ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「サイボーグを倒せ」攻略(超技術アスト編2)

2度めの挑戦

 

リバT『前回、超技術ヒーローをプレイしたアストさんは、惜しくも敵組織の秘密会議の番地を特定できず、恐怖の〈スター・ウォーズ〉計画を止めることができませんでした。今回は、前の物語をタイムベントで巻き戻し、別の時間軸の物語として再プレイします』

 

アスト「情弱ヒーローの汚名を返上して見せる」

 

リバT『では、同じイベントは流し読みして、新イベントをメインに語って行くとしましょう』

 

新世界の1日め

 

アスト「最初に新聞を読んで、アルケミスト事件を追うところまでは前回と一緒だ。アイス・クイーンの情報を得た後、サメ退治に行く前にすることがある」

 

リバT『それは?』

 

アスト「パラグラフ60番からサメの出る砂浜海岸に直行せずに、先にアルケミスト事件を解決しておこうと思うんだ。前回は事前情報を活かせず中途半端に終わったからな」

 

リバT『すると、「パーカー空港で事件発生」という連絡が来ますが?』

 

アスト「いや、それと同時にアルケミスト事件を追うこともできる。確か、連中の次の襲撃先は10番街128丁目だと聞いていたからな」

 

リバT『ええ。その情報は最初に与えられる手がかり88番によるものです。それが与えられるのは、超技術ヒーローと超電撃ヒーローだけですね。では、丁目の番号から、番街の数字を引いたパラグラフに進んでください』

 

アスト「118番だな」

 

リバT『そこで、あなたはゴムマスクを着けた3人の男が怪しげな試験管を手に、銀行襲撃している場面に遭遇しました。いきなり突入して、連中に襲いかかりますか? それとも物陰に隠れて、連中が出てきた隙を狙いますか?』

 

アスト「善は急げだ。大人しくしろ、シルバー・クルセイダーだ、と名乗りを上げて、一気に制圧する」

 

リバT『アストさんって、そんなキャラでしたっけ? もっとコソコソして、不意打ちを狙うような泥棒キャラだと思っていましたが?』

 

アスト「オレはスピードAだぞ。不意打ちはするが、隠れてコソコソじゃねえ。先手必勝、やられる前にやれ、のスピードファイターだ。兵は巧遅よりも拙速を尊ぶべし」

 

リバT『しかし、相手は危険な化学薬品を持っていて、下手をすると銀行の客にも被害が出る可能性が……』

 

アスト「大丈夫。オレはそんなミスなどしない」

 

リバT『言い切りましたね。では、そのお手並みを拝見しましょう。相手の技術点は8ですが、危険な薬品が破裂しないように戦わないといけないので、あなたの技術点は2減点されます。その上、相手の攻撃が当たったら、試験管が割れなかったか運だめしをしてください。失敗すれば、アルケミストのガスであなたは意識が朦朧とし、巻き込まれた老婦人が一人、ガスでショック死し、あなたは罪の意識で技術点が1減ることになりますよ』

 

アスト「酷いペナルティーだな。しかし……ふう、何とか運だめしも成功して、連中を3人とも制圧できたぞ。なかなかヒヤヒヤする戦いだった。次からは、拙速に走らず、機を見ることにする」

 

リバT『何とか強引に科学強盗団を捕まえることに成功したあなたは、英雄点4点を獲得しました』

 

アスト「よし。さあ、恐怖結社の番地情報を教えろ」

 

リバT『彼らは、そんな重要情報を持っていません。恐怖結社とは無関係みたいですね。別に倒しても、倒さなくてもゲームクリアには影響しないザコなんです』

 

アスト「それでも英雄点にはなるからな。次に、サメの海岸に向かうぞ。あそこもクリアしないと、サーカス情報が手に入らないわけで」

 

リバT『はい。では、前回と同様、サメと戦ってください』

 

 しかし、運悪く、サメの攻撃が先に4回命中して、子どもはサメに食い殺されてしまった。

 

アスト「ぐわ〜、シルバー・クルセイダー、一生の不覚〜。オレのヒーロー人生は終わった〜〜(号泣)」

 

 じっさい、超技術ヒーローは「サメ退治成功→サーカス情報ゲット→秘密会議の水銀パスワードを入手」という攻略手順を経ないと、正式なクリアはできないようになっている。まあ、パスワードの選択肢で適当に選んで、運良く正解という可能性もあるので、完全に攻略不可能でもないのだが。

 

アスト「今回の攻略は、この時点で失敗だ。だから、オレは未体験な事件の解決を楽しむことにする。ゲームクリアの使命は、3回めのチャレンジに託した」

 

リバT『では、傷心のジーン・ラファイエットさんは、家に帰って体力点を6点回復して、次の日になります』

 

傷心の2日め

 

アスト「鬱な気分のまま、地下鉄に乗っての出勤だ」

 

リバT『では、前回と同様、スリ事件と、カウフィールド乳業事件の選択になりますが?』

 

アスト「スリなんて警察に任せて、フラフラと地下鉄を降りて、カウフィールド乳業にさ迷い歩くぞ。フッ、笑えよ。サメに負けて、子どもを助けられなかったヒーロー失格男の成れの果てを、と牧場の牛に話しかける」

 

リバT『すると、そこに一匹のネコが迷い込み、さらに見知った悪党の姿が目に入ります。奴の名は、チェーンソー・ブロンスキー。文字どおり、愛用のチェーンソーで人を斬殺する殺人鬼です』

 

アスト「奴の顔を見て、サメに惨殺された子どもの顔がトラウマのように浮かんで、頭にカッと血が昇る。牛とネコをこやつに殺させるわけにはいかん。幼子と動物の幸せを守るために、このオレは命をかける。チェーンソー・ブロンスキー覚悟!」

 

リバT『異様な執念を燃やして襲いかかるシルバー・クルセイダーに、驚いたブロンスキーは応戦しますが、技術点8の小悪党は太刀打ちできません。「勘弁してくれよ。大事な情報を教えてやるからさあ。サーペント(蛇男)が恋人の女優ローラ・マンシェに振られたらしいぜ。だから、ローラを拉致しようって企んでいるようだ。殺しから足を洗ったオレよりも、そっちの方を何とかした方がいいんじゃないか?」』

 

アスト「殺しから足を洗った人間が、チェーンソーを持ち歩いて応戦してくるかよ。とりあえず、警察に突き出してやる」

 

リバT『英雄点は1点だけですね(合計5点)。なお、ローラについては「私はスターなんかになりたくない。ただの女の子でいたい」との発言で有名です。この情報は後で必要になりますよ』

 

アスト「覚えておこう。とにかく、殺人鬼を捕まえたことで、少しはスッキリした気持ちで、仕事に向かうことにする。ああ、また遅刻したなあ、と思いながら」

 

リバT『お怒りのボスに何かの贈り物を買って行っては? と思いつきます』

 

アスト「それもいいなあ。よし、買い物だ」

 

リバT『贈り物は何がいいかを考えます。リンゴか、ウィスキーのボトルか、新しいネクタイか……といろいろ考えた結果、最終的には本かゲームかという選択肢になります』

 

アスト「何でだよ!? NOVAじゃあるまいし、本やゲームで喜ぶか?」

 

リバT『上司の名前はジョナー・ホワイトですからね。ホワイトと言えば、グランドマスターNOVAがWhiteからShinyに改名したのは、当サイトでは有名なエピソードです』

 

アスト「作者のスティーブ・ジャクソンがそんなことを考えてゲームブックを書いてるはずがないだろう」

 

リバT『いえいえ、ここの買い物シーンはコミカルなネタ続きですね。まず本屋に行くと、ゲームブックの「火吹山の魔法使い」がベストセラー本として購入できます。80年代半ばだと事実ですからね。面白いセルフパロディだこと』

 

アスト「ゲーム屋だと何が売ってるんだ?」

 

リバT『「モノポリー」「トリビアル・パスート」、それに「ダンジョンズ&ドラゴンズ」だったりしますね』

 

アスト「ああ、コンピューターゲームじゃなくて、アナログ系の店か」

 

リバT『80年代半ばのゲーム屋さんは、まだデジタルがメインじゃなかったみたいですね。とにかく、当時のジャクソン氏はゲームズ・ワークショップの経営者でもあり、アメリカのD&Dをイギリスに輸入する仕事をしながら、やがて1985年に自社製のウォーハンマーRPGを開発する流れがありました。つまり、80年代半ばまではD&Dにも大きく関わっていたので、このシーンは宣伝にもなっているわけですね』

 

アスト「しかし、上司はゲームブックとかD&Dで喜ぶ人物じゃないだろう?」

 

リバT『結局、後で怒られますね。さて、ゲーム屋さんで時間をつぶしていると、ヒャッハーと4人組のバイカー集団がデパートに現れ、汚物は焼却だ〜とばかりに、炎に身を包んだ怪超人ファイヤー・ウォリアーズに変わります』

 

アスト「こいつらも80年代風味だな。シルバー・クルセイダーの力で対処できないか?」

 

リバT『〈小型消火器〉であっさり撃退できますよ。英雄点4点ゲットです(合計9点)』

 

アスト「ゲーム屋の平和はオレが守った」

 

リバT『その後、会社に行くのに、徒歩か地下鉄を選べますよ』

 

アスト「地下鉄だと、またスリに出会うんじゃないだろうな」

 

リバT『このゲームでは地下鉄パラグラフが10番、18番、409番の3ヶ所ありますね。そのいずれにおいても、地下鉄スリイベントは発生します』

 

●10番:1日めに空港へ行った際のパラグラフ。ラッド広場に行ける。

●18番:1日めに海岸に行った際のパラグラフ。カウフィールド乳業所に行ける。

●409番:カウフィールド乳業所→ゲーム屋ショッピング選択後に選べるパラグラフ。

 

アスト「地下鉄スリは重要イベントなんだな」

 

リバT『ええ。とても』

 

アスト「地図は役に立たなかったけどな」

 

リバT『他は役に立ちます。間違いありません』

 

アスト「そんな風に言われると、スリを倒してタバコを手に入れたくなるじゃないか」

 

リバT『おめでとうございます。タバコの箱の中に、暗号入りの紙切れが入っていました。超技術ヒーローなら〈暗号解読機〉で解析可能です』

 

アスト「解析した」

 

リバT『「恐怖の会議の場所は176だ」と読み取れました。あと、この際に「フェノール酸」を合成することができます。とあるヴィランとの戦いで有用になりますよ』

 

アスト「これで、この日のイベントは終わりかな?」

 

リバT『仕事にはもはや間に合いませんが、遊園地に行ったり、買い物に行けますよ』

 

アスト「よし、遊園地だ。今日はたっぷり遊ぶ」

 

リバT『遊園地ウィズニーランドでは、ジェットコースターと、びっくりハウスと、バンパー・カーの選択肢が出ますね』

 

アスト「ジェットコースターに乗ると?」

 

リバT『前の席の幼女の安全ベルトが千切れかけていることに気付きますね。技術点判定で成功すると、シートから投げ出された女の子をうまく救出できますが、失敗すると……』

 

アスト「幼女の命は地球の未来。萌えるレスキュー魂で救出してみせる。(コロコロ)判定成功」

 

リバT『アストさんの執念で、幼女救出に成功しました。SCの活躍ではないので英雄点は得られませんが、ご両親の感謝の言葉であなたの鬱は晴れます』

 

アスト「こういう事故は勘弁して欲しいぜ」

 

リバT『この後は、ダウンタウンで買い物したり、家で休んだり、ミュージカルの「ラッツ」の公演を見に行くことが可能ですが』

 

アスト「よし、ミュージカルだ。思いきり歌って踊るぞ」

 

リバT『別に、あなたが歌って踊るわけじゃありませんから。ラッツの看板女優はローラ・マンシェです。しかし舞台劇の途中で、蛇のコスチュームを着た男がネズミ姿のローラを拉致する場面があって、会場は騒然とします』

 

アスト「おのれ、悪党サーペント。ローラを助けるために、シルバー・クルセイダーに変身して後を追うぞ」

 

リバT『舞台裏の控え室は3つあります。番号1には2つの星マークが、番号2には1つの星マークが、番号3には星がありません』

 

アスト「確か、ローラは『スターになりたくない』と言っていたな。だったら星のない3番が正解か?」

 

リバT『当たりです。サーペントと捕まったローラはそこにいますね。敵の技術点は8です。3回殴れば、降伏させられますよ』

 

アスト「勝った。情報を聞こうじゃないか」

 

リバT『サーペントは2つの情報をくれます。1つは「恐怖結社のメンバーの虐殺魔物(クリーチャー・オブ・カーネイジ)の正体がイリヤ・カルポフであること」。もう1つは「大統領暗殺計画について」。暗殺者はリージェント・ホテルの屋上に隠れる手はずになっていますね。大統領の到着を待つときにパラグラフ番号に100を加えると、暗殺を未然に防ぐ手立てがとれます』

 

アスト「大統領暗殺計画かあ。それは何とか止めたいなあ」

 

リバT『あとはローラ救出で英雄点が2点加算されます(合計11点)』

 

不可解な3日め

 

リバT『では、3日めです』

 

アスト「朝は平和だけど、昼から動物使いの事件が起こるんだな」

 

リバT『いいえ。昼からも平和です』

 

アスト「どうしてだ?」

 

リバT『パラグラフ選択によって、別ルートのフラグが立ったみたいですね。思うに、2日めの最後がダウンタウンでの買い物だったら、327から獣使いルート。ミュージカルのラッツなら、79からの平和な日常ルートになるのかな、と思われます』

 

アスト「平和な日常か。スーパーヒーローには何やら違和感だな。しかし、たまにはこういう日があってもいいだろう」

 

リバT『事件のネタを求めて警察に行ってもいいですし、久々に叔母さんの家に行ってもいいですよ』

 

アスト「よし、叔母さんの家に行こう。たまには平和を満喫だ」

 

リバT『叔母さんの家は、コックニー・グリーンという風光明媚な郊外地区にあります。バスはコックニー墓地であなたを降ろしますね。墓地の周囲を回って行くか、それとも近道で墓地を突っ切るかの選択です』

 

アスト「わざわざ墓地の中を突っ切る必要はない。のんびり外を回るぞ」

 

リバT『すると、地元の強盗2人組に背後から殴られてしまいます。反撃しますか?』

 

アスト「当然だ」

 

リバT『はい、チンピラ強盗2人と揉み合っているうちに、普段着が破れ、中からシルバー・クルセイダーの衣装が露出してしまいます。彼らはビビって降参しますが、小悪党2人にあなたの正体がバレてしまったので、あなたのヒーロー活動はこれで終わらざるを得ません。ゲームオーバーです』

 

アスト「何、その突然の理不尽は!?」

 

リバT『どうも80年代のアメコミヒーローは頑なに正体を隠さないといけない縛りがあるみたいですね。アイアンマンみたいに素性を明かして堂々とヒーロー活動を続ける世界観じゃなかったということで』

 

アスト「納得のいかない気がするが、どうせもうクリア不可能状態になっているんだろう? あきらめて次の世界に望みを託そう」

 

リバT『そうですね。このルートに入ると、回路妨害機も、氷の女王からの情報も入手できないみたいなので、どっちにしてもゲームオーバーです』

 

アスト「まあ、欲しい情報は全部出たんだ。次にはきっと攻略できるさ。3度めの正直ということで」

(当記事 完)