ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

「死の罠の地下迷宮」攻略IFストーリー(5)

FFコレクション5発売決定

 

リバT『待望のFFコレクション5集が予定されていることが、SNEの安田社長のXポスト発言で明らかになったようです』

 

アスト「おお、それはめでたい。発売はいつだ? 採用された作品は何だ?」

 

リバT『さあ、それは何とも。おそらくは今月末のGMウォーロック誌で明らかになるのではないでしょうか?』

ダイアンナ「何はともあれ、我々としては2月発売のFFC4を楽しみにしながら、『死の罠の地下迷宮』の攻略ストーリーを完結に向けて、頑張るのみだろう。これが終われば、昨年のFFC1に続き、FFC2オールクリアになるのだから」

 

リバT『今のところ、各作品のプレイ記事は以下のようになっています』

 

★FFコレクション1(2021年7月発売)

火吹山の魔法使いふたたび(50):22年6月攻略、23年9月攻略EX追加

火吹山の魔法使い(1):22年6月攻略

バルサスの要塞(2):22年6〜7月攻略

盗賊都市(5):22年7月攻略

モンスター誕生(24):23年8〜9月攻略

 

★FFコレクション2(2022年7月発売)

危難の港(66):22年8月攻略

魂を盗むもの(34):22年9月攻略

地獄の館(10):22年10月攻略

サイボーグを倒せ(17):22年11月〜23年3月、全4ルート完全攻略

死の罠の地下迷宮(6):23年12月〜24年1月攻略中

 

★FFコレクション3(2023年7月発売)

運命の森(3):22年8月、旧訳版を攻略

アランシアの暗殺者(68):23年7月攻略

・巨人の影(70または71):23年9月非攻略の感想文のみ

・トカゲ王の島(7)

・雪の魔女の洞窟(9)

 

★FFコレクション未収録

さまよえる宇宙船(4):22年9〜10月攻略

天空要塞アーロック(33):23年3〜4月攻略

 

アスト「何だかんだ言って、ここまで当ブログでプレイしてきたFFゲームブックは14作品になるんだな」

 

リバT『記念すべき15作品めは「巨人の影」か、来月発売予定の「サラモニスの秘密」を想定しております』

 

ダイアンナ「そのためにも、今は現在進行中の『死の罠の地下迷宮』の攻略ストーリーを頑張って終わらせないとね」

 

迷宮探検・後半戦

 

リサ(ダイアンナ)「中盤のスロムとの出会いと悲しき別れを経たあたしは、競技者としての覚悟を完了させて後半戦に挑むことになったわけだ(パラグラフ213番)」

 

リバT『北に向かう通路を歩いている途中、西への分岐点に至ります。そちらの通路からは何かの羽音が聞こえてきますよ』

 

リサ「羽音に引かれて西へ向かった。ここが後半の大きな分岐点その1だな。北へ向かうのを便宜上、ここでは東ルートと称する。あたしのプレイでは結局進まなかったルートだ。外れルートと分かったからな。今回は、地図の書きやすさから西から東へ進む攻略をとったので、まず西へ向かうことを優先した」

 

アスト「外れの東ルートは後からチェックだな」

 

リサ「ともあれ今は西の羽音を確かめる」

 

リバT『通路の左手の壁に、一枚板のガラスがはめ込まれていて、中は松明で照らされた部屋になっています。部屋の中央には、小さなテーブルがあって、その上にダイヤモンドを散りばめた王冠が乗っています。ただ、部屋の中にはミツバチやスズメバチなどの大群が溢れかえっているので、いかにも危険って感じですね』

 

リサ「しかし、覚悟完了したあたしは、魅惑のダイヤモンド付き王冠しか目に入らない。ヒャッハーと蛮族みたいな叫びをあげて、ガラスを壊して、王冠をゲットするぞ」

 

リバT『当然、虫の群れはリサさんに殺到しますね』

 

リサ「来るなら来い。部屋の中に飛び込んだあたしは、まず松明を引っ掴んで、炎で虫どもを牽制する。それから王冠をつかむと、そのまま盗賊として鍛えた瞬足で逃げ出す。王様戦隊はバグナラクどもには屈しない」

 

アスト「いつから王様戦隊になったんだ!?」

 

リサ「ん? あたしは前から、このウルトロピカルの女王だが?」

 

アスト「それはプレイヤーの話だろう。リサは女王という設定ではない」

 

リバT『パピヨンオージャーのリタ・カニスカは、ゴッカン王国の裁判長にして女王ですけどね。リサさんは一文字違いですけど、女王という設定ではありません。とにかく、防ぎきれなかった虫に刺されて、1D+2点のダメージですよ』

 

リサ「(コロコロ)7点くらった。泣きたいのを我慢して、王冠とダイヤに癒されよう」

 

リバT『王冠は鉄に色を塗っただけの安物で、ダイヤに見えたのもただのガラス玉です。見事にニセモノをつかまされたようですね』

 

リサ「泣きっ面に蜂とはこのことか。怒りに任せて、王冠を床に投げ捨てる。こんなニセモノじゃ、王様戦隊にはなれないじゃないか!」

 

アスト「もったいない。ニセモノでも何かの役に立つかも知れないだろう? 何も捨てることはないじゃないか」

 

リサ「そうは言っても、ニセ王冠は持って行けないんだよ。怒りに任せて投げ捨てるって、ゲームブックの文章に明記されている。とにかく、このダイヤ王冠イベントは1回引っかかれば十分だ。初見は引っかかったが、2回めからは当然スルーすることにした。聖闘士には1度見た罠は通用しない」

 

アスト「いつからリサが聖闘士になったんだ!?」

 

カニコング「そうでごわす。聖闘少女は、吾輩がプレイするキャンサーのキャサリンでごわす。勝手に人のキャラ属性を奪わないでもらいたい」

 

アスト「って、突然、カニコングが湧いて出るなよ」

 

カニコング「そうつれないことを申すなよ。吾輩だって、このウルトロピカルの住人でごわす。遅くなったものの、正月あいさつに顔見せぐらいしても罰は当たらないはず」

 

リバT『はい、カニコングさんはそのうち「トカゲ王の島」をプレイする時に出番がありますから、今は引っ込んでいて下さい』

 

カニコング「触手の女神がそう仰るなら、この場は引っ込みこそするが、今年はまたコングにもスポットが当たるゆえ、アイル・ビー・バックでごわす。顔見せ終了」

 

 

リサ「とにかく、ニセ王冠に騙された腹いせにやけ食いして、失った体力を取り戻した後、気を取り直したあたしはさらに西へ進み続ける」

 

リバT『すると、前方からゆっくりと足音が近づいてくるのが聞こえます。警戒して剣を抜くか、それとも壁の物陰に隠れるかの二択ですが?』

 

リサ「盗賊としての習性では、隠れて様子を見るのがセオリーだが、今のあたしは覚悟完了した魔剣士。おまけに、ニセ王冠で苛立ってもいる。逃げも隠れもせずに、足音の主に対峙するぞ」

 

リバT『すると、パンと水の載った木のトレイを持った男が足を引きずって歩いて来ます。男の足には足枷がはめられ、奴隷労働させられているようですね』

 

リサ「害はなさそうだな。情報を得るために話しかけてみるぞ」

 

リバT『男の持ってるパンと水を奪うこともできますが?』

 

リサ「そこまで落ちぶれてはいないつもりだ。弱者からなけなしの食糧を奪うなぞ、世紀末のモヒカン蛮族のすることだ」

 

リバT『先ほどは「ヒャッハーと蛮族みたいな叫びをあげて」いたようですが?』

 

リサ「ダイヤ付き王冠を見ると、そういう気分にもなるだろう。パンと水では、そうならない。大体、弱者からなけなしの食糧を奪ったりしたら、世紀末救世主にアタタタタと天罰処刑されるのが世の常だろう?」

 

リバT『いつの世ですか? 時代錯誤もはなはだしいです』

 

アスト「いや、そうとも言えないだろう。『死の罠の地下迷宮』の原書が出版されたのは1984年で、社会思想社版が出たのが85年。時はまさに世紀末のアニメが放送されていた時期と重なる。というか、昨年が原作マンガ40周年で、今年がアニメ化40周年。すなわち、FFシリーズと北斗はブームがちょうど重なっていたわけだ」

リバT『正に80年代は洋の東西でバイオレンスが席巻していた時代だったわけですね』

ウオーハンマー―ファンタジーRPGルールブック〈1〉 (現代教養文庫)

アスト「いわゆるモヒカン刈りも、パンクロックと共に80年代初頭に日本にイギリスから輸入された流行になるな。まあ、北斗の世紀末イメージは映画『マッドマックス2』(1981)だとも言われているが」

リバT『その映画の世界観は、FFゲームブックでもリビングストンさんの「フリーウェイの戦士」で踏襲されていますね』

フリーウェイの戦士‾ファイティング・ファンタジー (13)

リサ「なるほど。その辺のキャラを参考にロールプレイすれば、あたしの覚悟完了ぶりを示せるわけだね」

 

アスト「モヒカンは権力に反抗する誇り高き無頼戦士の象徴だからな。パンクロックってそういう気質がみなぎっているから、ああいう髪型にするのであって、ただのザコ敵のように扱うのは本質が分かっていないことになる」

 

リバT『北斗では、ファッションザコとして扱われましたがね』

 

アスト「あれは世紀末の乱世だから、許されるんだ。モヒカンが覚悟完了した戦士の証だから、ザコでもそういう形を真似して強者ぶらないと搾取される世界観ということで成立するファッション。パンクロックの文脈と、暴力が蔓延して文明が崩壊した社会の文脈と、諸条件が揃ってのスタイルであって、日常的に見られる光景ではない。もしも、クラスメートの学生にモヒカンがいるとしたら、それはまともに日常生活が送れないほど荒廃した学校ということになるし、むしろファンタジー世界の方がモヒカンは成立しやすいとさえ言える」

 

リバT『起源がアメリカ先住民ですから、反文明の象徴とも言えますね』

 

 

リサ「よし。では、反アズール卿の象徴として、あたしもモヒカンを目指すぞ」

 

アスト「それはキャライメージが崩れるから、やめてくれ。ヒロインとモヒカンって噛み合わないだろう?」

 

リバT『いいえ。キャプテン・マーベルが頭部マスクを装着した際は、露出した髪がモヒカン状になったりしますよ』

 

リサ「それだ! 何だかウルトラヒーローみたいで格好いいじゃないか」

 

アスト「ウルトラマンの頭は確かにトサカ状のパーツが多いが、あれはモヒカンに分類されるのか?」

 

リバT『初代マンみたいに鼻筋から伸びているのは、モヒカンとは言いませんが、セブンのように頭頂部から始まり、後ろに垂れ下がっているのはモヒカンっぽいですね。前者は理知的で、後者はワイルドな感じがしますので、セブンタイプはモヒカンに分類していいのでは?』

アスト「ゼロさんみたいに2つあるのは分類がややこしいが、弟子のゼットさんはモヒカンかな」

リバT『ウルトラ族のモヒカン疑惑はそれぐらいにして、話を進めたいと思います。とにかく、奴隷から食糧を略奪して食べると、毒が入っていて体力3点失うペナルティですが、そういう愚かな選択をしなかったリサさんは、金貨1枚で情報が買えますよ』

 

リサ「金貨なら持っている。支払おう」

 

リバT『すると、北側の通路に悪魔のような鳥の姿を模した椅子があるそうです。その肘掛けに仕掛けがあって、中にドッペルゲンガーポーションがあるとのこと』

 

リサ「そうなんだ。そこで北に向かうべし、という情報が入ったのに、あたしは次のパラグラフ(109)の分岐点で、うっかり西に進んでしまったんだ(43)。正解は北へ進むこと(24)だったのに」

 

リバT『ここで西に向かうのが、後半の西ルート。北に向かうのが、後半の中央ルート。先ほどの北へ進んだ東ルートと合わせて、全部で3つのルート選択になるんですね』

 

リサ「1回めは西ルートに進み、攻略失敗。2回めは中央ルートに進み、鉄の鍵がないことで攻略失敗。3回めに鉄の鍵と、サファイアをゲットしてから、改めて中央ルートを通ってゴールまで行き着けたのが、あたしの昨年末の実プレイだった」

 

リバT『では、ここからルート別にイベントを順に見て行くとしましょう』

 

最初は西ルートで

 

リバT『西へ向かったリサさん。しかし、通路はまもなく右折して、北へと進みます。途中で西扉が半開きになっていて、中から助けを呼ぶ声が聞こえて来ますよ』

 

リサ「扉を開けて部屋に入る」

 

リバT『中には高さ2メートルの檻があって、カーテンがかけられています。カーテンを上げますか?』

 

リサ「スルーして部屋を出た」

 

リバT『どうして助けてくれないんですか?』

 

リサ「勘のいいあたしは、危険を察して出て行ったんだよ。よって、ここから先は破滅のIF未来だ。カーテンを開けると……?」

 

リバT『中にはメデューサがいますね。運だめしをして下さい』

 

リサ「失敗すると石化エンドだね」

 

リバT『でも成功すると、とっさに目を閉じることができて、そのまま檻に捕まってるメデューサをあっさり殺害できますよ。メデューサを倒すと、宝石のガーネットが手に入るのです』

 

リサ「ガーネットか。かつてのあたしなら、わ〜い、宝石だ♪ と後先考えずに飛びついただろうな」

 

リバT『今は何が違うんです?』

 

リサ「ニセ王冠のガラス玉に騙されたから、いろいろと宝石不信に陥っている。どうせ、このガーネットも外れアイテムなんだろう? って。当たりの宝石は、エメラルド、サファイア、ダイヤモンドだ」

 

リバT『初見で、それを断定できるはずがなかったでしょうに』

 

リサ「いや、よく考えたら、以前の攻略記事でネタバレ情報をもらっていたことを、年末にここまでプレイしてようやく思い出したんだよ。そして、初見のプレイでは、エメラルドはゲットしたけど、サファイアとダイヤが手に入らないから、攻略失敗だな、と途中で察したわけだな。そもそも、競技のライバルのエルフの女にも、忍者にも、このルートでは出会わなかったんだし、物語の整合性的にもこのルートが正解のはずがない」

アスト「プレイの途中で、攻略不能に陥っていることに気づくと、興醒めするよな」

 

リバT『それでも、それに気づいたのはプレイヤーであって、キャラのリサさんが気付くはずはないと思うのですが』

 

リサ「きっと、アストラル・ソードの悪霊が囁いたのさ。『お前はもう死んでいる。命を捨てて生きる覚悟はあるか?』って」

 

アスト(ラル)「『今なら、まだ間に合うぜ。時間を巻き戻して、やり直せるんだぜ。リセットしろよ』って魔剣が心にささやくんだな」

 

リサ「だけど、あたしは言ったのさ。『やり直しはいつでもできる。今はただ、進めるところまで進んで、道を開く。後に続く者のために』と新たな覚悟が湧き上がった」

 

 

リバT『では、どんどん覚悟が積み上がって行くリサさんが北上すると、また西に通路が分岐しますね』

 

リサ「まっすぐ北へ向かうことにしつつ(241)、後学のために西を覗き見した(296)」

 

リバT『そちらからは、甲高いささやき声や、くすくす笑い声が聞こえてきます。引き返した方がいい、と予感がしますよ』

 

リサ「この区画は、リビングストン先生が3回ぐらい戻るように警告してくれているんだね。それでも意地を張って進み続けると、ひどい目にあう、と」

 

リバT『悪戯好きのレプラカーンが2体いるんですね。そして、その後を追うと、さらに6体のレプラカーンに周囲を囲まれて、食料を全て奪われてしまうか(運点マイナス2)、持っている宝石を全て奪われるかのペナルティを受けるわけです』

 

リサ「レプラカーンのルートに入ると、もうどうしようもない詰み状態に陥って、この後のプレイでは途方に暮れるしかないわけだ。その後、北に向かって、パラグラフ90番に突入すると、さまざまな分岐が合流して、クライマックス・イベントに入ることになるけど、レプラカーンイベントの後では士気が激減すること間違いなし」

 

レプラカーンを避けて通ると?

 

リサ「バルサスの時のレプラカーン、オシェイマスはまだ良いこともしてくれたが、本作のレプラカーンは最悪だ。今度、タイタン世界でレプラカーンを見かけたら、ゴブリン同様に皆殺しにしたくなるほどのヘイトが募る……ところだった」

 

リバT『結局、避けて通ったんだから、いいじゃないですか』

 

リサ「何であれ、あたしから食料とか宝石とか奪って行くような連中は、八つ裂きにしても物足りないと思うが、あくまでIFストーリーってことで、本来の分岐ルートである北(241)に進み直した」

 

リバT『通路を北上すると、今度は東への分岐点がありますよ』

 

リサ「東の道を覗いてみる」

 

リバT『前方に裂け目があって、対岸に向けてロープが渡してあります。そちらには、立派な羽根付き兜が置かれているのが見えますね』

 

リサ「盗賊には兜なんて必要ないんだけど、今のあたしは魔剣士だから、兜に心惹かれるものを感じるわけだ。ロープを渡る」

 

リバT『技術点判定をして下さい。失敗すると裂け目に転落して、即死バッドエンドですね』

 

リサ「技術点12だから失敗しないんだよね。スリルが欲しいなら、技術点11でプレイするか、出目12は自動失敗というルールを採用するかだけど、あたしは死のスリルを味わいたいわけじゃない。とにかく、鼻歌を歌いながらロープを渡って、兜をゲットした」

 

リバT『おめでとうございます。この兜は高品質なので、技術点+1できますよ』

 

リサ「技術点+1の武具は結構多いんだけどね。原技術点を越えることができないルールのせいで、いまいちに感じるわけだよ」

 

リバT『技術点は最大12を越えないけど、12未満の技術点なら装備で増やすことが可能、というハウスルールなら、本作もより楽しく遊べそうですけどね。原技術点縛りのルールのせいで、最初の能力値決定のダイス目が全てになってしまって、低い能力値を装備品で補うゲームシステムの幅が失われているという指摘も一理あるとは思います』

 

アスト「まあ、FFゲームブックはプレイヤーが自分で審判するソロプレイだから、TRPGと違って、プレイヤー同士がルール運用について意見を交わす機会も、ネットで各人のプレイスタイルを公表するまでは表面化しなかったと思う」

 

リバT『最近は、Xポストなんかでも時々、各人のプレイスタイルとか、攻略に苦戦している様子が見かけるようにもなりました。季節柄なのか、現在、「雪の魔女の洞窟」をプレイ中という方々が多く見られるように思います』

 

リサ「『雪の魔女の洞窟』は、あたしが『死の罠の地下迷宮』の次に攻略したいと思っているが、しばらく先の話になりそうだね」

 

アスト「今は頑張って、目の前の課題をこなすしかないもんな」

 

リサ「とにかく、羽根付き兜を手に入れたあたしは、さらに北へと進み続けるわけさ」

 

リバT『すると、こちらでもパラグラフ90番です』

 

       90

   lーーーー   l

  l                   l     

  29               291

   l                 l

  l                   l

   l                 l

  l                   l

レプラカーン      lー羽根付き兜

  l      l

  lーーーーー316

        l

   メデューサー43            24             14

 (ガーネット)l        I                   l

        lーーーーーー109ー足枷男ーニセ王冠ー213

                            ↑

                      競技監督の試練

 

90から先はクライマックス2連戦

 

リサ「パラグラフ90番から先は一本道のクライマックスだ。この時点で、エメラルド、サファイア、ダイヤモンドを入手していなければ、火吹山で正解の鍵3つを入手していなかった時と同様、最後のシーンで攻略失敗したことが分かる」

 

アスト「リビングストン作品では、他に『運命の森』でハンマーの柄と頭を入手していなかった場合と、『盗賊都市』で黒真珠、老魔女の髪、蓮の花を入手していなかった場合みたいなものだな」

 

リバT『「盗賊都市」では、それらの3アイテムの他に、〈銀の矢〉と〈一角獣の刺青〉もザンバー・ボーン退治には欠かせないものですね』

 

アスト「ゴールに到達するのに必要なアイテムを探し回って、冒険者の主人公(きみ)は迷宮や森や悪徳都市のあちこちを調べ回るわけだな」

 

リサ「とにかく、初見のあたしは必要アイテムを揃えないままだけど、何とか余力は残して、クライマックス戦闘に挑むところまで来たわけだ」

 

リバT『パラグラフ90番は悪臭漂う粘液の毒池で、カメレオンのように伸びる舌と、ダミーの目玉がいっぱいのファンシーなお姿がキモ可愛いブラッド・ビーストちゃんのご登場です』

 

アスト「これをファンシー(元来の意味は、幻想的、奇抜な、装飾過多な)と称するのは、決して間違ってはいないと思うが、ツッコまずにはいられない」

 

リバT『日本語でのファンシーには、少女っぽさのイメージが付けられていますからね。おしゃれで上品で、デコってる感じですが、英語のfancyには「子どもの落書きみたいな奇抜さ」「愛らしいペット」「男娼や娼婦のような異性を惹きつける派手さ」みたいな使い方もあって、人外の蠱惑的なイメージも付いて来たりします。どこかハロウィン的な?🎃』

 

アスト「キモカワはファンシーとも言えるわけか」

 

リサ「しかし、ブラッド・ビーストを称するなら、一言グロテスクだろう? 技術点12、体力点10で、地底怪獣(ピット・フィーンド)の次に強い準ボスキャラで、いろいろと嫌らしい」

 

リバT『まさに「死の罠の地下迷宮」を代表するモンスターですね。そして、以前にブラッド・ビーストの弱点を読んでいれば、普通に戦闘できて、2回ダメージを与えることができれば、このイベントを突破できます』

 

リサ「倒すことはできないんだね」

 

リバT『あくまで、弱点の目を攻撃されて怯んだところを通り抜けるだけですね。毒ガスを発する沼での戦闘は、下手するとバッドエンドに陥るぐらい危険なので、長期戦は避けるべきという判断です』

 

アスト「単純に敵が強いだけでなく、地形的に不利な戦場でもあるんだな」

 

リバT『相手の習性を知らずに、ただ逃げることを選んだ場合は、毒ガスで意識が朦朧としているところに、不意打ちの舌に絡みつかれて毒沼に引きずり込まれて、バッドエンド。それを避けるには運だめしが必要です』

 

アスト「運だめし失敗で、即死亡という危険な賭けだな」

 

リバT『運だめしに成功すれば、あとは技術点判定で成功するだけで、走って逃げられますね。下手に戦いを続行すると、弱点を知らない場合、何度も運だめしをさせられて(成功すればたまたま剣が弱点に刺さるけど)消耗するだけになりますので、逃げるが勝ちです』

 

リサ「弱点を知っていれば、運だめしはせずに済むけど、技術点12の相手に2回ダメージを与えなければいけない。その場合、ダメージを受ける可能性も大きい。弱点を知らなければ、運だめし1回と技術点判定1回で、無傷のまま逃げ出せる選択が可能。運点1点を削られる程度なら、後者の方が楽だったと今にして思うよ」

 

リバT『弱点を知っているからこそ、果敢に立ち向かうことになるわけですね。とにかく恐ろしいのは、ビースト本体ではなく、毒沼から発する瘴気ガスなんです。それを知らずに、剣で斬りかかろうとすると、意識が朦朧として倒れるのを避けられない。たまたま倒れた場所が、運よくビーストの舌の届く範囲から外れていたから、かろうじて態勢を立て直して対策を講じることができますが、いろいろと危険な戦いです』

 

リサ「実プレイでは、弱点を知っていたから、力押しで切り抜けたけど、弱点を知らない場合の、リスキーだけど被害が最小限の抜け道があるパラグラフ構成は面白いかもしれない」

 

リバT『技術点12の相手と直接戦闘する必要がないという意味では、「弱点を知らない→剣で斬りかかる→運だめし成功で舌回避→逃げる→技術判定成功で脱出を果たす」がベストな選択かもしれません』

 

 

リサ「とにかく、キモカワ血獣を切り抜けて、最後の敵のマンティコアに遭遇したのが、パラグラフ134番だな」

 

リバT『ここでも、以前に情報を得ていたかどうかが問題となります。得ていなければ、尻尾の棘が飛んで来るのを防ぐことができず、1D×2点のダメージを受けることに』

 

リサ「マンティコアの棘攻撃を避けるためには、情報と盾が必要だと」

 

リバT『情報を知っていれば、盾がなくても2点のダメージだけで済みますよ。攻略中に盾を失っていても、マンティコア戦で大きな支障ってほどではありません』

 

リサ「それでも、技術点11、体力点11の敵を相手にするのは、それなりに苦労したんだよ」

 

アスト「ラスボスにしては、おとなしめな性能だとは思うけどな」

 

リバT『そうですね。ソーサリー1巻のマンティコアに比べたら、人に飼われたマンティコアなど、2代めゼットンに等しい弱体化ぶりってものです』

ファイティング・ファンタジー・コレクション 40周年記念~スティーブ・ジャクソン編~「サラモニスの秘密」

リサ「さすがに、死の罠のマンティコアが技術点12、体力点18だったら、あたしは泣くよ。ソーサリーでは、どうやって倒したんだよ?」

 

アスト「魔法で壁を作って閉じ込めた。戦士の場合は……技術点12で、攻撃力+1の剣が序盤で手に入るから、最強能力なら何とか力押しで勝てた、と記憶する」

 

 

リバT『何にせよ、強敵マンティコアを倒すと、最後の試験の競技監督、ノームのイグバットという男が現れます。ノームは、自分の魔力は強大だから下手に攻撃しない方がいい、と牽制しながら、最後の扉を開けるには3つの宝石が必要、と言います。リサさんは、エメラルドを持っていますか?』

 

リサ「それならあるよ」

 

リバT『だったら、サファイアは?』

 

リサ「ない。オパールとルビーとトパーズならあるぞ。代わりにはならないか?」

 

リバT『ノームは首を振って告げます。「残念だが、あんたは迷宮探検競技に失敗した。ここから出ることはできない。あんたは一生、私の召使いとして、将来の挑戦者のために迷宮の準備と改善をしてもらうよ。次の人生でもあれば、成功するかもしれんが……」 こうして、きみの冒険は終わった』

 

リサ「まだだ。まだ終わらんよ。あたしには【時間歪曲の指輪】がある。これを使えば、過去にさかのぼり、攻略をやり直して、迷宮探検競技の勝者にだってなれる。そう、まだ見ぬ妹のミサや、いとこのオカメ仮面ではなくて、このリサ・パンツァがあるがままのリサ・パンツァとして、主人公交代することもなく攻略を再始動することができるのさ」

 

リバT『……ということで、リサさんの1回めの攻略は、必要な宝石が足りなくて失敗に終わりましたが、不屈の精神で宝石探しの迷宮探検を続けることになったのです。以下次回』

(当記事 完)