★触手の女神とキング
リバT『パグマイアのキャラ作りとして、技能と芸の選択をする記事も今回で大詰めになります』
触手キング「トリを飾るのは、触手教団の二人ですな」
リバT『私めは、宇宙大怪獣ドゴラの眷属、誇り高きケイP一族の末娘ですが、触手はあくまで身体部位に過ぎず、それを崇拝するカルト教団には与しません。私めの推奨する教義は、あくまで自由と解放ということをお忘れなく』
触手キング「しかし、吾はケイPマーク3のドゴランアーマーを身につけた時から触手信仰に目覚め、しかも彼の怪獣王の魂より、触手キングの呼称を授かった忠義の騎士。ならば、この剣を触手のために捧げることに何の否やがあろうことか。全ての触手は吾が元に集え」
リバT『本当に集われると迷惑ですので、やめて下さい。当ブログは、触手推奨ブログではありませんので、読者の皆さんも勘違いなさらないように。触手好きなのは、あくまでキンさん一人だけということで、ご理解お願いします』
触手キング「とは言え、吾が女神も触手生命体ではないですか。なのに、どうして、そう毛嫌いするのです?」
リバT『別に毛嫌いはしていませんが、崇拝もしていない。例えば、人間は身体部位として舌をもちますが、別にベロを崇拝して口舌教団などを掲げたりはしないでしょう?』
触手キング「ベロフェチなどはいるかもしれませんぞ。舌や唾液に恍惚たるリビドーを感じ、アミラーゼ万歳と叫び、イアイア・ジアスターゼと祝詞を唱え、デンプンを分解して糖分を生成する儀式に現を抜かす邪教徒がこの日本には何千万人も隠れ潜んでいると吾は推測しますが」
リバT『その推測は、根拠のない妄想だと判断します。とにかく、今回は触手や舌の話は関係ありませんので、もしも、そういう話を期待されている方がいれば、ガッカリするでしょう。ですから、今すぐお引き取りを』
★ヒト信仰の話
リバT『では、おかしな誤解を払拭するために、真面目にパグマイアの信仰教義の話をば。パグマイアの世界では、人間が姿を消して、遺伝子改良で知性化(アップリフト)された動物たちが文明を築いた架空の未来世界となっております。その中でも、二足歩行と知性を備えた犬の王国がパグマイア。かつての人間の文明は古代遺跡と化し、その先進的な遺物の数々や、歴史書に残る人に忠義を示した犬の物語に感銘を受けた者が、人間を古の神と見なしてヒト信仰を広めました。そして、ヒトの遺産(マスターワーク)と呼称されるマジックアイテムを遺跡から発掘することも、パグマイアの開拓者の仕事の一つだったりします』
ダイアンナ「つまり、人間偉いってのがパグマイアの犬たちの良識って奴なんだね」
リバT『もちろん、ヒトの教えに懐疑的なキャラもいるのですけどね。ただ、聖職者の掲げた戒律として、次の7つが掲げられています』
1.善き犬であれ
2.主人に従え
3.危害を加える存在のみを噛むべし
4.家を守れ
5.正しき者には忠実であれ
6.見えざる者からみなを守るべし
7.残されし聖なる遺物を取るべし
リバT『以上の7つのうち、どれを重視すべきかは個々のキャラ次第ですが、一応のロールプレイの指針となるわけですね。なお、犬以外の動物はまた違う指針で行動していて、時に対立、時に共闘のドラマを築いたりもするようですが』
ダイアンナ「なるほど。快盗のあたしとしては、7番の戒律に基づいて行動したいところだね。遺跡からお宝を発掘することに興味があるけど、主人とか忠実とかにはあまり関心がない」
リバT『それでも、仲間と認めた相手には忠実なんでしょう?』
ダイアンナ「そりゃ、快盗にも仁義ってものはあるさ。だけど、誰が正しき者かを決めるのは、あたし自身だからね。『俺が正義だから従え』と強要してくるような野郎にはヘドが出る。だけど、『ボクは弱いから助けが必要だ。お願い、助けて』なんてすがって来るようなのもゴメンだね。あたしのしたいことは、あたしが決める。助けが欲しければ、代価をよこしなって突っぱねる」
リバT『どちらかと言えば、ネコっぽい自由ぶりですよね。決して嫌いではありませんが、パグマイア王国では斜に構えたスタイルということになります』
ダイアンナ「だったら、模範的な信仰キャラというものを見せて欲しいもんだね」
リバT『心得ました』
★リバTの牧師犬
リバT『私めの牧羊犬コリーの背景は、侍祭(アコライト)。よって、技能としては〈宗教知識〉と〈真意看破〉を持ちます。嘘をついても、見抜くことができるわけですね』
ダイアンナ「あたしの〈はったり〉技能はプラス3だが、あんたの〈真意看破〉はどうなんだい?」
リバT『プラス5ですが?』
ダイアンナ「何てこった。こいつの前だと嘘がつきにくい。何だか頭が上がらない相手って感じじゃないか」
リバT『さらに天命のシェパードから二つ。〈治療〉と〈説得〉がいいですね。すると〈宗教知識〉+4、〈真意看破〉と〈治療〉+5、〈説得〉+3となります』
ダイアンナ「表の交渉リーダー確定といった感じだね」
リバT『次に芸ですが、シェパードの適性防具は中層鎧までと盾。これによってDCは15になります。背景芸は教会とコネを持つ《ヒトの侍祭》。血統芸は視覚、嗅覚、聴覚に関する判断力WIS判定を有利にする《鋭き観察眼》。そして天命芸は知力系の技能の効果を上げる《博覧強記》も選べますが、何よりも信仰魔法を使うための《ヒトへの祈り》が必要です』
ダイアンナ「そりゃ、呪文使いキャラを選んで、いきなり呪文以外の芸は選ばないだろうさ」
リバT『自動習得できる基礎呪文は、スタミナ0で気絶したキャラを治癒して起こすスペア・ザ・ダイイング(救命措置)。攻撃呪文のセイクリッド・フレイム(聖なる炎)。そして仲間3人の戦闘力を上げるブレス(祝福)の3つ。基礎呪文は回数制限がなく、何度でも使えるのがありがたいですね』
アスト「そうなのか? D&Dでは初期レベルの呪文使いは、呪文を一回使ったら打ち止めだと思っていたが」
リバT『4版以降のD&Dは、効果は低いけど無限回使える(回数制限のない)呪文が設定されて、呪文使いが呪文切れや節約のために何もできないということがなくなったのですよ。そして、基礎呪文を活用するなら、魔法使いが毎ラウンド、エレメンタル・レイを撃てますので、わざわざ苦手な武器を使う必要もないわけで』
ダイアンナ「そうなんだ。だったら、ザコ戦では遠慮なくエレメンタル・レイを打ちまくり、ボス戦のみ回数制限のあるマジックミサイルを切り札として撃つ、という戦術で臨めばいいのだな」
アスト「魔法使いは、ダガーを複数本買って、当たればラッキー程度の感覚で投げてた時代も、もはや遠い過去の話か」
リバT『そして、回数制限のある1レベル呪文は、当然ながら回復呪文のキュア・ウーンズと、もう一つ破邪結界プロテクション・フロム・イービルを選択。後者は、邪悪なるアンデッドなどからの魅了や憑依を防ぐこともできます』
アスト「そいつは、悪霊ノヴァストラダマスに対して有効だな」
リバT『パグマイア世界に万が一、ノヴァストラダマスが出現したら、の話ですね』
ダイアンナ「しかし、割とオーソドックスなキャラすぎて、面白みに欠けるよな」
リバT『模範的な信仰キャラを所望されたのは、クイーンでしょうに。色物を目指すなら、犯罪者上がりのはったり僧侶や、兵士上がりの威圧僧侶などが作れますが。愛玩犬のつぶらな瞳僧侶や、作業犬の筋骨隆々僧侶なども一興。そもそも、パグマイア世界は「人を神と崇める犬たち」という根幹設定だけで、十分色物なのですから』
アスト「大体、プレイヤーが触手の女神という色物なんだから、キャラクターはオーソドックスでいいと思うぜ。パグマイアの世界の神さまにも、異端の触手マニアとかベロフェチってのがいたら、話は別だが」
リバT『そういう神さまが所望なら、クトゥルフかウォーハンマーRPGの混沌神をチェックして下さい』
ダイアンナ「そういうのは、プレイヤーキャラ推奨の神さまじゃなかろうに」
★触手の守護者(ガーディアン)
触手キング「では、トリを飾る吾のキャラでごわす」
アスト「ごわす?」
触手キング「うむ。コンパーニュのゲンブ兄者や、ここの前任者の次元ドルイド殿の『ござる』口調に対抗して、吾も何か特徴的な語尾がないかと考えていたのだが、ようやく『ごわす』で行こうと決まったでごわす」
アスト「何だか、九州の薩摩出身という設定がいきなり付いたような感じだな」
触手キング『TRPGのキャラでは、よくあることでごわすよ』
アスト「突然、『実は女子校生だった』という設定が生えないようにな」
ダイアンナ「何だかよく分からない話をしているねえ」
リバT『元ネタは、昔、RPGマガジンに連載されていたマンガのようですね。もちろん、90年代の読者にしか分からないネタでしょうが』
触手キング「とにかく、背景が兵士の吾が犬トサは、〈威圧〉と〈踏破〉技能を持つでごわすよ」
鉄太郎「すると、私のアイアン・ラビドッグとは〈踏破〉仲間ということになるな」
アスト「それにしても、トサ犬なのに『ごわす』口調というのは訳が分からんな」
触手キング「その訳の分からなさもパグマイア風味ってことで」
リバT『いいえ、訳が分からないのはキンさんの方で、パグマイアのせいにはしないで下さい』
触手キング「シクシク。だが女神のツッコミが心地よくなってきた今日この頃。ゾクゾクでごわす」
アスト「九州の人と四国の人を敵に回しそうな変態ぶりが加速しているなあ」
触手キング「ともかく天命で得られる技能は、〈生存〉と〈説得〉でごわす。これで〈威圧〉+5、〈踏破〉+4、〈生存〉+2、〈説得〉+3。野外でのサバイバルも、都市での交渉もできるキャラになったでごわす。目指すは薩長同盟ってことで」
鉄太郎「まずは話し合いで解決しようと説得しておいて、失敗すれば威圧で脅しつける。硬軟取り混ぜたキャラということか」
触手キング「お主も触手教団に入らないか? 何、貴様、吾が触手をバカにするだと? 許せん、触手の恨み、思い知るがいい、と絡みつくでごわす」
アスト「嫌すぎる。こんな奴に関わりたくねえ」
触手キング「まあ、そう言うな。仲間じゃないか。そして武装は最初から唯一、重装鎧が着用できるガーディアンゆえ、盾と合わせてDC18。天命芸は《戦闘スタイル:決闘者》を選んで片手武器のダメージ+2。攻防合わせて強いキャラでごわすよ」
鉄太郎「うむ。頼り甲斐のある仲間がいて心強いことだ」
アスト「性格はともかく、キャラ性能は悪くない……のか」
触手キング「背景芸は《上官命令》。こう見えても、軍隊組織の隊長だったわけで、部隊の徽章を見せれば兵士が平伏してくれるはず。血統芸は、作業犬の《筋骨隆々》。力仕事に有利になる」
★ここまでのまとめ
リバT『以上をまとめると、こんな感じになりますね』
1.ダイアンナ(アーティザン、猟犬、犯罪者)
家名:ブラッドハウンド家
筋8(-1)、敏15(+2)、耐14(+2)
知15(+2)、判10(0)、魅12(+1)
スタミナ8、DC13(軽装鎧)
技能: 〈隠密〉+4、〈魔法学知識〉+4、
〈感知〉+2、〈はったり〉+3
芸:《焦点魔法》《あくなき知識欲》《裏社会の悪友》
(装備品に関わる適性芸は省略。以降のキャラも同様)
習得魔法:基礎魔法3種、マジックミサイル、フェザーフォール
呪文スロット:4
2.鉄太郎(ストレイ、頑犬、自由犬)
キャラ名:アイアン・ラビドッグ
筋15(+2)、敏13(+1)、耐16(+3)
知8(-1)、判12(+1)、魅10(0)
スタミナ15、DC16(鎧なし、盾)
技能: 〈踏破〉+5、〈自然知識〉+1
〈生存〉+3、〈動物使い〉+3
芸:《裸の蛮犬》《頑健な体躯》《野犬の尊敬》
3.アスト(ハンター、雑種:競走犬、平民)
家名:ザッシュ
筋14(+2)、敏16(+3)、耐12(+1)
知8(-1)、判14(+2)、魅10(0)
スタミナ11、DC16(中装鎧)
技能: 〈隠密〉+5、〈探索〉+4
〈生存〉+4、〈動物使い〉+4
芸:《弓術》《韋駄天》《民衆の英雄》
4.リバT(シェパード、牧羊犬、侍祭)
家名:コリー
筋8(-1)、敏10(0)、耐12(+1)
知15(+2)、判16(+3)、魅13(+1)
スタミナ9、DC 15(中装鎧、盾)
技能: 〈宗教知識〉+4、〈真意看破〉+5
〈治療〉+5、〈説得〉+3
芸:《ヒトへの祈り》《鋭き観察眼》《ヒトの侍祭》
習得魔法:基礎魔法3種、キュアウーンズ
プロテクション・フロム・イービル
呪文スロット:3
5.触手キング(ガーディアン、作業犬、兵士)
家名:トサ
筋16(+3)、敏12(+1)、耐15(+2)
知8(-1)、判10(0)、魅13(+1)
スタミナ12、DC18(重装鎧、盾)
技能:〈威圧〉+5、〈踏破〉+4
〈生存〉+2、〈説得〉+3
芸: 《戦闘スタイル:決闘者》《筋骨隆々》《上官命令》
リバT『各キャラのデータ的骨組みは大体、以上ですね。あとはキャラの名前とか、パーソナリティ(理想や絆、欠点)などを決めて肉付けしてやれば、完成ということで』
ダイアンナ「ところで、こうして作ったキャラで実際の冒険をプレイする予定はないのか?」
リバT『さあ。キャラ作りだけでも楽しめると思うのですが、実際のプレイともなるとGM、パグマイアではガイドをしてくれる人と、シナリオが必要ですね』
ダイアンナ「アスト、よろしく頼む」
アスト「オレかよ」
ダイアンナ「先月は、コンパーニュでゴブリンスレイヤーのGMを頑張っていたではないか」
アスト「ゴブスレとパグマイアはシステムが全然違うんだよ」
リバT『パグマイアは、ゴブスレよりも簡単だと思いますよ。お金とか経験値とか細かいデータは考えなくてもいいですし、クラシックD&D経験者なら問題なくできます』
アスト「しかしだな。いざやろうとなると、改めてルールブックを読まないといけないじゃないか。ここで一番、詳しいのはリバTなんだから、ガイドはお前がやれよ」
リバT『私めでございますか? ならば、ここは一つ、20面ダイスを振って、決めましょうか。私めとアストさんで振って、低い目を出した方がガイドをするってことで。(コロコロ)はい、17』
アスト「ちょっと待て。いきなり振るなよ」
リバT『もう遅いです。すでに賽は振られたのですよ。早く振って下さいませ。それとも、スピードAの称号は名ばかりなのですか?』
アスト「うっ、そう言われると振らざるを得ない。よし、ここは一発20を振って、GMから解放されてやる。(コロコロ)よっしゃ、17」
リバT『ほう、なかなかやりますね、アストさん。では、再戦です。(コロコロ)12』
アスト「よし、これなら勝てる。ウオオオオオ、(コロコロ)14。よっしゃ、ラッキー! これでGMしなくて済んだ」
リバT『そんなに、パグマイアのガイドをするのが嫌なのですか?』
アスト「いや、オレはゴブスレのGMを託されたので、パグマイアのガイドまでする余裕はないんだよ」
リバT『仕方ないですね。では、不肖この私めがガイドをすることになりましたが、シナリオについてはどうするか、グランドマスターNOVAと相談しないといけませんね。一応、公式シナリオでリプレイ記事を書くに当たっての制限とか考えないといけませんので。KADOKAWAによれば、出版後1年以上経てば、シナリオそのもののアップロードを除いて、記事の素材に使うことはOKのようですが、パグマイアもOKなのかどうか』
アスト「ルールブックに収録されている奴なら大丈夫じゃないか?」
リバT『「グレート・キャット・コンスピラシー」ですか? 少し検討が必要だと思いますが、どうするかは考えてみます』
アスト「とりあえず、オレがガイドをしなくて済むってことだな。ふう、命拾いしたぜ」
リバT『パグマイアのガイドをしただけで死ぬようなことはありません』
アスト「いや、このブログ時空でGMをするのがいかに命懸けかは、先日のゴブスレで悟ったからな。NOVAの奴が、その方が面白いだろうからという理由だけで、どんな仕掛けをしてくるか分からん」
ダイアンナ「パグマイアのガイドをしていると、突然の時空転移に巻き込まれるとか?」
アスト「そうなる可能性は大いにある、とオレは踏んでるぜ」
リバT『まさか、そのようなことが……どうしましょう。あながち否定できない私がいます』
鉄太郎「何はともあれ、ここまで仕上がったキャラを完成させないことには、我々は先に進めないと思う。ここは一つ、司令がバカなことをしないことを信じて、前向きに生きようではないか」
アスト「ああ、鉄の旦那が味方してくれるなら心強い。いくらNOVAの野郎が悪辣でも、この方を酷い目に合わせるようなマネはしないだろうからな」
(当記事 完)