と。29番兵らしい相手を見つけたら、パラグラフ番号に29を加えた先に進め。
・その後の道順は、北の扉から出て、三叉路を右に曲がれ。
リバT『ということで、サイ男さんから情報をあれこれ聞くと、少しずつ背景が見えてくるようになっています』
ダイアンナ「イエローストーン金山とか、ハーフエルフ・ゾンビのダラマスなんかは、オープニングの背景情報なんかにあったね」
ケイP『オープニングの背景情報?』
リバT『お兄さまは、眠っていたから知らないのも無理はありません。理性と言葉を得た今なら、知っても問題ないでしょうから、こちらの「トロール牙峠の伝説」をチェックしても構いませんよ』
ケイP『眠っていたと言うより、無理やり眠らされたような気がするッピ』
リバT『気のせいでしょう。きっとドゴラの日だから、気分が高揚して、その反動で眠くなったのだと思います』
ケイP『そうだッピか?』
リバT『記憶が定かでないのは、マランハの副作用か何かでは? とにかく、サイ男から情報を得ると、するべきことが見えて来るのですが、情報を得ずにサイ男を倒してしまうという攻略もあります』
ダイアンナ「倒しても大丈夫なのか?」
リバT『攻略に失敗するということはありません。彼を倒すと、アイテムが2つ入手できますが、例によってどちらかを選択することになります』
・サイ男の金属鎧:攻撃の際にダイス目+2できる優れ物。ただし、腕が少し窮屈なので技術点マイナス1(実質的に、戦闘時の技術点は+1扱い)
・布袋:いわゆる冒険者用の背負い袋。これからはアイテムを1つだけ持って行ける、と指定されていても、全て持って行けるようになる。
リバT『これらのアイテムは、攻略に必須というわけではありませんが、それなりに便利と思えますね』
アスト「ジャクソンは、外れルートでもただの外れじゃなくて、何か得するものをくれることが多いんだよな。この時点で、29番兵への伝言イベントが有用かどうかでサイ男を倒すべきか否かが変わってくる」
リバT『言葉が喋れるなら、アイテムよりも情報を大事に考えた方がいいと思いますが、後で答え合わせをしましょう』
巨大蜂イベントを経て
リバT『さて、サイ男の部屋には扉が3つあります。北西南ですね。このうち南の扉はスルーすることにしたので、選択肢は西か北の2択です。まあ、西から入って来たので、引き返すのでなければ北へ進んで298番に行くのが正解ですが、一応、西に戻って、先ほど後回しにした北(144)を確認しておきましょう』
アスト「余計な寄り道にならないといいがな」
リバT『途中で、何も調べなければ安全に東へ進めて、298番に合流できますが、よけいな調査をしたら、巨大蜂(技6、体7)に襲われることになります』
ダイアンナ「あまり強くはないみたいだから、サクッと倒せるだろう」
リバT『ええ。しかし、この蜂の毒針は即死効果を持ちます。つまり、相手の攻撃ダイスでゾロ目を出せば即死してしまうというリスク付き。この蜂と戦う危険はあまり冒すべきではない、と判断します』
ダイアンナ「ゾロ目で即死ってのは、主役モンスターだけの専売特許ではなかった、と」
ケイP『と言うか、蜂毒が弱点のドゴラの眷属のケイP一族としては、絶対に戦いたくない相手だッピ。ガクガクブルブル』
リバT『そうですね。では、蜂イベントをスルーするなり、怖さを我慢して撃退するなりすると298番に到達して、サイ男ルートとあっさり合流できるのですが、そこからややこしい立体交差みたいなコースをたどって、前回、間違えて踏み込んだ西回りルート(大喰らい以降の道)に合流します。マッピングすると、こんな感じですね』
通行不可の
侵入口 巨大蜂ー→ー298ーーl
l l ↑ ↓
401ーーーーーーーー( ー ーー ( ーーーー373
↓ l l
l→十字路(156) lーーーサイ男の部屋
↑ ↑
大喰らい 言葉煙イベントなど
リバT『この298番の次の選択肢は、南から東へ向かう373番なんですが、この際、南から西へ向かう401番に入ってしまうと、次は西ルートのデッドエンド十字路(156)に迷い込んでしまうという罠が』
ダイアンナ「つまり、298番の次に西(401)へ向かうと、突然デッドエンドに誘い込まれてしまうわけか」
リバT『西ルートからデッドエンド十字路をスルーして北上すると、136番を経て、東へ進むと373番に到達します。一方、言葉の煙入手後に298番に至ると、同じく東の373番に到達する一方で、うっかり西ルートに向かってしまい、逆に南下してデッドエンド十字路に一気に踏み込む罠ルートがあるわけです。この交差する仕掛けが非常に紛らわしくて、本作のマッピングを難しくさせる一番の要因かと思われます』
ブラッド・オークと魔術師ハニカス
リバT『無事に373番へ到達すると、道は南に曲がって次の選択肢は正面扉(15)と東側の左手扉(241)となりますが、情報収集のためには先に左手扉に入らないといけません』
ケイP『入ったッピ』
リバT『2体のブラッド・オーク(技7と8、体7)と戦ってください』
ケイP『ケピピン(バキッ)、ケピピン(ドカッ)。倒したッピ』
リバT『そこには老人がいて、何やらわめいていますね』
老人『誰だ? 何が起こったんだ? ああ、この目くらましの呪いが解けてくれれば……』
リバT『さあ、この老人を殺してしまうか、スルーしてブラッド・オークの肉を食べるか、部屋を出るかの選択肢ですが』
ケイP『老人の話をじっくり聞いてみるってのは?』
リバT『じっくり聞くと(暗号を解読すると)、こんなことを言っています』
老人『どなたか知らぬが、哀れな老人にお情けを。もし味方なら、ここから出してくれ。どうして黙っているんだ。いったい誰なんだ? 出してくれるつもりなら、早くしてくれよ。そうでないのなら、放っておいてくれ。言葉が分からないのか? 分かるのなら、200番に行くんだ。2、0、0だぞ。何か言ってくれ。哀れな老人にお恵みを。金か食べ物を恵んでくだされ』
ケイP『200番に進むッピよ』
リバT『200番に進むと、老人はハニカスと名乗りました。彼もオープニング背景で描かれていた登場人物ですね。目くらましの呪いでモンスターの姿が視認できないため、謎の巨漢かと思って、いろいろ情報を語ってくれます。一方、モンスターも言葉を理解できるようになったとは言え、自分から積極的に発声することは苦手らしく、ゴブリンスレイヤーさんのように「ああ」「うむ」「そうか」などと相槌程度の応答しかしていないと思われ』
・老人はかつてザラダン・マーの地下研究所の所長だったハニカスである。
・ゾンビのダラマスに地位を奪われ、目くらましの呪いをかけられたまま、なぐさみ物として生かされている。
・ダラマスのところへ行くには、東へ進み、まず、ペチャクチャ獣の部屋に行く。ペチャクチャ獣は、お喋りで餌を誘き寄せる習性があるので、耳を傾けてはいけない。
・ペチャクチャ獣の部屋から北へ行けば、ダラマスの部屋に行き着ける。
・ダラマスは手強いが、老人の差し出した指輪の力を使えば倒せる。
・指輪を壁に叩きつければ、ハーフエルフのゾンビに致命的なガスを噴出する。「ダラマスにつかみかかる」という選択肢があれば、その時にいるパラグラフに50を加えた先に進め。
リバT『ハニカスさんから情報と指輪を受け取ると、部屋を出て、南の15番扉へ向かうことになります。ハニカスさんはいっしょに出て行こうとしますが、足手まといになるだけなので、押しのけて置いて行くことにします』
ケイP『目が見えないのでは、連れて行くのも大変だッピ』
アスト「だからと言って、目が見えるようになれば、同行者がモンスターだと知って騒ぎ立てられる可能性もあるしな」
呪いの木箱(15)
リバT『ハニカスさんのイベントを終えた後で、南の15番扉に入ることになります。部屋の中には、木箱がありますが、調べてはいけません。亡者っぽい死体の呪いで、技術点マイナス2、体力点マイナス5のペナルティーを受けてしまいますから』
亡者『我が眠りを乱すのは誰だ! お前は自分のしたことが分かっているのか? 我らを眠りから覚ますことは、ザラダン・マーにしか許されていないのだ。生ける屍の眠りを乱した報いを受けるがよい!』
リバT『この部屋は東西南北4つの扉があるのですが、どこを選んでも結局、東の49へ進むことになります。東へ進むと、またドブドロ川の上を渡る橋があって、運だめしに失敗すると、足を滑らせてゲームオーバーです。運だめしに成功すると、東へ進んで、パラグラフ122に到着ですが、そこから北の扉(154)と正面の東扉(263)の二択になります』
ダイアンナ「二択のどちらかが攻略必須の当たりルートで、もう一方が攻略失敗の外れルートになる展開が多いよね、今作は」
リバT『確かに、今回も先に北の扉を攻略しないといけないようですね」
ケイP『だったら、先に北へ進むッピよ』
アスト「さっきからケイPは何も考えず、リバTのナビ通りにしか進んでいないよな。そんなのでゲームをしていると言えるのか?」
ケイP『理性的に考えて、リバTが正解ルートをすでに知っている以上は、それに従うのが賢明だッピ』
リバT『まあ、外れルートについては、後できちんとチェックしようと思いますので、まずはしっかり正解ルートを通って、ダンジョン脱出を目指したいと思います』
ザラダン・マーの伝記(192)
リバT『北の扉は鍵が掛かっているので、何とか体当たりで突破して下さい』
ケイP『ケピピン(ドカッ)』
リバT『ダメージ1点です』
ケイP『残り体力18点だッピ』
リバT『部屋に入ると書斎らしく、周囲を書類棚に囲まれて、部屋の中央には大きな書き物机が置かれております。東に扉がありますが、まずは机の上の書類を調べてください』
ケイP『調べるッピ』
リバT『すると、突然、強そうなロック・デーモンがどこからともなく出現します。どう見ても、モンスターのあなたよりも強そうです。あなたは逃げたいと思いました』
ケイP『本能が逃げろって命じているッピか』
リバT『だけど、逃げてはダメです。死ぬ気で戦って下さい』
ケイP『我が妹ながら、鬼みたいなことを言うッピな。しかし、このオラも戦闘回路31859を備えたケイP一族の長兄。無謀な戦いに挑むことには慣れているッピよ』
リバT『勇気を出して殴りかかると、拳がロック・デーモンをすり抜けてしまいました。外見に反して、物理的な肉体を持たないように思えます。やみくもに相手の動きを封じようとジタバタしていたら、足元で何かを踏んづけてしまいました』
ケイP『何だッピか?』
リバT『それは1匹のネズミです。ネズミはモンスターの足元でもがいていましたが、やがて力尽きて死亡。と同時に、ロック・デーモンの姿も完全に消失。どうやら、ネズミに幻影の呪文がかけられていて、書斎の侵入者を脅かす仕掛けになっていたようです』
ダイアンナ「そこまでして守りたいものが、この書斎にはあるのかい」
リバT『ええ。机の上の書類を読む(暗号を解読する)と、以下の文章記述が読み取れました』
「ザラダン・マー伝記、第93ページ……
かくて、ザラダンは物質世界を離れ、おのれの世界に閉じこもった。我々が知っている、いかなる世界とも異なる世界ーー地獄に。彼がいるように見える場所に、彼はいない、幻覚の世界。彼を探し求める者は、おのれの姿を見出すであろう。しかし、このためにザラダンは一つの弱点を持つことになった。水晶の棍棒だ。我々の世界と彼の世界を結ぶ門を破壊すれば、ザラダンは二度と戻って来れなくなるだろう。もし、きみがザラダンの世界に通じる門を見つけたら、そのときの番号から、ここに書かれているページ番号(93)を引き、その番号に進め。本当に門のところにいたのならば、ザラダン・マーに会うことができるはずだ。この書類を読んだ君は、運点を原点に戻すことができる」
ダイアンナ「本当に大事な情報じゃないか」
アスト「この情報がなければ、ザラダン・マーを倒すどころか、会うことすらできないんだからな」
リバT『ザラダン・マーは別世界の地獄に引きこもっていて、そこから配下に指令を出しているんですね。ともあれ、伝記のある書斎からは東の扉を通って先に進むこと(365)も、元の扉から出てから改めて先ほどの東扉へ進むこと(263)もできますが、正解は263番です。365に進むとペチャクチャ獣の部屋に行けませんので、またも攻略必須イベントを取り逃がすことになります』
ダイアンナ「攻略必須イベントが多すぎるよね、このゲーム」
狂獣とペチャクチャ獣
リバT『ハニカスさん曰く、「東に進み、ペチャクチャ獣の部屋に行け。その後、北へ行けば、ダラマスの部屋に行き着ける」とのことですが、その言葉自体は嘘ではありません。問題は、その言葉に従って、東へ進むだけだと、重要なザラダン・マーに関する情報を取りこぼすだけで』
ダイアンナ「東へ向かう前に、一度、北へ寄り道してから引き返す必要がある、と」
リバT『とは言え、北から直接、東へ進んでも、ペチャクチャ獣のところに行き着けず、攻略失敗するので、本当に正しいルートは一つだけなんですね。何のヒントもなく攻略しようと思えば、一体いくつのトライ&エラーを重ねなければならないか』
ケイP『とにかく、263番の東扉に入るッピ』
リバT『また体当たりで扉を開けるので、1点ダメージです』
ケイP『またか。残り体力17点だッピ。ジワジワ削られて、不愉快だッピ』
リバT『部屋の中には、マニック・ビーストという毛むくじゃらな巨人風味の狂獣がいて、人間の死体を食べております。食事の邪魔をされた狂獣は怒り狂って、襲いかかって来ました。技術点7、体力点8なんですが、ダメージを受けると技術点+2される特殊能力付き』
ケイP『それでも技術点9だから、3差で勝ってるッピ。適当に相手して、やっつけたッピよ』
リバT『戦闘後に、狂獣の食べ残しの人肉を食べることもできますし、狂獣の死体を食べることもできますよ』
ケイP『狂獣の死体は毒っぽいので、人間の方をいただくッピ』
アスト「理性があるって言っても、食人モンスターであることには変わりないんだな」
リバT『狂獣の肉は苦いけど、体力4点回復できます。人間の肉の方は死後硬直が長くて固くなっているけど、やはり体力4点回復できますね。ただし、人間の肉を選んだ場合、人間の持っていた持ち物がゲットできます。金貨2枚と、緑と青の液体入りフラスコ1本ずつ。緑の液体を飲むか、青の液体を飲むか、どちらも飲まないかの選択肢が出ます』
ケイP『緑の液体の方が美味しそうッピ』
リバT『はい。即効性の治癒薬なので、体力点が完全回復できますね。一方、青い液体だと、味は甘くて美味しいですが、恐れの呪いがかかっていて、戦闘時に能力を完全に発揮できなくなります。具体的には即死効果が使えなくなるってことで。あとで呪いを解いてもらえるまで、ペナルティーを負ったままってことですね』
アスト「当たりか外れかの二択は分かりやすい選択肢だな」
リバT『ええ。アーロックで多用された、どっちも外れとか、何もなしと外れという当たりクジのない選択肢よりは遥かにいいです』
アスト「アーロックネタがしつこいな」
リバT『当記事の作者がよほどトラウマになっちゃってるというか、ゲーム性について考えるきっかけになってるようですね。ジャクソンの本作は、アーロックに負けず劣らず難解な死にゲーと称される作品ですが、選択肢そのものは意地悪じゃないんですね。当たりと外れ、メリットとリスクが両方あって、しかもリスクを避けてクジを引かないという選択肢も用意してくれている。一方、アーロックはクジを引かない(わざわざリスクをとらずに選択をスルーする)という選択肢がなく、不幸ともっと不幸のどちらかを強制的に押しつけられる。その中で、いかにリソースの消耗を抑えるかってゲームなんです』
アスト「政治家選びの選挙でも言われることだが、良いか悪いかの選択ではなく、どっちも悪くて、どっちの悪さがまだマシかを選ばされる選択はヤル気を損なわれるような感じか」
リバT『メリットの感じられない選択を多用するゲームは、快適さという面で不快なだけなのでクソゲーということですね。ある程度の難解さは、達成感を引き出すためのスパイスになりますが、難解だけど面白いという絶妙なバランスを獲得するにはどうすればいいか、というテキストに、ジャクソンのゲームブックはなると思われ』
ダイアンナ「それがアハ体験だって結論は出ているんじゃないか?」
リバT『当たりの感じられる選択肢で、ちょっとした達成感を与え、暗号解読などで新たな情報が獲得できてプレイヤーの物語への好奇心や没入度を高める仕掛けがいろいろで、謎解きゲームとしても秀逸な作品です。考察し甲斐があるというか』
ケイP『とにかく、食事をとって、治療薬で体力完全回復ってだけで、モンスターとしては嬉しいッピ』
リバT『確かに、体力や運のリソースに関しては、あまりシビアなゲームではないんですね、本作は。平均並みの技術点や運点があれば普通に進められますし、技術点12、運点12という今のプレイではストレスなしに攻略できています。本作は情報収集での謎解きを楽しむゲームであって、バトルによるストレスは割と最低限度かな、と』
ダイアンナ「ここまでのプレイ感はそれぐらいにして、そろそろ先へ進めないか?」
リバT『ええ。狂獣の部屋から東へ進むと、293番です。扉の前で、部屋の中から数人がお喋りしているような声が聞こえて来ますね。扉を開けて中に入ると、パッと見、中には誰もいないように見えます。部屋は円形で、北南西の3方向に扉があって(西から入って来た)、扉と扉の間の壁にアーチ型の窪みがあるのが特徴です』
ケイP『窪みをよく調べるッピ』
リバT『すると、窪みの一つから声が聞こえて来ますね』
窪みの声『ここだ。この部屋のことが知りたいなら、こちらにおいで。あれ、言葉が分からないのかな? では、トロール語がいいかな。ヘイ、カムオン、キャン、ユー、アンダースタンド、トローリッシュ? オーノー、アナザー、ランゲージ。これならどうだ? おっ、わかるようだな。さて、きみのお役に立ちたいのだが、何がお望みかな? うまい食事にありつける場所に案内しようか? 太ったホビットが二匹いるところを知っているが。それとも、きみの秘密を握っている人物について話してやろうか? ザラダン・マーのことだよ。さあ、こっちにおいで』
ダイアンナ「何て巧妙なお誘いだ。思わずフラフラと近づいて行きたくなるじゃないか」
ケイP『ケピッ。頭が悪いロールプレイだと、ホビットの肉が食べたくなるし、知的好奇心に満ちたプレイヤーだと、ザラダン・マーの話が気になるッピ。プレイヤー心理を巧みに誘導してくるッピ』
リバT『ペチャクチャ獣の誘いに乗ったパラグラフ323番で、東の壁の真ん中の窪みに近づきます。窪みの奥の短いトンネルにフードをかぶった人影が見えますが、ここでトンネルの中に入っていくと(439)、ペチャクチャ獣の罠にハマって、ゲームオーバーです。クモの巣のような不定形生物が声と姿を擬態して、狭い場所で包み込むように覆い被さり、麻痺毒で動きを封じて、ゆっくり消化して来るんですね。ここでの正解は、ペチャクチャ獣が誘いかけて来るのとは別の窪みに入ること(220)です』
ダイアンナ「別の窪みだって?」
リバT『天井の小さな穴から〈エルフの粉〉が舞い落ちる窪みがあるんですね。ここで〈エルフの粉〉を浴びておくことが攻略において必須となります』
アスト「初見じゃ絶対に気づきにくいよな。ハニカスさんの助言に従い、ペチャクチャ獣を最初から完全にスルーして、さっさと部屋から出る選択肢を選ぶと、気づかない。一度、窪みを調べようとして、ギリギリ罠を避けて別の窪みを調べることにして初めて到達できるイベント。パラグラフを一通り見て回る偏執狂的なプレイをしない限り、ここを探り当てるのは難しすぎるだろう」
リバT『それだからこそ、攻略記事も作り甲斐があるというもの。とにかく、ここに来た一番の目的は、〈エルフの粉〉を浴びておくことです。用事が済んだら、北の扉を抜けて、300番パラグラフに行きましょう』
ダイアンナ「西と南はどうなっているんだ?」
リバT『西から入って来た扉は一方通行で戻ることはできません。無理やり通ろうとしても、体当たりで体力点を1点減点するだけです。南の扉を抜けると、「黒々と口を開けた床罠」に飲み込まれてゲームオーバーです。結局、北へ向かうだけが正解ということで、本記事はここまで。最後にここまでのマッピングをして終了です。373番からの続きですね』
443
l
373ーー 213ーー300(365)ー50
↓ l
l 鉄格子
lーブラッド・オークと 書斎→ーーーーーーーーー↑
l 魔術師ハニカス (ザラダン伝記) ↑
↓ l ↓ ↑
倉庫ー15木箱の部屋→ー橋ーーーーーー→122→263狂獣→ペチャクチャ獣
↑ ↑ ↑ ↑(エルフの粉)
南からの通路 南からの通路 南からの通路 ↑ ↓
↑ 黒い床罠で死亡
↑ ↑
南からの通路
リバT『ザラダン伝記のある書斎から東へ行ったパラグラフが365番で、ペチャクチャ獣の部屋から北へ行ったパラグラフが300番。この両者は鉄格子で退路を絶たれた後、同じ場所に到達し、そこから北東西の3方向に道が分岐するようになっています。ここから先が、ダンジョンの管理人であるダラマスとの戦いを経て、いよいよダンジョン脱出となりますね。次回にはダンジョンを脱出できると思いますが、その後で、もう一記事使って、未通過ルートをチェックしたいと思います』
ケイP『未通過ルート?』
リバT『前回の攻略記事(3)の最初のマップを確認すれば分かるように、理性の煙で選択の自由を得た私たちは、そこから西の正解ルートを通りました。よって東(33)からの不正解ルートでのイベントを確認して、ダンジョンの完全攻略を果たしたいと思います』
(当記事 完)