ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「サラモニスの秘密」攻略感想(その9)

最後の買い物タイム

 

リモートNOVA『前回は、ユニコーン・ミッションを終えた後、風曜日イベントで火吹山の夢冒険をクリアし、ボーナス金貨26枚をゲットしたところまで語った』

 

ダイアンナ「これで金貨は何枚になったのさ?」

 

NOVA『58枚だな。したがって〈大市場〉(バザール)へ行くのに十分な資金が貯まった。そこに向かうと、掘り出し物の豪華商品を売ってくれるブルーズ兄弟が派手に客引きをしている。しかし、そこに徴税官のオディアス・ピンチペニーが現れるんだな。彼と以前にトラブルを起こしていると金貨4枚、起こしていなければ金貨3枚を要求してくる』

 

アスト「前に金貨2枚の求職税を払っていたよな」

 

NOVA『ああ。だから今回も金貨3枚を払って、引っ込んでもらう。徴税官は支払い済みの「証明書」をくれたが、これを持っていると、次は〈大市場〉に来ることができなくなる。だから、大事な買い物は今しておかなければならない』

 

ダイアンナ「どっちにしても、買い物はこれが最後じゃないのか? 次の海曜日になったら、買い物する間もなく、最終決戦イベントが始まるようだし」

 

NOVA『その通りだ。この最後の買い物でブルーズ兄弟から以下のアイテムを購入したわけだ』

 

 

・ドラゴンのカーニクス:金貨10枚。真鍮の楽器で、青銅のラッパ部分がドラゴンの頭部のようになっている。最終決戦イベントで必須のアイテム。

 

・エルフの刃:金貨15枚。〈スティトル・ウォード〉のエルフが鍛えたと言われているショートソード。攻撃力+1。

 

・銀の鎖帷子:金貨18枚。ストーンブリッジのドワーフが作った、移動を阻害しない軽い鎧。技術点の原点と現在値に+1。

 

 

NOVA『ここまで買って、使ったお金は金貨43枚。徴税官に支払った3枚も合わせて46枚減って、残り金貨は12枚だ。他に、2分の1の確率でダメージを1点減らしてくれる盾(金貨6枚)や、戦闘中のダメージ回復ができる体力ポーション(金貨4枚)を買うという考えもあったが、そこまでしなくてもラスボスには十分勝てるだろうと思ったので、お金は残しておくことにした。今、考えると体力ポーションを2本ぐらい買っておけば、万が一のための保険になっていたかもしれないが、この後は大きな事故もなくクリアできたので結果オーライということにしておこう』

 

アスト「最悪の事態に備えて、打てる手は全て打っておくというのが優秀な指揮官の資質だがな」

 

NOVA『ゲームをするのに、そこまで神経質にはなれないな。まあ、完璧な最善手を駆使しないとクリアできないゲームというのもキツいだろうが、コメント欄では「冒険後の成長はなしというルールで、盾やポーションも買ってラスボスに何とか勝てた」という話も聞いたので、なるほどな、そういうプレイスタイルもあったのか、と感心した次第』

 

ダイアンナ「同じ料理でも、それぞれ違う好みの調味料(ソースか醤油かケチャップかマヨネーズか)をかけて味わう個々のスタイルがあるように、同じゲームでも、それぞれのプレイスタイルがあるってことだね」

 

NOVA『自分でプレイしている時には、いろいろ考えて、これ以上の最適解はないという錯覚に陥りがちだが、他の人が別のやり方でクリアしましたって話を聞くと、なるほど、そういうやり方もあったか、と目から鱗とか、ちょっとしたアハ体験を覚えることもある。それは快感だったりもする』

 

アスト「自分のやり方を否定されたように受け取って、不快になったりする者もいるようだが?」

 

NOVA『そいつは狭量すぎるだろう? まあ、こういうやり方もあるって言うのと、こういうやり方しかダメだって言うのでは、受け止め方も変わって来るだろうが、それは言葉遣いの問題であって、俺が「最善手とか最適解とか」言ってるのも、あくまで俺の考えた範囲でのことを言ってるし、他の人が違うやり方で楽しみ、攻略しているのを批判するつもりは毛頭ないとは言っておこう』

 

ダイアンナ「ネットではどんな人間が読むか分からないから、あらぬ誤解を招く可能性があるからね」

 

NOVA『で、最終ミッションをプレイする前のディートンのデータはこうだ』

 

真ディートン(風曜日の買い物後)

 

技術点6+5=11(装備+2)→戦闘時の技術点13

体力点12+1=13

運点6+3=9

 

名誉点10→14→17→18

 

所持金:金貨12枚

 

技能:綴り呪文、幸運(振り直し・残り1回、運だめし自動成功・残り3回)

 

所持品:短剣、替えの服、『逆風平原の伝説』の書、街の地図、小アクセサリー、冒険者ギルドの認可状、リーブラの聖印、食料6食、メデューサ草、蜜蝋、空の瓶、ロープ、黄金の樫の葉、アリコーン、徴税済み証明書、ドラゴンのカーニクス、エルフの刃(攻撃力+1)、ドワーフの鎖帷子(原技術点+1)

 

ロガーンのお告げ:黒ユニコーンを探せ、角は取るな。シュリーカーの血は呪いを破る助けとなる。どくろの印には気をつけろ。

 

邪教団のアジトを探せ

 

NOVA『で、冒険者ギルドで受注した最終ミッションが6番めの「ジン枢機卿に正義の鉄槌を!」だ。このミッションを達成すると金貨30枚をゲットできるので、先にこっちをプレイして、ユニコーンを後に回すという選択肢もあるが、俺のプレイだとそれでは失敗するんだ』

 

ダイアンナ「どうして?」

 

NOVA『このミッションでは買い物ができないので、攻略に必須の【空の瓶】を買うタイミングがない。先にユニコーン・ミッションで必須アイテムを買い揃えておかないといけないという事情で、こちらを最終ミッションとした』

 

アスト「金貨30枚は入手したけど、使う間がなかったわけか」

 

NOVA『火吹山ボーナスステージで十分な金貨はもらったし、攻略のために欲しい装備は全部揃えたからな。入手した金貨は、将来のための貯蓄に回してもいいし、後々の冒険のための資金と考えてもいい』

 

アスト「ゲームブックのキャラは、ソーサリーのような連続ものを除けば、基本はその一冊だけの使い捨てだから、お金を残していても仕方ないんだけどな」

 

NOVA『まあ、その作品ごとのゲームバランスもあるから、他の本からお金やアイテムを勝手に持ち込んだ場合の処理はプレイヤー任せ。T&Tのようなソロシナリオ群なら、作品ごとの持ち込みもOKなんだろうが、その辺は遊ぶ人間が楽しめるようにすればいいところだろう。とにかく、今は冒険者としての最終ミッションを振り返るのみだ』

 

ダイアンナ「そもそも、ジン枢機卿って何者なんだ?」

 

NOVA『邪教団〈兄弟団の姉妹たち〉(シスターズ・オブ・ブラザーフッド)という組織の長らしい』

 

アスト「邪教団ってことは、邪神を崇拝しているわけだな。どの神だよ?」

 

NOVA『さあ。少なくとも、リーブラではないし、ロガーンでないことも確かだ。一応、デーモン崇拝なのは確かだろうが、具体的な神の名前は出ていない。しかし、サラモニスの平和を脅かすために暗躍しているのは間違いない。シュリーカー事件の黒幕とも推測されているし、そうでなくてもシュリーカーの習性を利用して、サラモニスを混乱させ、その瓦解を狙っているのは確かなので、邪教団討伐からシュリーカー事件の完全解決に至る流れが、物語としても美しいと思うぞ』

 

ダイアンナ「つまり、ジン枢機卿は人間サイドの大ボスって立ち位置なんだね」

 

NOVA『その背後にバルサスとかザラダンがいる可能性もあるんだが、ゲームブック内では確定情報もまだ出ていない。後から追加設定が発表される可能性もあるが、そんな邪教団の集会場所をどうやって探すかが問題……と思われた』

 

アスト「思われた……ってことは、実際はあっさり見つけられたんだな」

 

NOVA『〈綴り呪文〉のおかげでな。混沌(111)とパズルを解くだけで、天啓で必要な情報が全て頭に入って来た。「真夜中少し前に、〈ビヒモスの家〉という場所で、扉を17回ノックする」と、あっさり現場に招いてもらえる。こんな簡単なことでいいのか、と拍子抜けしたほどだ』

 

ダイアンナ「ロガーン様の導きってことさね」

 

NOVA『そう解釈するといいんだろうけど、もう少し探偵らしい情報収集活動がしたいんだよ。ひらめきでいきなり答えが分かるのも悪くはないが、それじゃあ勘の良さは示せても、知性は示せない。一応、コツコツ情報収集する過程もたどってみるぜ。ここでの情報収集は、ミッション4の叫ぶ空のときと同様、3ヶ所で数字を集める形だが、もう少し難しい。技能や判定やフラグが必要になることがあって、場合によっては情報の取りこぼしが出て来るわけだ』

 

アスト「〈綴り呪文〉は答えが分かれば確実だが、それが使えなければ、難易度が上がって成功が不確定ってことか」

 

NOVA『情報その1は、寺院地区に行って、さまざまなカルトの情報を聞き込んだり、いろいろ探し回った結果、「半分男性で半分女性の像と、それに関わる混沌の怪物の八芒星を模ったビヒモス座」が重要な鍵ではないか、と当たりをつけた。キーナンバーは8だ』

 

ダイアンナ「だったら、パラグラフ8へ向かえばいいんだね」

 

NOVA『それをすると、集会の場所が〈ビヒモスの家〉だということは分かるんだが、異端者がうろつき回っていることで相手の警戒心を招き、不意打ちで集会場所に引きずり込まれて、デーモンの穴に落とされる(体力3と技術1を失う)。パラグラフ371で、落とし子デーモン(技10、体12のカオス・スポーン)と対決しないといけなくなるので、余計な手間がかかるな』

 

アスト「技術点が1減るのが痛いな」

 

NOVA『だから、他の情報も集めた方がいいわけだ。情報その2は、「乞食の印」を持っていて、金貨2枚を払えば、知り合った乞食ヴァガンが調べて来てくれる』

 

ダイアンナ「乞食と知り合いにならないと入手できない情報かい」

 

NOVA『「乞食の印」を入手するということは、名誉点が1点減るので、普通は避けるべき選択肢なんだけどな。そして情報2の内容は、邪教団の集会は今夜の12時に開かれる」というもの。キーナンバーは12ということになる』

 

アスト「12番へ進むと?」

 

NOVA『それだけだと、場所が分からないので、ミッションは失敗する。8と合計した20番へ進むと、やはり8と同じく異端者扱いで、パラグラフ371のデーモン穴の刑だ』

 

ダイアンナ「情報その3が必要になるんだね」

 

NOVA『その3は、酒場で情報収集だ。〈カリスマ〉技能があるか、運だめし成功で邪教の信者らしい人物から「扉で叩くノックの回数は、素数の最初の4つを足した数」という情報を聞くことができる』

 

アスト「すると、1+2+3+5で11か」

 

NOVA『1は素数じゃねえ。2+3+5+7で17だよ』

 

ダイアンナ「だったら、パラグラフ17番で?」

 

NOVA『場所が分からなければ、ミッション失敗だ。完璧な情報なら8+12+17で、37番に進むと問題なく話が進む。12が分からない25番へ進むなら、運だめし成功で教団の新会員として集会に入れてもらえる。失敗すれば、デーモン穴の刑だな』

 

教団への入会試験

 

NOVA『上手く集会に潜り込めてパラグラフ140番で、入会試験が行われる。試験の内容は簡単で、3つの質問に答えるといい。質問内容は、良心の有無を確かめるもので、人を積極的に殺して、死体から所持品を奪いとり、遺品の「恋人への手紙」を届けずに捨てるなら合格だ』

 

アスト「殺しと略奪はOKだが、手紙は届けたくなるなあ」

 

NOVA『そういう人情を切り捨てないと、良き教団員にはなれないので、デーモン穴の刑になるようだ』

 

ダイアンナ「デーモン穴の刑は、技術点が減ってしまうのがイヤだねえ」

 

NOVA『あるいは、わざわざ人を殺すなんて面倒くさい、とことん放置して、ひたすら我が道を行くという自己中面倒くさがり回答でも合格できるぞ』

 

アスト「ああ。積極的に悪事を働くか、我関せずを決め込むか、どっちでも合格できるのか。だったら、オレは後者だな。己が為したいことだけを為すべし」

 

NOVA『邪教団の入会試験に合格すると、目的のジン枢機卿と対面できるわけだが、その前にデーモン穴の刑を受けた後の話をしておこう』

 

デーモンの落とし子との対決

 

NOVA『技術点マイナス1を受けるため、正解ルートとは言いにくいんだが、事前に技術ポーション(金貨5枚)を購入していたなら、こっちでも何とかなるかな、と思えるのがデーモン穴ルートだ。デーモンにどう対処するかは、いろいろと選択肢があって、それなりに面白いイベントなんだが、簡単なのは、やはり〈綴り呪文〉だな。友達(280)を選ぶと、デーモンと友達になって信者を襲わせることができる』

 

ダイアンナ「デーモン使いになれるのかい。〈綴り呪文〉は凄いねえ」

 

NOVA『デーモンを縛っている鎖を断ち切って、運だめしに成功することでも、デーモンを信者に向かわせることができるな。まあ、失敗すれば、自分で戦わないといけないんだけど』

 

アスト「技10なら、何とか倒せないことはないと思うんだけどな」

 

NOVA『その後、同じ技10のジン枢機卿と戦わないといけないから、余計なダメージを受けない方がいいんだけどな。まあ、デーモンを倒せば名誉点+1が得られるので、名誉を少しでも上げたいなら、狙ってみるのもいいだろう。その場合、アイテムとして女神リーブラの【聖印】を使うと、相手の技術点を2点減らせるのでお得だ。他にはロープで相手の動きを封じる手もあるけど、技術判定を要するし、ロープが使い捨てになるし、相手の技術点を2点減らせる代わりに、自分は体力点を1点削られるし、決して最適解とは言えない』

 

ダイアンナ「ロープはラスボス戦で必要になると分かっていれば、ここで使い捨てたくはないねえ」

 

NOVA『まあ、デーモン戦は失敗ルートではあるけれど、リカバリーは可能ってことで、ゲームとしてはこれも面白いイベントだと思うなあ。ディートンは通らなかったけど』

 

ジン枢機卿の末路

 

NOVA『入会試験に合格したか、デーモン穴に落とされたけど脱出したかで、ミッションボスのジン枢機卿と対決できるが、十分強くなった真ディートンの敵ではなかった。技10、体11だが、体力点の残りが3点以下になると自動的にイベントが発生するので、実質的な体力は8点と言っていいだろう。もはやこれまでと悟った邪教団のボスは、自らをディートンの刃で突き刺し、自害した』

 

アスト「悪党にしては、潔い末路だな」

 

NOVA『ディートンが請け負った仕事は、ジン枢機卿を捕まえて、裁判の場に立たせることだったんだけどな。これで邪教団の背後関係がよく分からないままに終わったんだ。一応、後で呪いの解呪に必要なので、枢機卿が死ぬ直前の「いまわの息」を【空の瓶】に封じ込めないといけない。それをしたら、ここでの任務達成。教団の再起をさせないよう、集会所に火を放ったり、玉座の下の金貨30枚を回収したりして、名誉点+2のミッションが無事に終了。こうして、冒険者ギルドで受注できる最後のミッションを達成したわけだ』

 

真ディートン(海曜日)

 

技術点6+5=11(装備+2)→戦闘時の技術点13

体力点12+1+1=14

運点6+3=9

 

名誉点10→14→17→18→20

 

所持金:金貨12枚+30枚−1枚(宿代)

 

技能:綴り呪文、幸運(振り直し・残り1回、運だめし自動成功・残り3回)

 

所持品:短剣、替えの服、『逆風平原の伝説』の書、街の地図、小アクセサリー、冒険者ギルドの認可状、リーブラの聖印、食料6食、メデューサ草、蜜蝋、ロープ、黄金の樫の葉、アリコーン、徴税済み証明書、ドラゴンのカーニクス、エルフの刃(攻撃力+1)、ドワーフの鎖帷子(原技術点+1)、ジン枢機卿のいまわの息

 

ロガーンのお告げ:黒ユニコーンを探せ、角は取るな。シュリーカーの血は呪いを破る助けとなる。どくろの印には気をつけろ。

 

シュリーカー襲来と、愛の神殿会議

 

NOVA『海曜日になって、いよいよ本作の大詰め最終イベントが始まる。サラモニスの街に、恐ろしい飛行骨ピラニア、シュリーカーの群れが来襲して、衛兵たちが応戦している中、ディートンも衛兵たちに加勢しながら必死に剣を振るった。そして、夜明けごろに夜行性のシュリーカーどもは巣穴に飛び帰り、被害を受けた負傷者がうめいたり、怯えた者のむせび泣きが響くなかで、市民たちの代表は愛の女神アスレル神殿を会議場として集まった』

 

ダイアンナ「この襲撃は、邪教団の復讐かな?」

 

NOVA『タイミング的に、そう受け止めることも可能だけど、強ディートンの時はシャザールからの旅を終えた際にシュリーカー襲撃があったからな。とにかく、冒険者ギルドでミッションを5つ受けて仕事を終えた後に、必ず海曜日で発生するイベントだ。最初、このシーンを読んだとき、火吹山の夢イベントがその前にあったから、てっきりまた夢なのかな? と勘違いしたけれど、すぐに、ああこれが最終シーンの幕開けか、と納得した。

『初見プレイでは、まだ未達成のミッションが2つ残っていたから、それを終わらせてから話が収束するんだろう、と何となく思っていたけど、そうでないことを知って、ユニコーンの角を取り損ねたなあ」とか、いろいろ失敗を悟った次第』

 

アスト「まだまだ話が続くと思っていたら、世界の終わりは近かったってことだな」

 

NOVA『7つのミッションのうち、5つだけ(実際には6つ)しか達成できないとか、もっと名誉点が必要とか、そのタイミングで、キャラクター作成ルールに不備があって、エラッタが発表されたとか、いろいろと考えることを整理して、ようやくクリアしたのが、天皇誕生日前だな。

『そして、海曜日イベントに突入したパラグラフ450番から後は、ほぼ一本道で物語は進行していく。それまでに、しっかりアイテムを集めていればいいけれど、取りこぼしがあれば、冒険者を引退して、田舎の農夫になろうエンドだ』

 

ダイアンナ「だけど、強ディートンはシュリーカーに殺されたんだよね」

 

NOVA『ああ。【ドラゴンのカーニクス】をブルーズ兄弟から買い損ねていると、そうなるな。まあ、当記事ではそこまでの物語を振り返って、次の記事で完結させよう。後は例によって、バッドエンド数とか難易度を考えるEX記事でサラモニス記事も終了する予定』

 

アスト「では、終盤の一本道ストーリーを拝聴するか」

 

 

NOVA『悪夢のようなモンスター襲来があった翌朝、商人や貴族、衛兵といったサラモニス市内の上級市民たちは、アスレル神殿の大聖堂で感情的な意見を次々とまくし立てていた。シュリーカーが田舎のコーヴンの村を襲撃して来た経緯を述べる商人やら、ザラダン・マーとかバルサス・ダイアの仕業ではないかと訴える女貴族やら、呪われた〈震える男〉が諸悪の根源ではという意見を述べる衛兵やらで、ディートンにもサラモニス周辺の現状が飲み込めてくる』

 

ダイアンナ「ディートンはただ話を聞いているだけなのか?」

 

NOVA『一介の新人冒険者が意見できる空気じゃないのさ。ただ、冒険のネタになるかもしれないという予感で、聖堂の隅っこで話を聞いているだけだし。やがて、〈震える男〉を殺せば、シュリーカー事件は解決するのでは? という意見が湧き上がり、それに対して、異を唱えたのが神殿の長であるカリヴァン大司教だ』

 

 

カリヴァン『〈震える男〉を殺してはなりません。彼はただ、シュリーカーの呪いに苛まれているだけなのです。その呪いを解くことができれば、事件は解決するのでしょうが、呪いを解くために彼に近づくと、シュリーカーが襲いかかってくることが分かっています。誰かが慈悲と献身の心で、彼の呪いを解くことができれば、それこそがアスレル様の意に叶うことなのです』

 

 

アスト「なるほど。〈震える男〉の呪いを解くのが、最終目的となるのか」

 

NOVA『その呪いを掛けたのが、邪教団のジン枢機卿なんだけどな。この〈震える男〉の正体が、サラモニスの第2王子であることが後で分かるんだけど、とにかく、ここから先はどうやって呪いを解くかという話に進展する。そこで登場するのが、癒しのハンスだ』

 

ダイアンナ「誰だ、それは?」

 

NOVA『序盤に名前がチラッと登場する。主人公がサラモニスに来る際に、蛮人ナノックとともに、船旅での話し相手になってくれた人物。薬草師ハンスが、ここに来て満を持して登場だ』

アスト「薬草師のおじさんか。そいつは頼りになりそうだな」

 

NOVA『戦闘はできないので、その点での助けは必要なんだけどな。そして、「わしが行こう!」とドワーフの老人が志願するのに次いで、ディートンも「ぼくも行きます!」と名乗りを上げるわけだ。プレイヤーの意思とは関係なく、勝手に』

 

ダイアンナ「え? 名乗りを上げるか、それとも大人しく様子を見てるか、という選択肢はなし?」

 

NOVA『これまでの自由さはなくなって、強制進行のゲームになるんだな。せめて市場で買い物ぐらいできればいいのに、と思ったが、事態は急を要するので、ストーリーの波に乗っかるしかない。そして、夜明けから2時間後には、薬草師ハンスと、老ドワーフのロングベアードと、運命神に導かれた若き冒険者のディートンの3人パーティーによるクエストが開始される』

 

 

ディートン『ロングベアード……って、まさか、あの「逆風平原の伝説」を書いたロングベアードさんじゃないですよね?』

 

ロングベアード『まさしくそれじゃ』

 

ディートン『そ、それは……この本にサインを下さい。昔からのファンなんです』

 

ロングベアード『ほう。それはいい子じゃの。サインなら喜んで』

 

ハンス『今は、そんな話をしている場合じゃないだろう。後にしろ、後に。それよりも、問題の〈震える男〉がどこにいるか、心当たりがないか?』

 

ロングベアード『すまんが、人探しはわしの専門外じゃ』

 

ハンス『なら、君はどうだ、少年?』

 

ディートン『少年はやめて下さい。こう見えても、運命神の使徒にして、大魔術師の弟子候補なんですから。ディートンという名前で呼んでもらいたい』

 

ハンス『運命神だと? 大魔術師の弟子? ふん、何やら子どもの妄想にしか聞こえんが、予知でもできるのか?』

 

ディートン『ええ、〈震える男〉の居場所は〈綴り呪文〉の導きによれば……銀山(126)ですね。または〈綴り呪文〉が使えなくても、「サラモン王の鉱山(176)」でも見つけられる、とぼくの攻略ノートには書いています』

 

ハンス『……わたしには君が何を言っているか分からないのだが……』

 

ロングベアード『わしには分かるぞ。その少年……ディートンと言ったか……彼は、冒険中に見かけた手がかりを、そのノートに書き記しておるのじゃ。後で、手記にまとめるための資料として使えるようにな。そうだろう、ディートン』

 

ディートン『さすがです、ロングベアードさん。将来は、ぼくも自分の冒険記を一冊の本にまとめたいです』

 

ハンス『むむっ、運命神の導きは知らんが、冒険中に得た手がかりがあるなら、信用に値するか。よし、ひとまずはそこから始めるとするか』

 

サラモン王の鉱山ふたたび

 

NOVA『そんなわけで、昼過ぎには目的の銀山に到着した3人。ディートンの情報では、そこに〈震える男〉と、彼に付きまとうシュリーカーの群れが潜んでいるわけで、何の対策もなしに中に入ると、シュリーカーに殺されるバッドエンドを迎えた次第(前世の記憶)』

 

 

ロングベアード『鉱山は油断ならない場所じゃ。わしが昔、持っておった【ドラゴンの角笛】さえあれば、仲間のドワーフの助けも得られるんじゃがのう』

 

ディートン『こんなこともあろうかと、用意して来ました。【ドラゴンのカーニクス】でしょ?』

 

ロングベアード『何と! まさしくそれじゃ! どうやって手に入れた?』

 

ディートン『運命神に導かれて、〈大市場〉でブルーズ兄弟から買い取りました』

 

ロングベアード『ブルーズ兄弟! あの悪党どもか! わしから角笛を盗んだのは、連中だと当たりを付けておったのじゃが、お前さんが取り返してくれたんじゃな。礼を言うぞ。名誉点1点に値する偉業よ』

 

ディートン『お役に立てて光栄です。名誉点はこれで21点、と』

 

 

NOVA『こうして、【ドラゴンの角笛】の招集に応えて、鉱山で働くドワーフたちが集結して、〈震える男〉救出作戦に参加してくれる。ディートンとロングベアードの2人だけでは、シュリーカーの数に対処できなかったのだけど(ハンスは戦力外)、鉱山ドワーフの助けが得られたおかげで、バッドエンドは免れた。しかし、襲来するシュリーカーの群れ(技8、体8)に対して、戦わないといけない』

 

アスト「その能力なら、今のディートンだと楽勝だな」

 

NOVA『蜜蝋で超音波対策していなければ、こちらの技術点が2点下がる仕様だけど、それでも楽勝なのは変わりない。なお、ここまで割と便利だった〈綴り呪文〉だけど、シュリーカー戦では役に立たない。と言うのも、その叫び声で精神集中が邪魔されるのと、空中から飛来するので攻撃速度がそれなりに速いから、のんびり言葉を紡いでいる余裕がないんだな』

 

ダイアンナ「他に使えるアイテムは?」

 

NOVA『リーブラの【聖印】が前に言ったように、罠なんだな。目前のシュリーカーを追い払うことはできるけど、それでは得られないアイテムがある』

 

アスト「何だ?」

 

NOVA『シュリーカーから採取できる【シュリーカーの血】だ。ここでゲットしておかないと、〈震える男〉は癒せない』

 

ダイアンナ「でも、これで震えの呪いを解呪するのに必要なアイテムが全部そろったんだね」

 

NOVA『そうだな。次回で、呪いの解呪とラスボス戦、そしてエンディングまで語って、ディートンの物語は終了する予定だ』

(当記事 完)