ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「盗賊剣士」攻略記(その3)

キャラが死んだので

 

アスト「同じ性能のキャラで再スタートだ。作り直そうかとも思ったが、前のキャラ以上の能力になる可能性は少ないだろうし、別に能力が低くて死んだわけじゃないしな」

 

ダイアンナ「で、また1日めからスタートなんだね」

 

アスト「いや、その前に、気になるパラグラフを覗き見してみた」

 

ダイアンナ「また覗き見か。イヤらしい奴め」

 

アスト「そういう下種な気持ちじゃないんだけどな。ええと、ライバル店の【鷹の翼】亭の食事が美味かったとのことで、じゃあ、うちの【奇妙な猫の瞳】亭はどうだろう、と思って、食欲重視で覗いてみた。ほら、食欲の秋って言うじゃないか」

 

ダイアンナ「で、美味しかったのか?」

 

アスト「金貨1枚で酒一瓶が買える。一部の酒好きNPCとの交渉に使えるみたいだな。また、金貨2枚で食事ができて、体力2点が回復できる。【鷹の翼】亭だと、同じ金貨2枚で3点回復できるので、やはり向こうの方が美味しいようだ。ニナとの縁がなければ、向こうのギルドに移籍した方がいいかも、と思ったが、そういう選択肢はないので、粗食に甘んじて【オッド・アイ】のために働き続けることにする」

 

ダイアンナ「さすがに、ライバルギルドに移籍するほどの自由度はないか」

 

アスト「で、自分のところの酒場だと、コネを持ってるNPCとの待ち合わせができるんだな。パラグラフ275番に、コネ番号を足したパラグラフにジャンプして、交流を図ることができる仕様だ。それにも1手番を費やす仕様なので、ズルと言えばズルだが、パラグラフの覗き見も攻略の一環だと割り切って、堂々と覗き見することにした。再プレイの前に、前回得たコネとの付き合いを確認しておくぜ」

 

酒場での交流話

 

アスト「まず、最初のコネはランカスター司祭(4)だな。しかし、司祭はさすがに酒場には来てくれなかった」

 

ダイアンナ「さすがに聖職者は、昼間から酒を飲みには来ないってことか」

 

アスト「しかし、盗掘ミッションで知り合ったクシャン侍従(19)とは、294番で会話ができる。彼からは『ランカスター司祭について』『盗掘の戦利品について』と二つの情報が入手できた」

 

・ランカスター司祭:真面目な堅物のように見えて、裏では盗掘を指示している悪党の面を持っている。

・盗掘の戦利品:何故か貴族の墓に入っていた毒薬。金貨5枚(知略型なら価値を見破って金貨3枚)で買い取り可。戦いが始まった最初のラウンドに使って、攻撃が命中すれば倍ダメージの4点を与えられる(運だめし成功で8ダメージ)。1回だけ使用できて、攻撃が外れたら無駄に終わる。

 

ダイアンナ「盗掘ミッションをクリアしたら、毒を購入できて、初手のみ大ダメージか」

 

アスト「これなら、闘技場のドラゴンも簡単に倒せるかもしれんが、どうしてもドラゴンと戦って雪辱を晴らしたいとも思わないしな。別にドラゴンスレイヤーが夢ってわけじゃないし」

 

ダイアンナ「じゃあ、ゴブリンか?」

 

アスト「オレは薄汚れた革鎧は着ているが、角の折れた鉄兜はかぶっちゃいねえ。まあ、ローグライクハーフじゃゴブスレごっこを楽しみもしたがな。とにかく、次、行くぞ。さすがに墓場(13)とのコネは、意味がないな。墓石が歩いて来たり、中から死体が這い出て来て、ともに酒を飲み交わすようなシュールな話にはならない」

 

ダイアンナ「もしかして、全てのコネをチェックしたのか?」

 

アスト「一応、念のためな。今後も新しいコネを得るたびに、酒場での会話ができるか確認してみるつもりだ。次に覗き見親父のバネドおじさん(21)だ。パラグラフ296番に行くと、やって来てくれた。裏情報に詳しいみたいで、こちらの稼業を知ると、金貨2枚で情報を売ってくれるとのこと」

 

ダイアンナ「でも、覗き見なので、ただで情報を知るわけだ」

 

・覗き見情報:大学教授のエドワルドは、拷問が趣味の変態らしい。拷問館って場所があって、そこの常連だ。また、夜の賭博塔でイカサマもしてるとか。

 バネドの話を聞いたら、【大学教授(271)】を取得可。

 

アスト「このネタが攻略に必須なら、バネドおじさんと出会うことが必要になるんだが、今の段階では何とも言えんな。同じ情報が別ルートから手に入るかもしれないし、ないならないで普通にストーリーが進むのかもしれん。とりあえず、今はバネドからこの情報が手に入る、ということだけチェックしておくとする」

 

ダイアンナ「要は、攻略のためのフラグ探し作業を今、しているわけだね」

 

アスト「ああ。そして次は、ローズガーデン姉妹(23)だ。享楽的な彼女たちは、庶民の酒場、そして階上の宿屋でのムフフな交流に興味を抱いて、主人公と18禁なお楽しみタイムに入る。しかも、楽しませてくれたお礼に金貨5枚までくれるというサービス付きだ。ただし、体力点4を消耗する」

 

ダイアンナ「イヤらしいことをするからだ」

 

アスト「してねえよ。あくまで今のはパラグラフを覗き見しているだけで、実際のプレイには及んでいない。彼女たちからは別に情報を得られるでもなく、実際の攻略には役に立たない、ただのサービスシーンに過ぎん。が、本書がこういう要素も濃密に持ったゲームブックということが伝わればいい。本家FFシリーズではあり得ない種類のシチュエーションに、いろいろな意味で感じ入ってるオレがいる」

 

ダイアンナ「罰として、今ここで血を吸って、体力点4を消耗させてもいいか」

 

アスト「さすがに今は勘弁してくれ。読者が見ている。こういう秘め事は後でこっそりと……だな」

 

ダイアンナ「今がいい」

 

アスト「うわあ」

 

 暗転して、ムフフタイムに突入。しばし、お待ち下さい。byリバT

 

続・酒場での交流話

 

アスト「ハアハア。プレイ前から体力を消耗するとは思わなかったぞ」

 

ダイアンナ「お前が覗き見ばかりして、イヤらしいシチュエーション語りをして、あたしを興奮させるのが悪い」

 

アスト「まさか、ゲームブック語りをして、こういうシチュエーションになるとは思わなかったんだよ。とにかく、次のコネだ。さすがに公衆浴場の扉(15)や下水道(33)と酒場で飲み会、という浦沢義雄脚本みたいなシチュエーションにはならないな」

 

ダイアンナ「公衆浴場の扉に手足が生えて、歩いてくるシチュエーションはまだ想像の範疇だが、下水道が歩いてくるのは、どう映像化していいかすら分からん。大体、食事をするところに下水道がやって来られても迷惑以外の何者でもない」

 

アスト「その下水道に、これから潜りにいかないといけないんだよ。次の1日めのミッションはそれで行くと決めたんだからな」

 

ダイアンナ「なるほど。1回めとは違うルートを進むんだな」

 

アスト「そりゃ、同じことをしても、攻略記事としてはつまらないからな。で、残りはサクッと片付けるぞ。アイアン・スティングとのコネ(87)では、金貨100枚で強力な短剣が買える話は前回した。あとは、さっき知った変態大学教授だが、本作のパラグラフ総数は450なので、それをオーバーするような数字には行けないから酒場イベントはここまでだ」

 

ダイアンナ「結局、クシャン侍従、バネドおじさん、ローズガーデン姉妹、アイアン・スティングの4つだけが、酒場でのイベントが用意されていた、と」

 

アスト「これでコネを増やす楽しみができたってことだ。さあ、覗き見が終わったので、ここからがいよいよプレイの再開だ」

 

改めて1日め(昼と夜)

 

アスト「まずは、昼間の探索だが、以下の3つに向かった」

 

・【表通り】:スリに成功。金貨6枚を稼ぐ(所持金16枚)。

・【教会】:【ランカスター司祭とのコネ(4)】を取得。

・【武具店】:金貨5枚で銀の短剣を購入。

       金貨8枚で投擲槍を購入(残り所持金3枚)。

       【アイアン・スティングとのコネ(87)】を取得。

 

ダイアンナ「2度めのプレイだから、サクサクと進むな」

 

アスト「今回は盗掘ミッションではないから、墓地は調べないことにした。銀の短剣は……何かに役立つと思って、先行投資だ。投擲槍は……下水道のネズミ退治で必要だと、前もってイベントを覗き見した上での判断だ」

 

ダイアンナ「それって、ズルくないか?」

 

アスト「そいつは盗賊としての褒め言葉と受け止めよう。抜け目ない奴ってな。一回死んだから、慎重になったんだ。ところで、2度めの攻略で、オレは重要なミスに今ごろ気づいた」

 

ダイアンナ「何だ?」

 

アスト「スリで得られる金貨なんだが、前に2D+5枚(7〜17枚)と勘違いしていたんだな。実は1D+5枚(6〜11枚)だった。つまり、期待値12枚から8〜9枚ぐらいに減った。これだと、1日中スリをしても、25、6枚ぐらいしか稼げない。前に1日平均36枚って言ってたのは、ミスだったわけさ」

 

ダイアンナ「つまり、前のプレイでは、うっかりミスで余分に金を稼いでいたんだな」

 

アスト「とにかく、ミス報告とチート報告を正直に告白したうえで、夜のお仕事に向かうわけだ。下水道管理人の護衛ミッション(48番)に突入するぞ」

 

ダイアンナ「初心者はゴブリン退治の前に、下水道でネズミ退治しろってことだね」

 

アスト「なお、下水道の入り口は、やはりスラムだった。護衛すべき管理人の名はロックウェル。臭くて暗い下水道で何をするのか知らんが、とにかくニナと2人で護衛任務を務める。そして登場したんだな。ゴブリン(FFでは技術点5、体力点5)より強い大ドブネズミが」

 

●大ドブネズミ:技術点7、体力点6

 

アスト「ネズミは2匹いたんだが、もう1体の弱い方(技6、体7)はニナに任せて、オレは強い方のネズミをスレイした。これで、ジャイアントラットスレイヤーの称号をゲットだぜ」

 

ダイアンナ「そんな称号をもらって嬉しいのか?」

 

アスト「嬉しくはないが、省略してGRスレイヤーとでも表記すれば、それなりに箔がつかないか?」

 

ダイアンナ「大ネズミ殺しか。まあ、ネズミに耳をかじられたブルー・キャットえもんにとっては、救世主かもしれんな」

 

アスト「なお、ネズミに1度でも噛まれたら、病気になってしまい、治療費が高くつくからな。おまけに【敗血症とのコネ(35)】とは、酒場で飲み交わすこともできないし」

 

ダイアンナ「病気にも、コネナンバーがあるのか」

 

アスト「病気にも何らかのメリットがある可能性もゼロじゃないが、デメリットの方が大きいので、そんなコネはいらないのが人情だ。やはり、持つべきコネは利か快を与えてくれる相手が望ましいよな」

 

ダイアンナ「まあ、現実には利とか快とは関係なく、義理とか地縁、血縁、職縁などで付き合う相手もいるけどね」

 

アスト「趣味の縁とか、縁のきっかけと言っても様々だからな。それはともかく、2匹のネズミを倒した後、さらに5匹のネズミが現れて、しかも、まだまだ仲間を呼びそうな勢いだ」

 

ダイアンナ「ネズミにも友の縁があるみたいだね」

 

アスト「ここでボス狙いで戦うか、逃げ出すかの選択肢があって、どちらにせよ、ネズミに噛まれて病気になるリスクが非常に大きいんだな。このピンチな局面を打開するアイテムが、投擲槍だ。ボスネズミに向かって投げつける。技術点チェックに成功すると、槍の直撃を受けたボスネズミは慌てて逃げて、こちらも難なく撤退する余裕ができる。さもなければ、逃げ出す際に運だめしが必要になったり、ゴブリンのように押し寄せるネズミから管理人を守って戦うために、合計4匹のネズミを倒さなければならない」

 

ダイアンナ「ネズミどもは皆殺しだ! と暴れるのがネズミスレイヤー、略してネズスレの心意気ってものだろう?」

 

アスト「それにしても、ボスネズミのデータが技術点9、体力点7という恐ろしさだ。このデータは、FFシリーズの『モンスター事典』によると、ブラックサンドの蛇の女王(サーペント・クイーン)に相当する。どれだけ育ったんだよ、ボスネズミって感じだな。倒すと、金貨8枚が手に入るみたいだが(4枚ずつニナと山分け)、病気になるリスクを考えると、割に合わん。で、確実に相手を撤退に追い込める投擲槍を準備したんだが……」

 

ダイアンナ「値段が金貨8枚で使い捨てか。素直に逃げる方が、運点1だけで済んで効率的だったんじゃないか?」

 

アスト「確かにそうだが、武器を投げて相手を追い散らすってのは、ゴブスレさんみたいでロマンがあるじゃないか。彼もゴブリン相手に、高価なマジックアイテムすら使いつぶすことが多くて、金銭効率が度外視だからな」

 

ダイアンナ「とにかく、槍をぶつけたら、怯んだ相手が撤退したので、その隙に先を急ぐってことだな」

 

アスト「なお、この『盗賊剣士』という作品は2012年に初版発行だから、下水道でネズミ退治というシチュエーションはこちらが先だ。別にゴブスレをパクったわけじゃないということは、明言しておくぞ」

 

ダイアンナ「誰もゴブスレをパクったなんて言ってないだろう?」

 

アスト「たまに作品発表の順番や因果関係を無視して、自分が作品を知ったタイミングに合わせて、パクり認定するような愚か者が発生するからな。『ダイの大冒険』が『鬼滅の刃』をパクったなんて意見がネットで出たときは、ハッ? と思ったものだ」

 

ダイアンナ「リメイクアニメは、鬼滅の後だからね。ダイ大の歴史を知らない者にはそう映ったのだろう」

 

アスト「パクり認定するなら、せめて作品発表順ぐらい調べろよ、と思うが、それはともかく。せっかく、ダイ大というキーワードが出たから、きっと、このボスネズミは邪気を払われたら、格闘ネズミのチウぐらいにはなるんだろう、と思いながら、オレには邪気を払うような武道の奥義の心得はないので、ネズミの弟子を持つブロキーナ老師みたいなマネはできん。とにかく、今は下水道を進んでいると、いつしか【賭博塔】の地下までたどり着いたみたいだ」

 

ダイアンナ「【賭博塔】って、どこにあるのさ?」

 

アスト「【闘技場】の北側だな。そして、そこには1体の骸骨が転がっていて、調べてみると、『赤黒の指輪』が手に入った。赤黒い宝石が付けられているんだが、何か分かるか?」

 

ダイアンナ「赤黒だけじゃ確定できないが、ブラッドストーンかガーネット、または赤珊瑚という可能性もあるね」

 

アスト「下水道の最大の戦利品はこれかも知れないと思いながら、ロックウェルが最後に向かったのが街外れの【牧場】っぽいと当たりを付ける。ここまで進めて、ようやく【下水道のコネ(33)】を取得できた。これで、下水道で迷うことはなくなったので、いざという時の脱出通路にも使えそうだ」

 

ダイアンナ「街外れの【牧場】かい。それもゴブスレっぽいキーワードだね」

 

アスト「プレイしたタイミングによって、ハマっている何かに連想が働くよな。とにかく、こうして下水道での護衛ミッションが終了して、金貨10枚の報酬をもらった。さらに金貨1枚を払うと、『赤黒の指輪』が何なのか鑑定してもらえる」

 

ダイアンナ「あたしがその場にいれば、鑑定料なんて要らないんだが、プレイしているのはあたしではなくて、アストだからな。素直に鑑定してもらうといい」

 

アスト「すると、氷樹海沿岸のガレンティという都市の領主貴族が何十年前に作らせた『闇紅のアレクサンドライト』という名前が判明する。何だか22の悪魔が魔力を注いだ結果、『赤黒円盤』というギャンブルにおいて予知力を発揮するそうだ。これで【赤黒指輪のコネ(22)】を取得したわけだ。当然、指輪が酒場で飲み交わすようなことにはならない」

 

ダイアンナ「いちいち、酒場イベントを調べるんだね」

 

アスト「もしかすると、思いがけない面白イベントが隠されているかもしれないからな。覗き見するだけならタダだし」

 

 そんなわけで、1日めは無事に任務達成。所持金は、金貨12枚です。

 

改めて2日め(昼と夜)

 

アスト「下水道での仕事を終えた後だから、翌日、【公衆浴場】に行って汚れを落とすのも道理だな。2日めのミッションは【公衆浴場】が確定しているから、ちょうどいいと思って、風呂に行くオレだった。覗き見師匠であるバネドおじさんとは今回は会わず、夜の仕事の効率のため、集団浴場に2回行って、2つのコネ情報をゲットする」

 

・【公衆浴場】:金貨1枚払って、【ローズガーデン姉妹(23)】を取得。

        さらに1枚払って、【公衆浴場の扉(15)】を取得。

        残り所持金10枚

 

アスト「で、もう1ヶ所の調査だが、今回は【牧場】に寄ってみることにした。すると、金貨20枚で羊、金貨30枚で猪(豚)、金貨40枚で牛を購入できるだけの場所だった。そんなに金は持ってねえよ、と思いながら、いつかそういう家畜が必要になるミッションでもあるのだろうか、と気にはかけておく。実質、外れの選択肢だが、試行錯誤も攻略の一環だ。さて、改めて夜の仕事に出向く」

 

ダイアンナ「一回、攻略済みの場所なので、手順はバッチリだね」

 

アスト「ああ。まずは、慌てず騒がず様子見していると、『貴族の紹介だと言えば、労せず中に入れる』ことが判明したので、ローズガーデン姉妹のコネを上手く利用してパラグラフ236番に進む。すると、ガブリエラとアンヘラ姉妹が喜んで迎え入れてくれる。ニナも含めて、『後で楽しみましょう』と言ってきた姉妹と別れた後は、282+15の297番で昼間に目をつけていた扉を開いて、標的フィゲロのいるオフィスに侵入。逃げるフィゲロをニナに任せて、オレは妨害する怪物ミノタウロス(技9、体11)を退治する役回りだ」

 

ダイアンナ「ネズスレから、ミノスレに昇格だね」

 

アスト「幸い、ノーダメージで倒したぜ。まあ、技術点が3差で勝ってるんだから、ダイス運が悪くなければ、こんなものだがな。呆気ないぐらいの鮮やかさでミッション解決。金貨10枚ゲットして、所持金20枚になった」

 

ダイアンナ「これで羊を買えるな」

 

アスト「買ってどうするんだよ? 今、買う必要を感じないだろうが」

 

ダイアンナ「いや、羊を買えるゲームブックって珍しくないか?」

 

アスト「まあ、珍しいとは思うが、それだけに、何のために買うのか理由が思いつかん。それでも想像力を駆使すれば、モンスターの餌に使うか、羊肉を美味しくいただくか、それとも羊毛を刈りとってウールのマフラーかセーターでも作るかぐらいは考えられるが、今することではないと思うぞ」

 

ダイアンナ「とにかく、次は、前に死んだ3日めだね」

 

アスト「ああ、今度は死なないように慎重に行動しないとな」

 

改めて3日めの調査(3回調べたら106へ)

 

アスト「まずは、【武具店】へ行って、夜の【闘技場】ミッションをクリアするための仕込みをしないといけないんだな」

 

ダイアンナ「どんな仕込みだい?」

 

アスト「雑用係のコビットに話しかける。彼が荷物配達の雑務で抱えている荷物を半分持ってやると、すぐに打ち解けることができて、店主のアイアン・スティングの裏事情をベラベラ喋ってくれる」

 

●アイアン・スティングは違法の怪物闘技場を仕切っている。

●彼自身が屈強の戦士で、ハンマー使いである。

●彼はセエラ伯爵夫人に惚れている。前に壊れた馬車の修理をしてやった際に、お礼を言われて以来、メロメロらしい。

 

アスト「そんな話をベラベラしながら、アイアン・スティングの愛用ハンマーを見せてくれた。コビットがちょっとトイレに行った隙に、ハンマーの先端部分が簡単に外れるように細工を施すこともできる。この場合、【アイアン・ハンマー(140)】のコネが取得できるが、さすがにハンマーが酒場に飲みに来たりはしない」

 

ダイアンナ「当たり前だ」

 

アスト「しかし、もっとこのハンマーと仲良くなりたいオレとしては、このハンマーを持って逃げることにした。何しろ、このハンマーは攻撃力+2点もある凄い武器だからな。街中で振り回すことは禁じられているとは言え、このハンマーさえ使えば、ドラゴンスレイヤーになるのも夢じゃない、と思うんだ」

 

ダイアンナ「ドラゴンと戦うと言うのか?」

 

アスト「ああ、無理無茶をして戦いに勝てるなら、そうするのも一興。前は技術点1差もあったのに出目が悪くて惜しくも勝てなかったが、このハンマーを使えば、技術点3差になるんだぜ。これなら、ほぼ確実に勝てる。雪辱を晴らすチャンスがあるなら、そうすべしだ」

 

ダイアンナ「盗んだハンマーを振り回して、ドラゴン退治か」

 

アスト「どうせ、武器屋の主人との関わりも今夜限りよ。暗殺の対象になったのなら、その愛用武器を先に盗んでおくのも仕事の一環って奴だ。ハンマーに細工したり、盗んだりしたら、もう【武具店】は利用できなくなるんだが、店主を殺しても結果は同じなので、気にすることはない」

 

ダイアンナ「【公衆浴場】をつぶしたり、【武具店】をつぶしたり、結構な頻度で街の施設を破壊して回るゲームブックなんだね」

 

アスト「さて、2手番、自由に使えるんだが、変態教授がいるという噂の【大学】を覗いてみた」

 

ダイアンナ「イヤな噂だね」

 

アスト「もっとも、それを言ったバネドおじさんが覗き見好きの変態親父だから、ただの風評被害かもしれないが。とにかく、彼の情報に価値があるのかどうかを確かめるためにも、【大学】を覗き見ることにしたわけだ。しかし、この中には【大学教授(271)】のコネがないと入れない。つまり、バネドおじさんから情報を得ていない今回の攻略では、全くの無駄足だったわけだが、一応、プレイ外での覗き見ということでイベントだけでも見ておくことにする」

 

ダイアンナ「文字どおりのチートだね」

 

アスト「カンニングという意味のチートだな。151+271の422番に行くと、変態教授のエドワルドと会話ができる。『拷問館』『賭博塔でのイカサマ』とバネド情報を出すと、相手は裏の秘密を暴かれて動転した。別に相手を脅すつもりはないので、イカサマのやり方を知りたいだけと言ったら、教えてくれるようだ。『赤黒円盤』の攻略法で、オークのディーラーの癖(自分の手元に目を落とすと黒に入る)を教えてもらい、【キズ(86)】を取得できる」

 

ダイアンナ「キズって?」

 

アスト「ギャンブル用語で、賭けごとを行う人間に見られる固有の癖みたいだ。まあ、嘘をつくときに鼻をひくつかせるとか、ババ抜きでジョーカーが来ると途端にため息をつくとか、そういう類だな。ゲームをする上では面白い演出にもなるが、勝敗の結果がシビアな場合は、なるべく平静を保って癖は消す方が望ましい。しかし、それでも消えない癖がキズと呼ばれるようだ」

 

ダイアンナ「カードゲームで、カードの裏に小さなキズや汚れを付けることで目印にする方法もあるみたいだし、手慣れたカード使いは、触るだけで手に馴染んだカードが何か当てることができるらしいから、プロの賭け事師どうしが絡む重要な勝負どころでは、新しいカードセットを使わせるのがフェアという話を聞く」

 

アスト「ダイスゲームでも、置きサイとか、イカサマテクニックはそれなりにあるからな。まあ、ゲームブックでダイス目をイカサマしても、自分がつまらなくなるだけだし、やはり運や不運も楽しむのも物語ゲームだと思うぞ」

 

ダイアンナ「だけど、未通過パラグラフをこっそり覗き見はするんだね」

 

アスト「それで、ストーリーを深く楽しめるんだから、いいじゃないか。それより、大学教授イベントは、単に『赤黒円盤』のギャンブル攻略法を知ることができるだけだった。下水道で指輪を入手しているオレには、必要のない情報だと分かったので、無理にバネドおじさんとは関わらなくてもいいだろう、と確信できたね」

 

ダイアンナ「では、次にどこへ向かう?」

 

アスト「ここまで来たら、【賭博塔】を覗いてみるのが良さそうだ。パラグラフ351番から【賭博塔】に入ると、最低でも金貨2枚を払って、3種の賭け事のいずれかに挑戦しないといけない」

 

●サイコロ遊び:イカサマに対応できずに敗北。金貨2枚を失う。

●くじ:金貨2枚で買う。当たれば金貨200枚が得られる仕様。

  サイコロ1個を5回振って、全て1の目なら当たり。

  サイコロを振る代わりに運だめしをしてもいい。

  運だめしが1回成功したら、1の目が1回出たものとして扱う。

  運だめしに5回続けて成功すれば、当たり扱いで金貨200枚が得られる。

●辛子一気:金貨2枚で挑戦。6本の瓶のどれか一つを一気飲み。

  サイコロ1個を振って、6の目なら勝ちで金貨11枚を受けとる。

  6以外なら辛子ジュースを飲んで、技術点1と体力点2を失う。

 

アスト「とりあえず、くじを1本買って、残り所持金18枚だ。運だめしを5回連続成功させるのは厳しいが、途中で運点を回復させる手段が入手できれば話は別だ。金貨200枚のチャンスに賭けてみる価値は十分にあると思うな」

 

ダイアンナ「運点11だから、11以下、10以下、9以下なら出せそうだな。8以下辺りから、やや怪しくなるが、そこで運点を回復できるなら確かに当たるかもしれん」

 

アスト「くじ引きを当てるチャンスは後に回すとして、【賭博塔】の中をいろいろ観察していると、壁際に排水口があるのに気づいた。そこの鉄格子を上手く切断すれば、侵入口になることが分かって、【賭博塔のコネ(221)】を取得した」

 

ダイアンナ「当然、賭博塔は酒を飲みに来てくれないよね」

 

アスト「最大パラグラフが450だから、275を引いて、コネ番号175番以上は絶対に外れということは分かりきっている。とにかく、この日は【武具店】【大学】【賭博塔】を回って、いよいよ運命のドラゴン退治の夜が来る」

 

ダイアンナ「ドラゴンスレイヤーの夢は持たないんじゃなかったのか?」

 

アスト「いろいろ覗き見している間に、これなら勝てる、と勝算が確かになったからな。勝てる戦いなら、喜んで挑むのが兵法ってものだ。まあ、見てろって」

 

三夜めの仕事(闘技場ふたたび)

 

アスト「その夜。パラグラフ106番から【闘技場】ミッションを受注した218番。前回同様、闘士として潜入する。アイアン・スティングのコネはまだ有効なようで、220番パラグラフに進む。そこでグリフォンと戦う闘士の代役を引き受けると、晴れてドラゴンスレイヤーの道が待っているという寸法だ」

 

ダイアンナ「前は、グリフォンと戦うつもりだったのに、対戦相手が急にドラゴンに代わって、文句を言ってなかったか?」

 

アスト「そりゃあ、突然のサプライズでキャラが死んだら、文句の一つや二つぐらい並べ立てるのが人情ってものだろう。しかし、それも半月ほど前の話だ。この半月の間に、オレは大きく成長して、ドラゴンごときに怖気づかない男になったのだ」

 

ダイアンナ「そりゃあ、何が起こるか予想できる再プレイだったら、しっかり対策も立てるだろうね」

 

アスト「武器は、闘技場の主催者アイアン・スティングから盗みとったハンマー+2、副装備は投網だ。今回は、ラウンド進行で戦いの描写をしっかり行うぜ」

 

●1ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス2。鉤爪の通常攻撃。

 プレイヤーの特殊行動。投網でドラゴンの動きを封じる。ドラゴンの技術点が3ラウンド間、11から5に。

 ドラゴンの攻撃ダイス5+5=10

 プレイヤーの攻撃ダイス7+14=21

 プレイヤーのハンマーが、竜の体内の雷石を砕く。以降、「稲妻鎧」と「稲妻ブレス」を使用不能

 

●2ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス5。稲妻鎧使用不能。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス9+5=14

 プレイヤーの攻撃ダイス6+14=20

  ドラゴンの残り体力15→13

 

●3ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス7+5=12

 プレイヤーの攻撃ダイス12+14=26

  ドラゴンの残り体力13→11

 

●4ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンが投網から抜け出す。技術点が11に戻る。

 ドラゴンの攻撃ダイス10+11=21

 プレイヤーの攻撃ダイス5+14=19

  プレイヤーの残り体力23→21

 

●5ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス6+11=17

 プレイヤーの攻撃ダイス10+14=24

  ドラゴンの残り体力11→9

 

●6ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス9+11=20

 プレイヤーの攻撃ダイス4+14=18

  プレイヤーの残り体力21→19

 

●7ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス3+11=14

 プレイヤーの攻撃ダイス3+14=17

  ドラゴンの残り体力9→7

 

●8ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス1。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス8+11=19

 プレイヤーの攻撃ダイス7+14=21

  ドラゴンの残り体力7→5

 

●9ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス2。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス9+11=20

 プレイヤーの攻撃ダイス6+14=20

  引き分けにより、体力変わらず。

 

●10ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス2。通常攻撃。

 ドラゴンの攻撃ダイス8+11=19

 プレイヤーの攻撃ダイス11+14=25

  ドラゴンの残り体力5→3

 

●11ラウンドめ:ドラゴンの行動ダイス4。体当たり。ドラゴンの攻撃力+2。

 ドラゴンの攻撃ダイス5+11+2=18

 プレイヤーの攻撃ダイス11+14=25

  ドラゴンの残り体力3→1

 ドラゴンは体当たりの影響で疲れて、体力点2消耗して自滅。

 

アスト「こうして、オレは11ラウンドの死闘の末に、ついに仇敵のドラゴンを討ち倒したんだが……」

 

ダイアンナ「ええと、ツッコミを入れたいんだが?」

 

アスト「ああ、オレだって入れたい」

 

ダイアンナ「最後の体当たりで自滅って何だよ!?」

 

アスト「ドラゴンが間抜けに見えるよな。こちらは体力点4点のダメージを受けたのはともかく、11ラウンド中、9ラウンドが通常攻撃って行動ダイスの偏りも極端だ。通常攻撃の確率って本来3分の1で、11ラウンドも戦えば、1、2回は稲妻ブレスが飛んできて、こっちに大ダメージを与えて来るはずだったのに。それが怖いから、ハンマーを使って雷石を砕いたのに、ここまで通常攻撃だけしかして来なかったなら、前回だって普通に勝てたはずなんだ」

 

ダイアンナ「雷石を砕かれたから、ドラゴンもフラフラして、まともな行動が取れなくなった、と解釈したらいいのでは?」

 

アスト「まあ、こんな情けないドラゴンを倒しても、あまり雪辱を晴らした気にはならないんだが、それでも勝ちは勝ちだ。電撃竜を撃退した電撃ハンマーを高々と掲げて、『さすがはアイアン・スティングのハンマーだ。気に入ったぞ!』と貴賓席の武具屋を挑発するわけで」

 

ダイアンナ「そりゃあ、アイアン・スティングは激怒するだろうな。『貴様か。わしのハンマーを盗んだのは』って」

 

アスト「これは【オッド・アイ】からの警告だ。闇闘技場で荒稼ぎをしておきながら、ギルドへの支払いを拒んだ者へのな。ハンマーを返して欲しければ、力づくで取り返してみるがいい。1対1の戦いに臨む勇気があるのならな……と武闘派親父をさらに挑発する」

 

ダイアンナ「そうして、衆人環視の中で戦いが始まるんだね」

 

アスト「アイアン・スティングの技術点は12なんだが、愛用ハンマーを奪われているので、2減って10になっている。結果、技術点は4差なので、こちらの余裕勝ちだ。2点ダメージだけで討伐成功したので、これで3日めのミッションは達成できたわけさ」

 

※3日め:闘技場ミッション成功♪

 金貨10枚の報酬ゲット。所持金28枚。

 残り体力点17。

 

闘技場その他の可能性

 

アスト「さて、今回は結局、ドラゴン戦からアイアン・スティングと一騎討ちという流れでミッションクリアしたんだが、他の展開もあるので確認しておこう」

 

ダイアンナ「まず、闘士じゃなくて客として潜入する方法があったんだろう?」

 

アスト「その場合、正面から金貨を支払って入る方法と、こっそり侵入する方法がある」

 

ダイアンナ「こっそり侵入すると?」

 

アスト「技術点チェックか運だめしのどちらかを成功させればいいな。これで失敗すると、再チャンスができるが、その場合、両方に成功しないといけない。片方に失敗すると任務失敗。両方に失敗すると捕まってしまい、剣闘士奴隷として働かされることとなって、ゲームオーバーだ」

 

ダイアンナ「技術点12の武闘型の場合は、技術点が減らされていない限りは、失敗しようがないよね」

 

アスト「ああ。金を払うのがバカバカしいぐらいだが、そちらを選ぶと、金貨6枚も必要になる。演技型の場合は金貨3枚で済むんだが、どちらにせよ、上手く闘技場に入れたら、パラグラフ272番で、どうやってアイアン・スティングに近づくかの選択だ。一番ストレートなのは、飛び入り参加で電撃竜と戦う選択肢だが、それは前述通りなので、別の選択肢を考えることになる。こっそり忍び寄って暗殺作戦だと、2ラウンドで体力点8を減らす必要があるんだが」

 

ダイアンナ「運だめし2回成功が必要だね」

 

アスト「またはクシャン侍従から入手できる毒薬を持っていれば、1回の成功で済む。演技で近づく場合は、演技型なら自動成功。さもなくば運だめしに成功しなければいけない」

 

ダイアンナ「失敗したら?」

 

アスト「強引に暗殺を決行しないといけないが、演技成功だと、『自分はセエラ伯爵夫人の使いだ』と言った場合だけ、メロメロのアイアン・スティングの隙をつけて一瞬で倒せる。他の選択肢だと油断させることはできないので、強引に暗殺ルートだな。結果として、一番簡単なのは、こういう流れになる」

 

●金貨6枚を払うか(演技型なら3枚)、侵入時の判定に成功することで闘技場に入る。

●運だめし成功か演技型なら、アイアン・スティングと話ができる。セエラ伯爵夫人の名前を挙げることで、即死させられる。さもなくば、強引な暗殺を決行し、どうにか2ラウンドで体力8点を削らないといけない。削れなければゲームオーバー。

 

アスト「以上が観客ルートだ。闘士ルートの場合は電撃竜を倒すと、アイアン・スティングと一騎討ちに挑戦できるので、小細工をしなくて済むが、バトルのリスクが大きい選択だな。やはり、事前準備をしっかり整えるか、ダイス運に恵まれなければ、敗北する危険が結構ある。また、アイアン・スティングのコネで出場した場合だけは、電撃竜でなくオウガ兵士(技8、体13)と比較的弱い相手と戦うことも可能だが、この場合、報奨金として金貨2枚を得て、改めてアイアン・スティング殺害の方法を考えないといけない。以降は観客ルートと同じだな」

 

ダイアンナ「結局、演技型なら、金貨3枚を払うだけで、何も判定せずに、セエラ伯爵夫人を選択することで難なくクリアってわけだ」

 

アスト「雑用係のコビットからセエラ伯爵夫人の情報を手に入れていれば、リスクゼロでクリアできるミッションだが、オレは敢えてリスクをとって、正々堂々のバトルでドラゴンスレイヤーの称号を勝ち得たわけさ」

 

ダイアンナ「盗んだハンマーの力を借りてね」

 

アスト「盗賊なんだから、それでもいいだろう? とにかく、次回は4日めに移る。次の仕事は【賭博塔】に関わる予定」

(当記事 完)