ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

クラシックD&Dドルイド呪文2

さて、明日はいよいよ夏至なのだが。

 

ハイラス「コアアースのそちらでは、大きな地震があったそうだな」

 

ああ、大ドルイド計画に支障が出たので、ソード・ワールド絡みの話は延期とさせてもらう。

 

ハイラス「それどころではない、と言ったところか」

 

うむ。実のところ、背景事情を語るなら、先日の日曜日に神戸に行っていたんだ。

 

ハイラス「神戸? 英語に訳すなら、ゴッドゲートの街でござるな」

 

そうだ。23年前には、大きな地震に見舞われてな。

神の門が崩壊し、当時、俺の所属する魔術師集団も事後処理に苦労したって話だが、ファンタジーネタに持っていくのはなしにしよう。まあ、友人との当時のロールプレイ雑談ネタにしていたんだが。

それはともかく、地震の前日に、神戸の街で買い物をした。

 

ハイラス「神の門にて、買い物とは? さぞかし掘り出し物があったでござるな」

 

ああ。

AFFの2版ルールを買って、これでタイタンというゲームブック世界の現状が分かるわい、とホクホク顔になったのだが、本命の品物は手に入らなかった。

 

ハイラス「それは一体?」

 

ソード・ワールド新作の情報が載っているGMマガジンの4号だよ。

6月半ば発売と聞いていたからゲットしようと出かけたのだが、店にはなかった。後で調べると、発売日は6月末になったそうだ。

まあ、それでも他にいろいろ買ったからいいんだけどな。それらを楽しもうと考えた矢先の地震だから、ワクワクも吹っ飛んだのが興醒めすぎる。

 

ハイラス「おつかれでござった。つまるところは、GMマガジンで得た情報を記事ネタにして、ドルイド話につなげようとしたら、雑誌が手に入らなかったので、予定が狂ったということだな」

 

ああ、つまり、世界のつながりが回復したので、ロウラスさんとの交信も可能になったから、お前と話ぐらいはさせてやろうと思っていたんだが、地殻変動の影響などもあって、回復するはずのワールドリンクが接続延期になったという設定だ。

 

ハイラス「そういうことを考えてらしたのか。かたじけない。まあ、NOVA殿の周辺も色々ゴタゴタがあるのだろうし、今回は諦めるとしよう。なあに、希望が完全に潰えたわけではないのだから、またいずれ願望成就の時も来るであろう。大地の因果もまた巡り来たり、禍福はあざなえる縄の如し。バランスを取るためには、悪いことばかりではござらん。地震を大地の怒りなどとは申さんが、困難に際して強くあれ、と励ましの言葉は送らせてもらおうぞ。試練に臨んで、自己の在りようを見つめ直し、より精進を深めるのも人の生きる道なれば」

 

★3レベルドルイド呪文

さて、大ドルイド計画は崩れたが、地道にドルイ道を研鑽するとしよう。
3レベル呪文は割とワクワクするぜ。

魔法使いがレベル5になると使える3レベル呪文は、何よりも攻撃魔法の代表である「ファイヤーボール」や「ライトニングボルト」が大きい。もう、この時点で一気に破壊の快感に目覚めて好戦的な本性を発動する者もいるくらいだ。それだけ劇的な革命とも呼べるレベルなわけだ。

僧侶の場合は、レベル6で3レベル呪文が使えるようになるが、治癒呪文が一気に充実するな。失明を癒したり、病気を癒したり、呪いを解いたりと、いろいろできるようになる。まあ、そういう呪文が使えるようになるということは、敵の嫌らしい特殊攻撃も増えてくるということだが。毒の治癒だけは困難で、この後の4レベル呪文となり、TRPGでは毒の脅威が長く続くのだが、それはさておき。死者と話したり、武器に打撃強化の魔法を掛けられるのも、このレベルとなる。

さあ、ドルイドの呪文は、この段階ではどうなるかな?

ハイラス「うむ。それらの治癒呪文はドルイドも使えるとして、新たに追加されたのは、『コールライトニング(招雷)』『ホールドアニマル(獣縛り)』『プロテクション・フロム・ポイズン(対毒防御)』『ウォーターブリージング(水中呼吸)』となっている」

おお、結構派手なものと、便利な物が揃っているな。さすが3レベル呪文だぜ。
雷を呼ぶのは、何だかマイティーソーか、グレートマジンガーみたいで格好いい。いかにも神って感じだ。

ハイラス「確かに強力だ。毎ターン、8D6のダメージを与える雷を直径20メートルの範囲に叩きつけるのだからな。しかし、その反面、使い勝手の悪さも否めない」

まあな。
まず、前提として野外で、近くに嵐や雷雲がないと使えない。より高レベルの天候操作の呪文とセットでないと、安定して使えないわけだ。ダンジョン内ではもちろん使えないしな。

次に、毎ターンというゲーム用語が曲者なんだが、これは10分に1度という意味だ。戦闘での敵味方1回の手番は、クラシックD&Dはラウンドと表記される。他のゲームでは、自分のターン、敵のターンと呼称されているので、割と混同しがちだが、クラシックD&Dでは1ターン以内に戦闘が終わるのが普通。つまり、コールライトニングは、1戦闘に1回、と考えるべきで、まあ、次から次へと敵が押し寄せてくる連続戦闘という局面でもなければ、有効にはならないよな。
もっとも、コンパニオンルールだと、戦争のような大規模戦闘のルールがあるわけで、そういう場合に、10分に1度、雷が降ってくるというのは、相当な脅威と言えよう。つまり、小規模の冒険での遭遇ではなく、軍隊同士の激突といった場面で本領を発揮する大技扱いだ。

ドルイドの集団を怒らせたら怖い、というのは、こういうところかもな。魔法使いの連続ファイヤーボールも脅威だが、そこまで連発するには相当レベルを要する。しかし、ドルイドのライトニングは、長期間の連発前提だから、ドルイドに転職可能なレベル9の初期段階で、すでに9ターン、1時間半にかけて雷を落とし続けることが可能。
冒険の中で活用しようと思えば、1発ライトニングを落として、その後、逃走。10分後にまたライトニングって繰り返して、脅威のヒット&アウェイ戦術を繰り広げることも可能だが、まあ、まどろっこしいかもな。
普通は開幕ライトニングで口火を切って、後は乱戦に突入して、自分は回復などの支援に回る程度だろう。この辺りで、ドルイドの役割が「魔法使いみたいに派手な攻撃呪文の使える僧侶」という立ち位置に落ち着く。ハマれば強力だが、いささか癖があるってところかな。

他に、ホールドアニマルは、魔法使い5レベル呪文のホールドモンスターの限定バージョン。僧侶2レベルの対人ホールドパーソンとは上手く住み分けができているんじゃないかな。獣の群れを相手にするには有効で、いかにも獣の専門家っぽい呪文と言えよう。

ウォーターブリージングは、水中戦などが想定される局面では非常に有効で、魔法使い3レベルにも同じ呪文がある。
問題は、1回の呪文で1人にしか効果がないので、水中での冒険を円滑に進めるには、パーティーメンバー数に応じた呪文使用回数が必要になる点。仮に一人で6人分を全部まかなおうとすれば23レベルが必要になって、現実的ではない。仲間の魔法使いと半分ずつ分担できるなら、10レベルでまかなえる。
まあ、普通は冒険でどうしても水中行動が必要な際は、水中呼吸の巻物を人数分DMが用意してやるか、NPCに呪文をかけてもらうかだけど、シナリオの都合以外で、プレイヤー側から冒険を主導する場合には、こういう作戦も考えられるということで。


戦士「敵の要塞に正面から突撃を仕掛けるのは無謀だな」

ドルイド「正面からは囮の兵士で適当に仕掛けさせ、我々は少数精鋭で背後から奇襲を仕掛けるのはどうか」

戦士「背後ったって、要塞の後ろは海だぜ。船に乗って近づくにしても目立ちすぎる」

ドルイド海上からではなく、海中から攻めるのじゃよ。そのための水中呼吸の呪文なのじゃ」


こういう戦術話を、DMの誘導ではなく、プレイヤーの側から提案できるようになれば、それこそが上級プレイヤーだと思うんだ。自分にできることを知悉して、局面に合わせた適切な作戦行動を立案できるってのがね。受け身の姿勢では、ここまで考えられないわけで。
冒険物語を、DMが主導するか、プレイヤーの方がアイデアを駆使して主導するかは、個々のプレイグループのスタイルにもよるけど、自分は割とDM主導型だった。何しろ、自分が一番ゲームに詳しい環境だったわけだけど、理想を言えば、プレイヤーの側からも積極的な提案が欲しかったなあ、と。
この辺は、本職の教育指導にも関連があって、勉強慣れしていない生徒には教師が手取り足取り引っ張っていかないといけないけど、そこからいかにして脱却して、生徒が自主的に勉強する方向に育成できるかが課題。こっちがいちいち引っ張らなくても、生徒がするべき勉強課題を設定して、足りないところや迷っているところ、効率性をもっと高められるところを教師がサポートするのが一種の理想。

ハイラス「なるほど。それがNOVA殿の教育方針でござるな。弟子に課題を与え、土台の能力を高めつつ、自主性を促すところまでを早急に目指すわけか。そして、課題は少し困難なぐらいがちょうどいい、と」

それが教育の目的じゃないか?
教師の誘導したところに到達させるだけでは、指示待ち人間を量産するだけだぜ。
まあ、もっとも生徒の自主性云々をお題目に、考える前提となる土台の能力を構築することを放棄しているような教師も昨今は多いのが問題なんだけどな。「考えるための手順を教えずに自由に考えろ」とか、「自由にやらせて自主性を促す」とか、それも極端になれば教育とは言わない。最低限のルールを叩き込み、思考考察の土台を提示できない教師は、ただのおままごとでしかない、と断定するね。
基本的な手順の明確化と、応用例を示すことが教育なんじゃないかなあ、と考える今日この頃だ。

「この呪文やスキルは、こうやって使うといい」というのと、「この公式や単語は、こういう風に活用できる」というのは同質だと考える。「この熟語は、こういう風に使えるので、実践運用しやすい。だから、絶対に覚えておいた方がいい。今日のおススメポイントの一つだ」って感じに授業を進めれば、向上心のある生徒は普通に飲み込んでくれる。

まあ、向上心をどうやって養うかはまた別の問題だけど、俺流なら、「教える人間自らの向上心を明言することだ」と考えている。向上心を持っていない大人が、子供に向上心を持て、というのは傲慢だしな。自分にとって好きなもの、役に立つと考えるものをストレートに子供に明示できない教師は、つまらない教師だよなあ、と考える。
もっとも、型にハマった教育でも、適切なカリキュラムや教材を与えることで、システマチックに育てることも可能だが、将来的にはそういうのは機械で代用可能だろう。
だけど、単調な作業の中に、それを習得した上での楽しさを見出せるように子供たちに伝えるのは、本気でそれを楽しんでいる人間じゃないとできないんじゃないかなあ、と考えるわけで。

ハイラス「つまり、ゲームの魔法も、勉強の暗記事項も、NOVA殿にとっては同じと考えているわけだな」

そりゃそうだろう。だって、それを習得することで、解くべき問題が解決できたりするんだぜ。
レベルが低いから、呪文や技能を身に付けていないから、問題が解決できない。だったらすることは簡単だ。経験値を貯めて、適切な呪文を選択して習得してから、問題に対処すればいい。
まあ、自分が身に付けていない技や呪文は、道具や巻物の助けを借りながら、あるいは時に仲間や雇われNPCと協力したりしながら、仮運用して使い勝手を試すというのもあるな。
覚えていないなら調べればいいんだし、どれだけ覚えても、調べても、実践運用できないのであれば役に立たない。

そして、知っていることや調べたこと、人から聞いたことなどをどう状況に合わせて活用するかは、本人のセンスや日々の修練に掛かっているともいえるが、こればかりは付け焼き刃じゃどうにもならないんじゃないか。同好の士とのやりとりなんかが、割と参考になるとは思うが、やる気のある同好の士の関心を惹くには、自分も相応のやる気や本気を示す必要がある。中身を伴わない飾りごとの言葉や、つまらない批判的言辞だけじゃなくて、目に見える建設的な形でな。自分は手抜きで、他人からの恩寵だけを心待ちにする輩は、結局のところ大成しないよなあ、と言わざるを得ない。

さて、いろいろ教育論を語ってみたが、こういう良薬と本人が思っている言葉は、耳に難し、口に苦し、なんだよな。自分でも後から読み返して、「これだけ偉そうに言っているんだから、自分も頑張らないとな」と思えてくるわけだし、実践できていないのを痛感すると、自分を落ち込ませる毒になったりもする。
建設的な言葉や正論は、時に劇薬になったり、処方を間違えれば、毒にもなるからな。そういう風にしか受け取れない人間がいたとしたら、本当に気の毒だ。

ハイラス「そんな時のための、最後の呪文が、対毒防御でござる」

そう、この呪文さえあれば、他人の毒舌など完全にシャットアウト。馬の耳に念仏、馬耳東風な境地に開眼できるぜ……って、それじゃダメだろうが。スルー技能は、ネット上で心を病まないための防御テクニックの一つだが、それで薬とか滋養強壮剤までスルーしてしまっては、病んだ心が成長しないまま、まあ何だな、メンタル弱いまま当たり障りのない人生を送るのも、それはそれで止むなしってことかな。
俺は、何も建設的なものを生み出せない人生ってイヤだけどな。

ドルイド呪文には、ディテクトデンジャー(危険感知)もあるし、何が毒で、何が薬かは知覚できる。
その上で、毒が明確に分かれば、対毒防御を使えばいい。罠をチェックする盗賊に掛けてやるのが普通だが、毒攻撃の恐ろしいモンスターとの戦闘時に、前衛戦士に掛けてやるのもいいだろう。
対毒防御をかけた戦士を楯にしながら、残りのメンツが後ろから飛び道具で援護してやるのは、TRPGや、マス目のある戦術戦闘制のコンピューターRPGなんかでは必須戦法と言っていいかも。
AD&Dに基づいたコンピューターゲーム『バルダーズゲート』や『アイスウィンド』では、対何ちゃら防御の呪文を掛けまくってドーピングした脳筋戦士の単独突撃で強敵撃破したことは何回もあった。

ひどい時には、毒ガスの蔓延する部屋で、呼吸をしないアンデッドモンスターの大群が待ち構えていて、どうしようか、と悩ませる展開もあったと記憶。
一つの正解は、まず開幕で魔法使いだけを部屋に入れて、ファイヤーボールを部屋の中にドカーンと放つ。これで雑魚一掃した後は、魔法使いは撤退。
その後は、対毒防御の戦士一人で突っ込ませて、残党をバッタバッタと切り刻む。HPがヤバくなったら、また撤退して、安全なところまで後退してから、回復させて、その後でまた戻ってきて敵が全滅するまで、ひたすら延々と繰り返す。
TRPGだと、そういうのはちまちましていて、あまり楽しくないけれど、コンピューターゲームの場合は、いささかパズルめいた攻略困難な仕掛けも多く、要するにシビア。だったら、できることを駆使して、ルールの範囲で、どんな手段を使ってでもクリアしないと、先に進めない。

それなら未来を勝ち取るために、できる手段は何でも身につけ、駆使するのみである。もちろん、できないことはそれができる人との交友関係で補うなり、代償行為でまかなうなり、すればいい。そして、一応はルールの範囲内で、という大前提はお忘れなく。
ルールを守れない輩は、社会で生きる場所を失うわけで。そうして、弱肉強食の裏街道で、しのぎを削ってサバイバルに励むのも一つの人生の姿、と言えなくもないが、それが一興と思えるかどうかは本人次第。

うん、やっぱレベル3呪文辺りから、考えるレパートリーが増えて、書く方も楽しめるな。

ハイラス「NOVA殿は、呪文紹介とは関係ないレベルまで話が展開するので、聞いているこちらも落ち着かないでござる」

仕方ないだろう。
教育論こそが、俺のドルイ道なんだから。これが我らの生きる道。

ハイラス「裏切りのアクマが、ドルイ道と言っていいものかどうか」

じゃあ、転生して、神さまを超えて妖怪退治に励んだっていいぜ。
燃える、萌える、モテる満つ星、ビビューンって感じにな。

ハイラス「何だか、やけくそ気味に無理矢理まとめたでござるな」

破軍星の導きのもとに、これにて完。