ウルトロピカルな⭐️GT(ゲーム&トレジャー)島宇宙

南の島と上空の宇宙宮殿を舞台にTRPGや特撮ヒーローなどのおしゃべりブログ。今はFFゲームブックの攻略や懐古および新作情報や私的研鑽メイン。思い出したようにD&Dに触れたりも。

ファイティング・ファンタジーの既作リスト(※2024年11月に追記修正)

過去作の総括

 

NOVA「さて、これからFFシリーズをあれこれ語るために、既刊リストを作っておこうかと思い立った」

 

アスト「すでに作ったものがあるだろう?」

NOVA「その後、増えたんだ。2002年の時点では、社会思想社の邦訳33作品(東京創元社のソーサリー・シリーズなど関連作品を合わせると、もっと多くなる)、そして未邦訳の作品を含めると59作品だったんだが、令和2年4月時点で68巻めまで確認されていて、近年さらに新刊が増えているので、ここで補完しておきたくなった」


ダイアンナ「それだけいっぱい冒険とお宝探しのネタがあるわけか。ワクワクしてきたぞ」

 

アスト「過去の遺物……と思われていたが、現在進行形で展開中なんだな。魔法使いの道楽に付き合わせてもらうとするか」

 

社会思想社版の邦訳分

 

1.火吹山の魔法使い(2005年に扶桑社から復刊。2021年にFFコレクション1に収録)

2.バルサスの要塞(2005年に扶桑社から復刊。2021年にFFコレクション1に収録)

3.運命の森(ヤズトロモのデビュー作。※2023年にFFコレクション3に収録)

4.さまよえる宇宙船(FF初のSF作品。※2025年にFFコレクション5に収録予定)

5.盗賊都市(2021年にFFコレクション1に収録)

6.死のワナの地下迷宮(2009年にホビージャパンから萌えアレンジ作品『デストラップ・ダンジョン』として出版。2022年にFFコレクション2に収録)

7.トカゲ王の島(※2023年にFFコレクション3に収録)

8.サソリ沼の迷路(※2025年にFFコレクション5に収録予定)

9.雪の魔女の洞窟(※2023年にFFコレクション3に収録)

10.地獄の館(現代ホラー物。2009年にホビージャパンから萌えアレンジ作品『ハウス・オブ・ヘル』として出版。2022年にFFコレクション2に収録)

 

アスト「何だよ、萌えアレンジって?」

 

NOVA「こういう本だ」

NOVA「このアレンジ版は、あと1冊『サムライ・ソード』まで出て、そこで終わった。今ではコレクターズ・アイテムとも言えるが、俺は持っていない。さすがに旧作ファンとしては、受け入れられなさを感じたんだが、今だと、ネタとして買っておいても良かったな、と思わなくもない。さすがに、これにプレミア価格8000円は払えんが」

 

アスト「とにかく、今年になって萌え化した2作が原典になって帰ってくるわけだな」

 

NOVA「続けよう」

 

11.死神の首飾り

12.宇宙の暗殺者(SF作品)

13.フリーウェイの戦士(近未来カー・バイオレンス物)

14.恐怖の神殿

15.宇宙の連邦捜査官(SF作品)

16.海賊船バンシー号

17.サイボーグを倒せ(スーパーヒーロー物。2022年にFFコレクション2に収録)

18.電脳破壊作戦(SF作品)

19.深海の悪魔

20.サムライの剣(和風の剣士物。一応、ファンタジー世界タイタンの一地域の設定。2009年にホビージャパンからラノベ風アレンジ作品『サムライ・ソード』として出版)

 

NOVA「萌えアレンジとかラノベアレンジは、商売上の理由として分からなくはないが、どうして選ばれたのが、この3作なんだろうな」

 

アスト「実物を見ていないから何とも言えんが、アレンジしやすかったんじゃないだろうか。手垢が付いていない割に人気が高そうとか、ウケそうとか、そんな理由で」

 

NOVA「個人的には、『雪の魔女の洞窟』の魔女を萌えアレンジしてくれたら、と思うんだがな」

 

ダイアンナ「萌えの話はいいから、続きを早く」

 

21.迷宮探検競技(死の罠の続編)

22.ロボット コマンドゥ(SFロボット物)

23.仮面の破壊者

24.モンスター誕生(2021年にFFコレクション1に収録)

25.ナイトメアキャッスル

26.甦る妖術使い

27.スターストライダー(SF物)

28.恐怖の幻影

29.真夜中の盗賊(盗賊都市と同一舞台)

30.悪霊の洞窟

31.最後の戦士

32.奈落の帝王

33.天空要塞アーロック(SF物)

 

NOVA「以上が、邦訳版だ」

 

アスト「これにソーサリー4部作を加えたのが、日本で知られているゲームブックのFFシリーズだな」

 

NOVA「そして、ここからが未訳分になるが、まずはパフィンブックスから出版された59巻までだ」

 

ダイアンナ「パフィンブックス?」

 

NOVA「イギリスの児童書出版社らしい。FFシリーズは82年から95年まで、そこで出版されていたんだな」

 

パフィンブックス初出分

 

34.魂を盗むもの(2022年にFFコレクション2に収録)

35.闇の短剣

36.死の軍団

37.悪の門

38.吸血鬼の城

39.怒りの牙

40.真夜中の恐怖

41.混沌の支配者

42.黒き血脈の予言

43.死霊王の砦

44.影の戦士の伝説

45.スペクトラルストーカー

46.破壊の塔

47.クリムゾン・タイド

48.ムーンランナー

49.サルダスの包囲

50.火吹山の魔法使いふたたび(2021年にFFコレクション1に収録)

51.アンデッドの島

52.ナイトドラゴン

53.スペルブレイカ

54.火吹山の魔法使い(ザゴール)の伝説(※2025年にFFコレクション5に収録予定)

55.死の荒野

56.運命の騎士団

57.メイジハンター

58.吸血鬼の復讐

59.ミイラの呪い

 

NOVA「2002年時点でここまでだな。なお、未邦訳作品の邦題はウォーロックマガジンの記事に従った。原題は先述の過去記事にある通りだ」

 

ウィザードブックス出版分

 

NOVA「FFの出版元は、2002年から2012年にかけて本国ではウィザードブックスという会社に引き継がれていた。同社は旧作の復刻を中心に、時々、シリーズ新刊を出していたわけだが、それが65巻めまでとなる」

 

・60:龍の目(Eye of the Dragon。リビングストン作。2005)

・61:ブラッドボーンズ(Bloodbones。ジョナサン・グリーン作。2006)

・62:狼男の遠吠え(Howl of the Werewolf。ジョナサン・グリーン作。2007。※2025年にFFコレクション5に収録予定)

・63:ストームスレイヤー(Stormslayer。ジョナサン・グリーン作。2009)

・64:死霊術師の夜(Night of the Necromancer。ジョナサン・グリーン作。2010)

・65:ゾンビの血(Blood of the Zombies。リビングストン作。2012)

 

スコラスティック社の出版分

 

NOVA「火吹山25周年から30周年は、ウィザードブックスが主催したんだが、その後、2017年から版元がスコラスティック社に移り、40周年の今年も同社がFFの旧作を刊行し、時々、新作を出している。日本のFFコレクションも、スコラスティック社の復刊作品に基づいて作品を選出しているので、今後の出版予定の参考になるだろう。新作は69巻めまでが出ていて、今年の秋に創始者のリビングストンとジャクソンの新作が予定されているそうだ」

 

・66:危難の港(The Port of Peril。リビングストン作。2017。2022年にFFコレクション2に収録)

・67:死の門(The Gates of Death。チャーリー・ヒグソン作。2018)

・68:アランシアの暗殺者(Assassins of Allansia。リビングストン作。2019。※2023年にFFコレクション3に収録)

・69:嵐のクリスタル(Crystal of Storms。リアンナ・プラチェット作。2020。※2025年にFFコレクション5に収録予定)

・70:サラモニスの秘密(Secrets of Salamonis。Sジャクソン作。2022年9月。※2024年にFFコレクション4に収録)

・71:巨人の影(Shadow of the Giants。リビングストン作。2022年9月。※2023年にFFコレクション3に収録)

・72:ブラッド島の地下迷宮(The Dungeon on Blood Island。リビングストン作。2024年9月)

 

NOVA「日本のFFゲームブックファンは、懐かしいなあという気分で今夏発売予定のFFコレクション2を待ち望んでいる人間も少なからずいるわけだが、本国では40周年記念で、御大スティーブ・ジャクソンの35年ぶりの新作ゲームブックということで盛り上がっているらしい」

 

アスト「35年ぶりって、たったの5年しかゲームブックを書いていないのかよ」

 

NOVA「うむ。たったの5年で発表した数々の作品が今でも語り伝えられる傑作として後世に影響を与え、86年発表の『モンスター誕生』がジャクソン最後のゲームブックとなり、その後は小説『トロール牙戦争』を89年に発表し、その後……何をしていたのかな? ええと、今、調べてみると、91年に自分の会社ゲームズ・ワークショップを売りに出した後、21世紀はコンピューターゲームなどの監修をしたりしていたみたいだな。まあ、火吹山とかソーサリーはたびたび復刊しているから、印税だけで十分に食べて行けそうだし、悠々自適のゲーマーライフを過ごしてきた? そんな伝説の御仁がゲームブックFFの世界に帰ってくるということで、盛り上がっているわけだ」

 

ダイアンナ「だけど、その間、FFシリーズを支え続けていたのは、相棒のサー・イアン・リビングストンっぽいね」

 

NOVA「90年代には、アイデアマンの天才ジャクソンと、地に足ついてコツコツ世界を広げて行ったリビングストンと評価されていた。ジャクソン引退後も、リビングストンはFFシリーズを書き続けている(社会思想社版で最後となる26巻以降、36巻、50巻、54巻を書き、2005年にゲームブック作家として10年ぶりに再始動)一方で、弟子を育成している監修業などもしているのだろうな。だからこそ、その継続ぶりが騎士の称号に値すると見なされたのかもしれん」

 

アスト「でも、40周年でジャクソンが帰ってきて、リビングストンと競作みたいな形で作品発表するのか。そりゃあ、往年のファンの期待もかくやって感じだな」

 

NOVA「FFコレクションの3つめと4つめは、それぞれジャクソンセットとリビングストンセットでまとめたいようなことを安田社長は雑誌で書いていたからなあ。ジャクソンセットはソーサリー4部作に今度の新刊をまとめるとして、問題は多作のリビングストンセットだが、『運命の森』は確実に来るとして、あとは何が来るかなあ。スコラスティック社縛りとして、現状は『トカゲ王の島』『雪の魔女の洞窟』『アランシアの暗殺者』ってところか。これに新作を加えて、リビングストンセットも確定。残念ながら、『フリーウェイの戦士』『恐怖の神殿』『迷宮探検競技』『甦る妖術使い』は先送りかもな」

 

アスト「そこまで、FFコレクションを続けて行けるといいよな」

(当記事 完)